チートな親から生まれたのは「規格外」でした

真那月 凜

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20.結婚式

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「ってことで、この後俺はお前と行動するからな」
「おい、人を防波堤にしてんじゃねぇ」
「そう言うなってマリクの彼女がいたら余計なの寄ってこないじゃん」
「だからってなぁ…」
マリクの彼女はギルマスの娘だ
マリクもカルムさんとナターシャさんの息子ってことで、俺と同様優良物件と言われてかなりモテる部類だけど、女がマリクにちょっかい出そうものなら、その彼女は文字通り物理で排除する猛者でもある
ちなみに冒険者でもあってランクはCだ

「大体俺に寄って来る大半はアイツに排除された女だぞ?」
「…」
マリクは一瞬遠い目をした
あーうん。まぁ色々あったもんな

「…今日だけだからな」
「ああ、今日だけで充分だ」
普段は気配を感じた時点で逃げるけど今日はそう言うわけにはいかない

結局神殿から出てすぐマリクの彼女であるローラと合流して、リアムとシャノン、俺の5人で動くことになった
「悪いなローラ」
「気にしないで。半分は私の責任でしょ」
「はは…よくご存じで」
自覚ありなんだよなぁ…

「マリクの次はリアムだと思ってたんだけど、マリクの弟ってことで諦めたみたいなのよね。ほら、結構な頻度で私とマリクが一緒にいるじゃない?」
「それで狙いがシア一択になったんだ?私ずっと不思議だったんだぁ」
「4~5歳差くらいは平気だからね。それにやっぱり長男ってのは大きいんじゃない?」
「あぁ、なるほど。確かに女にとったらメリットでかいか…」
長男なら弾丸の家族に入り込める可能性は大きいし、母さんの料理の腕や、作品を広めてることも有名だしな
逆に俺はそれを目的に近寄って来る女には嫌悪しか感じない

「そう言えばリアムの好きな人って話聞かないよね?」
「俺の事はどうでもいいだろ?」
「え~聞きたい」
シャノンがローラに乗っかった
それは出来ればやめてやった方がいいんだけどな
案の定リアムの顔が引きつってるし

「そうだ、シャノンから見てリアムってどうよ?」
マリクが一瞬ニヤリと笑ってからシャノンに尋ねた
絶対面白がってる

「カッコいいし優しいし、いいと思うよ?ルークはチャラいから遊びではいいんだろうけど、リアムもシアも自分だけを大事にしてくれそうだし」
「それは大きなポイントよね。誰にでも優しい彼氏なんて不安で仕方ないし」
「ローラさんもそう思います?」
「思うわよ。その点マリクは基本女に興味示さないから安心かな」
ねーって感じでマリクの腕に抱き付くローラは多分リアムの気持ちにも気づいてるんだろうな
その上であえてこんな話を振るあたり何とも言えないが
気付いてないのは思いを寄せられているシャノンだけってことは分かった

「頑張れよリアム」
「…」
俺には陰ながら応援するしか出来ない
何かとリアムをシャノンと絡めようとする面々と共に、余計な女が寄ってこない状況を楽しみながらバルドさんの婚姻パーティーの時間は過ぎて行った

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