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対『カッカス』
サントバルの強さ
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マルコイとサントバルの戦いが始まった。
ダンバルはサントバルに言われた通りに『アウローラ』と相対するためにクワイス達の元に向かう。
『アウローラ』の面々は目の前での戦いやアレカンドロの変貌に驚き呆然としていたが、『カッカス』が向かってきた事で我にかえりそれぞれ構えをとった。
戦況が有利とはいえ、『カッカス』は自分達の人数を上回っている。
それにこれは自分達の戦いであるのだ。
負けるわけにはいかないとそれぞれが自覚している。
「ダンバルさんだったな?さっきの戦いを見ても俺達と戦うのを諦めないんだな?」
メンセンがダンバルに問いかける。
「はっ!そんなもん関係ないな。俺は戦いにきたんだ。よそがどんな戦いをしてようがどうでもいい。サントバルがドラゴンと戦えっていうのなら勝算があって言ってるんだからドラゴンとでも戦うさ。」
「なんでそこまでサントバルを信頼してるんだ?長い付き合いなのか?」
「そんなものお前に関係ないだろう?」
「確かにそうだな。だが少し気になってな。」
「ふん。付き合いはこの国に来てからだ。だから付き合い自体は長くない。これで満足か?」
今度は隣で会話を聞いていたクワイスが問いかける。
「長くない割には随分と信頼しているようだな。」
「信頼?そんな物はない。ただ利害関係が一致したのと‥」
ダンバルは少し沈黙する。
「あいつが強いからだよ‥怖いくらいにな。」
サントバルの猛攻は続く。
まさかエンチャントを使っても押されるとは思わなかった。
しかしサントバルの息もかなり上がっている。
それこそ尋常じゃない程に。
攻撃の合間に牽制する。
サントバルは防御を考えていないのか、避けれるはずの攻撃を受け腕から血を流す。
そしてまた攻撃を仕掛けてきた。
大振りの攻撃を躱す。
すると腕に痛みが走る。
腕を見ると二の腕に切り傷があり、そこから血が流れていた。
確かに攻撃を躱したはずだったのだが‥
それを確認するための時間をサントバルが与えるはずもなく、再度攻撃を仕掛けてきた。
今度はやや大きく躱す。
するとサントバルの攻撃を避けた後に赤い何かが身体に向かってきたのが見えた。
それは俺の足に傷をつけてサントバルの元に戻っていった。
痛みに耐えて追撃に備えていたが、サントバルは息を切らしてその場に立っていた。
「はぁはぁはぁ‥これでお前の機動力を奪った。さっきまでのような動きはできまい。後は追い詰めていくだけだ。」
サントバルは息を整えながらそう言った。
何かを意図的にしてるな‥
俺は距離を取りサントバルが息を整えているのを確認してサントバルを鑑定する。
この距離で息が上がっているサントバルなら問題ないだろう。
サントバル
商人ランクA
スキル【剣鬼Lv.7】【マニュピレイトLv.5】【血流操作Lv.7】
なるほど。
スキル【血流操作】か‥
「サントバル。お前は血を使って攻撃していたわけか。」
するとサントバルは驚いた表情を見せる。
「ちっ!何か魔力の流れを感じたと思ったら相手のスキルまで調べる事ができるのか?」
「どうやら当たってるみたいだな。」
「ふん。わかったところでどうしようもあるまい。躱せるものなら躱してみるがいい。それにやはりお前のスキルは興味深い。もしかしたらお前のスキルを『あのお方』に捧げるだけで、俺のロンギルでの失態も帳消しになるかもしれん。さあお前以外にも何人か相手しないといけないからな。さっさと決着をつけさせてもらおうか。」
俺はサントバルと会話している間にエンチャント:活水を使い足の傷を癒す。
「は?何の話だ?俺の足なら何も問題ないぞ。」
そう言って傷の癒えた足を見せる。
「なんだとっ!お前は聖属性の魔法まで使えるのか?」
「さてどうだろうな?続きを始めようか!」
俺はサントバルに向かって駆け出した。
ダンバルはサントバルに言われた通りに『アウローラ』と相対するためにクワイス達の元に向かう。
『アウローラ』の面々は目の前での戦いやアレカンドロの変貌に驚き呆然としていたが、『カッカス』が向かってきた事で我にかえりそれぞれ構えをとった。
戦況が有利とはいえ、『カッカス』は自分達の人数を上回っている。
それにこれは自分達の戦いであるのだ。
負けるわけにはいかないとそれぞれが自覚している。
「ダンバルさんだったな?さっきの戦いを見ても俺達と戦うのを諦めないんだな?」
メンセンがダンバルに問いかける。
「はっ!そんなもん関係ないな。俺は戦いにきたんだ。よそがどんな戦いをしてようがどうでもいい。サントバルがドラゴンと戦えっていうのなら勝算があって言ってるんだからドラゴンとでも戦うさ。」
「なんでそこまでサントバルを信頼してるんだ?長い付き合いなのか?」
「そんなものお前に関係ないだろう?」
「確かにそうだな。だが少し気になってな。」
「ふん。付き合いはこの国に来てからだ。だから付き合い自体は長くない。これで満足か?」
今度は隣で会話を聞いていたクワイスが問いかける。
「長くない割には随分と信頼しているようだな。」
「信頼?そんな物はない。ただ利害関係が一致したのと‥」
ダンバルは少し沈黙する。
「あいつが強いからだよ‥怖いくらいにな。」
サントバルの猛攻は続く。
まさかエンチャントを使っても押されるとは思わなかった。
しかしサントバルの息もかなり上がっている。
それこそ尋常じゃない程に。
攻撃の合間に牽制する。
サントバルは防御を考えていないのか、避けれるはずの攻撃を受け腕から血を流す。
そしてまた攻撃を仕掛けてきた。
大振りの攻撃を躱す。
すると腕に痛みが走る。
腕を見ると二の腕に切り傷があり、そこから血が流れていた。
確かに攻撃を躱したはずだったのだが‥
それを確認するための時間をサントバルが与えるはずもなく、再度攻撃を仕掛けてきた。
今度はやや大きく躱す。
するとサントバルの攻撃を避けた後に赤い何かが身体に向かってきたのが見えた。
それは俺の足に傷をつけてサントバルの元に戻っていった。
痛みに耐えて追撃に備えていたが、サントバルは息を切らしてその場に立っていた。
「はぁはぁはぁ‥これでお前の機動力を奪った。さっきまでのような動きはできまい。後は追い詰めていくだけだ。」
サントバルは息を整えながらそう言った。
何かを意図的にしてるな‥
俺は距離を取りサントバルが息を整えているのを確認してサントバルを鑑定する。
この距離で息が上がっているサントバルなら問題ないだろう。
サントバル
商人ランクA
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なるほど。
スキル【血流操作】か‥
「サントバル。お前は血を使って攻撃していたわけか。」
するとサントバルは驚いた表情を見せる。
「ちっ!何か魔力の流れを感じたと思ったら相手のスキルまで調べる事ができるのか?」
「どうやら当たってるみたいだな。」
「ふん。わかったところでどうしようもあるまい。躱せるものなら躱してみるがいい。それにやはりお前のスキルは興味深い。もしかしたらお前のスキルを『あのお方』に捧げるだけで、俺のロンギルでの失態も帳消しになるかもしれん。さあお前以外にも何人か相手しないといけないからな。さっさと決着をつけさせてもらおうか。」
俺はサントバルと会話している間にエンチャント:活水を使い足の傷を癒す。
「は?何の話だ?俺の足なら何も問題ないぞ。」
そう言って傷の癒えた足を見せる。
「なんだとっ!お前は聖属性の魔法まで使えるのか?」
「さてどうだろうな?続きを始めようか!」
俺はサントバルに向かって駆け出した。
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