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研修旅行

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3泊4日で、研修旅行という名の
勉強会。
近場ではあったけど、四日間缶詰。
実習と講習がある。
1日目は、実習できる人が限られている。
これは、みんなが日頃から頑張れるようにするためのものらしい。

もちろん瑞希は、成績が良いので、トップにいる。

優秀な上に、好きなこと、頑張りたいことだから、吸収力が違う。

今回の実習は、50名の参加。
30名が、講習を受ける。
残りの15名が団体実習
そして、瑞希たち上位の子、5名は、個別実習。フランス料理

2日目は、中華街、韓国タウンに行き、夜は中国と、韓国の歴史

3日目は、日本料理、

4日目は、朝からテストを受け、レポート提出、その後、親睦会。最後にテスト結果発表される。

のスケジュールだった。

正直ハード。
この研修旅行のテストは、平均30点ぐらい。
研修旅行だから、みんな気が緩む。

それにハードで覚えることもたくさんある。

優秀者は、過去数名。


瑞希は楽しみにしていた。たくさんのことを知れるから、、、


その反面、霧矢は4日も瑞希がいない。
付き合う前は、ふつうのことだった。
でも、瑞希は、やる気満々。
応援しないとな。


とうとうとその日がやってきてた。
「いってらっしゃい。頑張って。」

「霧矢くんと離れるのは寂しいけど、頑張ってくるね。」

キスをした。

「瑞希もう少しだけ。」

いつもよりかわいかった。
「霧矢くん。帰り迎えにきてくれる?」


「そのつもりだよ」

「頑張ってくるね。」



1日目、個別実習。フランス料理。
難しかったけど、
楽しかった。個別なので、有意義な1日を過ごした。
瑞希の先生が1番厳しかった。
でもくらいついていった。

最後に先生に褒められたのは、嬉しかった。

みんなが受けた講習のテキストは、先にもらってあったので、読んでおいた。


2日目は、結構気が楽で、食べ歩き。
どこで、食べても、やっぱり霧矢くんと食べたいと思う。


何の勉強しても楽しかった。将来、霧矢くんに役に立てると思うと勉強が捗る。


3日目は日本料理。
瑞希が1番勉強したかったこと。

霧矢くんに家で食べてほしいから。

でも1番厳しかった。
成績もあまり良くなかった、、、
それが、悔しかった。


4日目、朝からテストを受け、親睦会に参加する。

先生方と話をして、友達と話をしてた。

ある男の子が、
「瑞希ちゃん可愛いね。左の指輪。
彼氏いるの?」

「私結婚しています」

「え?早くない?18歳だよね?」

「はい。」

「まだまだいろんな男がいるのに、勿体無いね。」

「えーと。別にそんなこと考えてないです。」

「色んな経験したら良いのに。あーでも、不倫でもいいんじゃない?」

「いえ、必要ありません。」

「真面目なんだね。道を踏み外さないタイプ?」

「別に道を踏み話す必要がありますか?」

「可愛いのに、俺とどう?」

「結構です。わたしには夫が居るので、、、」

その場は、友達が助けてくれた。
「瑞希ちゃん、あっちに美味しい料理があったよ。」

「行く行く。」

「大丈夫だった?」

「うん。ありがとう。」


会場から、理事長の声が聞こえた。

「この研修旅行という名の地獄の研修によくみなさん耐えましたね。
お疲れ様でした。 
今日は、日頃、この専門学校寄付と就職を斡旋してくれてる会社の社長を紹介しますね。
Kグループ「ホープアロー」の伊藤霧矢社長です。」

え?霧矢くんそんな話一言も言ってなかったのに、、、

「Kグルーブ、ホープアローの伊藤霧矢と申します。
この学校は、優秀な方が多く、うちの会社にも、入社し、活躍している人がいます。
みなさんも頑張ってください。」

「ホープアロー」さんはとても、素晴らしい会社です。うちの卒業生が、何名も就職しています。ただ、脱落する人もいます。
優秀な人だけ。生き残ることができるんだよ。

「そんなことありません。皆さん優秀ですよ。」

「ここで、この研修の優秀者を発表します。」

「伊藤瑞希さん。壇上に、、」

「瑞希凄い。」

「この度の研修で、あなたは、過去最高の成績を収めました。
学科、実技とも過去にない最高の点数でした。
ホープアローに就職しても、大丈夫でしょう。」

「それは良かった。わたしの妻が、そんなに優秀だったとは。」

「え?霧矢社長の奥さん?」

「はあ?それなら、エコ贔屓じゃないの?」という声が出た。

しかし理事長が、
「いえ。、瑞希さんが、霧矢社長と繋がりがあるのは知りません。瑞希さんが結婚しているのも知りませんし、保護者の欄には、お母様の名前でしたし、、、」


「私は理事長には言っていないよ。エコ贔屓と言われるのが嫌だったから、瑞希には力があるのにね。」

「そうですね。瑞希さんは、先生方みなさんが褒めてみえますよ。霧矢社長を見初めた女性ですから、優秀なわけですね。」


霧矢くんと一緒に壇下に降りた。

「霧矢くん、内緒にしてたの?」

「ああ。びっくりした?」

「うんっ。」

友達が寄ってきて、、、
「瑞希ちゃんおめでとう!!優秀賞なんてすごいよ。」

「ありがとう。」

「瑞希ちゃん。一生懸命してるもんね。私たちも頑張ろうって思うもん。」

「こんなかっこいい社長さんが相手なら、他の男なんて見れないよね。」

「そうだね。あの男も、わかったはずだよね。」

「瑞希。どうゆうこと?」

「、、、」

「さっきあそこにいる男に言い寄られていました。」

「霧矢くん。ちゃんと断ったよ。」

「そうなんだね。頑張ったね」
極上の笑顔をしてくれたけど、、それが怖い。

「紹介してくれかな?」

「呼んできますね。」
友人の一人が走り出した。


「初めまして、瑞希がいつもお世話になっています。」

「初めまして、瑞希ちゃんとは、仲良く勉強させていただいています。
若い社長さんですね。
瑞希ちゃんも若いのに、結婚してしまって、他の男を見た方がいいんじゃない?って言ってたんですよ。
18歳で、人生決めるなんてね。」

「そうですか。あなたは、運命の人と出会ってないのですね。
これから先、たくさん出会いがあるので、頑張って見つけてくださいね。」

「霧矢社長は、瑞希ちゃんのこと運命の人なんですか?」

「そうだね。瑞希以外の者と、結婚するつもりなんてないよ。」

「私も霧矢くんがいいの。」

「お二人はお似合いですね。」

「ありがとう。」


「伊藤社長。研修が終わるまで、理事長で、お話を」

「わかりました。瑞希、あとでね。」

「はい。」

霧矢くんは、理事長と一緒に去っていった。

そして、私たちは研修の閉会式を終えて、帰宅することになった。


さっきの男が、
「瑞希ちゃん。あの社長しか知らないんだろ?俺と経験した方が絶対いいよ。」

「まだいうの?」

「社長だよ。釣り合わないよね?瑞希ちゃんはただの専門学生。」

「一応優秀賞なんだけど。それにあなたに釣り合わないとか言われたくないんだけど。」

「社長だから、色々とあるんじゃないの?」

「あるでしょうね。霧矢くんはモテるから、でも、私を選んでくれた。それでいい。もういい?早く帰りたいんだけど。」

瑞希は、急いで、霧矢くんのところに行った。

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