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1章 虹色の召喚術師

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 白獣の案内人が出した左前足を手に取ると、一瞬で景色が変わった。
 目の前に建っていたのは、紅色の円柱が2本と、その円柱の間を繋ぐ同じ色の細い柱が、地面と平行に1本。
 その細い柱からは様々な色の糸で編まれた長方形の布が、ぶらさがっていた。
 布の先端は細かく刻まれ、涼しく吹く風にそよいでいる。
 
 草の1本も見当たらない茶色の大地の上には、その円柱しかなかった。
 周囲を取り囲むのは、闇の中に無数の星が浮かび上がる宇宙だ。
 アケイドトルアが神域と言った場所と、よく似ている。
 
「ここは、召喚をするばしょだよ。空に小さな島がうかんでいるんだ。召喚術師はみんなじぶんの島をもってるから、ほかの召喚術師と会うことはないよ。あんしんしてね」

 案内人は島と言ったが、ぐるりと外周を廻っても100mくらいしかない、本当に小さな場所だ。
 
「はじめての召喚は、10回連続でできるよ。召喚術師になったおいわいだから、タダなんだよ!」
「無料?」
「うん。つぎからは、ポイントとかお金をつかって召喚することになるよ」

 ポイントがどのようにして貯まるのか、詳細は聞いていない。
 でも、この星ではポイントが大事だという話は聞いている。
 ルーリアが破綻したのは、そのポイントを使い過ぎたからだ。だから、使いどころを考えて、大事に使う必要があるんだろう。
 
「この『召喚扉』のまえに立ってね」

 案内人が座ったのは、揺れる布の前だ。
 
「この布のむこうに『召喚扉』はあるよ。だから布に手を当ててね。『初回限定召喚』をおこなうよ」

 わずかに揺れる布に右手を当てる。指が布に触れた瞬間、小さな火花が飛んだ。
 
「キミが呼べば、『召喚扉』は姿をみせるよ。呼ぶ言葉は何でもいいんだ。さぁ、呼んで!」
「…この星の召喚用呪文とか無い?」
「なんでもいいんだよ!」
「…そういうの考えるの、得意じゃないんだけどな…」

 その星には、その星ならではの呪文があると思う。
 それを教えてもらえないなら、過去に自分が使ってきた言葉を使うしかない。
 
「『回廊を留めしものよ。我はそらの名を抱くもの。汝が由縁に紐づき格子の一条とならん。猛く鬨を轟かせ錠を開きしものなりを――』」
「ヴィータ。でたらめな言葉じゃわからないよ!ちゃんとわかる言葉を使ってね」

 案内人はそう言って止めたが、布はそれぞれの糸に応じた光を放っている。
 別の星の言葉だから、案内人には理解できない。だが、扉はどの言葉だろうとそれに応じるのだろう。
 
 案内人が止めたのは、別の星の言葉を使うことが、この星のルールに反しているからなのかもしれないな。
 私は頷いて、布が光を失ってからゆっくり口を開いた。
 
「召喚!」

 何を言えばいいか分からないから、シンプルにそう叫ぶ。
 布が大きく翻り、その奥に黒い渦が見えた。布は光っていない。渦を隠すためだけにある蓋のようなものだ。
 
 渦の中から細い光が伸び、その光と共にカードが飛んできた。
 一瞬ふわりと浮かんだあと、私の手に収まっていく。
 全部で10枚。案内人が言った通りの枚数だ。
 
「はじめての召喚ができたね!どんな人を召喚したんだろう。1枚ずつたしかめてみて」

 少し離れたところに座っていた案内人が促すので、左手に載っているカードを上から1枚右手で持ち上げてみる。
 
「…元傭兵…ドーマン…?」

 そのカードには、どこかで見た名前と、本人に似た絵があった。
 
 
【元傭兵】ドーマン
金稼ぎのため、過去に傭兵をやっていた男。
夢破れて、大工として故郷で働いている。

【カードランク】
 ノーマル
【レベル】
 1
【性別】
 男
【年齢】
 37
【属性】
 地
【種族】
 人間
【所属】
 トルマン・グリス
【攻撃力】
 100
【防御力】
 100
【回復力】
 100
【通常スキル】
 剣/斧/盾
 大工
【特殊スキル】
 なし


 2枚目と3枚目も同じカードだ。
 何枚か集めるとランクが上がると聞いた気がするから、同じカードがあって当たり前なんだろう。

「同じカードが何枚もあるけど、実体化するときはまとめて3枚実体化できる?」
「カードの『実体化』は同時に1人しかできないから、だれかがカードを『実体化』していたら、ほかの召喚術師は同じ英雄の『実体化』ができないよ。同じカードをたくさんもってるときは、どのカードを『実体化』するか選ぶんだ」
「何枚集めるとランクが上がるんだっけ?」
「同じカードを5枚あつめると『カードランク』を上げることができるよ。いちばんよわいノーマルカードも、ノーマルレアカードになれるんだ。『カードランク』は一度しか上げることができないから、6枚以上あつめても効果はないよ」
「5枚ね」

 何度聞いても丁寧に教えてくれるのは助かる。それだけでも優秀な案内人だ。
 
「…ドーマンは4枚か」

 10枚のカードを1枚ずつ地面に広げて眺める。
 ドーマン以外の6枚の内、1枚しかないのは1人だけだ。
 

 【星紡ぐもの】きな
 星から星へ渡り歩き歴史を編纂する一族の、娘。
 遠くまで見通せる眼を持っている。

【カードランク】
 スーパーレア
【レベル】
 50
【性別】
 女
【年齢】
 8502
【属性】
 星/樹
【種族】
 精霊
【所属】
 未所属
【攻撃力】
 25000
【防御力】
 38000
【回復力】
 100000
【通常スキル】
 霊術
 書記
【特殊スキル】
 千里眼
 過去視
 浮遊移動
 回復維持
 
 
「最初からレベル高い人もいるんだね」
「キミのレベルより高い人は、『実体化』できないよ。ちょっとだけ召喚できる『限定召喚』を使えば召喚できるから、ピンチな時につかってね」
「なるほど」
「カードを『実体化』するためには、『召喚箱』に入れておくひつようがあるよ。『召喚箱』はカードが入る量がきまってるから、箱の大きさに合わせてカードを入れてね。『実体化』できないカードも使い道があるよ。『召喚箱』に入らないカードを『待機箱』に入れておくと、『特殊スキル』の中にある『受動スキル』が発動するんだ」
「このカードの…【きな】の受動スキルは?」
「『回復維持』だよ。『実体化』している英雄たちの回復力を上げてくれるよ」
「じゃあ…とりあえず、待機箱に入れようか…」
「分かった。箱を出すね」

 箱を出すね、と案内人は言ったが、当然のように白い獣は灰色の大きな箱になった。
 蓋がないタイプの箱で、私の背丈くらいの高さがある。手の平に載るサイズのカードを収納するには余りに巨大だ。
 
「でかすぎだよ」
「カードを入れやすいように、大きくなってるんだよ。ためしに入れてみて!」

 言われてカードを箱内の隅に置くと、カードは箱の中で膨張した。膨張はしたが、元の倍程度の大きさになっただけなので、空き空間が広すぎることに変わりはない。
 
「召喚箱…だっけ。そっちは?」
「『召喚箱』を出すね」

 灰色の箱は、同じ大きさのまま白い箱になった。
 空っぽなので、ドーマンのカードを1枚入れてみる。今度は、元のカードに対して縦だけが3倍伸びて、横は2倍程度だ。変な拡大の仕方をしているので、カードに書かれている文字が読みにくくなる。
 
「こっちは?」

 ドーマンとは別のカードを手に取った。このカードは2枚あるので、1枚をドーマンの隣に入れてみる。
 
 
 【兵士】ラーデル
 トルマン・グリス連盟で働く兵士。
 裁縫が得意で、服の修繕を頼まれている。

【カードランク】
 ノーマル
【レベル】
 1
【性別】
 男
【年齢】
 25
【属性】
 地
【種族】
 人間
【所属】
 トルマン・グリス
【攻撃力】
 50
【防御力】
 150
【回復力】
 100
【通常スキル】
 剣/槍
 裁縫
【特殊スキル】
 なし
 
 
 ラーデルのカードも、縦に3倍。横に2倍伸びた。
 なので、3枚ある別のカードも入れてみる。
 
 
 【旅人】ティセル
 ロンバー・ダルキア王国内を旅する旅人。
 各地で手に入れたアイテムを、別の町で売って生活している。

【カードランク】
 ノーマル
【レベル】
 1
【性別】
 男
【年齢】
 28
【属性】
 風
【種族】
 人間
【所属】
 ロンバー・ダルキア
【攻撃力】
 50
【防御力】
 100
【回復力】
 150
【通常スキル】
 小剣
 商売
【特殊スキル】
 なし
 
 
 ティセルのカードは、縦に2倍。横に3倍伸びた。
 カードによって収納する時の形状が異なるなら、きれいにぴったり箱の形に合わせて並べるのは難しい気がする。
 カードを重ねることもできないから、この箱の平面に収まるようにカードを組み合わせて入れる必要があるのか。
 
「この3人を実体化するとして…次に召喚するときに必要なポイントはいくつ?」
「『ログイン召喚』は『ログインポイント』を10点あつめるとできる召喚だよ。英雄を1人以上『実体化』していたらまいにち1点ずつポイントがたまるよ!『通常召喚』は『通常ポイント』を10点あつめるとできる召喚だよ。ミッションやクエストの『成功報酬』でポイントをもらえるから、ミッションやクエストをがんばってうけてね!」
「…お金…この星のお金を使って召喚できるような話を聞いたけど」
「『課金召喚』だね。『課金召喚』は3種類あるよ。『課金召喚【宝】』は、すごくかちのある鉱物をつかって召喚するよ。『魔石』や『魔石』としてつかえそうな宝石や鉱物を『宝石硬貨』とこうかんするんだ。『パル』と言うことがおおいよ。『パル』は『課金召喚』3種類ぜんぶにつかうことができるよ!」

 パルという名前はどこかで聞いた気がする。
 とりあえず頷くと、案内人は話をつづけた。
 
「『課金召喚【金】』は、『星内貨幣』を使って召喚するんだ。『シェル』と言うことがおおいよ。召喚術師とその仲間だけがつかえるお金で、どの国でも同じかちでつかうことができるから、あんしんだね」
「ミッションやクエストの報酬で、シェルを貰うことも出来る?」
「ミッションランクやクエストランクが高いと、もらえる報酬もおおくなるよ!でも、召喚術師の『世界ランク』より4以上高いミッションやクエストは、うけることができないよ。ヴィータの『世界ランク』は1だから、ミッションランクやクエストランクが5以上だとうけることができないんだ。報酬の内容は、ミッションやクエストの一覧からかくにんしてね」

 シェルを貰えることを否定しなかったから、多分もらえるんだろう。
 この星で補給するための貨幣や物品が正規の手段で手に入るなら、だいぶ楽になる。
 
「『課金召喚【祈】』は、神への『寄付』をあつめるともらえる『寄付ポイント』で召喚するよ。『信仰心』や『捧げ物』をあつめて神殿に『奉納』するとポイントがふえるんだ。『寄付ポイント』をもらうのは、今はむずかしいとおもうから、ヴィータのランクがあがったらおしえるね」
「この星に、神は何人いるの?」
「13人だよ。でも、たくさんの神がねむりについちゃってるんだ。たくさん『寄付ポイント』をためて、神をはやくおこしてあげてね」
「意外と沢山いるんだな…」
「たくさんの神がねむりについちゃってるから、星のあちこちで魔物があばれてるんだよ!おきてる神がたくさんいれば、魔物もあばれなくなるよ。だから、ミッションやクエストをいっぱい成功させてね!」

 この案内人は、この星の案内人だ。同時に、召喚術師の監視者でもある。
 召喚術師を『世界ランク』で振り分けて、ランクに応じた情報を提供する。そういう役回りなんだろう。多分。
 『ランクが上がったら教える』ということは、低ランク者は神に関わるなということだ。
 案内人は神が魔物を鎮めていると言うが、この星にとっても、神にとっても、問題は魔物じゃない。
 アケイドトルアの話が間違いないなら、この星を脅かすのは『よこしまなるもの』だ。
 
「…とりあえず。召喚術師としての私がやることは…召喚をすること。ミッションとクエストをやること。かな?実体化したカードがいないと、クエストとか受けられないんだっけ…ログインポイントもか」
「『実体化』、する?」
「する」
「じゃあ、元の場所に戻るね」

 白い獣の姿に戻った案内人が、再び私に前足を差し出す。
 その足を掴み、私は山岳地帯の元の場所に戻った。
 
 
 
「『召喚箱』に入れてあるカードの名前をよべば『有効化』できるよ。よびだしたいカードの名前をよんでみて!」

 ここに来たときは確かに朝日が昇ろうとしていたはずだったが、既に日は傾いている。
 私は夜でも問題ないけど、呼び出すのは『ノーマル』とされている人間だ。『スーパーレア』になっていた精霊と比べると、様々な面で『星基準で一般的な生活を送っていそう』な感じがある。だったら、呼び出すのは日中のほうがいいだろう。
 
「元傭兵ドーマンを『有効化』する」

 地面の上で箱になっている案内人に向かって呟くと、箱がわずかに光った。次いで、箱の中から半透明の男が飛び出し、そのまま少し離れた所に降りる。片膝を突いた状態で少しずつ色が付き始め、数十秒後に男はゆっくりと目を開いた。
 そして、私を見上げる。
 
「…召喚…?そうか、俺は召喚されたのか…」

 その表情は呆然としていたが、状況の把握に脳内を回転させていそうな表情でもある。
 
「…お前が…貴方が、俺の召喚術師か」

 そして、私と目が合うと頭を下げた。
 
「俺の名はドーマン。傭兵をやっていたが、英雄になる事は叶わなかった。そんな俺を召喚してくれて…感謝する」

 ルーリアの仲間として私と会ったことがあるはずのその男だが、私と初めて出会ったという認識なのだろう。
 頭を下げたまま、私に向かって静かに礼を述べた。
 
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