タビスルムスメ

深町珠

文字の大きさ
268 / 361

あいあい

しおりを挟む
 2号車は、ビュフェ、みたいなカウンタースタイル。
景色が楽しめるように、窓際のカウンターもあって。
3号車寄りに、スタンプの台があって・・・。

友里絵は「あ!これかー」

さかまゆちゃんは「ハイ」と、にこにこ。4人に乗車証。

由香は「絵葉書かな」


さかまゆちゃん「ハイ。送れますね」

愛紗「スタンプを、綺麗に押すのがまた、技」

菜由「イモ判みたいに」

さかまゆちゃん「なつかしいですね」と、にこにこ。
髪型が、大正モダン・ガールみたい。だけど
幼い女の子がしてると、可愛い感じ。

友里絵は「さかまゆちゃんのちっちゃいころ、可愛かったね、きっと」


さかまゆちゃん「えー、そうですか?」と、びっくり。

「そんなふうに言われたことないですー。」と、可愛い言い方。


由香「昔っから大きいの?」と、由香。


さかまゆちゃんは「ハイ。小学生から大きくて。いつも席は一番後ろ」


友里絵「昼寝に最適」

ふふふ・・・と、さかまゆちゃん。かわいく笑う。


由香「アンタと一緒にすんなって」と。つっついて。


友里絵「そーなんだぁ、あたしは大体前の方だから。寝たくても寝られない」

由香「寝てたじゃん」


さかまゆちゃんも楽しそうに笑う。「同じ学校ですか?みなさん」


友里絵・由香「あたしらはね。神奈川の」

菜由「あたしと愛紗は別。九州組」

友里絵「組かい」

由香「なんか、あちらの組みたい」

友里絵「三年ん~、B組~ぃ!!」

由香「そっちじゃなくて」(^^)


さかまゆちゃん「ホントにお笑いコンビみたいですね」と、にこにこ。




列車がスピードを落とす。と・・・・。


線路に沿ったたんぼ道の彼方から、騎馬兵みたいなインディアンの扮装をした人馬。
ぱかぱか。

3頭。


友里絵「あ!お馬さんー。」


由香「乗馬好きだもんね、友里絵」

ぱっかぱっか。


さかまゆちゃんは、カウンターのところにあるマイクでアナウンス。




ーーー列車強盗、ではありませんのでご安心ください(^-^)。
地元の乗馬クラブの協力、アトラクションですーー。


友里絵「どうせなら撃ちたいなぁ」

菜由「アブねー奴」

由香「ハハハ」


菜由「ゆりゆりちゃんね」


友里絵「え?ゆるゆりみたい」


由香「ハハハ。深夜アニメかい」


友里絵「あんたはゆかゆか・・じゃ、つまんないね。あおゆかだと
なんか虫みたいだしなぁ」


由香「ほっとけ」

菜由「ハハハ」

友里絵「でも、なゆなゆだとなんか、可愛く聞こえるね」


菜由「何が言いたい」


友里絵「別に」


愛紗「あたしは、それだと・・。」

菜由「アイアイじゃ、お猿さんだしなぁ」

友里絵「♪あーいあい、あーいあい♪」

由香「ハハハ、幼稚園から成長しとらん!困った、困った!」


菜由「御前様かいな」



列車が減速し始める。


「駅かな?」と、友里絵。



カウンターの中に居た、もうひとりのCAさん。

すらり、スリム。顔立ちすっきり。
フランスのお人形さんみたいに、白い肌。

黒髪、まっすぐ。マシュルームみたい、ちょっと長めに
面長。ふたえ。
つぶらな瞳。

にっこり。


マイクで、アナウンス。

ー間もなく、阿蘇、阿蘇に着きます。2番乗り場、右側のドアからお降り下さい。
列車は20分ほど停車致します。阿蘇、草千里方面、路線バスは
改札を出まして左側、バスセンターに御座います--

ちょっと、お鼻に掛かる、フランス語みたいな声。


「かわいーな、あの子」と、友里絵。

とことことこ・・・。と。「こんにちはー」


その子「いらっしゃいませ・・さかまゆのお友達?」

友里絵「ハイ。ゆりゆりです」と、言うと

その子は楽しそうに笑った「かわいい!ゆりゆりちゃん!」と、言って
にっこり。

友里絵は、カウンターに乗り出して見た・・・ら。

スカートの横のチャックが開いてる(^^)。
白いレースのパンティが見える。

友里絵は「ねね、チャック開いてる」と、つっつく。

その子は「え!、いやーあー、エッチー!」と、後ずさりして。カウンターに屈んで。

それだと、余計チャックが閉まらない(笑)。


さかまゆちゃんが来て「どしたの?とも?ああ、だーれもいないわよ。
あたしが盾になってあげる」と。
おおきいから(^^)。

ともちゃんは「ありがと」と言って。それでも気にして
床に立てひざして。チャックを閉めた。




「ふう」と、ふつうの顔になる。

「ごめんなさーい」と、にっこり。何も言わないと
お人形さんみたいに、すっきり、凛。


友里絵は「フランス人かと思っちゃった」

名札は

熊本車掌区
  鈴木

とあるので

由香は「日本人だって」と、(^^)。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

マドンナからの愛と恋

山田森湖
恋愛
水泳部のマドンナ、レナに片思いしていた高校生・コウジ。 卒業後、平凡でぐうたらな会社員生活を送る33歳の彼の前に、街コンで偶然、あのレナが現れる。 かつて声もかけられなかった彼女は、結婚や挫折を経て少し変わっていたけれど、笑顔や優しさは昔のまま。 大人になった二人の再会は、懐かしさとドキドキの入り混じる時間。 焼肉を囲んだ小さな食卓で、コウジの心に再び火が灯る——。 甘くほろ苦い青春の残り香と、今だからこそ芽生える大人の恋心を描いた、再会ラブストーリー。

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

処理中です...