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84.お土産披露
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「次は私からね。シア出して」
「ああ」
シャノンの言葉に頷いてまず貝殻を取り出した
ひとまず一握り程の量で全種類
貝殻の種類もかなりあってインパクトは大きい
「わぁ…」
「綺麗ねぇ」
「かわい~」
真っ先に食いついたのは女性陣
大人も子供も関係なく貝殻に目が釘付けだ
「これ結構あるんだ」
そう言って次は1Lの瓶を順に取り出す
1つの瓶に1種類
瓶の数は20本を超えている
中には同じ種類の物もあるから種類としては15種類くらいか?
「これを全部拾ったのか?」
「うん!頑張った!」
父さんの問いにシャノンはドヤ顔で頷いた
「俺達も多少は手伝ったけど精々瓶1本分くらいかな。後はシャノンが一人で集めた」
「…まさかと思うがさっきの魚介類は?」
「あれは俺が漁に連れてってもらって捕ったやつ。その辺の細かい話は後にして続きを出してもいい?
「あ、あぁ…そうだな」
父さんが何を言いたいかは何となくわかったけどあえて話は後回し
「次もシャノンが集めたヤツ」
続けて俺が取り出したのはサンゴだ
こっちは男性陣も興味を示す
「シャノン、僕これ欲しい」
ケビンがカニのはさみのような形をしたサンゴを手に取った
「いいよ。好きなの持って行ってね」
シャノンがそう言うとチビ達が方々から手を伸ばす
こういう姿を見るのはかなり楽しい
1つで満足するのもいれば10個近く選んでるのもいる
こういう時に個性がよく出るから見てて飽きない
みんなが希望の物を取った残りは多分、チビ達の玩具になるか細工物に使われるか…何にしても無駄にはならないと思う
「これだけ集めるの大変だったんじゃない?」
「大変だったけどその分足のトレーニングにはなったかも?」
あぁ、ずっとしゃがんだままだからなと思わず苦笑を漏らす
「それに町の女の子も結構拾っててね、それで友達になったりしたんだよね」
「町の子が?」
「貝殻もサンゴも素材の一つみたいで、50個で1回分だけどお小遣い稼ぎだって言ってた」
「腐るもんじゃないから1種類を50個集めるまでに時間がかかっても問題ないみたいだよ。女の子はこだわりなく集めて家できれいに洗って仕分けしてるんだって」
補足したのはルークだ
どこから仕入れた情報かは考えるまでもない
「俺達が知らないだけで素材になる物は意外と多いのかもしれないな」
「確かにそうだな。サラサも俺達が見向きもしなかったもので色々作り出したりしてるし」
「バルドも最近木の実で小物を作り出したものね」
「木の実で?」
「ああ。乾燥させてから作るんだ」
「こんな感じよ」
バルドさんがそう言うとナターシャさんが棚から作品を取り出した
「かわいい~」
クリスマスのリースのような飾りだった
俺が母さんを見ると微笑みながら頷いたから母さんがヒントを出したんだろう
「乾かすために孤児院の風魔法使える子に依頼を出してるのよね」
「木の実集めもだよね」
スージーとミリアが得意げに言う
2人はマリクとリアムに憧れてるとスカイの手紙に書いてたっけ
「誰にでもできる事があるって知って欲しいからね」
バルドさんはそういって優しい笑みを見せた
バルドさんは小さい頃理不尽な思いを一杯してきた人だ
だからこそ弱い立場への思い入れが強い
「それに現実問題として、僕には採取に行く時間の余裕がないからね」
「木の実集めは通常の冒険者には全然旨味がないから孤児院の専属みたいになってるの。孤児院の裏の山でも採れるからあなた達が小さい頃の薬草採取みたいなものかしら」
「あぁ、遊びと変わらないってこと?」
「そうよ。好きなのを競う様に集めてるんですって。それを雨の日に仕分けして集まったものから納品ね」
「乾燥させた木の実は乾燥分を依頼料に上乗せしてるから孤児院に損は出ないの」
乾燥する作業を別で依頼するかどうかってだけのようだ
乾燥させれば傷みも出ないし孤児院側としては一石二鳥かもしれないな
「ああ」
シャノンの言葉に頷いてまず貝殻を取り出した
ひとまず一握り程の量で全種類
貝殻の種類もかなりあってインパクトは大きい
「わぁ…」
「綺麗ねぇ」
「かわい~」
真っ先に食いついたのは女性陣
大人も子供も関係なく貝殻に目が釘付けだ
「これ結構あるんだ」
そう言って次は1Lの瓶を順に取り出す
1つの瓶に1種類
瓶の数は20本を超えている
中には同じ種類の物もあるから種類としては15種類くらいか?
「これを全部拾ったのか?」
「うん!頑張った!」
父さんの問いにシャノンはドヤ顔で頷いた
「俺達も多少は手伝ったけど精々瓶1本分くらいかな。後はシャノンが一人で集めた」
「…まさかと思うがさっきの魚介類は?」
「あれは俺が漁に連れてってもらって捕ったやつ。その辺の細かい話は後にして続きを出してもいい?
「あ、あぁ…そうだな」
父さんが何を言いたいかは何となくわかったけどあえて話は後回し
「次もシャノンが集めたヤツ」
続けて俺が取り出したのはサンゴだ
こっちは男性陣も興味を示す
「シャノン、僕これ欲しい」
ケビンがカニのはさみのような形をしたサンゴを手に取った
「いいよ。好きなの持って行ってね」
シャノンがそう言うとチビ達が方々から手を伸ばす
こういう姿を見るのはかなり楽しい
1つで満足するのもいれば10個近く選んでるのもいる
こういう時に個性がよく出るから見てて飽きない
みんなが希望の物を取った残りは多分、チビ達の玩具になるか細工物に使われるか…何にしても無駄にはならないと思う
「これだけ集めるの大変だったんじゃない?」
「大変だったけどその分足のトレーニングにはなったかも?」
あぁ、ずっとしゃがんだままだからなと思わず苦笑を漏らす
「それに町の女の子も結構拾っててね、それで友達になったりしたんだよね」
「町の子が?」
「貝殻もサンゴも素材の一つみたいで、50個で1回分だけどお小遣い稼ぎだって言ってた」
「腐るもんじゃないから1種類を50個集めるまでに時間がかかっても問題ないみたいだよ。女の子はこだわりなく集めて家できれいに洗って仕分けしてるんだって」
補足したのはルークだ
どこから仕入れた情報かは考えるまでもない
「俺達が知らないだけで素材になる物は意外と多いのかもしれないな」
「確かにそうだな。サラサも俺達が見向きもしなかったもので色々作り出したりしてるし」
「バルドも最近木の実で小物を作り出したものね」
「木の実で?」
「ああ。乾燥させてから作るんだ」
「こんな感じよ」
バルドさんがそう言うとナターシャさんが棚から作品を取り出した
「かわいい~」
クリスマスのリースのような飾りだった
俺が母さんを見ると微笑みながら頷いたから母さんがヒントを出したんだろう
「乾かすために孤児院の風魔法使える子に依頼を出してるのよね」
「木の実集めもだよね」
スージーとミリアが得意げに言う
2人はマリクとリアムに憧れてるとスカイの手紙に書いてたっけ
「誰にでもできる事があるって知って欲しいからね」
バルドさんはそういって優しい笑みを見せた
バルドさんは小さい頃理不尽な思いを一杯してきた人だ
だからこそ弱い立場への思い入れが強い
「それに現実問題として、僕には採取に行く時間の余裕がないからね」
「木の実集めは通常の冒険者には全然旨味がないから孤児院の専属みたいになってるの。孤児院の裏の山でも採れるからあなた達が小さい頃の薬草採取みたいなものかしら」
「あぁ、遊びと変わらないってこと?」
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「乾燥させた木の実は乾燥分を依頼料に上乗せしてるから孤児院に損は出ないの」
乾燥する作業を別で依頼するかどうかってだけのようだ
乾燥させれば傷みも出ないし孤児院側としては一石二鳥かもしれないな
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2024/7/26 95.静かな場所へ、97.寿命 を少し修正してます
子供達の親のお話はこちら
■ある日突然『異世界を発展させて』と頼まれました(長編/ファンタジー)
この機会にご一読いただけると嬉しいです
■召喚に巻き込まれたけど元の世界に戻れないのでこの世界を楽しもうと思います
■あなた方が呪いと呼ぶそれは本当は呪いではありません
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