腐男子友達と思ってたのは俺だけでした~親友からの溺愛に気付くのが遅すぎた

syouki

文字の大きさ
26 / 41

24.気づいた想い

しおりを挟む
「いつ・・・き?」

快斗の潤んだ目が大きく見開かれている。
その目からこぼれ落ちた涙を舌で舐め取った。

「・・・しょっぱ・・」
「え?いや、あ、樹、今・・・」
「うん、キスした。ファーストキスだぞ!」
「いや、じゃなくて、あ、嬉しいけど、その、なんで・・・?」

真っ赤な顔で狼狽えてる快斗が可愛く思えた。

「俺、鈍感で今まで全然気付いてなかった。BL仲間が出来て浮かれてて。BLもどこか架空の世界のように思ってた。現実にLBGTの人たちはいるのに、自分の周りにはいないとかどこか勝手に決めつけてて、快斗の事も俺と同じ腐男子だと決めつけてた」
「いや、それは俺がそう振舞ってたから・・・」
「違う。俺の態度がそうさてたんだよ。現実を受け入れてない俺の態度が。ごめんな快斗。今まで辛い思いさせて」

もう一度快斗にキスをする。

「快斗、俺も好きだよ」
「えっ?!いや、でも、樹は・・・」
「快斗だから好きなんだ」
「ほん・・とに・・・?」
「ほんとに。自分の気持ちに気が付いたのもさっきだから信じてもらえないかもだけど、快斗に好きって言われて、自分の気持ちにストンて」
「・・・樹!」

快斗がさっきよりもギュって抱きしめてきたから、俺もギュって抱きしめた。

「樹、樹」

何度も俺の名前を呼んで、啄むようなキスをたくさんしてきた。

「愛してる、樹」

啄むようなキスから、深いキスに変わった。歯列をなぞられ、隙間から舌を入れられ絡めとられる。クチュクチュと舌を絡ませてる音が室内に響く。キスだけで、俺の身体は力が入らなくなってしまった。
快斗の顔が離れると、お互いの舌が糸で繋がっていた。

「樹、カワイイ。もっとキスしていい?」
「うん、して・・・」

快斗は、いろんなキスをしてきた。軽いキスから、下唇を甘嚙みされたり、吸い付くようなキスになったり。

「ん・・はぁ・・あ・・・」

甘い声が自然に出てしまった。
すると、快斗が首筋に舌を這わせた。

「あっ!」

その瞬間、背中から腰にかけて電気が走ったような衝撃に襲われた。
鎖骨の辺りをきつく吸われ、さらに腰の力が抜けていく。

「あ、やっ・・・」

快斗は急に唇を離し、俺を抱きしめると肩に顔を埋めた。

「快斗?」
「ふ~。・・・これ以上すると、明日の入学式出られなくしちゃいそうだし、樹を大事にしたいから・・・」

快斗の言葉に、女の子みたいにキュンとした。でも、同じ男として快斗がかなり我慢してるのもわかる。
それに、快斗のペニスがさっきから俺のお腹に当たってるのも気になるし・・・。
俺は、恥ずかしながらも覚悟を決めた。

「いいよ、快斗」





~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~

次回、エロモード爆発ですww
お待たせしました。(待ってなかったらすみませんm(__)m)








しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。

陽七 葵
BL
 主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。  しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。  蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。  だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。  そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。  そこから物語は始まるのだが——。  実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。  素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪

借金のカタに同居したら、毎日甘く溺愛されてます

なの
BL
父親の残した借金を背負い、掛け持ちバイトで食いつなぐ毎日。 そんな俺の前に現れたのは──御曹司の男。 「借金は俺が肩代わりする。その代わり、今日からお前は俺のものだ」 脅すように言ってきたくせに、実際はやたらと優しいし、甘すぎる……! 高級スイーツを買ってきたり、風邪をひけば看病してくれたり、これって本当に借金返済のはずだったよな!? 借金から始まる強制同居は、いつしか恋へと変わっていく──。 冷酷な御曹司 × 借金持ち庶民の同居生活は、溺愛だらけで逃げ場なし!? 短編小説です。サクッと読んでいただけると嬉しいです。

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です

新川はじめ
BL
 国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。  フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。  生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!

ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる

cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。 「付き合おうって言ったのは凪だよね」 あの流れで本気だとは思わないだろおおお。 凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?

処理中です...