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第四章 Bay City Blues (ベイシティ ブルース)
8. お尋ね者
しおりを挟む■ 4.8.1
パイニヨ太陽系第四惑星パイニエ。首都パイニヤードは、国家首都と星都を兼ねている。
重力は1.02Gで地球とほぼ同じ。大気成分は酸素が20%強あり、過換気症の地球人が激しい運動をすると余りよろしくはなさそうだ。運良く俺は過換気症では無いのでその心配は無い。
ブラソンは六年ほど前にこの故郷を飛び出してきた。
「飛び出した」などと書くと、溢れる希望と根拠の無い自信だけを燃料に燃やして、周囲の声も聞かずに無鉄砲な若者が夢を見た様な響きがあるが、ブラソンの場合は事情も年齢もそれとはかなり異なっていた。
幼い頃からネットワーク技術への興味を示していたブラソンは、将来その方面の仕事に進むものと見なされて、普通よりも少々早い時期にバイオチップを投与されたらしい。
開発された当初は、バイオチップを得るためには外科的な手術が必要だったが、そんな危ない手術はとっくの昔に改善されており、今では一度きり動作(ワンタイム)ナノボットを充填したカプセル錠を数回飲むだけ、というのが一般的だ。
体内に摂取されたナノボットは、その機能に従って脳内の特定部位数カ所に集合し、血液中から必要物質を集めながらバイオチップを形成し、それを元々の脳細胞と接続していく。
ほんの数日でバイオチップコアは形成され、その後管理センターから飛んでくる信号に従って付属モジュールを形成していく。
このチップ形成過程で、宿主である所有者は幾つもの選択を行い、自分のバイオチップに必要な機能を加えるカスタマイズが行える。一度選択すると恒久的に定着してしまうものや、後日任意に追加可能であるもの、気に入らなければ他のものと交換が可能であるもの、色々ある。
バイオチップの機能には当然上限があり、あらゆる機能を際限なく加えられるものでは無い。それは記憶容量や、演算速度も同じだ。
ハードウェアとしてのバージョンアップも行われてきているが、銀河種族達のゆっくりとした進歩速度では、人間一世代の間にハードウェアバージョンアップが何度も起こる様な事は無く、基本的に一度バイオチップを導入すれば、その後の僅かなバージョンアップは追加モジュールやソフト的な対応で対処できる範囲だった。
チップを与えられてから数年、まだ子供といって差し支えない年齢のうちにブラソンはその機能制限破りを行ったらしい。その後は折を見て自分のチップの機能拡張を図り、それに並行する様にしてネット上での仕事を始め、いわゆる就業年齢に達する頃には表でも裏でもそれなりに名を知られる存在となっており、また自身のチップも他に類を見ないほど高性能大容量を誇るものになっていたのだという。
若気の至りと本人は笑うが、その頃のブラソンは実入りが多いという理由以上に、入ってはならないところに入り、見てはならないものが見られる、そんな裏側の世界の仕事に魅力を感じていたのだそうだ。
ニュースで流れる耳障りの良い言葉ばかりが並んだ「表の」情報に対して、ドロドロとして救いようのないほど色々なものががんじがらめに絡み合った裏側の真実を知る事の面白さ、自分も含めた皆が今まで当たり前だと思っていた事の裏に潜む真実、そのような情報を暴く面白さに取り憑かれていた、と言ってブラソンは笑う。
腕の良いハッカーになれば、色々な意味で国に目を付けられる。それは犯罪者としてでもあり、腕の良いネットワーク技術者としてでもある。
狭められる軍警察からの包囲網。それをかいくぐって逃げる鬼ごっこ。
その頃にはブラソンは大人と言って良い年齢であり、両親からも独立して一人で暮らしていた。それを幸いとして、住居を次々と移し、物理的に狭まる軍警察の包囲網も全て見事に突破していた。
ある日、なんてことは無い依頼のメッセージが届く。いつもの仲介屋、いつもと同じような秘密情報の奪取。
仲間を誘うまでも無い規模の侵入作業だった。一人で取りかかり、即日終了させるつもりだった。
違和感を感じたのは、すでに幾つもの防壁を突破して、もう少しで目標の情報に手が届こうかという所まで来た時だった。
こんな事を言うと笑われるかも知れないが、とブラソンは前置きをして言った。誰かに見られている気配がしたのだ、と。
電子的ネットワークに気配も何もない。動物的な勘や、本能的な予感など入る余地は無い。
と、思うだろ?とブラソンは笑う。
ネットワークが複雑化し、インターフェイスが高度化するほど、人の感覚というのは馬鹿に出来なくなるものだ、とブラソンは真剣な表情でグラスをテーブルの上に置いた。
繋ぎ慣れているシステムの僅かな遅れ、使い慣れているモジュールのちょっとした挙動の違い、後方のプログラムに送り込んだ信号の僅かな遅延。
一つ一つは気にする程でも無い些細な事が、幾つか重なると違和感を生じる。そこでおかしいと思えるかどうかは、長く生き延びる事が出来るかどうかに効いてくる。
不注意な奴はいつの間にか消えている。臆病なほどに用心深い奴が、生き残る。
もっとも、臆病すぎれば今度は誰もかもが敵に見えて、仕事を受ける事さえ出来なくなるのだがな、とブラソンは肩をすくめた。
どこかに実際に眼がある訳では無い。見られているのは、こちらのデータの流れ。どの様なコマンドをどこに送り込んで、どの様なプログラムをどのタイミングで投入して、どこを攻撃してどこを守るか。そのような一挙手一投足を全て見られている、と言う事は、つまりデータの流れを全てモニタされている、と言う事だった。
矛先を変えて、その監視者を一気に攻めた。他愛も無く、監視者の隠れ蓑は全て剥ぎ取られ、丸裸にされた。隠れるのは上手くとも、攻撃を裁くのは余り上手くない監視役のようだった。
自分のバックにはでかい組織がとか、俺を潰すとお前の立場がまずくなるとか、テンプレートの様な小者の台詞を吐いたその監視役に止めを刺し、本来の目的に戻って仕事を片付けた。
数日後、いつもの仲介屋からコンタクトがあった。お前一体何やったんだ?というコメント共に。
ブラソンを指名した大きな仕事が入っていた。大きすぎてとても一人では抱えきれなかった。数人までなら仲間を引き込んで良いと言うので、その頃時々一緒に仕事をしていたアネムと名乗る男に声を掛けた。
腕の良い奴だった。互いの連絡やちょっとしたブリーフィングのタイミングが合う奴だった。気が合う奴、と言っても良い。
放っておいてもいつかはバディオイもどこかの政府機関に声を掛けられていたかも知れない。
しかしそれは全て仮定の話だ。現実は、バディオイと政府との関係は、ブラソンが声を掛けた事から始まったのだ。
依頼人は政府関係者だとは絶対に漏らさなかった。こちらもわざわざ聞いたりもしなかった。
依頼人はどこかの企業か、富豪の個人かの様な振りをしていた。
勿論全て仲介屋を通しているので、現実世界で会う事など無いし、直接のメッセージを受け取った事も無い。
だが仲介屋が、メッセージの所々にそれとなくヒントを混ぜ込んでいた。
ニュースで話題になる様な企業、特に利敵行為が疑われる多国籍企業について何度も仕事のターゲットとなり、自分達の仕事が終わって数日して、まさに自分達が奪取した情報を元にしたとしか思えない様な逮捕劇や強制家宅捜索などが行われる事からも、それは想像が付いていた。
仲介屋の依頼してくる仕事は政府関係だけでは無かった。
ある時は全く逆の、政府を出し抜こうとしている多国籍企業からの依頼であったりもした。
そんな時は、敵と味方が逆転する。前回の仕事で一緒に突入した奴、または突入を支援してくれた奴が、敵に回る。
向こうも分かっている。そしてこちらも分かっている。
しかし向こうは自分達が政府関係者だと明らかには出来ない。
いずれにしてもそれは、政府関係者と共に行動をしている時か、政府関係者を敵に回している時か、そのいずれかの時に自分がへまをやって捕まってしまうまでの関係だと良く分かっていた。
共に行動をしている時であれば、民間企業に侵入しようとした犯罪者として逮捕され、敵として行動している時であれば、政府に侵入しようとしたテロリストとしてでも逮捕されるのだろうと分かっていた。
こんな微妙な状態が長く続く訳は無いと分かっていた。
だから、いつもよりも少し大きな仕事が入り、いつもよりも多めの報酬を手にしたのを機に国を飛び出した。
仲介屋の口利きで、非正規ルートの旅券を手に入れて出国しようとしたのだが、思い直して別の伝手を使って貨物船で出国するよう渡りを付けた。
ステーションで、明らかに自分を探している政府関係者を何人も見かけた。
彼らは、ブラソンが元々使おうとしていた非正規の旅客船が接岸している不当を中心に包囲網を敷いている様だった。
彼らは明らかに、こちらのIDを元に人を当たっており、人相を知らない様だった。
非合法な改造を重ねたブラソンのバイオチップは、あらかじめ用意してある幾つものIDを切り替えて使える機能を持っていた。
数日前、街中ですれ違っただけの男のIDを使い、ブラソンは無事に貨物船へと到着し、そのIDを使って取得した貨物船の搭乗券を使って、包囲網を突破して国外へと脱出した。
派手な追跡劇も無く、撃ち合いも無かった。
危険を冒して、常に同じIDでのみ仕事を受けていた事が幸いし、違法改造によるID奪取とすり替わりを使って、悠々と包囲網を突破した。
しかし多分、二度と故郷の土を踏む事は出来ないだろうと、船窓の中小さくなっていく故郷の星を眺めていた。
そんなところだ、何も格好いい大立ち回りも無ければ、手に汗握る追跡劇も無かった。上手く欺して、いつの間にか姿を消していた。それだけの事だ、とブラソンは笑った。
パイニエに向かう何日かの航海の間、俺はブラソンが国を飛び出した時の顛末を知った。
自分の過去を語るブラソンは感慨に浸っている風では無かったが、しかし酷く疲れて、そして皮肉な運命に対して苦笑を浮かべている様に見えた。
■ 4.8.2
パイニエまであと半日に迫った。
付き合えと言われたので、俺とブラソンはアデールに付き合って貨物倉庫の片隅に置いてあるアデールの所謂「スパイ七つ道具」格納コンテナの前で暇を潰していた。
付き合えと言った張本人のアデールは、コンテナの中に入ったままもう二十分も姿を見せていない。中で多分殆ど裸になって戦闘服か、軽装甲服に着替えているのであろう事が容易に想像できるだけに、中を覗いて声を掛ける訳にも行かず、俺達二人は手持ち無沙汰で下らない雑談などして暇を潰していた。
そこにニュクスが顔を出す。多分、レジーナかノバグに聞いてやって来たのだろう。この小さな武器オタクは、アデールによるデモンストレーションでも見れるかと喜んでやって来たに違いない。
「なんじゃお主ら。良い大の男が二人して倉庫の隅で密談かや?」
ニュクスによるこの手のからかいと冗談は、いつもうんざりさせられた後にしばらく経ってから驚かされる。機械知性体がこの様に自然に冗談を言う事、そしてそれが本当に絶妙なタイミングで正しく発せられている事。
余りに自然に発せられるので、その場ではうんざりさせられるが、よく考えればそのような絶妙な冗談や嫌がらせを機械達の知性体がやってのけた事自体が驚きなのだ。
彼ら機械達の中に、人をからかったり皮肉を言ったりする様な文化は無い。全て地球人とのコミュニケーションから取り入れている。
いつだったか、それをニュクスに対して指摘したが、呆れ顔で返された。
「何を言うておるのじゃお主は。地球人も何も、お主との会話の中で学習しておるに決まって居ろうが。セイレーンやイヴォリアIXが、あの立場で地球に駐在しておって気軽にこんな会話を交わせる友人を持って居ると思うかや?」
俺が機械達の特別な友人だと言われた様で少し嬉しくもあったが、この様な馬鹿な会話の出所が全て俺で、機械達は皆俺を手本にしてこういう話術を学習しているのだと思うと、ちょっと待てそれは勘弁してくれ、と思わず言ってしまった。
それを聞いたニュクスは、阿呆、儂はそのためにここに居るのじゃ、といつもの妖艶な笑いを見せ、踵を返すと呵々と笑いながら立ち去っていった。
「密談じゃねえよ。お前も知って来たんだろう。アデールがパイニエに降りる時の装備を見せてくれるそうだ。」
レジーナで直接ステーションに着けるからと言って、国外からパイニエに武器を持ち込む事など出来ない。持ち込みたければ事前に申請をし、詳細と用途を説明して、パイニエ政府の許可を取ってからでなければ、ナイフよりも殺傷力のあるあらゆる武器の持ち込みは禁止されている。
当然それは、今からアデールが俺達に見せてくれようとしている装備類にも適用される。
しかし彼女自身が「スパイ七つ道具」と言って憚らない武装と道具類だ。その法律をかいくぐるための何らかのからくりが施してあるものと考えて良いだろう。
ニュクスと馬鹿な掛け合いをやっていると、コンテナの扉が開き、中から黒ずくめのアデールが出てきた。黒ずくめはいつもと変わらないが、その服がいつもと全く異なっている。
軽装甲スーツよりももう少しフィット感の高い全身を覆う光沢のあるスーツに、左手にアサルトライフル、右手にアタッシュケースと同じくらいの大きさの携行ケースを持っている。背中には何か良く分からないゴツゴツとしたユニットが付いており、ヘルメットが無い代わりに襟が高く立ち上がってあごの辺りにまで達している。
「おお!テランの新スーツじゃの!お主、最新型を持ってきたのか!」
ニュクスの眼がキラキラと輝いている。ダメだこいつは。
「良く知っているな。実戦投入は今回が初だ。」
アデールがにこやかに笑いながら返す。
いやお前、最新型というのはほぼ軍機だろう。他国の人間相手にべらべら喋って良い物ではあるまい。
そんな俺の視線に気付いたのか、アデールがこちらを見て言う。
「地球軍の武器の情報は殆ど機械側に全て漏れている。そもそも、設計段階から機械の知性体が入っている疑いが高い。その点をどうするのかは上の方が考える事だ。私たち末端の者は、事実を事実と認めて最善の方法を取るだけだ。現実的な話なのだよ。」
そんなアデールの周りを、眼の色を変えたニュクスが纏わり付いて、まるで舐め回すかの様につぶさに観察して回っている。
「そもそもこの船には、彼女もいれば、パイニエ人も居る。最初から分かり切っていた事だ。軍機がどうのこうのと言うのであれば、こんなものを持ち込みはしない。許可が出た時点で、上司公認という事だ。もちろん、わざわざ宣伝して歩くようなことはしないがな。」
トップクラスのエージェントの筈が、郵便配達という意味不明の任務。そして上司公認で持ち込まれた最新装備。アデールの立ち位置がどんどん分からなくなる。
「これは新型のDRT43MD型のアサルトライフルだ。一般歩兵の使うDRT43Cに比べてリアクタを小型化して軽量化してある。その分連射性が落ちるが、戦場と違って弾をばらまく事は重点では無いからな。前のC型に比べて弾速が上がっていることと、炸裂弾(CEB: Composed Explosive Bullet)でもライフル弾が選べる様になっている。リアクタが小型化した分レーザーの出力が落ちるが、コンデンサ容量を上げて、連射性を犠牲にして威力を維持している。」
「ほう。で、ライフル弾でCEBを撃つ利点は?」
「長距離の狙撃性向上と、着弾時の有効殺傷範囲の拡大だな。射程1000mはいける。それ以上伸ばそうとすると、曲射するしか無い。弾頭が弾速に耐えられないんだ。」
「こっちのは何じゃ?」
アデールの右太腿外側には、ホルスターに収まったサブマシンガン(SMG)と思しき銃器を眺めている。SMGにしては随分小さい。それは大型のハンドガンよりもう一回り大きい程度だった。
「これはAR2D4M-SMGだ。通常のハードコアキャップ(HCC)弾とレーザーしか選択肢は無いが、とにかく弾数をばらまく事と静粛性と携帯性に特化した物だ。このチョコバー一本で500発撃てる。電磁シールドがしっかりしているので、電磁擾乱で特定され難い。ちなみにリアクタは低温核融合(Cold Fusion)を使っているから、弾体加速は電磁式のコイルガンで、レーザーと実弾体の同時発射は容量不足で出来ない。」
ちなみにチョコバーというのは、いわゆるブレットタブの地球軍兵士の間でのスラング(隠語)だ。
「背中のゴテゴテはなんじゃ?」
アデールの後ろに回ったニュクスが、背中のバックパックらしきゴツゴツとした付属物を撫でている。
「これは私のお気に入りだ。このスーツのリアクタからパワー供給して、重力ジェネレータで飛翔出来る。理論上軌道降下も出来るし、単体で軌道まで上がる事も出来る。セパレータが付いているので、かなりの高機動ができる。従来の軽装甲スーツの浮遊ユニットとは段違いの機動力だ。それに形がな、翼を開いている様で格好良いんだ。」
「スーツ自体も、なにやら色々目立たん様に付いておるのう。」
そう言ってニュクスがアデールの腰から尻の辺りをなで回している。
俺がやったらセクハラだな。
「柔装甲スーツなんだがな、従来の同重量の軽装甲スーツよりもかなり強度が上がっている上に、パワーアシストが付いている。スーツの装甲自体が、外骨格と外筋肉を兼ねている。普通の服の下に着ていても余り目立たない。それとこの表面の艶っぽさもお気に入りだ。」
武器オタクどもの会話が延々続く。はっきり言って、俺はついて行けない。
そして、話が一段落したところでアデールが言った。
「で、だ。スーツは下着代わりに着ていくとして、他の装備品をナノボット分解して欲しいんだ。浄水器のセールスマンの振りをする。こっちに浄水器の設計図がある。」
「なるほど。お安いご用じゃ。スーツケースの中に詰めて、お主からのコマンドでナノボットが起動する様にしておこう。」
「助かる。その過程で得られる情報はそのまま保持してくれて良い。それで、出来ればナノボットをこの二人にも持たせて欲しい。」
そう言ってアデールは俺達の方を見る。
「承知した。ナノボット重量が150g位になるの。適当に化けさせて非アクティブ化して誤魔化せば良かろう。二人については合成用の資材は現地調達と言う事で良いかの?」
「それで良いと思う。使わないに越したことは無い。」
二人が話しているのはつまり、俺とブラソンにも武器構成用のナノボットだけを持たせておいて、必要に応じて現地でくず鉄を調達して武器を合成しろ、という意味だ。武器のデータは機械達のライブラリからニュクスを通じて俺達に送られる。俺達はそれをナノボットに命令すれば良い。ものの数分で携行火器が出来上がる。
勿論こういうことを想定して、出入国管理区域(Immigration Area)にはナノボットの探知システムも構築してある。が、ナノボットが完全に不活性化されており、別の物質の振りを出来るほど高性能な物であれば、すり抜ける事も可能だ。
その後もアデールの装備に関しての武器オタクどもの談義はしばらく続いた様だが、俺とブラソンは話がまとまった時点でコクピットに戻った。
システムに再接続し、視野を航法用に切り替えると、パイニエは肉眼ではまだ詳細は見えないまでも、航路図上でもう目の前にまで迫っている事が確認できた。
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