寂しいからそばにいて(仮)【『無冠の皇帝』スピンオフ】

有喜多亜里

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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

314【予定は未定編14】臨時三班副班長の無法

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【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】

オペレータ
「班長! 三班の副班長隊が『連合』から離脱! 移動しながら縦で〝半身〟になりました!」

オペレータ以外
「やっぱり!」

ハワード
「うちの後ろを通っていくんじゃないかと予想はしていたが、まさか〝半身〟になるとは。……そんなんありか?」

フィリップス
「元四班長的には、最初だけ横列隊形してればありなんだろ」

ハワード
「でもあれ、『連合』じゃないだろ。完全にうちだろ」

フィリップス
「ここで文句を言ってもしょうがない! 今回は撃たれても即退場アウトにはならないから、元四班長はなるべく最短距離で〝十一班組〟の裏を狙うはず! 打ち合わせどおり、二班と十班はオートで元四班長を攻撃しろ!」

二班長・十班長
『了解!』

ハワード
「うちも反転して元四班長を攻撃したほうがいいんじゃないのか?」

フィリップス
「元四班長以外にも『連合』はまだ十五隻いる! 元四班長の五隻だけに三十隻は割けねえよ!」

ハワード
「……それもそうだな」

クルーA
(うちはもう、完全に十一班型になってしまったな……)

クルーB
(でも、副長のほうが臨機応変に対応できるから……はっ!)

 ***

【パラディン大佐隊・第四班第一号ブリッジ】

四班長・ワンドレイ
「三班の副班長隊が〝魚〟に変形!? あんなんありか!?」

副長
「副班長隊だけですから正確には〝半身〟ですけど、まあ、今日だけ副班長が元四班長ですから仕方ないですね」

ワンドレイ
「畜生! 何でもありだな!」

副長
「今さらですよ。うちはとにかく、いつもの『連合』で行きましょう」

ワンドレイ
「……うちも〝魚〟に……」

副長
「うちがなぜ〝留守番〟決定戦で最下位になったか、その原因をもう忘れてしまいましたか?」

ワンドレイ
「うっ!」

副長
「しかし、進行方向は変えてもいいでしょう。うちは〝十一班組〟、迂回しますよ」

ワンドレイ
「迂回!?」

副長
「〝十一班組〟に正面からぶつかっても的にされるだけでしょう。『連合』の狙いは〈フラガラック〉だけです」

ワンドレイ
「……それもそうだな」

クルーA
(副長、もう班長の判断に従う気、さらさらないな)

クルーB
(でも、気持ちはよくわかる。……副長! 今回だけは班長ではなく副長の命令を最優先します!)

 ***

【パラディン大佐隊・第三班第一号ブリッジ】

オペレータ
「班長代行! 四班が十一時の方向に進路変更! さらに速度を上げています!」

三班長代行・クライン
「おそらく、〝十一班組〟を迂回するつもりだ! その前に〈オートクレール〉に撃墜されそうな気はするが!」

操縦士
「艦長! うちはどうします!?」

クライン
「そのまま『まっすぐ進め』! 八班と十二班の間を突破する!」

副長・ホフマン
「横列隊形は維持したままですか?」

クライン
「そのほうが、今は〝一班組〟からは当てられにくい!」

ホフマン
「……なるほど」

クライン
「な、何だ?」

ホフマン
「いえ。やはり副班長経験のある班長は違いますね。判断が速くて迷いがない」

クライン
「副長……」

ホフマン
「もっとも、それが的確かどうかはまた別の問題ですけれども」

クライン
「……そうだな」

第六号から異動してきた操縦士
(元四班長……クライン艦長より先に俺の心が折れそうです……)

 ***

【パラディン大佐隊・第三班第六号ブリッジ】

エリゴール
「飛ばせ飛ばせ飛ばせ! 元班長艦操縦士の意地をここで見せつけてやれ!」

操縦士
「うおおおおお!」

副長・ヒルベルト
(『連合』が〝半身〟になっていいんですか、なんてこの副班長にはとても言えないな)
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