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砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
294【挨拶回りの前後編46】十二班の場合(二巡目)
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【パラディン大佐隊・第十二班第一号ブリッジ】
ヴァッサゴ
「うちは一巡目よりどんなにいいタイムを出しても四位か……」
十二班長・ザボエス
「まあな。逆に、悪いタイムを出せば最下位にもなれる。というわけで、二巡目は最初から最後まで本気出して行くぜ!」
ヴァッサゴ
「え? 一班の二巡目のタイムのちょっと下は狙わないのか?」
ザボエス
「本気出しても、一班越えられない可能性もあるだろ。でも、六班のタイムは越えてやりてえ気はするな」
ヴァッサゴ
「まさか……四分五十九秒〇七を狙ってるのか?」
ザボエス
「まさか! いくら何でも、そこまでピンポイントなタイムは出せねえよ」
ヴァッサゴ
「そうだよな。いくら何でも無理だよな。大佐のタイム計測、絶対こっちとズレてるし」
ザボエス
「そうそう。疑惑のタイムもあったが、最終順位には影響なかった。うちの計測はだいたい公正にやってくれるだろ。だいたい」
ヴァッサゴ
「そうか……? うちのすぐ下は、あの三班……」
ザボエス
「……うちの一巡目のタイム、確実に越えるぞ!」
ヴァッサゴ
「そうだな。まずはそれだな。少しでもいいタイムを出せば、四位は確定する」
***
【パラディン大佐隊・第八班第一号ブリッジ】
パラディン
『それでは、オーラス! 十二班の二巡目の計測、開始します! 五、四、三、二、一、ゴー!』
八班長・ブロック
「十二班! 一巡目を更新する前提で本気出してきた!」
副長・ウィルスン
「こう言ったら何だが、七班の本気とはレベルが違う!」
ブロック
「……これで一班の二巡目のタイム越えたら、フィリップス副長はどう思うかな……」
ウィルスン
「さあ……俺はフィリップス副長じゃねえからわからねえよ……」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
パラディン
『十二班、お疲れ様! 一班と同じく、一巡目を黒歴史にしたくなるようなタイムが出たよ! 四分五十八秒七二! あと少しで十一班の最終タイムを越えられた! でも、十二班の最終タイムは一巡目の五分十一秒九一! 順位は四位で確定!』
ハワード
「十二班の本気を初めて見たような気がする……」
フィリップス
「でも、さすがに十一班には及ばないんだな」
ハワード
「あそこはな……いろんなものを犠牲にして、あのタイムを出してそうだからな……」
フィリップス
「……このタイムトライアルの本当のタイムって、二巡目だよな」
ハワード
「それは……考えないほうが……」
フィリップス
「十班、ヤバくないか?」
ハワード
「そっちか!」
フィリップス
「そっちかって……どっちだと思ったんだよ?」
ハワード
「いや……十二班がうちのタイムを越えたから……」
フィリップス
「〝護衛隊〟なら当然だろ。一巡目でうちを越えなかったのも評価してやる」
ハワード
「そうか……おまえは評価するのか……十二班長は賢い選択をしたな……」
ヴァッサゴ
「うちは一巡目よりどんなにいいタイムを出しても四位か……」
十二班長・ザボエス
「まあな。逆に、悪いタイムを出せば最下位にもなれる。というわけで、二巡目は最初から最後まで本気出して行くぜ!」
ヴァッサゴ
「え? 一班の二巡目のタイムのちょっと下は狙わないのか?」
ザボエス
「本気出しても、一班越えられない可能性もあるだろ。でも、六班のタイムは越えてやりてえ気はするな」
ヴァッサゴ
「まさか……四分五十九秒〇七を狙ってるのか?」
ザボエス
「まさか! いくら何でも、そこまでピンポイントなタイムは出せねえよ」
ヴァッサゴ
「そうだよな。いくら何でも無理だよな。大佐のタイム計測、絶対こっちとズレてるし」
ザボエス
「そうそう。疑惑のタイムもあったが、最終順位には影響なかった。うちの計測はだいたい公正にやってくれるだろ。だいたい」
ヴァッサゴ
「そうか……? うちのすぐ下は、あの三班……」
ザボエス
「……うちの一巡目のタイム、確実に越えるぞ!」
ヴァッサゴ
「そうだな。まずはそれだな。少しでもいいタイムを出せば、四位は確定する」
***
【パラディン大佐隊・第八班第一号ブリッジ】
パラディン
『それでは、オーラス! 十二班の二巡目の計測、開始します! 五、四、三、二、一、ゴー!』
八班長・ブロック
「十二班! 一巡目を更新する前提で本気出してきた!」
副長・ウィルスン
「こう言ったら何だが、七班の本気とはレベルが違う!」
ブロック
「……これで一班の二巡目のタイム越えたら、フィリップス副長はどう思うかな……」
ウィルスン
「さあ……俺はフィリップス副長じゃねえからわからねえよ……」
***
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
パラディン
『十二班、お疲れ様! 一班と同じく、一巡目を黒歴史にしたくなるようなタイムが出たよ! 四分五十八秒七二! あと少しで十一班の最終タイムを越えられた! でも、十二班の最終タイムは一巡目の五分十一秒九一! 順位は四位で確定!』
ハワード
「十二班の本気を初めて見たような気がする……」
フィリップス
「でも、さすがに十一班には及ばないんだな」
ハワード
「あそこはな……いろんなものを犠牲にして、あのタイムを出してそうだからな……」
フィリップス
「……このタイムトライアルの本当のタイムって、二巡目だよな」
ハワード
「それは……考えないほうが……」
フィリップス
「十班、ヤバくないか?」
ハワード
「そっちか!」
フィリップス
「そっちかって……どっちだと思ったんだよ?」
ハワード
「いや……十二班がうちのタイムを越えたから……」
フィリップス
「〝護衛隊〟なら当然だろ。一巡目でうちを越えなかったのも評価してやる」
ハワード
「そうか……おまえは評価するのか……十二班長は賢い選択をしたな……」
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