221 / 370
84.お土産披露
3
しおりを挟む
「次はルークのだよ」
俺はルークが海に潜って採ってきた海藻を取り出した
わかめや昆布、海苔なんかもあるから母さんの目が輝いた
そういや昆布出汁って無かったんだっけ?
今使ってるのは魔物素材の鶏ガラとか干し肉が多いからこれは面白いことになりそう
さっきの魚介にカツオも入ってるから母さんなら最終的に、鰹節まで作りそうな気がする…
「海藻?」
「ああ。基本的に食用だけど薬草としての効果のあるものが結構多いみたいだ」
そういえばシャノンの鑑定では”薬草として使用可”としか表示されてないけど俺の鑑定では”○○の材料”的な表記だったんだよな
中には育毛剤の材料ってのもあって俺は思わず噴き出したのを思い出していた
「ルーク頑張って潜ってたもんね」
「…それは言わなくていい」
シャノンの言葉に真っ赤になるルークをみんなが笑う
2人共俺が漁に行ってる時に採取してたみたいだから、その様子もよく見てたんだろう
「こっちもかなりの種類ね?」
「セトイカは思ったより資源に恵まれてるんだな。できればこれがこっち迄届けばいいんだが…」
「だよね。魚もだけど薬草が新鮮なまま届けば言うことない。セトイカでその話はしてきたんだ。いつかこの魚が俺たちの町に届くのを楽しみにしてるって」
「それが実現すれば食文化が大きく変わりそうね」
「薬の開発も進むかもしれないわ」
「薬に関しては届くのを待つより人を送る方が早いだろうがな」
あ、これはひょっとしなくてもコーラルさん案件か
「セトイカとここの中間くらいにある町までは道が整備される予定だしそれが少しずつ広がって行けば可能性はあると思うんだよね」
ルークがニヤニヤしながら言った
「その顔で言うってことは整備される原因に心当たりがありそうだな?」
父さんがルークではなく俺を見ながら言う
ルークの奴余計なことを…
「オルフィを出てから盗賊に襲われてた商人を助けたってのは知らせただろ?」
「あぁ、そんな話もあったな?助けた商人の娘に気に入られて迫られたんだったか」「近くの町まで追いかけてきて濡れ衣を着せられそうになったから返り討ちにしたんだよね?」
「そ。その商人からの損害賠償がかなりの額になるんだけど、あんな奴の金を受け取りたくなかったから、セトイカに向けた道の整備に当ててもらうことにしたんだ」
「道が整備されれば魔物も寄ってきにくくなるか」
なぜかこの世界の魔物にはそういう習性があるらしい
道を整備する際に魔物除けの何かが施されてるのかもしれないけど
「その件に関してはその町の領主が俺らの素性を把握してたからコーラルさんにも報告が行ってると思う」
「そうなのね。この旅で随分お世話になったんじゃない?リトスの件もあるし」
「その分おバカさんの掃除もしてるからいいんじゃない?」
「セトイカの領主とかね」
ルークとシャノンは得意げに言う
「そのお詫びと言っては何だけど、道中で手に入れた魔物のレア素材はコーラルさんのいる時にお披露目ってことで」
「…何を手に入れたか気にはなるがそういうことなら仕方ないな」
心底残念そうに言うのはカルムさんだ
カルムさんはとにかくレア素材に目がない
「だが、早く見たい気持ちは消せんな」
カルムさんはよっぽど早く見たかったらしく、その日の晩にコーラルさんを呼びつけっていた
俺はルークが海に潜って採ってきた海藻を取り出した
わかめや昆布、海苔なんかもあるから母さんの目が輝いた
そういや昆布出汁って無かったんだっけ?
今使ってるのは魔物素材の鶏ガラとか干し肉が多いからこれは面白いことになりそう
さっきの魚介にカツオも入ってるから母さんなら最終的に、鰹節まで作りそうな気がする…
「海藻?」
「ああ。基本的に食用だけど薬草としての効果のあるものが結構多いみたいだ」
そういえばシャノンの鑑定では”薬草として使用可”としか表示されてないけど俺の鑑定では”○○の材料”的な表記だったんだよな
中には育毛剤の材料ってのもあって俺は思わず噴き出したのを思い出していた
「ルーク頑張って潜ってたもんね」
「…それは言わなくていい」
シャノンの言葉に真っ赤になるルークをみんなが笑う
2人共俺が漁に行ってる時に採取してたみたいだから、その様子もよく見てたんだろう
「こっちもかなりの種類ね?」
「セトイカは思ったより資源に恵まれてるんだな。できればこれがこっち迄届けばいいんだが…」
「だよね。魚もだけど薬草が新鮮なまま届けば言うことない。セトイカでその話はしてきたんだ。いつかこの魚が俺たちの町に届くのを楽しみにしてるって」
「それが実現すれば食文化が大きく変わりそうね」
「薬の開発も進むかもしれないわ」
「薬に関しては届くのを待つより人を送る方が早いだろうがな」
あ、これはひょっとしなくてもコーラルさん案件か
「セトイカとここの中間くらいにある町までは道が整備される予定だしそれが少しずつ広がって行けば可能性はあると思うんだよね」
ルークがニヤニヤしながら言った
「その顔で言うってことは整備される原因に心当たりがありそうだな?」
父さんがルークではなく俺を見ながら言う
ルークの奴余計なことを…
「オルフィを出てから盗賊に襲われてた商人を助けたってのは知らせただろ?」
「あぁ、そんな話もあったな?助けた商人の娘に気に入られて迫られたんだったか」「近くの町まで追いかけてきて濡れ衣を着せられそうになったから返り討ちにしたんだよね?」
「そ。その商人からの損害賠償がかなりの額になるんだけど、あんな奴の金を受け取りたくなかったから、セトイカに向けた道の整備に当ててもらうことにしたんだ」
「道が整備されれば魔物も寄ってきにくくなるか」
なぜかこの世界の魔物にはそういう習性があるらしい
道を整備する際に魔物除けの何かが施されてるのかもしれないけど
「その件に関してはその町の領主が俺らの素性を把握してたからコーラルさんにも報告が行ってると思う」
「そうなのね。この旅で随分お世話になったんじゃない?リトスの件もあるし」
「その分おバカさんの掃除もしてるからいいんじゃない?」
「セトイカの領主とかね」
ルークとシャノンは得意げに言う
「そのお詫びと言っては何だけど、道中で手に入れた魔物のレア素材はコーラルさんのいる時にお披露目ってことで」
「…何を手に入れたか気にはなるがそういうことなら仕方ないな」
心底残念そうに言うのはカルムさんだ
カルムさんはとにかくレア素材に目がない
「だが、早く見たい気持ちは消せんな」
カルムさんはよっぽど早く見たかったらしく、その日の晩にコーラルさんを呼びつけっていた
106
2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
お気に入りに追加
656
あなたにおすすめの小説

スキルが覚醒してパーティーに貢献していたつもりだったが、追放されてしまいました ~今度から新たに出来た仲間と頑張ります~
黒色の猫
ファンタジー
孤児院出身の僕は10歳になり、教会でスキル授与の儀式を受けた。
僕が授かったスキルは『眠る』という、意味不明なスキルただ1つだけだった。
そんな僕でも、仲間にいれてくれた、幼馴染みたちとパーティーを組み僕たちは、冒険者になった。
それから、5年近くがたった。
5年の間に、覚醒したスキルを使ってパーティーに、貢献したつもりだったのだが、そんな僕に、仲間たちから言い渡されたのは、パーティーからの追放宣言だった。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!
えながゆうき
ファンタジー
妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!
剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~
志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。
けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。
そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。
‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。
「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

転生したら使用人の扱いでした~冷たい家族に背を向け、魔法で未来を切り拓く~
沙羅杏樹
恋愛
前世の記憶がある16歳のエリーナ・レイヴンは、貴族の家に生まれながら、家族から冷遇され使用人同然の扱いを受けて育った。しかし、彼女の中には誰も知らない秘密が眠っていた。
ある日、森で迷い、穴に落ちてしまったエリーナは、王国騎士団所属のリュシアンに救われる。彼の助けを得て、エリーナは持って生まれた魔法の才能を開花させていく。
魔法学院への入学を果たしたエリーナだが、そこで待っていたのは、クラスメイトたちの冷たい視線だった。しかし、エリーナは決して諦めない。友人たちとの絆を深め、自らの力を信じ、着実に成長していく。
そんな中、エリーナの出生の秘密が明らかになる。その事実を知った時、エリーナの中に眠っていた真の力が目覚める。
果たしてエリーナは、リュシアンや仲間たちと共に、迫り来る脅威から王国を守り抜くことができるのか。そして、自らの出生の謎を解き明かし、本当の幸せを掴むことができるのか。
転生要素は薄いかもしれません。
最後まで執筆済み。完結は保障します。
前に書いた小説を加筆修正しながらアップしています。見落としがないようにしていますが、修正されてない箇所があるかもしれません。
長編+戦闘描写を書いたのが初めてだったため、修正がおいつきません⋯⋯拙すぎてやばいところが多々あります⋯⋯。
カクヨム様にも投稿しています。
魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜
西園寺わかば🌱
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。
4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。
そんな彼はある日、追放される。
「よっし。やっと追放だ。」
自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。
- この話はフィクションです。
- カクヨム様でも連載しています。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる