タビスルムスメ

深町珠

文字の大きさ
302 / 361

ももちゃーん

しおりを挟む
パティは「友里絵のも、さわっちゃうー」と。
つんつん☆

友里絵は「あん、もっとー」


由香は「バカ」


パティは「ハハハ」


木曜、まだ誰もいないお風呂。

友里絵は、お尻を出して「この紋所が目に入らぬか!」


由香は「いーかげんに、しろ!」と、張り扇ー、はないので
掌で。

友里絵は、逃げて、お風呂の方へ。
ガラスの格子戸開けて。


白木の縦格子。高級そうだ。


結構広いお風呂場。テニスコート1個だから、そのくらいかな。

岩風呂ふうに、岩が組んであって。

洗い場とオフロの間に、大きな岩。



川の方は、竹垣ふうのたかーい塀がついていて
外からは見えない。けど、由布岳はよく見える。


友里絵は「あそこから、望遠鏡で見れば覗けるな」


由香は「そんな事するかいな。わざわざ」


河原を、お散歩しているわんこの声がする。

♪わんわん♪


友里絵は「あ!ももちゃんだー」と、お風呂の中を歩いて。
向こう側の岩に乗って、竹垣の向こうを見た。


由香が「バカ、見えるぞー」


パティは「ハハハ」


友里絵は、首だけ出して「おーい、ももちゃーん」


ももちゃんは、河原で「わんわん♪」



由香は「犬って、わかるのかな?」


パティは「オハナ、いいですからねー。」と、にこにこ。









愛紗たちは、半地下の大浴場に行った。

フロントの脇のエレベータだと、ロビーの前を通るので
ちょっと恥ずかしい。

「それで、2つエレベータがあるのか」と、菜由は思う。
後ろのエレベータを使えば、フロントの前は通らずにお風呂に行ける。


でも、しょうがないので・・・(^^;

しずしず。

ロビーの端を通って。


愛紗は「プールもあるね」

結構、大きい。25mだろうか。屋内で、温水なので・・・・。


ともちゃんは「ゴージャスねー」と、にこにこ。


さかまゆちゃんは「卓球台もあったり」


愛紗は「定番ですね、温泉、卓球」


さかまゆちゃんは「なんでかな?」と、微笑む。



バー、があって。
カジノみたいに、スロットマシーンがあったり
大型のTVがあったり。


階段を2段。下がって・・・格子のガラス戸を開くと
お風呂。


ゲタ箱が、やっぱりあって。

竹よしずがフロアに敷いてある。


マッサージ椅子が置いてあって、菜由は「あ、お金いらないんだ、これ」

愛紗は「いいね」


ロッカーになってるとこもあれば、棚になっていて
そこに、籐の籠を入れるとこもあって。

なんとなく、すこーし、硫黄の匂いがしたり。


「けっこう古いね」と、愛紗。


菜由は「うん、結構前に来た事あるもの」


さかまゆちゃんは「20年くらい経ってるでしょうか」と、籐の籠に羽織を
きちんと畳んで。
それから、浴衣を脱いで。
薄い、桃色の下着は、かわいらしいデザイン。肌色みたいに見える。

その下着を取って、浴衣の下に。

バレーをしていた、そういう感じの
すらりとした体型。


菜由は「肌、きれい。まだ19歳だもんね」

さかまゆちゃんは、前をタオルで隠して、ちょっと恥ずかしげに。

お先に・・と、お風呂場に。

お尻はすこし大きめ。でも、無駄なお肉があんまりなくて。
日本的。


ともちゃんは、お尻が少し大きいのを気にしていたのか
下着を取って、丸めて隠して。籐の籠の中に。
上から羽織を掛けて。ロッカーに入れた。

背丈が高くて、フランスのお人形さんみたいなお顔。
首も、ほっそりとして。

胸もちいさめ。可愛いかんじ。


でも、お尻が少し大きめなので(^^;
それをタオルで隠して、とことこ・・・お風呂場に。


菜由は「友里絵が居たら、触るな」

愛紗は、くすっ、と笑って「パティと遊んでるのかしら」



よくある、温泉らしいつくりで

洗面化粧台みたいな、鏡がいくつか並んでて
ドライヤーがついている。

菜由は「あ、これもお金いらないんだ」

愛紗は「南阿蘇も、人吉もそうだったね。指宿も」

菜由は「国鉄、いいなぁ。愛紗、やっぱ国鉄にしなよ」


愛紗は「ははは。それもいいかもね」と・・・そんな風に思えるようになったのも
この旅のおかげかな・・・なんて。自身で思う。


面白いのは、ヘアブラシが使い捨てみたいに置いてあって
消毒ケースに入っている。


「さ、お風呂いこ」と、菜由。

愛紗は頷く。「ちょっと太ったな」なんて
おなかをつまみながら。

(^^;


黒いアルミサッシの引き戸で、お風呂場と仕切られていて。

フロアは化粧タイル。玄関にしかれていたものに似ている。

右手に、ミストサウナ。その脇に全身シャワー。

ジャグジー。

大きなオフロ。


突き当たりが窓で・・・地下だと思っていたけれど
半地下で、外は砂利敷きになっている。

3mくらい上が、堤防の道らしい。
磨り硝子の窓がついている。上開きになっていて
換気用みたいだ。


「人吉に似てるね」と、愛紗。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

マドンナからの愛と恋

山田森湖
恋愛
水泳部のマドンナ、レナに片思いしていた高校生・コウジ。 卒業後、平凡でぐうたらな会社員生活を送る33歳の彼の前に、街コンで偶然、あのレナが現れる。 かつて声もかけられなかった彼女は、結婚や挫折を経て少し変わっていたけれど、笑顔や優しさは昔のまま。 大人になった二人の再会は、懐かしさとドキドキの入り混じる時間。 焼肉を囲んだ小さな食卓で、コウジの心に再び火が灯る——。 甘くほろ苦い青春の残り香と、今だからこそ芽生える大人の恋心を描いた、再会ラブストーリー。

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

処理中です...