寂しいからそばにいて(仮)【『無冠の皇帝』スピンオフ】

有喜多亜里

文字の大きさ
上 下
334 / 349
砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

315【予定は未定編15】四班ルート

しおりを挟む
【パラディン大佐隊・旗艦〈オートクレール〉ブリッジ】

パラディン
「前回と同じことはしないだろうと思ってはいたけど、まさか『連合』を三つに分けるとは。さすが元四班長。すっかり意表を突かれたよ」

モルトヴァン
「三つに分けたのはともかく、〝魚〟で〝一班組〟を迂回するのはNGでしょう。全然『連合』じゃないですよ」

パラディン
「まあまあ、今回は臨機応変に動けるかどうかを見る演習だからそのあたりは不問にしよう。とりあえず、我々はあの四班をどうにかするぞ」

モルトヴァン
「どうにか……」

パラディン
「副長。四班が射程圏に入ったら一斉掃射だ」

副長
「りょ、了解しました!」

モルトヴァン
「あの、十一班にはさせないんですか?」

パラディン
「この軍艦ふねのほうが有効射程は長い。それに、私がわざわざ指示しなくても、十一班も射程圏に入れば砲撃するし、何なら背面攻撃もするだろう」

モルトヴァン
「それは確かに」

パラディン
「前回の訓練で、どこに何発撃ちこめば止められるかはわかっている! 今回は効率よく撃ち取れるはずだ!」

モルトヴァン
「そんな、眩しい笑顔で」

 ***

【パラディン大佐隊・第四班第一号ブリッジ】

四班長・ワンドレイ
「やっぱり、〈オートクレール〉が撃ってきやがった!」

副長
「ということは、ここが〈オートクレール〉の射程圏。もっと距離をとって、迂回を続行します」

ワンドレイ
「ええ!?」

副長
「うちは『連合』ですから、砲撃しなくて済むならそれでいいんです。ただ、〈オートクレール〉で撃ち落とせなかったら、今度は十一班が出てくるでしょうね」

ワンドレイ
「十一班……!」

副長
「あそこの背面撃ちからは逃れられません。諦めてください」

ワンドレイ
「そうだな。あいつらは駄目だ。たぶん、区域外に逃げても撃ってくる」

 ***

【パラディン大佐隊・第十一班第一号ブリッジ】

十一班長・ロノウェ
「まさか、四班が迂回作戦とるとは思わなかったな。実戦じゃ絶対できねえからまったく予想してなかったぜ」

レラージュ
「そうですね。実戦だったらあのへんは無人艦がいますからね」

ロノウェ
「とにかくまあ、副班長隊だけで止められてよかった。俺ら、大佐の護衛のほうがメインだしな」

レラージュ
「護衛ですか。今のところ、こちらが守られてばかりのような気がしますが」

ロノウェ
「……〈フラガラック〉みてえなもんだと思えば……」

レラージュ
「なるほど。ものすごく腑に落ちました」
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

続きは第一図書室で

蒼キるり
BL
高校生になったばかりの佐武直斗は図書室で出会った同級生の東原浩也とひょんなことからキスの練習をする仲になる。 友人と恋の狭間で揺れる青春ラブストーリー。

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜

ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。 王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています! ※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。 ※現在連載中止中で、途中までしかないです。

【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。

白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。 最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。 (同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!) (勘違いだよな? そうに決まってる!) 気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。

処理中です...