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【 旅と温泉グルメ しゃぶれどもしゃぶれども(近畿編) 】
44: 京都 東寺 「弘法さん」
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毎月21日、明朝から日の入りまで。骨董出店数約800店。京都・東寺は「弘法さん」に行って来たよ。
観光都市京都というイメージで言うと、その南端は九条までで、十条まで行くといわゆる「京都観光」からは外れてしまうように思うけれど、東寺はそのギリギリの九条、JR京都駅の南側にある。
東寺の五重塔は有名な筈なんだけど(笑)。
アンの住居近くにも、京都方面に伸びる高速道路が整備されて、上手くやれば、この東寺に午前中半日で行って帰ってこられて、その上、ちょっとした用事なら済ませられるようになった。
知り合いの子で、「骨董」に凝ってるのがいて、その子には「いいよ~弘法さん。アンならきっとはまるから、行ってみなよ」って聞いていたんだけど、ウチの相方に続いて、アンも今回ようやく骨董デビューって感じ。
(いつも書いてる事なんだけど、アンは京都となんとなく肌が合わないんだよね。神戸でこんな大規模な骨董市があったら日参するんだろうけど)
それにしても広いわ、弘法さん、、、。
骨董に限らず、一般的な露店も沢山店を開いているから、この雰囲気、東南アジアによく見られるあの混沌とした迷宮市場直前までいってるよ(笑)。
多分、、白人系外国人観光客にしてみれば、東寺の境内も含めてそんな風に見えている筈だと思う。
でも客層がね~、東南アジアにしちゃ、イマイチ熱気に欠けてるてか、やっぱり中年から爺さん婆さんメインなんだよね。
時々、若い子もいるんだけど、美大生ぽかったり、マニアぽかったり。
確かに、ここで旨く「骨董」をサルベージして、生活に取り入れたりするのはお洒落な感じなんだけど、その為にはちょっと努力がいるんだよね。
足で稼ぐというか「目利き」みたいなのも必要だし、取り入れられる方のライフスタイルも、それなりに意識してなきゃ、骨董なんか組み込んだら、ゴミ屋敷・ゴミファッションになっちゃうし(笑)。
その辺りが、普通の若い子には「しんどい」かもだね。
この骨董市での会話って凄く濃いんだよね。
骨董で店を出す人は、本業の店を持っているみたいで、ここじゃ半分フリーマーケットの店番みたいな感じでくつろいでる人が多い感じ。
それでもって、店主同士で、「どこで骨董を買い付けた」とか、なんだかお互いの情報交換やってたり、会話がやけにテンション高いのね。
ハイキーな会話なんだけど、普段はそんな会話してる風な人達じゃないから、暗い穴から出てきて興奮してるみたいに聞こえるんだよね(笑)。
それでもって、こっちは京都に来てるのに、コテコテの浪速っ子調の会話を聞いて妙な気分になるわけ。
骨董市が開かれている境内の中心から、やや外側にずれると、食品の露店があったりして「入れちゃうよ~。はいこれ、おまけ。はいこれ、私の気持ちね。」
これなんかは、干しぶどうをビニール袋に入れて量り売りしてる売り子さんのかけ声で、同じハイキーでも安心して聞ける。
もうコレ、活気のある市場の雰囲気なんだよね。
ってか 普通、干しぶどうって、そんなに食べないだろって位の量がドバーッと。
面白いね~。こういうのって、「市の喧噪」だけで充分、楽しめちゃうんだから。
元々”縁日”って、神仏がこの世と”縁”を持つ日とされているらしい。
つまり、この日に参詣すると、大きな功得があるということになる。
お寺さんへの参詣が盛んになって来ると、その人出目当てで、簡素な屋台なんかで茶を商う人や、植木屋・薬屋などが出てくる。
それが現在の「弘法さん」の起源なんだそうだ。
で「骨董品」の方なんだけど、いろいろあるものですね。
小さい頃に見て、かすかな記憶に残っているキャラクター人形等が忽然と時空を越えて目の前に顕れたり、「この兜ってモンゴルから流れ着いたの?」って感じの国籍不明のものとかね。
反物・端切れや、寺社仏閣の調度品・建材部品が多いのは、いかにも京都らしいし。
骨董の中で、投資的な意味があるのは焼き物かな。
アンも砥部に行ってから、肉厚の手捻りの大きな器が好きになって、そういうのには目敏くなった感じがある。
で弘法さんでも、それっぽい器を見つけちゃったわけ。
その器、竹細工を実演販売してる叔父さんの店の隣にあったんだけど、この叔父さんが凄いんだよね。
焼き物の値段を店のお兄さんに聞いたら「おいちゃん、これいくら?」ってお兄さんが、この隣の店の叔父さんに聞くわけ。
「アラ?このお兄さん、バイト君なんだ。でもって、このお店も、実は竹細工叔父さんのものなのねー。」とアンが考えてる瞬間に、「8900円!他の店なら1万2000円から3000円だよ。」の一言、でもこの時、叔父さんの視線は手元の竹から離れていないワケ。
お兄さんの前に広がる焼き物の数は百は下らないと思うんだけど、たぶん全部の品物の売値が頭にインプットされてるんだろうな。
(あるいは瞬間的に値段をでっちあげられるのかも。)
なんでもプロは凄いもんなんだわさ。
でも売り手が3000円の下限を言って、どうすんだ?一体何が言いたい?
3000円で見つけられるものなら見つけてみろってか?(笑)。
結局、この器は買わなかったんだけど、、逃がした魚は大きいっていう奴なのかな~。
なんとなく残るモヤモヤ。
アンもちゃんとした「目利き」が出来るようになりたいよー(笑)。
観光都市京都というイメージで言うと、その南端は九条までで、十条まで行くといわゆる「京都観光」からは外れてしまうように思うけれど、東寺はそのギリギリの九条、JR京都駅の南側にある。
東寺の五重塔は有名な筈なんだけど(笑)。
アンの住居近くにも、京都方面に伸びる高速道路が整備されて、上手くやれば、この東寺に午前中半日で行って帰ってこられて、その上、ちょっとした用事なら済ませられるようになった。
知り合いの子で、「骨董」に凝ってるのがいて、その子には「いいよ~弘法さん。アンならきっとはまるから、行ってみなよ」って聞いていたんだけど、ウチの相方に続いて、アンも今回ようやく骨董デビューって感じ。
(いつも書いてる事なんだけど、アンは京都となんとなく肌が合わないんだよね。神戸でこんな大規模な骨董市があったら日参するんだろうけど)
それにしても広いわ、弘法さん、、、。
骨董に限らず、一般的な露店も沢山店を開いているから、この雰囲気、東南アジアによく見られるあの混沌とした迷宮市場直前までいってるよ(笑)。
多分、、白人系外国人観光客にしてみれば、東寺の境内も含めてそんな風に見えている筈だと思う。
でも客層がね~、東南アジアにしちゃ、イマイチ熱気に欠けてるてか、やっぱり中年から爺さん婆さんメインなんだよね。
時々、若い子もいるんだけど、美大生ぽかったり、マニアぽかったり。
確かに、ここで旨く「骨董」をサルベージして、生活に取り入れたりするのはお洒落な感じなんだけど、その為にはちょっと努力がいるんだよね。
足で稼ぐというか「目利き」みたいなのも必要だし、取り入れられる方のライフスタイルも、それなりに意識してなきゃ、骨董なんか組み込んだら、ゴミ屋敷・ゴミファッションになっちゃうし(笑)。
その辺りが、普通の若い子には「しんどい」かもだね。
この骨董市での会話って凄く濃いんだよね。
骨董で店を出す人は、本業の店を持っているみたいで、ここじゃ半分フリーマーケットの店番みたいな感じでくつろいでる人が多い感じ。
それでもって、店主同士で、「どこで骨董を買い付けた」とか、なんだかお互いの情報交換やってたり、会話がやけにテンション高いのね。
ハイキーな会話なんだけど、普段はそんな会話してる風な人達じゃないから、暗い穴から出てきて興奮してるみたいに聞こえるんだよね(笑)。
それでもって、こっちは京都に来てるのに、コテコテの浪速っ子調の会話を聞いて妙な気分になるわけ。
骨董市が開かれている境内の中心から、やや外側にずれると、食品の露店があったりして「入れちゃうよ~。はいこれ、おまけ。はいこれ、私の気持ちね。」
これなんかは、干しぶどうをビニール袋に入れて量り売りしてる売り子さんのかけ声で、同じハイキーでも安心して聞ける。
もうコレ、活気のある市場の雰囲気なんだよね。
ってか 普通、干しぶどうって、そんなに食べないだろって位の量がドバーッと。
面白いね~。こういうのって、「市の喧噪」だけで充分、楽しめちゃうんだから。
元々”縁日”って、神仏がこの世と”縁”を持つ日とされているらしい。
つまり、この日に参詣すると、大きな功得があるということになる。
お寺さんへの参詣が盛んになって来ると、その人出目当てで、簡素な屋台なんかで茶を商う人や、植木屋・薬屋などが出てくる。
それが現在の「弘法さん」の起源なんだそうだ。
で「骨董品」の方なんだけど、いろいろあるものですね。
小さい頃に見て、かすかな記憶に残っているキャラクター人形等が忽然と時空を越えて目の前に顕れたり、「この兜ってモンゴルから流れ着いたの?」って感じの国籍不明のものとかね。
反物・端切れや、寺社仏閣の調度品・建材部品が多いのは、いかにも京都らしいし。
骨董の中で、投資的な意味があるのは焼き物かな。
アンも砥部に行ってから、肉厚の手捻りの大きな器が好きになって、そういうのには目敏くなった感じがある。
で弘法さんでも、それっぽい器を見つけちゃったわけ。
その器、竹細工を実演販売してる叔父さんの店の隣にあったんだけど、この叔父さんが凄いんだよね。
焼き物の値段を店のお兄さんに聞いたら「おいちゃん、これいくら?」ってお兄さんが、この隣の店の叔父さんに聞くわけ。
「アラ?このお兄さん、バイト君なんだ。でもって、このお店も、実は竹細工叔父さんのものなのねー。」とアンが考えてる瞬間に、「8900円!他の店なら1万2000円から3000円だよ。」の一言、でもこの時、叔父さんの視線は手元の竹から離れていないワケ。
お兄さんの前に広がる焼き物の数は百は下らないと思うんだけど、たぶん全部の品物の売値が頭にインプットされてるんだろうな。
(あるいは瞬間的に値段をでっちあげられるのかも。)
なんでもプロは凄いもんなんだわさ。
でも売り手が3000円の下限を言って、どうすんだ?一体何が言いたい?
3000円で見つけられるものなら見つけてみろってか?(笑)。
結局、この器は買わなかったんだけど、、逃がした魚は大きいっていう奴なのかな~。
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