上 下
177 / 244

177 ー処分ー

しおりを挟む
「あまり、近寄らないで」

 フォーエンを引き連れて毒の木のある棟までやってくると、理音は毒の木を指差した。

 周囲には監視の兵士がいたが、自分の顔を知っているため一度睨まれる。しかし、特に何も言われることなく木の側まで近寄れた。
 フォーエンのことを分かっているのだろう。後ろから来たフォーエンを見て、びくりとすると頭を下げてすぐに端に寄った。ハク大輔だと思われていても、ハク大輔も大物のはずだ。

「この木だけか?」
「私が全部の棟を見た限り、この木だけ」

 フォーエンは毒の木を前にして、その木をじっくりと眺めた。近寄りすぎて何かあっては困ると、出来るだけ近寄らないように理音が遮る。
「近寄らないでって。ダメだよ」
 ここで何が起きることはないと思うが、念のためだ。この木の毒は笑えない。

 フォーエンは木を見つめた後、周囲を見回した。物珍しそうな顔は出さないようにしているようだ。兵士がいるからだろうか。
「植物が多い場所だな。作りも珍しい。建物の中にこれだけ植物を植えるのは、初めて見た」
「温室になってるんだよ」
「おんしつ?」
 メジャーではないと、フォーエンは微かに眉を寄せた。やはり他の人がいる前だからか、表情は無表情のままだ。
 それは何だ?の目線を寄こして、いつも通り睨んでくるのはデフォルトである。

「温度調整できる建物の事。こんな大規模じゃなくてもできるんだけどね。天井から光が入って熱もこもるように作られてるし、壁に断熱材とか使ってるのかな?温泉熱も使ってるらしいよ。近くの温泉からお湯を引いて、お湯で建物内を温めてるんだって。結構画期的だよね」
 理音が指差す天井を、フォーエンだけが軽く見上げた。ナミヤやアイリンたちは周囲に目を配っているだけだ。警備として動いているのがよくわかる。

「確かにこちらの建物は暖かさが違うな。建物内にある庭園には全て施されているわけか」
「作るの大変だっただろうね。温泉って供給パイプに硫黄とかこびりついちゃうから、整備必要って聞くけど」
 確かパイプを掃除しなければならないはずだ。そうでないとパイプ内に異物がこびりつき、通りを止めてしまう。

 フォーエンはすっと無表情になる。そして鋭い眼光がこちらに届いた。その顔はわからないことがあった顔だ。
 どこがわからなかっただろうか。
「硫黄?火山とか温泉とかで出る黄色っぽいやつ。パイプは、山からここまで包みたいのでお湯を通すための物。熱が冷めないように届かせるから、地下に埋めてるのかね。下水の技術でも応用してるのかな」
 こちらは古代ローマ帝国のように下水がしっかりしている。トイレなど垂れ流しではないのだ。
 お菓子を作るのにキッチンで水をカメから汲んでいたが、洗い物をする時はシンクからの下水があったのである。まさかの技術だ。
 下水処理が行われているのかは知らないが、汚水は目に見えないところへ流れていった。
 その技術があれば供給パイプも問題ないと思う。温度調整については何とも言えないが、相当高温なら問題ない。

 フォーエンの顔は再び無表情だけになる。わからないなら、わからないと言ったらどうだろうか。部下がいる手前、絶対言わないだろうが。
「冬場でも暖かくできる温泉熱を使うのは合理的だよね。植物も季節の違う花を咲かせるし、熱帯の木も枯れずに育つ。この木は、豪雪地で育つ木じゃない」
 大雪で育つことはないだろう。雪で閉じ込められるような土地で、実をつけることはない。
 しかしこの場所なら可能だ。エンシは南の国から、わざわざ苗を手に入れたのだろう。

「昔、皇帝陛下のお医者さんやってた、エンシさんって人が中心になって作ったんだって」
「エンシ…。シ・エンシ氏か」
「シエンシシ?わかんないけど、昔の皇帝陛下のお医者さんだって」
「知っている。治せない病はないと言われた男だ。ここにいたのか…。死んだと聞いていたが」
 さすがに皇帝陛下に仕えていた医師だ。フォーエンも知っている。
「十年くらい前に殺されたみたい。この木使って。エンシさんがこの木を植えたらしいんだけどね」

 理音の言葉にフォーエンが口を閉じる。この毒を知っている者は、エンシ以外にいると言うことだ。フォーエンはそれに気づいたのだろう。
 しかし、エンシを殺した者が誰なのかはわからなかった。木札を捨ててエンシを殺した、その犯人は未だわからない。
「エンシさんを殺した人は、わかってないよ。十年の間この木はこのまま。でも、他に使い方を知っている人がいるかもしれない」
 だからこそ、この木は処分しなければならない。
 フォーエンは頷いた。すぐにやらせるとナミヤに目配せする。
 ナミヤから後ろの兵士に命じられ、一人がその場を去った。

「煙を吸っても死んじゃうかもしれないから、監視をつけて煙の方向を考えて燃やすか、誰も手に取れない川へ落とすかだね。お魚が死んじゃうから人がいない川。どちらにしても、根まで掘る時に葉や樹液に触れるとかぶれるし、粘膜につくと大ごとになるよ。切るのは危険」
「この高さの木ならば、数人で運べるだろう。切る必要はない」

 レイシュンがフォーエンを皇帝と知っていれば、フォーエンの命令を無視することはできない。木の処分ができることに安堵したが、ジャカの心配があった。
 木の処分がなされた後、ジャカがどうなるのか。考えたくもない。
 ジャカはフォーエンの身分が高いことをわかっているらしく、一緒にはついてこなかった。レイシュンがハク大輔と呼んでいたので、レイシュンと同じくらいの身分だと思っただろうか。
 そうであれば一緒に行動などできない。頭を下げて後ろ足で逃げる感じになりそうだ。
 この国で身分は絶対なのである。

 フォーエンは待っている間に、温室の作り方を詳しく聞いてきた。お勉強家フォーエン、お変わりない。
 ガラスが作られるのだから、簡易的のものなら簡単に作れると思う。
 フォーエン立ちっぱなしの温室講義に、真面目に耳を傾けてくる。温泉熱以外に地熱だとか燃料燃やし続けるとか、色々あるわけだが、こっちもそこまで詳しくない。知っている方法を端から話す。そんな話でもフォーエンにとっては新鮮なのだろう。
 言葉を漏らさず耳を傾ける。さすがである。
 この程度の知識でも、役に立てるのならばもっと勉強しておけばよかったと、毎々思うのだ。

 しばらくすると、レイシュンがギョウエンやお付きの人たちを伴いやってきた。来た途端、庭で地面にも関わらず膝立ちし、こうべを垂れる。
「ソウ・レイシュン。お呼びに馳せ参じました」
 レイシュンは頭を上げない。手を組んだまま頭を下げて、フォーエンの反応を待った。
 後ろにいたギョウエンやお付きの人たちは後ろで膝立ちし、同じように頭を下げている。

 今更だが、自分が話せるようになってフォーエンに出会った時も、皆が膝をついてこうべを垂れていたのを思い出す。
 これは絶対話さない方がいいやつだ。本当に今更だが、フォーエンと一緒にいる時は、問われない限り口を閉じておく。
 そうであろう、フォーエンがちらりとこちらを目線だけで見る。黙ってろ。の意だ。
 了解です。言われずとも黙ってます。
 理音はきゅっと口を閉じる。フォーエンがそれを横目で確認した。

「ソウ・レイシュン候。一連の事件の話は耳にしている。使用された毒物について、如何に処すか」
 フォーエンはレイシュンに向くと、静かだが深い声音で問うた。
 普段見るフォーエンではなく、舞台の上で無表情に一点を見つめる、皇帝のフォーエンだ。
「…処分方法については、乾燥させた後に焼却する所存です。リオン様より処理を承っております」
 レイシュンは微かに間を置いて、前に話した通りの話をした。

 理音を様付けしてきたのは、自分がフォーエンに抱きつくような存在だと理解したからだろうか。皇帝と知っていれば、皇帝の妃の噂を肯定したことになる。
 レイシュンが、もしも皇帝に否定的な人ならば、自分の存在は後々フォーエンの面倒になるだろう。フォーエンはどうやってごまかすつもりなのか。
 まさかフォーエン本人が来るとは思いもしなかったので、フォーエンには今までのことを全て話しておかなければならない。もちろんフォーエンもそのつもりだろうが。

「燃やすには時間が掛かると聞いている。根から掘り出し、崖に捨てよ。これは勅命である」
「御意」
 はっきりとした指示に、レイシュンは頷いた。
 顔は見えない。こうべをさらに下げて、静かに叩頭する。その見えない表情が、どんなものなのか、理音にはわからなかった。

 レイシュンは顔を上げずに立ち上がり、顔を伏せたまま後ろへと下がる。ギョウエンたち兵士を伴い、その場から去っていった。



 毒の木の掘り出しは、その後すぐに行われた。

 鍬を持った者たちが土を掘り、木を簀巻きにして葉や枝に触れないように、根から掘り起こす。
 十年ものの植木だが、そこまで大きくなっていないのが幸いだ。さほど栄養の必要な植物ではないとは思うが、温室でも土地に合わなかったのかもしれない。
 フォーエンが見つめる中、レイシュンは無言で毒の木が運ばれるのを見ている。
 ギョウエンも近くにいたが、一度こちらを見ただけで、何も話すことはなかった。
 ここにはリンネもジャカもいない。兵士たちが木を運び、台車に乗せて数人がかりで運ぶのを、馬に乗ってまでついて見に行った。
 フォーエンは、確実に毒の木が廃棄されるのを確認する気だ。

「下ろすぞ」
 崖の上までたどり着くと、兵士たちは崖下に流れる川へ流すために、台車を斜めにする。
 木の重みで台車ごと転がりそうになりながら、兵士たちは板を使って簀巻きになった木を、崖から滑り落とした。

 ガラガラと音がして、すぐに音が止んだ。
 崖から離れた場所で、フォーエンの乗った馬に一緒に乗りながら、理音は木が水に落ちた音を聞いた。大きな音が崖下から響く。
 あの木が落ちるまでに距離があった。結構な高低差のある場所に川が流れているようだ。

 アイリンが崖から馬のまま下を確認する。頷いたのを見てフォーエンも軽く頷いた。
「待って。私も見たい」
 馬を翻そうとするフォーエンに、理音がフォーエンの腕を抑えて後ろに囁くと、フォーエンは一瞬目を眇めたが、そのまま崖近くへと近寄る。

 ナミヤとアイリンが一瞬緊張した。突き落とされでもすれば、崖下にフォーエンが真っ逆さまになる。
 自分だけ見ようとしたのに、フォーエンは御構い無しだ。ハク大輔の部下たちも緊張しながら、レイシュンやギョウエンが動かないように目の前を遮る。
 その緊張がこちらにも伝わる。

「あれで問題ないか」
 崖下が見える場所に来て、フォーエンは耳元で囁いた。

 崖はかなりの高所で、川は目がくらむほど下に位置している。流れが速いか、川の流れる音がよく聞こえた。
 川幅はあまりないように思えたが、木がほとんど川の中に入り、ずるずると水で押されている。
 川に流れた毒が魚を殺す可能性はあるが、ここで魚は取らないだろう。崖の高さがありすぎる。理音が流された川がこの川になるのだろうか。だとしたら、下へ流れれば流れるほど地面をえぐっているのだろう。
 川下には村などはなく、途中山から流れる水が滝のように流れて交わっていた。

「リオン」
「大丈夫だと思う。根が腐ればそれでいいから」

 これで毒は問題ないだろう。命がけであの木を取りに行かれたらどうにもならないが、植え直すのは無理だ。枝の数本を手にすれば殺せないこともないが、そうならないことを祈るしかない。

 フォーエンの頷きにナミヤとアイリンが馬を引く。レイシュンは無言のまま、ただフォーエンたちが城へ戻る後ろをついてくるだけだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

【完結】私だけが知らない

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。 優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。 やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。 記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位 2023/12/19……番外編完結 2023/12/11……本編完結(番外編、12/12) 2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位 2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」 2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位 2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位 2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位 2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位 2023/08/14……連載開始

私、異世界で監禁されました!?

星宮歌
恋愛
ただただ、苦しかった。 暴力をふるわれ、いじめられる毎日。それでも過ぎていく日常。けれど、ある日、いじめっ子グループに突き飛ばされ、トラックに轢かれたことで全てが変わる。 『ここ、どこ?』 声にならない声、見たこともない豪奢な部屋。混乱する私にもたらされるのは、幸せか、不幸せか。 今、全ての歯車が動き出す。 片翼シリーズ第一弾の作品です。 続編は『わたくし、異世界で婚約破棄されました!?』ですので、そちらもどうぞ! 溺愛は結構後半です。 なろうでも公開してます。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました

Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。 順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。 特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。 そんなアメリアに対し、オスカーは… とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。

王命を忘れた恋

須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』  そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。  強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?  そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。

公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-

猫まんじゅう
恋愛
 そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。  無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。  筈だったのです······が? ◆◇◆  「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」  拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?  「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」  溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない? ◆◇◆ 安心保障のR15設定。 描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。 ゆるゆる設定のコメディ要素あり。 つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。 ※妊娠に関する内容を含みます。 【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】 こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

処理中です...