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Ⅳ セブンリーフ新北中同盟女王選定会議
魔ローダースキル金輪 下 全滅危機② 浮遊する機体
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バンバンッッ!!
バンバンッッ!!
メランの魔砲ライフルは二発ずつ、計四発の物理魔砲弾を発射した。サッワ使用時にはボルトを自機で操作していたが、回収時にセミオート化していて、自動で空魔砲薬莢四つが排出されてル・ツー黒い稲妻Ⅱの周囲に大きな音を立てて転がった。
ヒュルルルル……
破壊されたSRV2ルネッサのハッチの開いた操縦席で蛇に睨まれた蛙の様に立ち尽くしていたセレネは命令無視して発射された魔砲弾の着弾に紛れて脱出する準備をした。
バキバキバキバキャパキャパキャ……
バキバキバキバキャパキャパキャ……
着弾の爆発音がすると思いきや、薄氷を連続で何枚も割る様な音が重なって最後は物理砲弾が何故か雲散霧消する様に消え去った。
「え?」
爆発音に紛れて飛び出すつもりであったセレネは固まった。
「今の攻撃は何だ?? 攻城兵器か何かが物凄い勢いで飛んで来たが」
自機で魔砲弾を防いでおいて、当のパイロット貴城乃シューネは何が起きたか理解していなかった。
「割とアバウトな奴なんだな君は」
「ハハハハ、良く分からないがこのスキル金輪は攻防一体のワザだっ! どんな攻撃でも私を傷付ける事は出来ない!!」
「いい加減なヤツだな」
取り敢えず勝ち誇るシューネを猫弐矢は呆れて見た。
『え、どういう事? 申し訳ありません……魔砲弾が何故か全弾消失しました。着弾確認出来ません』
『いや、金の輪が攻撃だけではなく、防御にも使える事が分かっただけでも良かった』
セレネは今の攻撃で自分への関心が薄れた事を感じ取り、今度こそ逃げようとした。
『動くなっ!! 逃げて良いとは言っていない』
が、直ぐに目ざとくシューネに発見された。しかしその直後だった。
『うおーーーうりゃーーー!!』
突然ナリのSRVが剣を振り上げながら突撃を開始した。
『ナリくんか!? 何をしている??』
『いまから剣を投げ付けて攻撃します! その隙にセレネ様は退避を! メラン様は射撃位置変更を、今ので推測されます!!』
ガシーンガシーンガシーン
勢いよくナリのSRVが金輪に向かって走って行く。
『新入りだけに任せられるかっ!! 我らも行くぞ!!』
『おおっ!!』
ナリの発奮に刺激されたのか、五機のSRV達が金輪を取り囲む様なフォーメーションで走り出した。
『あ、お前らっ!! ちっ仕方が無い有難くこのチャンス頂く』
『どりゃーーーーー!! 今ですっ!!』
一番先に接近したナリのSRVは走りながらやり投げの選手の如く剣を投げつけた。投擲された剣は勢いよく金輪に向かって飛んで行く。
「ちっ何のつもりだ? この投擲がさっきの何かの発射のカモフラージュのつもりか??」
シャシャッ!!
シューネが上を向くと、飛んで来た剣はあっさりとバラバラに切断された。
『剣に隙を取られて、こっちだっ!!』
が、それと同時にナリのSRVは金輪の懐に飛び込むまでに急接近していた。
「だから何のつもりだ?」
シャシャッ!!
しかし勢いよく走って来たナリのSRVはそのまま、VT信管にやられる航空機の如く敵に接近する事が出来ずに、スキル金輪の何かの攻撃で首と両手と両脚を同時に切断されて撃破された。バラバラになった各パーツが勢いのまま金輪に向かって転がって来て、シューネはそれをヒョイヒョイと避けた。
「ナリくんっ!? くそっ」
遂にSRV2の操縦席から脱出したセレネは、眼前でいきなりバラバラにされたSRVを見て驚愕しながらも仕方なく自陣に走り抜けた。
『まだだっ! 全員で取り囲む様に攻撃すれば誰かの剣が当たる!!』
『おうよっ!!』
眼前でナリの機体があえなく撃破されたにも関わらず、勇敢な五機のSRV操縦者達は円で取り囲む様に同時に切り掛かった。
「お、おい大丈夫なのかい?」
猫弐矢は周囲から斬り込まれる恐怖でシューネの座席を強く掴んだ。
「ハハハ心配性だなあ。金輪はこの様な使い方も出来るんだ」
シューネがそう言うと、後光の様な光の輪からニョキニョキと黄金色の光剣が何本も伸びて来てそのままくるくると回転を続けた。
『ばかなっ!!』
『飛んだぞ!?』
『ひっ』
取り囲んでいたSRV乗り達の眼前で、背中の無数の光剣が生えた後光を回転させながら金輪はふわりと飛び上がった。気付いた時には既にSRV達の剣は届かない高度になり、彼らの剣はむなしく空を斬った。
「何っ飛べるのか?? そんな馬鹿なっ!!」
セレネは走りながら自分が普段乗る蛇輪が変形して飛べる癖に、敵機の金輪がふわりと空中浮揚したのを見て、走りを止める程に驚愕したのだった。
「お、おい何を見てる魔呂よ逃げるんだっ!」
同じく見上げていたイェラが叫んだ直後。
シャシャシャシャシャ……
無数の音と共に、光の輪から生える幾本の光剣が天から飛び散った。
バシャバシャバシャバシャ……
数多くの不気味な音が重なり、気付いた時には下の五機のSRV達は手足と首に光剣が突き抜けていた。
ガシャンガシャンガラガラゴロゴロ……
不気味な音を立てて積み木を崩す様に五機の魔ローダーはガラクタになって崩れ落ちた。
「くそっ皆! 何本もの光の剣が……」
金輪が飛んでくれたお陰で敵の攻撃の正体がセレネにもようやく理解出来た。またそれを見て位置を変えたメランとその座席の後ろで目覚めた兎幸も驚いていた。
バンバンッッ!!
メランの魔砲ライフルは二発ずつ、計四発の物理魔砲弾を発射した。サッワ使用時にはボルトを自機で操作していたが、回収時にセミオート化していて、自動で空魔砲薬莢四つが排出されてル・ツー黒い稲妻Ⅱの周囲に大きな音を立てて転がった。
ヒュルルルル……
破壊されたSRV2ルネッサのハッチの開いた操縦席で蛇に睨まれた蛙の様に立ち尽くしていたセレネは命令無視して発射された魔砲弾の着弾に紛れて脱出する準備をした。
バキバキバキバキャパキャパキャ……
バキバキバキバキャパキャパキャ……
着弾の爆発音がすると思いきや、薄氷を連続で何枚も割る様な音が重なって最後は物理砲弾が何故か雲散霧消する様に消え去った。
「え?」
爆発音に紛れて飛び出すつもりであったセレネは固まった。
「今の攻撃は何だ?? 攻城兵器か何かが物凄い勢いで飛んで来たが」
自機で魔砲弾を防いでおいて、当のパイロット貴城乃シューネは何が起きたか理解していなかった。
「割とアバウトな奴なんだな君は」
「ハハハハ、良く分からないがこのスキル金輪は攻防一体のワザだっ! どんな攻撃でも私を傷付ける事は出来ない!!」
「いい加減なヤツだな」
取り敢えず勝ち誇るシューネを猫弐矢は呆れて見た。
『え、どういう事? 申し訳ありません……魔砲弾が何故か全弾消失しました。着弾確認出来ません』
『いや、金の輪が攻撃だけではなく、防御にも使える事が分かっただけでも良かった』
セレネは今の攻撃で自分への関心が薄れた事を感じ取り、今度こそ逃げようとした。
『動くなっ!! 逃げて良いとは言っていない』
が、直ぐに目ざとくシューネに発見された。しかしその直後だった。
『うおーーーうりゃーーー!!』
突然ナリのSRVが剣を振り上げながら突撃を開始した。
『ナリくんか!? 何をしている??』
『いまから剣を投げ付けて攻撃します! その隙にセレネ様は退避を! メラン様は射撃位置変更を、今ので推測されます!!』
ガシーンガシーンガシーン
勢いよくナリのSRVが金輪に向かって走って行く。
『新入りだけに任せられるかっ!! 我らも行くぞ!!』
『おおっ!!』
ナリの発奮に刺激されたのか、五機のSRV達が金輪を取り囲む様なフォーメーションで走り出した。
『あ、お前らっ!! ちっ仕方が無い有難くこのチャンス頂く』
『どりゃーーーーー!! 今ですっ!!』
一番先に接近したナリのSRVは走りながらやり投げの選手の如く剣を投げつけた。投擲された剣は勢いよく金輪に向かって飛んで行く。
「ちっ何のつもりだ? この投擲がさっきの何かの発射のカモフラージュのつもりか??」
シャシャッ!!
シューネが上を向くと、飛んで来た剣はあっさりとバラバラに切断された。
『剣に隙を取られて、こっちだっ!!』
が、それと同時にナリのSRVは金輪の懐に飛び込むまでに急接近していた。
「だから何のつもりだ?」
シャシャッ!!
しかし勢いよく走って来たナリのSRVはそのまま、VT信管にやられる航空機の如く敵に接近する事が出来ずに、スキル金輪の何かの攻撃で首と両手と両脚を同時に切断されて撃破された。バラバラになった各パーツが勢いのまま金輪に向かって転がって来て、シューネはそれをヒョイヒョイと避けた。
「ナリくんっ!? くそっ」
遂にSRV2の操縦席から脱出したセレネは、眼前でいきなりバラバラにされたSRVを見て驚愕しながらも仕方なく自陣に走り抜けた。
『まだだっ! 全員で取り囲む様に攻撃すれば誰かの剣が当たる!!』
『おうよっ!!』
眼前でナリの機体があえなく撃破されたにも関わらず、勇敢な五機のSRV操縦者達は円で取り囲む様に同時に切り掛かった。
「お、おい大丈夫なのかい?」
猫弐矢は周囲から斬り込まれる恐怖でシューネの座席を強く掴んだ。
「ハハハ心配性だなあ。金輪はこの様な使い方も出来るんだ」
シューネがそう言うと、後光の様な光の輪からニョキニョキと黄金色の光剣が何本も伸びて来てそのままくるくると回転を続けた。
『ばかなっ!!』
『飛んだぞ!?』
『ひっ』
取り囲んでいたSRV乗り達の眼前で、背中の無数の光剣が生えた後光を回転させながら金輪はふわりと飛び上がった。気付いた時には既にSRV達の剣は届かない高度になり、彼らの剣はむなしく空を斬った。
「何っ飛べるのか?? そんな馬鹿なっ!!」
セレネは走りながら自分が普段乗る蛇輪が変形して飛べる癖に、敵機の金輪がふわりと空中浮揚したのを見て、走りを止める程に驚愕したのだった。
「お、おい何を見てる魔呂よ逃げるんだっ!」
同じく見上げていたイェラが叫んだ直後。
シャシャシャシャシャ……
無数の音と共に、光の輪から生える幾本の光剣が天から飛び散った。
バシャバシャバシャバシャ……
数多くの不気味な音が重なり、気付いた時には下の五機のSRV達は手足と首に光剣が突き抜けていた。
ガシャンガシャンガラガラゴロゴロ……
不気味な音を立てて積み木を崩す様に五機の魔ローダーはガラクタになって崩れ落ちた。
「くそっ皆! 何本もの光の剣が……」
金輪が飛んでくれたお陰で敵の攻撃の正体がセレネにもようやく理解出来た。またそれを見て位置を変えたメランとその座席の後ろで目覚めた兎幸も驚いていた。
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