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634:仮死
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「おおーーいい!!!」
ひとつ手前の門、14番門外で、
荷物というか、簀巻きにされた人を下していた。
15番門外まで連れていかずにここで、どうにかするのだろうか?
「モウ?どうしました?」
「うん、お迎え。
カリク殿!お疲れ様です!
首尾は上々のようですね!
よろしければ、その時のお話をお聞きしたいのですが?
半分過ぎに食べる食事の用意を
マティスと、卵採りのジェフェニ殿と作っているんです。
いかがでしょうか?」
「モウ殿!お迎えしていたでけるとは恐縮です。
それで、ジェフェニがですか?」
「ええ。いろいろありまして。そのことも少しお話しできればなと。」
「もちろんです。ああ、これはわたしの娘婿なんですが、
一緒によろしいですか?ムムロズといいます。」
「ムムロズ殿。初めまして。
砂漠の民ティスの妻、モウと申します。
御縁ありまして、今回、カリク殿と取引させていただけました。
感謝しております。
食事はパンとポットの丸焼きですが、
ぜひ、ご一緒に。」
「ムムロズと言います。遠慮なくいただきましょう。」
「モウ?迎えに来てくれたのはうれしいですが、
マティスは?」
「ん?だから、お料理作ってるよ?
あの場所で肉捌いてると思う。
ガイライもお疲れ様。
ニックさんも師匠もね。昨日は途中で寝ちゃってごめんね。
ちゃんとお話しできるから。なんでも聞いてね。」
「無理だけはしないでください。」
「うん。しないしない、したこともない。ん?これいうのは2回目か。
で?何この子?なんでうちの子に殺気を向けるの?」
「ああ、彼は
ガイライがどう説明しようかと一瞬考える時に、
さらに、殺気を強めた。
「うちの子?母親か?あははははは!
母親同伴のものに負けたというのか?俺は!!」
かあちゃんは全力で母さんなのだよ?
顔面右ストレートで吹っ飛んでいった。
「母さん!!」
ガイライは焦ると母さん呼びなのね。
いや、母さんだから正解だけど。
「減らず口を許してしまうとはガイライは甘いな。
この母も心配するところだ。
さっさと、殺してしまえばいいものを。
これから取れる情報なんぞ、たかが知れてる。
そこに転がっている男に聞くほうが早いだろうさ。
なので、息子に害なすお前はいらんな。」
目を瞠る男の心臓にもう一発打ち込む。
「ガッ」
握った砂漠石で膜を張り、音と気配を遮断。
空気孔有り。多少動いても動いていないように見えるはず。
”ジュリエット作戦"だ。
音と気配読みにたけているこの3人が騙されれば儲けものだ。
「モウちゃん、殺さなくてもよかったのに。
マティスは?」
ニックさんはあきれて聞いて来た。
師匠がマティスに連絡を取っているのか、
右下を見ている。
「ん?マティスは関係ないよ?
ガイライ?これを生かしておいてなんかいいことあったの?
いまさら遅いけど。」
「いえ。護衛の条件に生け捕りとありましたので。」
「え?早くいってよ!!」
これは焦る!!リアルな殺すつもりはなかった?
死んでないけど!
わにわにしてしまった。
「ど、どうしよう!依頼主は?カリク殿だよね?
か、カリク殿!!
申し訳ありません。え?どうしよう?人工呼吸?心臓マッサージ?
いや、でも、心臓破裂してると思うよ。」
口の中にプニカのシロップ入れて、ツーっって、ながれてる。
一応甘くておいしいんだけど。
「いえいえ。かまいませんよ。
が、約束は約束なので、1人分は差し引きましょう。
しかし、モウ殿。お強いですね。」
「いえ、お恥ずかしい限りで。」
「あーあ。モウちゃん。
いいんだけど、死んだらそのままってわけにはいかないだろ?
ここで埋めるのも土は固いし面倒だ。
担いで処理場か、埋めれるとこに運ばないといけないんだよ。
どうしたんだ?」
「いや、なんか、ガイライに殺気を向けるのがムカついたし、
ガイライもなんか、落ち込んでるから。
また悩んでるのかなって。
だったら、いらないかなって。」
「母さん、違いますよ。
いえ、嘘をいっても仕方がないですね。タンダートは同期なんです。
わたしと互角、いえ、当時は彼の方がはるかに強かった。
彼が、合わせてくれていたんですよ。
わたしは貴族出ではないのに、
彼以外ではかなうものなどいなかったので。
あのまま軍にのこっていれば、
もっと強固な軍になっていたのにと、すこし。」
「ほんと、悪い癖だね。
過去には戻れんのよ?いったでしょ?それはそれ、これはこれ。
あんときはあんとき。今は今。
いや、しかし、依頼内容が生け捕りだとは思わなかった。」
「あとは、労働力になるでしょ?
門外だから砂漠と一緒で法的にどうのとはないですが、
あとできちんとお話ししましょう。」
「うへー。」
「返事は?」
「はい、師匠。」
「カリク殿、申し訳ないです。彼女はわたしの弟子なので、
この件、師のわたしにおかませくださいますか?」
「ワイプ殿。本当にかまいませんよ。
モウ殿も気になさらずに。
が、処分までお願いしますよ?」
「はい、わかりました。」
カリクさんたちとはいったんここでお別れ。
簀巻きになった人たちのまさしく、
処分をしてから15番門外に戻ってくるそうだ。
そうか、実際、死体の処分なんて考えていなかったな。
え?これ担ぐの?
「母さん、わたしが担ぎますから。」
「すまんこってす。」
「・・・・。母さん?」
(生きてるよ?実験です。なんでわかったの?)
(鼓動の振動が伝わります。それになにか考えがあってのことだと)
(ちょっとね。振動か。そこまではしてないな。死後硬直はまだ早いよね?
”鼓動も熱も外に伝えるな”
どう?)
(ああ、わかりませんね。どうやって?)
(砂漠石だよ?音と気配を遮断するのと同じ。膜だけどね)
(膜ですか。それはさすがにできませんね)
(でも大きめの石で、対象を限定すればいんよ。
部屋じゃなくてその人を対象にすればいい。空気穴を忘れずに)
(なるほど!)
(ごめんね。ガイライがどうのって思ってないよ?
この人を探ってる気配があったから。ああしたほうがいいかなって。
でも、ちょっと落ち込んでた?)
(母さんはお見通しですね。少しだけですが、
やはり思うことがあります。あのままいればと)
(それはそれ、これはこれ。
あんときはあんとき、今は今。
ね?殺処分でもいいんでしょ?強盗は?)
(はい)
(殺してくれればよかったっていうのなら、わたしがね。
はやく殺しの経験をしないと、最有力候補の師匠をヤルことになるから)
(あははははは!)
(皆に。例の見張りが動く、こちらで引き取るか)
(カリク殿の管理下では逃げられるでしょうね。
ほっとけば、こっちに来ますよ?)
(何用で?)
(あなた絡みでしょうね)
(人気者だーねー)
(それを殺したと見せかけたのは良かったですね)
(やはりわかりましたか?)
(マティス君がいないところでそんなことしないでしょ?)
(早くしないと師匠が死んじゃうよ?)
(もうすぐいい手合いが現れますよ?)
(え?死んでないの?)
(お!ニックさん!わかんなかった?)
(おかしいと思ったが、気配も音もなかったからな。どうやった?)
(砂漠石。ひとに対して気配消しと音消し。空気穴付きで)
(血は?)
(プニカシロップ)
(ぶは!)
(豚の血だとねすぐ黒くなるかなら。プニカはずっと真っ赤なの。
鮮血だね。これね、防弾チョッキに仕込むと、撃たれたり、
ナイフが刺さってないのに血がでるようにもできる
ナイフに仕込むこともできるね)
(((?)))
(子供のおもちゃ。あとで見本作ったげる)
死体を担いで、ものすごく駆け足。
あっという間だ。
「ただいまー!あー!いい匂い!!
やっぱり、お肉だよね!!」
ひとつ手前の門、14番門外で、
荷物というか、簀巻きにされた人を下していた。
15番門外まで連れていかずにここで、どうにかするのだろうか?
「モウ?どうしました?」
「うん、お迎え。
カリク殿!お疲れ様です!
首尾は上々のようですね!
よろしければ、その時のお話をお聞きしたいのですが?
半分過ぎに食べる食事の用意を
マティスと、卵採りのジェフェニ殿と作っているんです。
いかがでしょうか?」
「モウ殿!お迎えしていたでけるとは恐縮です。
それで、ジェフェニがですか?」
「ええ。いろいろありまして。そのことも少しお話しできればなと。」
「もちろんです。ああ、これはわたしの娘婿なんですが、
一緒によろしいですか?ムムロズといいます。」
「ムムロズ殿。初めまして。
砂漠の民ティスの妻、モウと申します。
御縁ありまして、今回、カリク殿と取引させていただけました。
感謝しております。
食事はパンとポットの丸焼きですが、
ぜひ、ご一緒に。」
「ムムロズと言います。遠慮なくいただきましょう。」
「モウ?迎えに来てくれたのはうれしいですが、
マティスは?」
「ん?だから、お料理作ってるよ?
あの場所で肉捌いてると思う。
ガイライもお疲れ様。
ニックさんも師匠もね。昨日は途中で寝ちゃってごめんね。
ちゃんとお話しできるから。なんでも聞いてね。」
「無理だけはしないでください。」
「うん。しないしない、したこともない。ん?これいうのは2回目か。
で?何この子?なんでうちの子に殺気を向けるの?」
「ああ、彼は
ガイライがどう説明しようかと一瞬考える時に、
さらに、殺気を強めた。
「うちの子?母親か?あははははは!
母親同伴のものに負けたというのか?俺は!!」
かあちゃんは全力で母さんなのだよ?
顔面右ストレートで吹っ飛んでいった。
「母さん!!」
ガイライは焦ると母さん呼びなのね。
いや、母さんだから正解だけど。
「減らず口を許してしまうとはガイライは甘いな。
この母も心配するところだ。
さっさと、殺してしまえばいいものを。
これから取れる情報なんぞ、たかが知れてる。
そこに転がっている男に聞くほうが早いだろうさ。
なので、息子に害なすお前はいらんな。」
目を瞠る男の心臓にもう一発打ち込む。
「ガッ」
握った砂漠石で膜を張り、音と気配を遮断。
空気孔有り。多少動いても動いていないように見えるはず。
”ジュリエット作戦"だ。
音と気配読みにたけているこの3人が騙されれば儲けものだ。
「モウちゃん、殺さなくてもよかったのに。
マティスは?」
ニックさんはあきれて聞いて来た。
師匠がマティスに連絡を取っているのか、
右下を見ている。
「ん?マティスは関係ないよ?
ガイライ?これを生かしておいてなんかいいことあったの?
いまさら遅いけど。」
「いえ。護衛の条件に生け捕りとありましたので。」
「え?早くいってよ!!」
これは焦る!!リアルな殺すつもりはなかった?
死んでないけど!
わにわにしてしまった。
「ど、どうしよう!依頼主は?カリク殿だよね?
か、カリク殿!!
申し訳ありません。え?どうしよう?人工呼吸?心臓マッサージ?
いや、でも、心臓破裂してると思うよ。」
口の中にプニカのシロップ入れて、ツーっって、ながれてる。
一応甘くておいしいんだけど。
「いえいえ。かまいませんよ。
が、約束は約束なので、1人分は差し引きましょう。
しかし、モウ殿。お強いですね。」
「いえ、お恥ずかしい限りで。」
「あーあ。モウちゃん。
いいんだけど、死んだらそのままってわけにはいかないだろ?
ここで埋めるのも土は固いし面倒だ。
担いで処理場か、埋めれるとこに運ばないといけないんだよ。
どうしたんだ?」
「いや、なんか、ガイライに殺気を向けるのがムカついたし、
ガイライもなんか、落ち込んでるから。
また悩んでるのかなって。
だったら、いらないかなって。」
「母さん、違いますよ。
いえ、嘘をいっても仕方がないですね。タンダートは同期なんです。
わたしと互角、いえ、当時は彼の方がはるかに強かった。
彼が、合わせてくれていたんですよ。
わたしは貴族出ではないのに、
彼以外ではかなうものなどいなかったので。
あのまま軍にのこっていれば、
もっと強固な軍になっていたのにと、すこし。」
「ほんと、悪い癖だね。
過去には戻れんのよ?いったでしょ?それはそれ、これはこれ。
あんときはあんとき。今は今。
いや、しかし、依頼内容が生け捕りだとは思わなかった。」
「あとは、労働力になるでしょ?
門外だから砂漠と一緒で法的にどうのとはないですが、
あとできちんとお話ししましょう。」
「うへー。」
「返事は?」
「はい、師匠。」
「カリク殿、申し訳ないです。彼女はわたしの弟子なので、
この件、師のわたしにおかませくださいますか?」
「ワイプ殿。本当にかまいませんよ。
モウ殿も気になさらずに。
が、処分までお願いしますよ?」
「はい、わかりました。」
カリクさんたちとはいったんここでお別れ。
簀巻きになった人たちのまさしく、
処分をしてから15番門外に戻ってくるそうだ。
そうか、実際、死体の処分なんて考えていなかったな。
え?これ担ぐの?
「母さん、わたしが担ぎますから。」
「すまんこってす。」
「・・・・。母さん?」
(生きてるよ?実験です。なんでわかったの?)
(鼓動の振動が伝わります。それになにか考えがあってのことだと)
(ちょっとね。振動か。そこまではしてないな。死後硬直はまだ早いよね?
”鼓動も熱も外に伝えるな”
どう?)
(ああ、わかりませんね。どうやって?)
(砂漠石だよ?音と気配を遮断するのと同じ。膜だけどね)
(膜ですか。それはさすがにできませんね)
(でも大きめの石で、対象を限定すればいんよ。
部屋じゃなくてその人を対象にすればいい。空気穴を忘れずに)
(なるほど!)
(ごめんね。ガイライがどうのって思ってないよ?
この人を探ってる気配があったから。ああしたほうがいいかなって。
でも、ちょっと落ち込んでた?)
(母さんはお見通しですね。少しだけですが、
やはり思うことがあります。あのままいればと)
(それはそれ、これはこれ。
あんときはあんとき、今は今。
ね?殺処分でもいいんでしょ?強盗は?)
(はい)
(殺してくれればよかったっていうのなら、わたしがね。
はやく殺しの経験をしないと、最有力候補の師匠をヤルことになるから)
(あははははは!)
(皆に。例の見張りが動く、こちらで引き取るか)
(カリク殿の管理下では逃げられるでしょうね。
ほっとけば、こっちに来ますよ?)
(何用で?)
(あなた絡みでしょうね)
(人気者だーねー)
(それを殺したと見せかけたのは良かったですね)
(やはりわかりましたか?)
(マティス君がいないところでそんなことしないでしょ?)
(早くしないと師匠が死んじゃうよ?)
(もうすぐいい手合いが現れますよ?)
(え?死んでないの?)
(お!ニックさん!わかんなかった?)
(おかしいと思ったが、気配も音もなかったからな。どうやった?)
(砂漠石。ひとに対して気配消しと音消し。空気穴付きで)
(血は?)
(プニカシロップ)
(ぶは!)
(豚の血だとねすぐ黒くなるかなら。プニカはずっと真っ赤なの。
鮮血だね。これね、防弾チョッキに仕込むと、撃たれたり、
ナイフが刺さってないのに血がでるようにもできる
ナイフに仕込むこともできるね)
(((?)))
(子供のおもちゃ。あとで見本作ったげる)
死体を担いで、ものすごく駆け足。
あっという間だ。
「ただいまー!あー!いい匂い!!
やっぱり、お肉だよね!!」
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