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前篇 非日常到来篇

第五話 その日の夜、暫く私達はセックスを楽しんでいた。

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「それでは優希姉様、何か有ったら私直ぐに飛んで行きますので!」
「此処に居る間だけ、普通の女子中学生に戻って過ごして下さい」
「あ、ありがとう……」

 この二人、ぼくと一個しか歳違わなかったんだ……。ぼくは職員室で二人と別れると、それから先生に連れられて教室に行き、自己紹介をした。
 それからは普通通り質問攻めにあって、授業を受けて、放課後になる。
 つい先日までの光景と何一つ変わりない光景だった。けれども、ぼくが藤本組に関わる人間であると言うことは何一つ話していない。

「優希姉様、お迎えに上がりました!」
「あ、あぁ、ありがとう、風香ちゃん……」
「あぁ、それにしても制服姿、なんてお美しい……」
「風香さん、上級生の教室の前ではお邪魔になってしまいます。直ぐに移動しましょう」

 そう言ってぼく達は直ぐに教室を離れる。この光景、なんとも説明し辛い状況だな……。
 お昼休みにも風香ちゃん達は来てくれたけど、その時は近所の後輩とだけ伝えてある。
 それにしても、クラスの子達に聞いたけど、やっぱり風香ちゃんも雷香ちゃんも美少女の後輩として密かに人気が高いみたいだった。
 既に何人からも告白されているみたいだけど、その全てを断っているらしい。
 まぁ、一般人の子と付き合ったら、それはとても面倒な事になりそうだしな……。

「優希姉様、甘いものはお好きですか?」
「嫌いじゃないかな?」
「近くに美味しいケーキ屋があるんです! 一緒に行きましょう!」
「う、うん……。雷香ちゃんも行こう」
「いえ、私は甘い物が苦手なので、どうぞ風香さんと一緒に行って下さい」
「う、うん……」

 そう言うと雷香ちゃんはそのまま別の方へ歩いて行ってしまった。



§



 私は小松菜さんが所属している和会の組員の車で実家、藤本組本部に帰る。
 小松菜さん、特に執行部の人間だと聞いた事は無いただの子分っぽいですが、天下一派の三次団体であるなごみ会から人を連れて来ると言うことは、そこの会長か副会長と言う事。謎が多い方ですね。
 菖蒲姉様の側に居る事も多いですし、組長であるお父様の側に若頭補佐の立松さんが居ると言う事は、小松菜さんも若頭補佐の可能性が高いですね。
 我が組織の若頭は今刑務所に服役中で誰も姿を見たこと無いとの話でしたが、名前すら知らない人が多いとは、実に興味深いですね。

「土井さん、ただ今戻りました」
「雷香お嬢、お帰りなさい。例の子、来なはってますよ」

 藤本組本部長の土井さんに一礼して、私は屋敷の蔵へと移動する。そこにはセミロングの髪を小さなお下げにした少女が猿轡を噛まされ、手足を縛られて裸足で転がされていた。
 怯えた眼差し、恐怖で身体を震わせて私の事を睨み付けている。まぁ、この程度の目線に怯む私ではないですが。

「風香さんのクラスの学級委員長の、白塚雪子さんですね。私は隣のクラスの藤本雷香です。さて、風香さんの後を付いて回っていた様ですが、その事について少しお話しましょう。安心して下さい、余計な事を誰かに話したり、行動に移したりしなければ、安全に家に帰れますよ。逆に警察に言ったり、誰かに話したりした瞬間、ご家族の命は無いものと思って下さい。それが冗談で無いと、今身を以って証明するのも良いですが」

 私はそう言ってモデルガンを見せる。ただの女子中学生だ、本物の銃と玩具の銃の区別なんか付かないだろう。
 案の定、泣いて首を横に振り、縮こまる。脅すのはこれ位で良いでしょう。
 私は彼女の猿轡を外してあげる。

「さて、先ず姉の後を付けていた理由に付いてお聞きしましょうか」
「……聞いちゃったの、風香さんの電話を。放課後、組織の取引があるって。だから、危険な事に首を突っ込もうとしてるなら、それを止めるべきだと思って」
「全く、何処で誰が聞いているか分からない中で電話をするとは……まぁ、学校の中以上に組織の人間に話を聞かれない場所と言う所は無いと言う点では良いのでしょうが」
「貴女達、一体なんなの? 危ない事に首を突っ込むなんて話じゃない、貴女達危ないものその物じゃないの……?」
「日本最大の広域指定暴力団、天下一派。その二次団体組織藤本組。私はヤクザの娘です」
「雷香さんが……? いや、風香さんも……?」
「私がヤクザの娘だと世間に知られる訳には行きません。もしもそれが知れるならば、貴女から情報が漏洩したと判断し、貴女と貴女のご家族、遠い親戚、全て殺します」

 まぁそんな事出来ないのですけど、得体の知れないヤクザと言う組織なのだからそれくらい出来ると思わせる事が大事です。
 とは言え、家族構成とかそう言う情報は、役所に勤めてる組員に聞けば簡単に分かりますが。
 脅す方法は幾らでもあります、法律の目だって幾らでも掻い潜れますし。なんなら、何も聞かずに口封じで白塚さんを殺してしまうのが手っ取り早いですし。

「姉と違い、ご存知の通り私には余り感情はありません。人情も組の中だけ。堅気に手を出さないのは当然ですが、これは堅気である貴女から手を出した事です。そうですよね、皆さん」

 そう言うと、彼女を囲むように4,5人の組員達が現れる。誰も彼も身体の彼方此方に傷があり、体格もかなり良い。
 それが4,5人。その面々を見れば、白塚さんの心情など分かると言うもの。

「雷香嬢、良いんですか? 犯しても」
「ま、待って、言わない、言わないから、お願い……助けて……」
「保障がありません。貴女に良い諺を教えましょう。人の口に戸は立てられない」
「いや、お願い、お願いします……」
「……良いでしょう。初犯と言う事で大目に見ます」
「良いんスか? もしもばらせば……」
「その時は、死よりも酷い目に合わせるだけです。まぁ、深遠を覗いた罰くらいは受けて貰いますが。そう言うことなので、皆さんすみません」

 私の言葉に非常に残念そうにその場を去って行く。まぁ、これ全部演技なんですけどね。
 さて、私は彼女の制服を肌蹴させ、スカートも脱がして行き、スマホでそのあられもない姿を写真に収める。口封じするのにこれ以上良い物は存在しない。

「1時間後に投稿されるように設定しました」
「!」
「縄を解きますので、自ら下着姿になって下さい」
「そんな、許して、お願い!」
「今あられもない姿を私のファイルに納めるだけで済まされるのと、それを我慢して全国にその姿を拡散されるの、どちらが良いですか?」

 白塚さんは無言で俯く。分かってくれたようで何よりです。まぁ、そもそも選択の余地など最初から与えていないのですが。
 縄を解くと、白塚さんはゆっくりと服を脱いで行き、下着姿になる。
 中学1年生の割には、胸の発育が良いですね。恥らう姿を1枚、後姿を1枚、両手を後ろに回してもらって1枚、上目遣いで1枚……。
 あぁ、今晩のオナニーのおかずがどんどん溜まって行きますね。
 どうにも私の家系の女達は、年配の野郎ばかりでしかも命を賭けた張ったばかりが回りに居るので、少年青年は子どもっぽいし、軟弱に見えるし、そんな感じで女の子に走るみたいですね。
 菖蒲姉様も優花先輩、優希先輩に執着している様ですし、私も女の子の方が好きなので、そう言う血なのでしょうね。

「も、もう良いでしょ、雷香さん……」
「そうですね、写真は良いです」
「ま、未だ何かするの?」
「時間は延長しました。ですが、私の機嫌を損ねれば、直ぐに投稿します」
「な、何でもするから、それだけは!」
「……そうですか。では、目を閉じて下さい」

 私は白塚さんの頬に手を触れる。やはり女の子は良いですね。肌は綺麗だし、良い匂いがするし。
 それに男と違い、怯え方が小動物の様で愛らしい。男は無様ですし、うるさいですし、臭いです。
 更に馬鹿だし、迷惑も考えないし、女だからと嘗める態度も気に入りません。

「……んっ!」

 熱い吐息を包み込む様に、その柔らかな唇に私の唇を重ねる。
 甘い、蕩ける様な感じ。そっと腰に手を回し、彼女の舌を貪る様に吸い付く。
 何秒か分かりませんが、唇を離すと唾液の糸が私達との間に垂れる。

「ファーストキスでしたか? 女同士はノーカウントと言いますし、減るものでも無いので良いじゃないですか」
「雷香さんは……嫌じゃないんですか?」
「えぇ、貴女の事は好きみたいです」
「好き、私を? 私も貴女も女なのに……」
「関係有りません。私の身体はどうしようも無く貴女の身体を求めています。貴女も、私を求めて下さい」

 再び唇に吸い付き、同時に彼女の乳首を責める。壁に押し付けながら、普段刺激を、しかも他人から受けない部分に激しい行為、白塚さんの呼吸も荒くなる。
 視線はあまり定まっていない様ですね、無理もありませんが。
 私は爪を使って乳首をカリカリと刺激してあげると、白塚さんはその度に身体を震わせる。
 あぁ、なんとも可愛い、とても愛らしい、とても、気持ちが良い……!

「はぁ……はぁ……」
「……今日はこの辺で勘弁してあげます。ですが、私の機嫌を損ねれば、分かりますね」

 そう言って私は白塚さんを家へと送る。白塚さんが一礼して家へと入るのを見届けると、私は直ぐにスマホを開いて、先程の予約投稿を解除する。
 こればかりは冗談ではなく、保険として設定していました。私情はありましたが、彼女が漏らせば組に大なり小なりダメージはありますから。



 その日の夜、私は風香に1時間程説教をする事に成りました。
 まぁ、敵組織に情報が抜ける可能性は殆ど無いと言う点と、風香のお陰で私にコレクションとセフレが出来たので普段よりは短めにしましたが。

「白塚さん、そんな良い子だったの?」
「えぇ。まぁ、大体どの子も初心な反応ですけどね。風香さん、手伝って貰えますか?」
「貴女にとっては私もセフレなのかね……」

 私達はそれぞれ裸になって布団の中で身体を重ねる。風香さんは未だ怪我が癒えてないので激しい行為は出来ませんが、それでも白塚さんと想ってする分には未だ構いません。
 風香も優希先輩の事を想っているのか、姉様と時々口にしながら私のおっぱいに吸い付く。
 私は私で彼女の大事な部分に手を当てて刺激を与え、その度に悦ぶ身体を楽しんでいますが。
 キスを交わし、お互いが絶頂するまで何度も何度も乳首を擦り合わせ、貝合わせをする。
 誰かに聞かれても嫌なので、声を殺す姿もいやらしい。

 その日の夜、暫く私達はセックスを楽しんでいた。
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