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*16-5
しおりを挟むくちづけによって注がれたラティの魔力はぐるりと俺の体を巡り、そして最後にはお腹へと流れていく。
そこで初めて理解した。
俺は自分で自覚しているよりも体調を崩していたようだということを。
だって体全体が驚くほど軽くなったんだ。
まるでふわふわと浮き上がるんじゃないかと思うぐらいに。
多分、徐々に悪化していっていたから、自覚できなかったのだろう。
とは言え、そうは言っても、魔力欠乏の諸症状として真っ先に上げられる頭痛や吐き気、眩暈などまでは感じていなかった程度ではあるのだけれど。
強いて言えば、少し頭が痛いような気がしないでもないなぁ、というぐらいだった。
とにかくそんな風に、くちづけ一つでふわふわしてしまっていた俺は、自分がいつの間にか服を開けさせられていて、露わになった素肌のまま、ほとんど抱き込まれるような状態となっていることに全くちっとも気付けなかった。
ようやく今の体勢がわかったのは、足を広げられ、その間を探られてから。
俺がこうしてラティと夜を共にする、簡単に言うと性交渉を持とうとするのは初日以来二度目だった。……――もっとも、初日の一度目が丸2日の長さだったので、それを一度と称するのが正しいのかはよくわからないのだけれど。
ただし、ルニアの記憶自体はあるので、それこそ数えきれないほど経験はある。
もちろん、それらは全てラティとだけ。
そして今、はっきりしているのはただ一つ。
それはこの二度目が、どうやら一度目とは様子が違うようだということだった。だって、
「ぁっ、ぁっ、ん、んんっ……!」
小さく喘ぎながら、
(蕩ける……)
そう思った。
ふわふわして気持ちよくて堪らなかったんだ。言葉に出来ないほどに。
「ん、ん、んんっ……っあ!」
一度目は違った。
ラティが我を忘れるほど起こっていたというのもあるのだろう、とにかく嵐のようだったのだから。
「ぁっ、ぁっ、ん、んんっ……!」
一度目はくちづけ一つとっても、今よりずっと強引だったし、少なくともこんなにもふわふわしなかった。
ただひたすらに容赦なく魔力を流し込まれて辛いばかりで。
「ぁっ、ぁあっ!」
でも今は違う。
ふわふわしている。
気持ちいい。
ラティはいつの間にか、俺が気持ちよさに酔っている間に、俺のお尻に指を這わせて、中をぐちゅんとかき回していたようだった。
刺激にビクン、体が震える。
とにかく全部が気持ちよくて。
「ああっ!」
俺は自分がいったいどんな声を上げているのかも、全く自覚できないような有り様となっていたのである。
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