13 / 30
Cランクになろう
3-3 Dランク昇格
しおりを挟む
「戻りました」
ギルドの扉を開けると、ルシアさんがいつも通りの笑顔でカウンターに立っていた。
「おかえりなさい! お疲れ様でした!」
「これ、クエストの品です」
「はい確かに。お預かりしますね!」
どうやら業務は落ち着いたようで、すぐに品物の検品を始めてくれる。
カウンターを見回してみるが、まだドラカは帰ってきていないみたいだ。
少し遅い気もする。どこかで油でも売ってるのかな。
「確認しました。ありがとうございます! これでロイズさんはDランク昇格クエストを受けることが可能になりましたが、受けますか?」
「お願いします」
「分かりました! 昇格クエストの内容は魔石の加工です。指定の魔石を20個作って、あちらの台に乗せてください。合格の数値に達したら晴れてDランクに昇格です!」
なるほど。魔石加工か。
Dランクからはそれもクエストとして追加されるってことだろうな。
ルシアさんに渡されたクエストの紙を見ながらまずは魔石の元になる石をもらう。
これはどこでも取れる魔石の原石だが、加工して使うには本人の魔力とスキルが必要だ。
俺は魔力量が少ないからそこまで質の良いものは作れない。
「加工屋に行ってみるか」
一流の冒険者や、魔法使い、加工スキルが高い加工師は場所を選ばずに質の高い魔石が作れるのだが、俺みたいな一般人は加工屋にある『魔輪石』を借りて加工をする。
どういう原理かは知らないが、魔輪石には加工師の魔力が込められていて、微量だが加工スキルの底上げのようになる。らしい。
そのままギルドのすぐ近くにある加工屋『魔輪道』に来た俺は、早速石に魔輪石の魔力を込める。
そこに俺の魔力も流し込めば、まずひとつ完成。
魔輪石のおかげで魔力も気力もあまり使わないので、サクサク作っていける。
ただ、10個目が完成した辺りでさすがに少し疲れてきた。
さっさと終わらせて宿に帰りたい。
「はあ……にしても、加工師の魔力も凄いな」
これだけ借りても魔輪石にはまだ余力がある。
一体どれほどの魔力をここに込めたのだろう。
俺もこんな風に魔力量が多ければ魔法使いになっていたりしたのかな。
そんなことを考えながら残りを作り終えた。
ヘトヘトになりながらギルドに戻り、鑑定台に魔石を乗せる。
合格の数値は20個で300らしいが、果たして俺のは大丈夫だろうか。
鑑定結果が出る。
数値は640。
倍以上の数値がでて、驚きながらもやり直しにならずに済んで少しほっとした。
きっとあの魔輪石の加工師が優秀だったんだろうな。
ルシアさんに完成した魔石を渡す。
「………とても質のいい魔石ですね。ありがとうございます!」
まじまじと魔石を観察したあと、にっこり笑って奥にしまいに行く。
「お疲れ様でした! これでロイズさんはDランクに昇格です。おめでとうございます!」
「あ、ありがとうございます」
「お疲れのようですので、今日はゆっくりお休みください。また明日から頑張ってくださいね!」
人から見ても分かるくらい疲れているのか。良くないな。
俺はルシアさんに挨拶をし、ギルドを出る。
それにしてもドラカはどこで油を売っているんだか。
丸1日以上帰ってきていないことに少し不安を覚える。
けれどまあオオカミだけだし、もしかしたらドラゴンの討伐の手伝いに行ったのかもしれないし、大丈夫だろう。きっと。
あの女ならすぐ帰ってくる。
というか帰ってこないと俺が困る。
こんな必死に頑張っている約束……いや契約が反故にされちゃたまったもんじゃない。
「……早く帰ってこいよな」
誰に言うでもなく、自然と言葉が出た。
まあSランク冒険者の心配なんてしても仕方ない。
俺は俺のやるべきことをしよう。
今は早く帰って休んで明日に備えるんだ。
けど魔石を作ったくらいでこんなに疲れるなんて、俺も鈍ったもんだな。
ラナの手伝いをしていた時はもっと作れたのに。
俺はそのまま宿に直行し、気絶するように寝た。
ギルドの扉を開けると、ルシアさんがいつも通りの笑顔でカウンターに立っていた。
「おかえりなさい! お疲れ様でした!」
「これ、クエストの品です」
「はい確かに。お預かりしますね!」
どうやら業務は落ち着いたようで、すぐに品物の検品を始めてくれる。
カウンターを見回してみるが、まだドラカは帰ってきていないみたいだ。
少し遅い気もする。どこかで油でも売ってるのかな。
「確認しました。ありがとうございます! これでロイズさんはDランク昇格クエストを受けることが可能になりましたが、受けますか?」
「お願いします」
「分かりました! 昇格クエストの内容は魔石の加工です。指定の魔石を20個作って、あちらの台に乗せてください。合格の数値に達したら晴れてDランクに昇格です!」
なるほど。魔石加工か。
Dランクからはそれもクエストとして追加されるってことだろうな。
ルシアさんに渡されたクエストの紙を見ながらまずは魔石の元になる石をもらう。
これはどこでも取れる魔石の原石だが、加工して使うには本人の魔力とスキルが必要だ。
俺は魔力量が少ないからそこまで質の良いものは作れない。
「加工屋に行ってみるか」
一流の冒険者や、魔法使い、加工スキルが高い加工師は場所を選ばずに質の高い魔石が作れるのだが、俺みたいな一般人は加工屋にある『魔輪石』を借りて加工をする。
どういう原理かは知らないが、魔輪石には加工師の魔力が込められていて、微量だが加工スキルの底上げのようになる。らしい。
そのままギルドのすぐ近くにある加工屋『魔輪道』に来た俺は、早速石に魔輪石の魔力を込める。
そこに俺の魔力も流し込めば、まずひとつ完成。
魔輪石のおかげで魔力も気力もあまり使わないので、サクサク作っていける。
ただ、10個目が完成した辺りでさすがに少し疲れてきた。
さっさと終わらせて宿に帰りたい。
「はあ……にしても、加工師の魔力も凄いな」
これだけ借りても魔輪石にはまだ余力がある。
一体どれほどの魔力をここに込めたのだろう。
俺もこんな風に魔力量が多ければ魔法使いになっていたりしたのかな。
そんなことを考えながら残りを作り終えた。
ヘトヘトになりながらギルドに戻り、鑑定台に魔石を乗せる。
合格の数値は20個で300らしいが、果たして俺のは大丈夫だろうか。
鑑定結果が出る。
数値は640。
倍以上の数値がでて、驚きながらもやり直しにならずに済んで少しほっとした。
きっとあの魔輪石の加工師が優秀だったんだろうな。
ルシアさんに完成した魔石を渡す。
「………とても質のいい魔石ですね。ありがとうございます!」
まじまじと魔石を観察したあと、にっこり笑って奥にしまいに行く。
「お疲れ様でした! これでロイズさんはDランクに昇格です。おめでとうございます!」
「あ、ありがとうございます」
「お疲れのようですので、今日はゆっくりお休みください。また明日から頑張ってくださいね!」
人から見ても分かるくらい疲れているのか。良くないな。
俺はルシアさんに挨拶をし、ギルドを出る。
それにしてもドラカはどこで油を売っているんだか。
丸1日以上帰ってきていないことに少し不安を覚える。
けれどまあオオカミだけだし、もしかしたらドラゴンの討伐の手伝いに行ったのかもしれないし、大丈夫だろう。きっと。
あの女ならすぐ帰ってくる。
というか帰ってこないと俺が困る。
こんな必死に頑張っている約束……いや契約が反故にされちゃたまったもんじゃない。
「……早く帰ってこいよな」
誰に言うでもなく、自然と言葉が出た。
まあSランク冒険者の心配なんてしても仕方ない。
俺は俺のやるべきことをしよう。
今は早く帰って休んで明日に備えるんだ。
けど魔石を作ったくらいでこんなに疲れるなんて、俺も鈍ったもんだな。
ラナの手伝いをしていた時はもっと作れたのに。
俺はそのまま宿に直行し、気絶するように寝た。
0
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~
夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。
全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった!
ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。
一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。
落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる