超変態なジャン=ジャック･ルソーの思想がフランス革命を引き起こすまで

ジャン=ジャック･ルソー

死んでも屈しない

ベルナール叔父さんはカンカンに怒っていた。

「叔父さん、僕はやってないんだ」
ルソーは叔父さんに訳を話せば信じて貰えると思って言った。

「何を言ってるんだ。こんなにお世話になっている家でとんでもないイタズラをしでかして！」

「お世話になっているのは感謝してるけど、やってない事はやってないんだ」

「うるさい！」

パーン！

ルソーは頬を思いっきりぶたれた。

鼻血がドバドバ吹き出した。

「早く謝りなさい！」

「い、いやだ」

「お前はなんでそう強情なんだ」

ルソーは引きずられて、家畜を飼っている小屋に連れてこられた。

そこでルソーはビシバシと叩かれた。

叔父ははじめこそランベルシェ兄妹に対するポーズで折檻をしはじめたかもしれない。

しかし、それはだんだんと熱を帯びてエスカレートしていった。

ルソーは子供だから痛い目をみればすぐに罪を認めて謝るに違いないと思っていた。

しかし、ルソーは一向に罪を認めないし、明らかに反抗的な目をしてくる。

叔父はだんだんと憎らしくなってきた。

こいつを従わせるには本当に痛い目に合わせるしかないな。

思いっきりの力でみぞおちをアッパーで殴りつけた。

「うっ」ルソーは声も出せずにもがいて地べたを転げ回った。

「これでも認めないか！」

「や、やってない事はやってないんだ」

ルソーは今度は顔面をグーで思いっきり殴られた。

一瞬、頭が真っ白になった。

気がついたら、藁の上に倒れていた。

「そもそもお前の親父が一人で逃げ出さなければ、俺はお前の面倒なんてみなくてすんだんだ。それを面倒なことばかり起こしやがって」

ルソーは殴る蹴るの暴行を続けられ、身体中アザだらけになっていった。

死んでもいい。

やってもないことを認めて謝るくらいなら、死んだ方がマシだ。

なんで、大人達は僕の言い分を聞いてくれないんだ。

くそーーーー！

屈辱、怒り、絶望そんな感情がうごめいた。

こんな事に屈するくらいなら

死んだ方がいい。

死んだ方がマシ。

死んでもいい。

死んでも。。。

死ぬ。



ルソーは死ぬ覚悟はできていた。