チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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130.祝福

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「で、お前はそれを旅の途中で2人に渡したと?」
「ああ。そのときは風と土と水の小さい魔石を使ったのを3つ作ったんだ。別行動の時に何かあったら妖精にお願いしようって思って…」
「…あなた達は自分の属性の妖精としか話が出来ないけど妖精同士は関係ないからってことね?」
母さんが納得いったとでもいう様に尋ねてきたから俺はただ頷いた

「お前は…とんでもないものを作るところはサラサにそっくりだな」
「ちょっとレイ?」
「事実だろ?何かあったら妖精に頼めとは言ったけどこんな形にするなんて誰が思う?」
何故か切れ気味に聞こえるのは気のせいだろうか…?
これはやらかした時に近い気がする

「しかもそれを形に出来ちまう辺りがサラサの血だよな」
父さんとは反対に豪快に笑いながら言うのはカルムさんだ
「カルムさん、そこで私まで一括りにしないでほしいんだけど…」
母さんは諦めたようにため息を吐いた
母子そろってやらかしてばっかって何か申し訳なくなるな…
だからって自重しようも無いんだけどさ

「まぁいいわ。シア、くれぐれも妖精の望まないことはしないようにね?」
「分かってる」
そんなことをするつもりはない
俺にとって妖精は家族同様身近な存在だから

「まぁ緊急時の連絡手段があるって意味では俺達も安心だからな。魔石にそういう用途があるならこれはお前に渡しとくか」
「?」
父さんが取り出したのは大小さまざまな魔石
その中の一つを鑑定してみる
「すげ…これって…」
「全部Sランクから出た魔石だ。質の悪いのはすでに売った後だ」
そうはいうものの全ての属性が揃ってる
しかもそれが大小の差は有れど複数個
「小さくして装飾品にするのか魔道具にするのか…その辺はお前が決めればいい」
「分かった」
どうするかは真剣に考えよう
そう思いながら魔石をインベントリにしまった

「ルーク、これってやっぱりとんでもないものだったみたいだね」
「みたいだな。大事にしよう」
俺達のやり取りを見てルークとシャノンがそんなことを呟いていた

『『シャノンとルークにプレゼント』』
妖精騒動が落ち着いて、2人を中心にどんちゃん騒ぎになっていたところに、カーロとリアンが大きな魔物を加えて姿を現した
「リアンお前それどうしたんだ?」
『カーロと狩ってきた』
『それをレイに預けてた。シャノンとルークが一番喜ぶのは肉だろう?』
得意げにそう言った2匹を見て皆が爆笑した
そう言えばさっき父さんが外に出て行ったっけ
酒飲んだ時は時々涼みに外に出るから全然気にも止めてなかったけど、今回はそれが目的だったらしい

思いがけず楽しいサプライズプレゼントになったのは言うまでもなく、シャノンとルークは神獣からの肉のプレゼントだけあってテンションがおかしくなっていた
うん
まぁそれもわからなくもないな
何にしてもみんな楽しい時間を過ごせたようで何よりだ
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