245 / 349
砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)
227【交換ついでに合同演習編132】合同演習二日目:護衛はガチ
しおりを挟む
【パラディン大佐隊・第一班第一号ブリッジ】
エリゴール
「よかったな、フィリップス副長。あんたの予想、大当たりだ。コールタン大佐隊、〝凡人布陣〟じゃなくて、いつもの陣形とってるぞ」
フィリップス
「よかった! 本当によかった! コールタン大佐がまともでよかった!」
ハワード
「え、それがよかったのか? 自分のためではなく?」
フィリップス
「いや、それもあるけどさ。まずはコールタン大佐がまともに護衛してくれなきゃ、この艦隊的に困るだろ。……今日の演習、殿下がこっそり見てるかもしれないし……」
ハワード
「そんな暇は……と言いたいところだが、仕事の片手間に見ていそうだな」
エリゴール
「と、コールタン大佐も思ったから、いつもの陣形にしたんだろう」
ハワード
「さすがに今日はガチだな」
エリゴール
「あちらにとっては今日が本番だからな。こちらにとっては昨日だったが!」
フィリップス
「あ、大佐代行がまだお怒りになっている」
ハワード
「やっぱり、俺以上に〝ファイアー・ウォール〟したかったんだな」
エリゴール
「とにかく、こちらは計画どおり、〝切りこみ組〟と〟背面撃ち組〟に分かれて攻撃開始だ。レラージュにとっとと行けと言ってやれ」
フィリップス
「十一班長飛ばして、直接レラージュ副長……」
ハワード
「確かにそのほうが早いが、あの副長にそんなことが言えるのは、元四班長くらいだ……」
通信士
「ど、どうすれば……!」
フィリップス
「言わなくていい、言わなくていい。レラージュ副長なら、言われなくても勝手にやってる」
オペレータ
「あ、〝切りこみ組〟が切りこみ開始しました!」
フィリップス
「ほらな」
ハワード
「じゃあ、うちは〝無旋回〟のあれをやるのか……」
フィリップス
「まあ、何事も実際やってみないとわからないから……」
ハワード
「こっちは殿下に見られたくないな……何となく」
フィリップス
「もしかしたらこの先、こういう攻め方する『連合』の司令官が現れるかもしれないだろ」
ハワード
「……まあ、この前の円錐陣形よりはましか」
フィリップス
「ましな分、ほんとにやられたらうちが困るな」
***
【コールタン大佐隊・旗艦〈デュランダル〉ブリッジ】
コールタン
「あいつら、『連合』の真似する気、さらさらないな……」
クルタナ
「それはうちも同じなのでは。昨日のうちは『連合』とは別物でしたよ。それでパラディン大佐の〈オートクレール〉に撃墜されまくりました」
コールタン
「うわああああ! それを言うなあああ!」
クルタナ
「しかし、今日は本来の護衛です。我々の役目は〈フラガラック〉を無傷で逃がすことだけです」
コールタン
「……本物は素直に逃げてくれなそうだがな……」
クルタナ
「そのときには、ドレイク大佐が説得してくれますよ。……一言で」
エリゴール
「よかったな、フィリップス副長。あんたの予想、大当たりだ。コールタン大佐隊、〝凡人布陣〟じゃなくて、いつもの陣形とってるぞ」
フィリップス
「よかった! 本当によかった! コールタン大佐がまともでよかった!」
ハワード
「え、それがよかったのか? 自分のためではなく?」
フィリップス
「いや、それもあるけどさ。まずはコールタン大佐がまともに護衛してくれなきゃ、この艦隊的に困るだろ。……今日の演習、殿下がこっそり見てるかもしれないし……」
ハワード
「そんな暇は……と言いたいところだが、仕事の片手間に見ていそうだな」
エリゴール
「と、コールタン大佐も思ったから、いつもの陣形にしたんだろう」
ハワード
「さすがに今日はガチだな」
エリゴール
「あちらにとっては今日が本番だからな。こちらにとっては昨日だったが!」
フィリップス
「あ、大佐代行がまだお怒りになっている」
ハワード
「やっぱり、俺以上に〝ファイアー・ウォール〟したかったんだな」
エリゴール
「とにかく、こちらは計画どおり、〝切りこみ組〟と〟背面撃ち組〟に分かれて攻撃開始だ。レラージュにとっとと行けと言ってやれ」
フィリップス
「十一班長飛ばして、直接レラージュ副長……」
ハワード
「確かにそのほうが早いが、あの副長にそんなことが言えるのは、元四班長くらいだ……」
通信士
「ど、どうすれば……!」
フィリップス
「言わなくていい、言わなくていい。レラージュ副長なら、言われなくても勝手にやってる」
オペレータ
「あ、〝切りこみ組〟が切りこみ開始しました!」
フィリップス
「ほらな」
ハワード
「じゃあ、うちは〝無旋回〟のあれをやるのか……」
フィリップス
「まあ、何事も実際やってみないとわからないから……」
ハワード
「こっちは殿下に見られたくないな……何となく」
フィリップス
「もしかしたらこの先、こういう攻め方する『連合』の司令官が現れるかもしれないだろ」
ハワード
「……まあ、この前の円錐陣形よりはましか」
フィリップス
「ましな分、ほんとにやられたらうちが困るな」
***
【コールタン大佐隊・旗艦〈デュランダル〉ブリッジ】
コールタン
「あいつら、『連合』の真似する気、さらさらないな……」
クルタナ
「それはうちも同じなのでは。昨日のうちは『連合』とは別物でしたよ。それでパラディン大佐の〈オートクレール〉に撃墜されまくりました」
コールタン
「うわああああ! それを言うなあああ!」
クルタナ
「しかし、今日は本来の護衛です。我々の役目は〈フラガラック〉を無傷で逃がすことだけです」
コールタン
「……本物は素直に逃げてくれなそうだがな……」
クルタナ
「そのときには、ドレイク大佐が説得してくれますよ。……一言で」
1
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
突然異世界転移させられたと思ったら騎士に拾われて執事にされて愛されています
ブラフ
BL
学校からの帰宅中、突然マンホールが光って知らない場所にいた神田伊織は森の中を彷徨っていた
魔獣に襲われ通りかかった騎士に助けてもらったところ、なぜだか騎士にいたく気に入られて屋敷に連れて帰られて執事となった。
そこまではよかったがなぜだか騎士に別の意味で気に入られていたのだった。
だがその騎士にも秘密があった―――。
その秘密を知り、伊織はどう決断していくのか。
真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
選択的ぼっちの俺たちは丁度いい距離を模索中!
きよひ
BL
ぼっち無愛想エリート×ぼっちファッションヤンキー
蓮は会話が苦手すぎて、不良のような格好で周りを牽制している高校生だ。
下校中におじいさんを助けたことをきっかけに、その孫でエリート高校生の大和と出会う。
蓮に負けず劣らず無表情で無愛想な大和とはもう関わることはないと思っていたが、一度認識してしまうと下校中に妙に目に入ってくるようになってしまう。
少しずつ接する内に、大和も蓮と同じく意図的に他人と距離をとっているんだと気づいていく。
ひょんなことから大和の服を着る羽目になったり、一緒にバイトすることになったり、大和の部屋で寝ることになったり。
一進一退を繰り返して、二人が少しずつ落ち着く距離を模索していく。
無冠の皇帝
有喜多亜里
BL
「連邦」、「連合」に次ぐ銀河系内の第三勢力「帝国」。その宗主であった「連合」五星系の一つザイン星系は「帝国」の再植民地化をもくろみ侵攻しようとするも「帝国」宇宙軍と皇帝軍護衛艦隊に阻まれる。「帝国」の元皇太子アーウィンが司令官を務める皇帝軍護衛艦隊の鉄則はただ一つ。〝全艦殲滅〟。――なーんて感じの「なんちゃってSF」。コメディ寄りのボーイズラブ(自称)。大佐(変態だけどまとも)×元皇太子(ツンデレストーカー)。
◆BOOTH様で同人誌を通販しています。既刊4冊(https://aarikita.booth.pm/)。
◆表紙はかんたん表紙メーカー様で作成いたしました。ありがとうございました(2023/03/16)。
◆「第11回BL小説大賞」で奨励賞をいただきました。ありがとうございました。
フリーダム!!!~チャラ男の俺が王道学園の生徒会会計になっちゃった話~
いちき
BL
王道学園で起こるアンチ王道気味のBL作品。 女の子大好きなチャラ男会計受け。 生真面目生徒会長、腐男子幼馴染、クール一匹狼等と絡んでいきます。王道的生徒会役員は、王道転入生に夢中。他サイトからの転載です。
※5章からは偶数日の日付が変わる頃に更新します!
※前アカウントで投稿していた同名作品の焼き直しです。
俺の義兄弟が凄いんだが
kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・
初投稿です。感想などお待ちしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる