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庭掃除
しおりを挟むクラウド様とレイン様と一緒の部屋で過ごすようになって数日。
毎晩同じベッドで寝ているから自然と甘い雰囲気になって、初日のように僕はふたりから愛でられているけれど。
まだフォッグ様から蹴られてできた痣が消えておらず、痛そうだからと言われて挿入とかはされずに愛撫を受けるだけ。
ぁ、でも挿入とかはされずにっていうのは、ほんの少しだけ違うかもしれない。
昨晩ふたりの愛撫で気持ちよすぎて頭が蕩けていたら、いつの間にかレイン様の指が一本、僕の後孔に挿れられていた。
ナカで少し指を動かされ、気持ちいい所を刺激されてたくさん喘いでしまった僕。
そんな僕を見てふたりは「可愛い」っていうけれど、凄く恥ずかしい。
恥ずかしいけど、ふたりと一緒にいられて幸せだ。
心配事は、無い。
フォッグ様から嫌われている事を除いては。
「おい、ネージュ妃殿下が休憩時間に庭掃除をして欲しいって今朝言ってたから、お前この後しておけよ。バラ園の所だ」
ミチェーリ様の部屋を出て、少し歩いたところでフォッグ様に言われた。
フォッグ様はお一人でミチェーリ様のお世話にあたることは無い。
先ほどまでは僕と一緒にミチェーリ様の部屋にいた。
「ネージュ様が、ですか?」
この後の時間は、マリベルさんがネージュ様と一緒にミチェーリ様のお世話をしてくれるので僕とフォッグ様は休憩時間。
その時間にわざわざ庭掃除をするように、ネージュ様がおっしゃるだろうか。
掃除をして欲しいなんて、おそらくネージュ様は言ってなくてフォッグ様の嫌がらせだろうけど。
フォッグ様がいるから、ミチェーリ様の部屋に引き返してネージュ様に確認する事はできない。
そんな事をしたら、フォッグ様を疑っていると思われてしまうだろう。
自室に戻ってもクラウド様は職務でいらっしゃらないし、レイン様は騎士団の訓練中。
相談する事は出来ない。
嘘かどうか確認するすべも無いし、もしかしたら本当の可能性もある。
それならいっそのこと掃除してしまおう。
掃除ならどれだけしても周りから怒られる事も無いだろうし。
僕は箒とちりとりを持ってバラ園へ向かった。
でも掃除は担当の人がいて既に済んでいたのだと思う。
あっという間に掃除が終わってしまったから。
箒とちりとりを元あった場所に片付け王宮の建物内に戻ると、フォッグ様の財布が無くなったと騒ぎになっていた。
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