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130.祝福
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『シアに光の祝福を』
『シアに氷の祝福を!』
『シアに雷の祝福を』
『シアに地の祝福を』
『シアに水の祝福も!』
「は…?」
次々と与えられる祝福の言葉と光に皆が呆然とする
余りにも多すぎて淡い光のはずなのに目を開けていられないほど眩しい
当の俺も何が起こってるかよくわからない
「何、今の祝福…?」
「私の属性全部あった」
「僕のも闇以外…」
シャノンとルークが呟いた
「ちょっと待て…シャノンとルークの全属性ってことは…」
父さんが何か思い当たったように呟いた
「あら~母子でソーサリーマスターになれちゃうのかしら?」
母さんが嬉しそうにそう口にする
そう言えば俺達3人で全属性だって…
小さい頃から言われていた言葉を改めて思い出しステータスを開いた
ある意味当たり前すぎててすぐには結びつかなかったけど…
***
妖精の祝福(風・火・闇・光・氷・雷・地・水)
***
元々持ってた風と火、闇に加えて5つの祝福が表示されていて、さらにその魔法属性も追加されていた
「…まじか…」
スキルレベルを上げればたしかに母さんの言う通りソーサリーマスターが狙える
これでどれだけの魔法を使えるようになったのか…?
考えただけでもワクワクしてきて顔がニヤケるのを止められない
レティという何よりも守りたい存在がいる今、攻撃手段や守る手段が増えるのは大歓迎だ
それで規格外の声が高まろうが関係ない
ただ、気になるのは…
「お前ら何で…?」
何で祝福をくれた?
それも複数の属性だ
しかも今
『嬉しーからー』
『安全なおうち沢山くれたから』
『怪我した子も助けてくれたからー』
『素敵なおうち』
素敵なお家って魔石の事だよな?
そこまで気に入ってくれたのはある意味嬉しいけど…
『だからシアのこと大好きだよ』
「…そうか…ありがとな」
戸惑いつつもお礼を言うと俺の周りを飛び回る妖精が一気に増えた…
「…シア、説明が欲しいんだが?」
「えっと…?」
「そもそも妖精の住処ってなんだ?」
父さんの背後から覗き込むように尋ねたのはトータさん
「あれ?言ってなかったっけ?」
「聞いてないわね?」
あ、母さんの目がちょっと怖い
俺としては隠してるつもりもないし、むしろ既に伝えてると思ってたけど違ったらしい
「えっと…随分前に妖精に頼まれたんだ。羽を休める場所が欲しいって。それで念動力と時空魔法で魔石の中に空間を作ったんだ。そしたら思いのほか気に入ったらしくて…」
「魔石の中に空間だと?」
父さんが食いついた
「何か色々試してたら出来たんだ。それで質のいい属性の付いた魔石が手に入る度に加工してたらいっぱいできた」
魔石の質はピンキリだし、属性のないものの方が多い
属性が無くてもそれぞれの魔力を込めることは出来るけど元から属性を持った魔石に比べると発揮する力は雲泥の差となるらしい
結果、属性のない魔石は屑石と呼ばれて売ったとしても大した金額にはならない
俺達も属性の付いた魔石しか回収しないし、質の良い物は武器や防具を作る時の素材にする為に取っておくけど、質が劣るものはすぐに売りに出す
俺は手元に一部を残して他は妖精の住処に加工する
おかげで今では大きいものから小さいものまで30個以上あってすべてマジックバッグに入れてある状態だ
『シアに氷の祝福を!』
『シアに雷の祝福を』
『シアに地の祝福を』
『シアに水の祝福も!』
「は…?」
次々と与えられる祝福の言葉と光に皆が呆然とする
余りにも多すぎて淡い光のはずなのに目を開けていられないほど眩しい
当の俺も何が起こってるかよくわからない
「何、今の祝福…?」
「私の属性全部あった」
「僕のも闇以外…」
シャノンとルークが呟いた
「ちょっと待て…シャノンとルークの全属性ってことは…」
父さんが何か思い当たったように呟いた
「あら~母子でソーサリーマスターになれちゃうのかしら?」
母さんが嬉しそうにそう口にする
そう言えば俺達3人で全属性だって…
小さい頃から言われていた言葉を改めて思い出しステータスを開いた
ある意味当たり前すぎててすぐには結びつかなかったけど…
***
妖精の祝福(風・火・闇・光・氷・雷・地・水)
***
元々持ってた風と火、闇に加えて5つの祝福が表示されていて、さらにその魔法属性も追加されていた
「…まじか…」
スキルレベルを上げればたしかに母さんの言う通りソーサリーマスターが狙える
これでどれだけの魔法を使えるようになったのか…?
考えただけでもワクワクしてきて顔がニヤケるのを止められない
レティという何よりも守りたい存在がいる今、攻撃手段や守る手段が増えるのは大歓迎だ
それで規格外の声が高まろうが関係ない
ただ、気になるのは…
「お前ら何で…?」
何で祝福をくれた?
それも複数の属性だ
しかも今
『嬉しーからー』
『安全なおうち沢山くれたから』
『怪我した子も助けてくれたからー』
『素敵なおうち』
素敵なお家って魔石の事だよな?
そこまで気に入ってくれたのはある意味嬉しいけど…
『だからシアのこと大好きだよ』
「…そうか…ありがとな」
戸惑いつつもお礼を言うと俺の周りを飛び回る妖精が一気に増えた…
「…シア、説明が欲しいんだが?」
「えっと…?」
「そもそも妖精の住処ってなんだ?」
父さんの背後から覗き込むように尋ねたのはトータさん
「あれ?言ってなかったっけ?」
「聞いてないわね?」
あ、母さんの目がちょっと怖い
俺としては隠してるつもりもないし、むしろ既に伝えてると思ってたけど違ったらしい
「えっと…随分前に妖精に頼まれたんだ。羽を休める場所が欲しいって。それで念動力と時空魔法で魔石の中に空間を作ったんだ。そしたら思いのほか気に入ったらしくて…」
「魔石の中に空間だと?」
父さんが食いついた
「何か色々試してたら出来たんだ。それで質のいい属性の付いた魔石が手に入る度に加工してたらいっぱいできた」
魔石の質はピンキリだし、属性のないものの方が多い
属性が無くてもそれぞれの魔力を込めることは出来るけど元から属性を持った魔石に比べると発揮する力は雲泥の差となるらしい
結果、属性のない魔石は屑石と呼ばれて売ったとしても大した金額にはならない
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俺は手元に一部を残して他は妖精の住処に加工する
おかげで今では大きいものから小さいものまで30個以上あってすべてマジックバッグに入れてある状態だ
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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