65 / 122
第3章 沢田くんと別荘の愉快な仲間たち
沢田くんと黄金の精神
しおりを挟む【佐藤さんはこっちか……!】
看板を見た瞬間、空は迷わずその矢印の方に向かった。
「待てよ沢田! あんなの、見えすいた罠だぞ!【死にに行く気か⁉︎((((;゚Д゚)))))))】
小野田がそう言って止めたが、そんな小野田を振り返った空の目は澄み切っていた。
「もちろん、そんなの分かってる……。これは罠だろうって、俺だって思う。でも、万が一でも! この先に佐藤さんがいるっていう可能性があるのなら! 佐藤さんを助けに行かないわけには行かないだろう……!」
「沢田……!」
小野田は空の珍しい長文に、どっかで聞いた台詞回しだなとは感じたものの、そこに黄金の精神を感じずにはいられなかったッッ!
「分かった、行ってこい! 沢田!」
【今いくよ、佐藤さんっ!!】
走り出して二秒後、空は落とし穴に落ちた。
【やっぱりか!!((((;゚Д゚)))))))】
「沢田、大丈夫かっ!【罠にはハマったがカッコ良かったぜ、沢田!(๑• ̀д•́ )b✧グッジョブ】」
穴に胸まで埋まった状態で、空は思った。
【早く助けて……。゚(゚´Д`゚)゚。】
そんな空に、小野田が手を差し伸べる。
【ファイトー!ヽ(*^ω^*)ノ】
【いっぱーつ……(*´Д`*)】
某CMを互いに思い出しながら、空は小野田に引き上げられ、戦線に復帰した。
「あの看板はフェイク。だとしたら……」
「あの子は逆の方向だな!」
今度は小野田が自信満々で左の方向に走り出した。
その二秒後、小野田は落とし穴に落ちた。
【またしても!!((((;゚Д゚)))))))】
空は胸まで埋まった小野田を無表情で見下ろした。
「陸くんらしい罠だ【やれやれだぜ】」
「チクショウ! 卑怯だぞ茶髪の沢田め!」
「あなた……『覚悟して来てる人』ですよね……? 罠を回避しようとするってことは、逆に罠にかかるかもしれないという危険を常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね……」
「何かの名言っぽいことを言うのはやめろ!!」
空は仕方なく小野田を引き上げようとした。
しかし、小野田の手を引っ張った瞬間に空は気づいた。
【重い……。俺の力じゃ無理( ;∀;)】
「ごめん。先を急ぐから……【アリーヴェデルチ(さよなら)!ヽ(*^ω^*)ノ】」
「おおおおおい!!」
尊い犠牲を砂の中に残して、空は再び走り出した。
寄せては返す波の音に、疲れた心を慰められながら。
0
あなたにおすすめの小説
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
【完】経理部の女王様が落ちた先には
Bu-cha
恋愛
エブリスタにて恋愛トレンドランキング4位
高級なスーツ、高級な腕時計を身に付け
ピンヒールの音を響かせ歩く
“経理部の女王様”
そんな女王様が落ちた先にいたのは
虫1匹も殺せないような男だった・・・。
ベリーズカフェ総合ランキング4位
2022年上半期ベリーズカフェ総合ランキング53位
2022年下半期ベリーズカフェ総合ランキング44位
関連物語
『ソレは、脱がさないで』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高4位
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高2位
『大きなアナタと小さなわたしのちっぽけなプライド』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高13位
『初めてのベッドの上で珈琲を』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高9位
『“こだま”の森~FUJIメゾン・ビビ』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高 17位
私の物語は全てがシリーズになっておりますが、どれを先に読んでも楽しめるかと思います。
伏線のようなものを回収していく物語ばかりなので、途中まではよく分からない内容となっております。
物語が進むにつれてその意味が分かっていくかと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる