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第五話・子どもができても逃げられない
不吉な予言はおやめください(性描写有り)
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しかしナンデの教育によってヒーロは逆に、母上は父上に酷く怯えている。父上は恐ろしいケダモノなんだと刷り込まれた。
また昼間は自分と一緒に居てくれる母上が、夜になると父上に攫われて朝まで会わせてもらえないのも不満だった。夜は大人よりも子どものほうがずっと不安なのに、どうして父上は自分から母上を取り上げるのだろう。
ヒーロは父と母がどう過ごしているのか気になって夫婦の寝室を覗いた。全裸の母上がベッドの上で、ケダモノのような父上に組み敷かれ、絶え間なく啼かされているのを見た。
「は、母上をイジメるな!」
「いやぁぁっ!? なんでヒーロがここに!?」
幼い息子の乱入にナンデは悲鳴をあげたが、
「わざわざ母親の痴態を見に来たのか? まだ幼いのに酔狂なことだ」
ドーエスは我が子に見られているのに、余裕の表情でくくくと笑いながら、
「あっ、あっ!? ドーエス様! 待って待って!」
「やめろぉぉ! なんで母上をイジメるんだ!?」
わざとヒーロが見やすいように、ナンデの中に自身を埋めたまま、背面座位の体勢になると、
「これはイジメているのではなく愛でているのだ。お前の母は私に、ここを貫かれると気持ち良くて堪らぬのだ。なぁ、ナンデ?」
「あ、ああっ! ドーエス様っ、ドーエス様っ!」
死にそうなほどの恥辱を味わいながらも、つい嬌声をあげてしまうナンデに、ドーエスはさらに
「お前が赤子の頃に吸わせてもらっていた乳房も、こうして可愛がってやると喜ぶ」
乳首をキュウキュウと抓られたナンデは、
「んっ、ん~っ。ああっ、本当にっ」
子どもの前なのに耐え切れず悶えてしまったナンデは、色んな負の感情に襲われて泣いた。
ドーエスは明らかにこの状況を面白がって
「いい機会だから教えてやれ、ナンデ。そなたはあれの母である前に私の妻なのだと。もっと大きく足を開いて、私を受け入れている場所を見せてやれ」
ナンデは流石にブンブンと首を振ったが、前髪を掴まれて
「逆らえる立場か?」
シンプルに恫喝されて「ひぅっ」と変な声を漏らした。母上がヤバいと思ったヒーロは
「う、うわぁぁ! 母上を離せぇぇ!」
護身用に持たされている短剣でドーエスの腕を刺した。人間をやめているドーエスなので、かすり傷もつかなかったが
「いやあぁぁ!? 何をしているの、ヒーロぉぉ!?」
「だってコイツが母上に変なことをするから……」
「お父様をコイツなんて言ってはいけません! 刺すのもダメ!」
ドーエスではなく息子の命を心配して強く叱ると、
「ドーエス様、すみません。まだ子どもなんです。お許しください……」
流石に行為は中断になり、ナンデはドーエスの足元に跪いて全裸で土下座した。やってしまったからには、全力で命乞いするしかない。しかし当のヒーロはナンデにしこたま叱られて泣きながらも
「僕は何も悪くない。アイツが悪い……」
「ヒーロォォ!?」
お前のために謝ってんだぞ! とナンデは息子に叫んだ。
ドーエスは刺されたと言うのに、ナンデの慌てようにかえってニヤニヤしながら
「占い師に占わせるまでもなく末路が見えるようだな。それは、いつか必ず私に刃を向けるだろう。そして次に私に刃を向けた時が、それの命日となる」
子どもの誕生から、ドーエスはずっとヒーロを「それ」や「あれ」としか呼ばない。子どもに愛情も執着ない証拠だった。ダメだ、隙を見せたら確実に殺られると感じたナンデは、
「ふ、不吉な予言はおやめください……。ヒーロは決してあなた様に歯向かうような愚か者には……」
商人のような揉み手で震えながら説得しようとした。しかし当の息子は殺意の表情で父親を睨み、ガリガリと親指の爪を噛みながら
「殺してやる。殺してやる。殺してやる。殺してやる……」
「ヒィィロォォ!? お願いだから母様の言うことを聞いて!?」
また昼間は自分と一緒に居てくれる母上が、夜になると父上に攫われて朝まで会わせてもらえないのも不満だった。夜は大人よりも子どものほうがずっと不安なのに、どうして父上は自分から母上を取り上げるのだろう。
ヒーロは父と母がどう過ごしているのか気になって夫婦の寝室を覗いた。全裸の母上がベッドの上で、ケダモノのような父上に組み敷かれ、絶え間なく啼かされているのを見た。
「は、母上をイジメるな!」
「いやぁぁっ!? なんでヒーロがここに!?」
幼い息子の乱入にナンデは悲鳴をあげたが、
「わざわざ母親の痴態を見に来たのか? まだ幼いのに酔狂なことだ」
ドーエスは我が子に見られているのに、余裕の表情でくくくと笑いながら、
「あっ、あっ!? ドーエス様! 待って待って!」
「やめろぉぉ! なんで母上をイジメるんだ!?」
わざとヒーロが見やすいように、ナンデの中に自身を埋めたまま、背面座位の体勢になると、
「これはイジメているのではなく愛でているのだ。お前の母は私に、ここを貫かれると気持ち良くて堪らぬのだ。なぁ、ナンデ?」
「あ、ああっ! ドーエス様っ、ドーエス様っ!」
死にそうなほどの恥辱を味わいながらも、つい嬌声をあげてしまうナンデに、ドーエスはさらに
「お前が赤子の頃に吸わせてもらっていた乳房も、こうして可愛がってやると喜ぶ」
乳首をキュウキュウと抓られたナンデは、
「んっ、ん~っ。ああっ、本当にっ」
子どもの前なのに耐え切れず悶えてしまったナンデは、色んな負の感情に襲われて泣いた。
ドーエスは明らかにこの状況を面白がって
「いい機会だから教えてやれ、ナンデ。そなたはあれの母である前に私の妻なのだと。もっと大きく足を開いて、私を受け入れている場所を見せてやれ」
ナンデは流石にブンブンと首を振ったが、前髪を掴まれて
「逆らえる立場か?」
シンプルに恫喝されて「ひぅっ」と変な声を漏らした。母上がヤバいと思ったヒーロは
「う、うわぁぁ! 母上を離せぇぇ!」
護身用に持たされている短剣でドーエスの腕を刺した。人間をやめているドーエスなので、かすり傷もつかなかったが
「いやあぁぁ!? 何をしているの、ヒーロぉぉ!?」
「だってコイツが母上に変なことをするから……」
「お父様をコイツなんて言ってはいけません! 刺すのもダメ!」
ドーエスではなく息子の命を心配して強く叱ると、
「ドーエス様、すみません。まだ子どもなんです。お許しください……」
流石に行為は中断になり、ナンデはドーエスの足元に跪いて全裸で土下座した。やってしまったからには、全力で命乞いするしかない。しかし当のヒーロはナンデにしこたま叱られて泣きながらも
「僕は何も悪くない。アイツが悪い……」
「ヒーロォォ!?」
お前のために謝ってんだぞ! とナンデは息子に叫んだ。
ドーエスは刺されたと言うのに、ナンデの慌てようにかえってニヤニヤしながら
「占い師に占わせるまでもなく末路が見えるようだな。それは、いつか必ず私に刃を向けるだろう。そして次に私に刃を向けた時が、それの命日となる」
子どもの誕生から、ドーエスはずっとヒーロを「それ」や「あれ」としか呼ばない。子どもに愛情も執着ない証拠だった。ダメだ、隙を見せたら確実に殺られると感じたナンデは、
「ふ、不吉な予言はおやめください……。ヒーロは決してあなた様に歯向かうような愚か者には……」
商人のような揉み手で震えながら説得しようとした。しかし当の息子は殺意の表情で父親を睨み、ガリガリと親指の爪を噛みながら
「殺してやる。殺してやる。殺してやる。殺してやる……」
「ヒィィロォォ!? お願いだから母様の言うことを聞いて!?」
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