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先生

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先生が入ってきた。
「伊藤。話を聞きたい。」

「先生もうすこし後にしてください。
そして、女の先生をお願いします。」

「はあ?なに言ってる。付き合ってる男女の揉め事だろ?うわさでは、お前たちが付き合ってるって。」

「それは、今井が言ってたんですか?」

「ああ。今井が付き合ってる二人の問題です。先に誘ってきたのは、伊藤からだと、、、」

「え?」

「瑞希。答える必要ないわ。もうすぐ、伊藤の保護者が来ます。それから話し合いをしましょう。」

その時に電話が鳴った。

「霧矢さん。そのまま校舎に入ってきてください。今、瑞希のそばを離れるわけには行きません。」

「瑞希を頼む。」

「そのまま階段を登って2階まできてください。3年A組です。」

「もう着く」

霧矢くんは、息を切らして、教室に入ってきてくれた。


「瑞希。なにがあった?」

「霧矢くん。」

「付き合ってる男女の揉め事ですよ。」

「はあ?」

「すみませんけど、先生は、退席して頂けますか?瑞希と話をしたいので、、」

「わかりました。」

「愛ちゃんが、委員会だったから、教室で待ってたら、光輝が入ってきて、
噂のように付き合おうよって言われて断ったの。
そしたら、俺は経験豊富だから、一度したら、俺を思い出せるって、、叫んだら、口を塞がれて、胸を揉まれたの。 ブラウスのボタンを外されたら、霧矢くんの跡を見られて、処女じゃないなら楽しもうって、、、 
それで隙を見て、思いっきりあそこを蹴飛ばしたの。
それで愛ちゃんと先生が来たから助かったの。」

「男女のもつれってなに?」 

「光輝と瑞希が、付き合ってるという噂が出ているから、光輝がそーやって先生に言ったみたい。先生もそれを鵜呑みにしている。」 

「女の先生をお願いすることを言ったけど、、、あの先生、光輝のことを気に入っていて、前から贔屓してた。 光輝は頭がいいから、先生に好かれてる。
あと、あの先生、瑞希のことやらしい目で見てたことがあった。これは、私が見て思っただけで、勘違いかもしれないけど、、、」

「わかった。」 

「みずき、由美子さんに電話するね。」

「うん。」




「由美子さん?霧矢です。
瑞希が学校で光輝に襲われました。
胸を揉まれだそうです。
学校の対応もあるので一度来てもらえませんか?」

「瑞希は大丈夫?
霧矢、頼むわよ!」

「はい。」

廊下でいた先生に向かって


「さて、先生。瑞希の親を呼びました。校長先生と相手の親も呼び出してください。」

「はあ?大事になるじゃないか?」

「当然でしょ。」

「先生は勘違いしてるし、相手の男の言うことを鵜呑みにしている。
早く手配をしてもらえますか?」



「愛ちゃん保健室を借りれる?」

「手配してきます。」

「ありがとうね。」



「瑞希。大丈夫?怖かったね」 

「ごめんなさい、、私、、
他の人に私の胸触られたの、、」

「瑞希は悪くない。何も。大丈夫だから。」

「霧矢くん。」
泣き出した。

「気持ち悪いの。他の人に触られて、、」
強く抱きしめた。


保健室にいけそうなので、行った。
「瑞希、見せて、、怪我してない?」

「大丈夫。あのね。ブラウスのボタンが引きちぎられたの。」

「女の先生に確認してもらうよ」
女先生が入ってきて確認した。

「伊藤さん。話すことはつらいけど、みんなの前で話せる?
今、川北先生は、伊藤さんが今井くんを誘惑してきて、俺たちは付き合ってると言ってる。
急に怖くなったのか?
あそこを蹴飛ばしたと言ってるの。
私は嘘だと思ってる。
進路指導の先生は今日は、出張でいないから、みんな噂を信じてるのよ。
進路指導の先生が、今井君との噂は嘘だって、言ってたの。」

「わかりました。先生ありがとうございます。」

「それ脱いでくる?俺のパーカー着て。」


「霧矢さん。瑞希のお母さんがきた。」

「由美子さん。」

「瑞希は?」

「お母さんごめんね。心配かけて。」

「大丈夫なの?」

「うん。」

「瑞希。話をしてくれる?」

さっきと同じことを言った。
「そう。霧矢。やるわよ。」

「はい。」

「愛ちゃん。いつもありがとうね。瑞希を助けてくれてありがとう。あなたも一緒に来てくれる?」

「もちろんです。」

女の先生が入ってきた。
「この度は、申し訳ございません。会議室に案内します」

「行くわよ。瑞希。しっかりとね。」


「失礼します。」

「この度、学校で起こったこと、二人から話を聞きたい。」

「今井。さっきの話をしてみなさい。」

「瑞希と俺は付き合っています。
男女の仲なのに、騒ぐ必要はありません。」

「伊藤と付き合っていて、同意で、そーゆうことをしたんだね。」

「はい。急に嫌になって蹴られただけです。」

「光輝は、優秀なのよ。良い大学も行けるのよ。それなのに、この子のせいで、こんな事になるわけ?」と親が言ってきた。

「伊藤。どうなんだ。」

「確かに以前は今井君のこと好きでした。でも、それは過去のことです。
最近、付き合わないか?と言われていて、断りました。
そしたら、私たちが付き合ってる噂が立ちはじめました。
今井君の取り巻きに呼び出され、叩かれたこともありました。

そして、今日、また、言い寄ってきました。もちろん断りました。
でも、俺は経験豊富だから、一度やれば、好きだった頃を思い出すと言われ、抱きつかれ、胸を揉まれました。
騒ぐと口を塞がれました。
ブラウスのボタンを引きちぎられました。」

「こんな子の話を聞くの?どうせ。誘惑したんでしょ?」

「そうだよ。瑞希の体にはキスマークがあった。だから、俺だけじゃない。」

「伊藤。どうなんだ。」

「紹介しますね。私の婚約者の伊藤霧矢さんです。私たちは、卒業と共に、籍を入れます。」

「え?」

「お母様、本当ですか?」

「はい。いまは、婚約者です。」

「進路指導の先生は、知っています。
私が大学進学を辞める理由もお話をしてあります。」

「聞いている」と校長先生。

「こちらが証拠のブラウスです。今井くんと付き合ってる事実はありません。
正直、今は、大嫌いです。」

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