上 下
69 / 87
【7】

?7−0?

しおりを挟む


【 5番 の ヴォウ 様 の発言です。 】
【 40秒以内 でお願いします。 】

「ヴォウッ!!」

 吠えた。ーー吠え真似だった。
 獣を想起させるような、迫力あるその声から感じたのは、威圧というより興奮だった。

「5番ですー。名前なんて誰にも呼んで貰えないでしょうから、どうでも良いんですけどね~?
 ヴォウなんて呼びづらいし、バウでもボウでもお好きにどうぞ。
 こだわりなんてありませんから。
 今、3人分も発言聞いて、ここまで考察関連の発言をしない僕を、皆さんはどう思いますかー?
 フフフフ、僕の考えは……あははっ、今の僕には何も言えません! 
 いじょーっ!!」


【 6番 の オノレ 様 の発言です。 】
【 40秒以内 でお願いします。 】

「6番、オノレ。用心棒で、5番をガード。
 結果が出てないから5番が生贄じゃないのが私視点では確定。
 可能であれば、みんなにも5番を除いていて生贄陣営を探して欲しい。
 発言の短さからも社会人に協力的でないとみなし、敵陣営と予想。
 捕獲指名第一候補……2周目の発言次第だけど。
 就活生は2番を信用してる。はっきり言い切ったし、役職も指名先も濁す3番は偽物だと思ってるわ」

 5番が中身の無い発言で終わらしたのに対し、時間一杯まで手慣れた報告をする6番。
 略語も多用し、自らの考察を落とす。
 あくまで自分の視点の情報である事を理解しつつ、仲間に提案もする。

 右指名をした理由は、護衛先の発言を聞き、自分の発言にてより多く情報を落としたかったからだろう。

 ”社会人陣営として勝利に有利な発言をした“ーーそう、アピールする為に。

 右隣護衛。
 つまり、隣の席。
 
ーーそれが仇になったな、6番。

 このウイルス人狼ウイロウには、席順に影響が出る役職がある。
しおりを挟む

処理中です...