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番外編始まる
第二話 スキルの研鑽の件
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コンクセアと離れで生活して二週間が過ぎました。その間に僕は通っていた学園を父上によって退学処分にされてました。
「ウチの息子は母親と同じ病になったので勉強どころじゃなくなったので退学する」
と学園に一方的に知らせてそれが受理されたそうです。コンクセアが本邸にいる執事からそう連絡を受けたそうです。そのコンクセアが言いました。
「ちょうど良いです。ユウジ様、この時間を有意義な物にしましょう。スキルの研鑽をするのです。もちろん私もお手伝いいたします」
「う、うん。分かった。コンクセア、母上は大丈夫かな」
僕は本邸で病に伏せってる母上が気がかりだったからそう聞いてみたんです。
「ユウジ様…… メアリ様からの言伝です。『強く生きなさい。コンクセアに協力して貰い、自分のスキルを研鑽して母が居なくても生きていけるように……』と仰っておられました」
母上がそんな事を…… そうだ、病と戦っている母上を心配させてはいけないんだから、僕は自分に出来る事を一つ一つ増やしていこうと思いました。
「分かったよコンクセア。協力してね」
僕はそう言ってコンクセアに協力して貰いながらスキルの研鑽をしていく事にしたんです。
「はい。私が全面的にご協力致しますので、泥舟に乗ったつもりで任せて下さい!!」
「コンクセア…… そこは泥舟じゃなくて大船だよ。初代様語録を間違えて覚えてるよ」
僕がそう指摘すると顔を少し赤くしながらもコンクセアはちゃんと謝ってくれました。
「失礼しました、ユウジ様」
それから二人で離れの裏庭、本邸からは決して見えない場所に移動してスキルの研鑽を始めることになりました。その前に、コンクセアが僕にこう言ってきたんです。
「ユウジ様、オノミ様の神社で神主様から告げられたスキルは歩だけですか?」
「うん、そうだよコンクセア。神主様からもクズスキルだって言われたんだけど……」
僕がそう答えるとコンクセアは黒いオーラを突然背負ってブツブツと何かを言い出しました。
「フフフ…… コレはお父様とお母様に報告案件ですね。トウジ様やサヤ様マコト様にお知らせしてもらわなくては……」
何を言ってるのかは聞こえませんでしたがコンクセアが怒っているのは分かりました。そんなコンクセアは気を取り直した様に僕に向かい、
「ユウジ様、僭越ながらこのコンクセアがユウジ様の現在の能力を正しくお教えしたいと思います。今からユウジ様を視させていただきます、よろしいですか?」
そう言いました。凄い!! コンクセアはそんな事まで出来るんですね。僕は素直に頷きました。
「それでは失礼します…… ステータス!(byユウジ)」
コンクセアがそう言うと同時に僕の目の前に半透明の板が出てきました。そこには……
名前:ユウジ
性別:男
年齢:十
職業:【無職】神級職
レベル:1
生命力:60 魔法力:80
体力:45 魔力:90 器用:55 敏捷:60
攻撃力:40(武器無し)
防御力:30(防具無し)
スキル:【歩】
徒士侍(Lv.1)
一歩ずつ前に進む事を決められた歩兵。刀、小太刀、槍、鎧通し、弓矢の武器に精通する
歩流(Lv.1)
徒士侍の使用する戦闘術。
こう記載されてたんです。僕は目を見張りました。スキル歩にはこんな能力が合ったんだと驚いたのが一つ。コンクセアがスキルボードをそれも、他人のボードをこうして出せる事に驚いたのが一つです。
スキルボードは初代様の頃はみんな当たり前のように出せていたそうなのですが、いつ頃からかは分かりませんが出せなくなったんだそうです。知りたい人は信仰する神様のお社に赴き教えてもらうしか方法が無いと僕はこれまで信じてました。
「フフフ、ユウジ様。皆様は神社関係の者たちに長い長い年月をかけて騙されてしまったのですわ。本来ならばご自分で確認できるステータスを神様にお伺いをたてなければ知ることが出来ないって…… 全てはオノミ様の無能さが原因ですが……」
コンクセアがオノミ様をこき下ろしてます…… 大丈夫でしょうか? 神罰が降ったりしたら大変です。
「コンクセア、ダメだよ。神様の悪口を言ったりしたら」
けれどもコンクセアは笑いながらこう言いました。
「大丈夫ですよ、ユウジ様。穀潰しのオノミなんかがこの私に神罰を降せる筈は無いのですから。さ、それよりもスキルの研鑽を行いましょう。先ずはこちらの刀をご使用下さい」
そう言うと何もない場所に手を伸ばしたコンクセアの手が引かれるとそこには一振りの刀が握られていました。
「えっ!? どこから出したの?」
「それはオイオイとお知らせしますので、今はこの刀を使ってユウジ様はスキルの研鑽を行いましょう。スキルは使用すればLvが上がります。Lvが上がるとその効果が増える事もありますので」
そう言うとコンクセアは僕の目の前で木刀を構えました。
「さあ、先ずは打込み稽古です。私の持つ木刀に向ってその刀を振るって下さい」
こうして僕のスキルの研鑽は始まりました……
「ウチの息子は母親と同じ病になったので勉強どころじゃなくなったので退学する」
と学園に一方的に知らせてそれが受理されたそうです。コンクセアが本邸にいる執事からそう連絡を受けたそうです。そのコンクセアが言いました。
「ちょうど良いです。ユウジ様、この時間を有意義な物にしましょう。スキルの研鑽をするのです。もちろん私もお手伝いいたします」
「う、うん。分かった。コンクセア、母上は大丈夫かな」
僕は本邸で病に伏せってる母上が気がかりだったからそう聞いてみたんです。
「ユウジ様…… メアリ様からの言伝です。『強く生きなさい。コンクセアに協力して貰い、自分のスキルを研鑽して母が居なくても生きていけるように……』と仰っておられました」
母上がそんな事を…… そうだ、病と戦っている母上を心配させてはいけないんだから、僕は自分に出来る事を一つ一つ増やしていこうと思いました。
「分かったよコンクセア。協力してね」
僕はそう言ってコンクセアに協力して貰いながらスキルの研鑽をしていく事にしたんです。
「はい。私が全面的にご協力致しますので、泥舟に乗ったつもりで任せて下さい!!」
「コンクセア…… そこは泥舟じゃなくて大船だよ。初代様語録を間違えて覚えてるよ」
僕がそう指摘すると顔を少し赤くしながらもコンクセアはちゃんと謝ってくれました。
「失礼しました、ユウジ様」
それから二人で離れの裏庭、本邸からは決して見えない場所に移動してスキルの研鑽を始めることになりました。その前に、コンクセアが僕にこう言ってきたんです。
「ユウジ様、オノミ様の神社で神主様から告げられたスキルは歩だけですか?」
「うん、そうだよコンクセア。神主様からもクズスキルだって言われたんだけど……」
僕がそう答えるとコンクセアは黒いオーラを突然背負ってブツブツと何かを言い出しました。
「フフフ…… コレはお父様とお母様に報告案件ですね。トウジ様やサヤ様マコト様にお知らせしてもらわなくては……」
何を言ってるのかは聞こえませんでしたがコンクセアが怒っているのは分かりました。そんなコンクセアは気を取り直した様に僕に向かい、
「ユウジ様、僭越ながらこのコンクセアがユウジ様の現在の能力を正しくお教えしたいと思います。今からユウジ様を視させていただきます、よろしいですか?」
そう言いました。凄い!! コンクセアはそんな事まで出来るんですね。僕は素直に頷きました。
「それでは失礼します…… ステータス!(byユウジ)」
コンクセアがそう言うと同時に僕の目の前に半透明の板が出てきました。そこには……
名前:ユウジ
性別:男
年齢:十
職業:【無職】神級職
レベル:1
生命力:60 魔法力:80
体力:45 魔力:90 器用:55 敏捷:60
攻撃力:40(武器無し)
防御力:30(防具無し)
スキル:【歩】
徒士侍(Lv.1)
一歩ずつ前に進む事を決められた歩兵。刀、小太刀、槍、鎧通し、弓矢の武器に精通する
歩流(Lv.1)
徒士侍の使用する戦闘術。
こう記載されてたんです。僕は目を見張りました。スキル歩にはこんな能力が合ったんだと驚いたのが一つ。コンクセアがスキルボードをそれも、他人のボードをこうして出せる事に驚いたのが一つです。
スキルボードは初代様の頃はみんな当たり前のように出せていたそうなのですが、いつ頃からかは分かりませんが出せなくなったんだそうです。知りたい人は信仰する神様のお社に赴き教えてもらうしか方法が無いと僕はこれまで信じてました。
「フフフ、ユウジ様。皆様は神社関係の者たちに長い長い年月をかけて騙されてしまったのですわ。本来ならばご自分で確認できるステータスを神様にお伺いをたてなければ知ることが出来ないって…… 全てはオノミ様の無能さが原因ですが……」
コンクセアがオノミ様をこき下ろしてます…… 大丈夫でしょうか? 神罰が降ったりしたら大変です。
「コンクセア、ダメだよ。神様の悪口を言ったりしたら」
けれどもコンクセアは笑いながらこう言いました。
「大丈夫ですよ、ユウジ様。穀潰しのオノミなんかがこの私に神罰を降せる筈は無いのですから。さ、それよりもスキルの研鑽を行いましょう。先ずはこちらの刀をご使用下さい」
そう言うと何もない場所に手を伸ばしたコンクセアの手が引かれるとそこには一振りの刀が握られていました。
「えっ!? どこから出したの?」
「それはオイオイとお知らせしますので、今はこの刀を使ってユウジ様はスキルの研鑽を行いましょう。スキルは使用すればLvが上がります。Lvが上がるとその効果が増える事もありますので」
そう言うとコンクセアは僕の目の前で木刀を構えました。
「さあ、先ずは打込み稽古です。私の持つ木刀に向ってその刀を振るって下さい」
こうして僕のスキルの研鑽は始まりました……
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