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9章 天術士
#61 正しい道へ
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「うーん、やっぱよく読めないなぁ……ここの部分だけ」
アルルはナターシャの絵があるメモ書きを睨みつけながら唸った。ベッドに寝転がりながら足をバタバタさせる。
「確かにレンの言った通りこの天使を復活させてどうするのって感じよね……でもアルトゥール王は寂しくて仕方がないんだろうし……今でも会いたいんだろうなぁ、ナターシャに。私がレンのことを探していた時と似てる……あ、でもアルトゥールは自分の近くにナターシャの石があるもんね」
自分の一族は本当にはた迷惑な一族だ。ふとリアから聞かされた話を思い出す。アルルは本当はツバサと結ばれるはずだった。実際にアルルはレンと出会うまでは別世界に帰省してツバサと一緒に過ごすことが唯一の幸せで、自分を笑わせてくれるツバサに対して特別な感情を抱いていた時もあった。それも一族の"呪い"だと言うのか?素直な恋心ではないのか?
ツバサとレンはこれからだってきっと色々なところで対立をしてしまうかもしれない。それの元凶が自分にあるのもまた事実だ。
アルルは仰向けになって呟いた。
「レンがいけないのよ。レンが良い男過ぎるから私……」
アルルは自分で言って何だか恥ずかしくなった。その時ドアが叩かれ、無駄にアルルはびくっとした。どうせツバサだろうと思いながらアルルはベッドから起き上がり、本もそのまま放り出したままドアへ向かった。
ドアを開けると、知らない顔が居て、アルルは一瞬目を見開いた。優しそうに微笑んでいる青年だった。アルルは作り笑いをしながら来客に尋ねた。一応警戒をしつつ相手の様子を探るが、魔術は発動していなかった。
「ええっと……どなた?それからどんなご用で?」
「アルルちゃんも俺のこと覚えていないのか……存在感無くなったのかなぁ、俺。俺はカーター、ほら要塞でツバサと……」
「……そうだった、かな?要塞……?私に何か……」
「君、本物のアルルだよね?」
「え、ええ……」
アルルは自然と後ずさりをして、ドアを閉めようと手を伸ばした。咄嗟にその手をガシッとカーターに掴まれ、アルルは悲鳴を上げた。
「そんなに怖がらないでよ。何も怖いことしないからさ、俺」
カーターの背中で部屋のドアが閉まる。何故か照れたように笑うカーター。アルルは掴まれた腕を振り払おうとしたが、びくともしなかった。片方の手でカーターはアルルの髪を撫でる。
「綺麗な赤毛。俺はアルルのことを助けに来たんだよ」
アルルはカーターのことを睨みつけた。しかしカーターの表情は変わらず微笑んだままだ。そして魔術も発動していない。今なら魔術を発動させてしまえばいくらでもこの男を追い返すことが出来る。でもアルルにはどうすることもできなかった。恐怖で体が動かない。助けを呼ぶことすらできない。
「だからね、もう安心して。全部全部、正しい向きへ戻せるよ」
「正しい向きって……何を言って」
抵抗することもできないままアルルは体を引き寄せられた。気づくと顔にはカーターの肩があって、洗剤のいい香りがした。カーターはアルルの頭に手をやり静かに言った。
「大丈夫、ちょっと眠くなるだけだから……」
気付いた時にはもう遅かった。アルルの首元に何かがプスリと刺さり注入された。途端、割れるような酷い頭痛にアルルは襲われた。あまりの痛みに叫ぶこともできず、カーターの腕の中で気を失った。カーターはその体をぎゅっと抱きしめた。
「俺が守ってあげるよ、アルル」
母はサークル帝国の女帝だった。幼い頃から、城での生活しか知らなかった。窮屈だなんて思っていたけれど、かなり恵まれた環境だったと今では思う。母は多くのことを語らなかった。ただ、フェアリー家の血筋は貴重であると、かなり少なくなっていると言っていた。
ある日突然、聞かされる。サングスターと恋に落ちる呪いがある、と。グレイは私たちの敵であり、命を狙っている、と。
ずっと一緒にいてくれた存在。ツバサ・サングスター。彼のことなら何でも知っている。私のことを守ってくれるの。と聞いた。彼はボロボロの状態で言った。
"……本当に決まってるだろ"
私には彼がいれば十分だったのかもしれない。でも、彼はいつからか、あの子とよく笑うようになった。ベティ・アケロイド。実はずっと芯が強い少女。私によく抱きついてきて、誰よりもチームが好きな少女。
1人じゃないのに、何か寂しい。何でだろう。誰かが私を覗き込む。私よりも背が高い、貴方は誰だっけ。
"……ルル?"
優しそうな顔をして、私を見る貴方。レン・"グレイ"。
――グレイ?
何故?何故?何故?何故貴方はここにいる?
彼はツバサを抱きしめた。その手は血で濡れている。
駄目、駄目、騙されては。ツバサは彼の背中を掴む。
いけない、いけないわ。
彼はベティと話しながら歩く。ベティは彼に勉強を教える。駄目、駄目。それ以上関わったら。
まだ私を見ている貴方。貴方は私に手を差し出す。
"君が死ねばいい"
どうして、私が?死ぬべきなのは、私じゃない。
死ぬべきなのは、――・グレイ、貴方でしょう。
"君がいなくなれば、皆幸せになれるのに"
死ねない。私はまだ死ねない。
グレイなんかに負けたりしない。貴方みたいな暗殺者に、負けたりなんかしない。
私は、貴方なんか知らない。
私は仲間のために必ず勝ってみせる。私は差し出された手を振り払った。貴方は無表情で私を見つめたまま消えていく。
今度は、茶髪の知らない少年が居る。楽しそうに駆け回っている。
"―ル!見て見て!"
この子のことを知らないはずなのに、何故かこの子が愛おしい。魔術を見せてくるその子。蛇がその子の周りにくるくると絡みつく。くすぐったそうにその子は笑う。
"これが僕の魔術の相棒!これならさ!"敵"を殺すのなんて簡単なんだよ!"
注射されてから約5分後、アルルは目を覚ました。気付くと自分のベッドの中にいた。ぼーっとする頭で辺りを見回すが、いつも通りの自分の部屋だった。ソファにはカーターが座っていた。ああ、さっき見た少年はカーターだったのだ。
「カーター」
「おはよ、アルル。随分難しそうな本を読んでたみたいだけど、これアルルは読めるの?」
いつの間にかテーブルに移動している本をカーターは指さしていた。アルルはうなずくと、カーターの隣に座ってその本を手に取った。そしてメモ書きを見て思い出す。
「読めるよ。でもこのメモ書きが途中から読みづらくなってて……ナターシャの石、カーターは知ってる?」
「もちろん。だってアルトゥール様が大事にしているものだからね」
「そうだったね……この読みづらいところ、ちょうどナターシャの封印を解く方法が書いてあるところなの!もう私悔しくて」
「それにしてもアルルが古代魔法語読めるなんてね。俺には絵文字にしか見えないよ」
「でも頑張ってみるね」
「うん……あのさ、アルルの知り合いにさ、レンって魔術士居るでしょ?」
「うん」
アルルはメモ書きを睨みつけながらうなずいた。カーターはアルルの方を見たまま言った。
「あいつの弱点、君の魔術なんだよ。気づいてた?」
「……知らなかった」
「いつ殺すの?あいつのこと」
「……」
いつ殺す?アルルは眉をひそめてカーターの方を向いた。今まで考えたことが無かったことだ。いいや、私は消すタイミングをずっと見計らっていたのではないか。その様子を見てカーターは笑った。アルルは抱えていた不安を吐露した。
「あの人、私よりも強いかもしれない。そしたら私は負けちゃうでしょ。だから少し怖いの。情けないよね」
「そんなことないって。俺が手伝ってあげるよ!一緒に戦おうよ!名案じゃない?これ!!」
「で、でも……私……何か」
アルルがチラチラと視線を泳がせた。迷いがある。戸惑っている。カーターはすぐにそう気づいた。どう考えてもアルルはレンと過ごしてきた時間が長すぎる。カーターは少し慎重になりながらアルルの答えを待った。
「でも……」
「うん」
「もしも、カーターが死んじゃったら……私、怖い」
「……俺そんな簡単に死なないよ!生命力凄いからさ。でも、心配してくれてありがとね」
「私のこと、もう1人にしないでね。ずっと寂しかったんだよ」
「もちろん。もう大丈夫さ」
カーターの手がアルルの右頬に触れる。アルルは微笑み、静かに目を閉じた。
カーターはアルルの唇に優しくキスをした。
アルルはナターシャの絵があるメモ書きを睨みつけながら唸った。ベッドに寝転がりながら足をバタバタさせる。
「確かにレンの言った通りこの天使を復活させてどうするのって感じよね……でもアルトゥール王は寂しくて仕方がないんだろうし……今でも会いたいんだろうなぁ、ナターシャに。私がレンのことを探していた時と似てる……あ、でもアルトゥールは自分の近くにナターシャの石があるもんね」
自分の一族は本当にはた迷惑な一族だ。ふとリアから聞かされた話を思い出す。アルルは本当はツバサと結ばれるはずだった。実際にアルルはレンと出会うまでは別世界に帰省してツバサと一緒に過ごすことが唯一の幸せで、自分を笑わせてくれるツバサに対して特別な感情を抱いていた時もあった。それも一族の"呪い"だと言うのか?素直な恋心ではないのか?
ツバサとレンはこれからだってきっと色々なところで対立をしてしまうかもしれない。それの元凶が自分にあるのもまた事実だ。
アルルは仰向けになって呟いた。
「レンがいけないのよ。レンが良い男過ぎるから私……」
アルルは自分で言って何だか恥ずかしくなった。その時ドアが叩かれ、無駄にアルルはびくっとした。どうせツバサだろうと思いながらアルルはベッドから起き上がり、本もそのまま放り出したままドアへ向かった。
ドアを開けると、知らない顔が居て、アルルは一瞬目を見開いた。優しそうに微笑んでいる青年だった。アルルは作り笑いをしながら来客に尋ねた。一応警戒をしつつ相手の様子を探るが、魔術は発動していなかった。
「ええっと……どなた?それからどんなご用で?」
「アルルちゃんも俺のこと覚えていないのか……存在感無くなったのかなぁ、俺。俺はカーター、ほら要塞でツバサと……」
「……そうだった、かな?要塞……?私に何か……」
「君、本物のアルルだよね?」
「え、ええ……」
アルルは自然と後ずさりをして、ドアを閉めようと手を伸ばした。咄嗟にその手をガシッとカーターに掴まれ、アルルは悲鳴を上げた。
「そんなに怖がらないでよ。何も怖いことしないからさ、俺」
カーターの背中で部屋のドアが閉まる。何故か照れたように笑うカーター。アルルは掴まれた腕を振り払おうとしたが、びくともしなかった。片方の手でカーターはアルルの髪を撫でる。
「綺麗な赤毛。俺はアルルのことを助けに来たんだよ」
アルルはカーターのことを睨みつけた。しかしカーターの表情は変わらず微笑んだままだ。そして魔術も発動していない。今なら魔術を発動させてしまえばいくらでもこの男を追い返すことが出来る。でもアルルにはどうすることもできなかった。恐怖で体が動かない。助けを呼ぶことすらできない。
「だからね、もう安心して。全部全部、正しい向きへ戻せるよ」
「正しい向きって……何を言って」
抵抗することもできないままアルルは体を引き寄せられた。気づくと顔にはカーターの肩があって、洗剤のいい香りがした。カーターはアルルの頭に手をやり静かに言った。
「大丈夫、ちょっと眠くなるだけだから……」
気付いた時にはもう遅かった。アルルの首元に何かがプスリと刺さり注入された。途端、割れるような酷い頭痛にアルルは襲われた。あまりの痛みに叫ぶこともできず、カーターの腕の中で気を失った。カーターはその体をぎゅっと抱きしめた。
「俺が守ってあげるよ、アルル」
母はサークル帝国の女帝だった。幼い頃から、城での生活しか知らなかった。窮屈だなんて思っていたけれど、かなり恵まれた環境だったと今では思う。母は多くのことを語らなかった。ただ、フェアリー家の血筋は貴重であると、かなり少なくなっていると言っていた。
ある日突然、聞かされる。サングスターと恋に落ちる呪いがある、と。グレイは私たちの敵であり、命を狙っている、と。
ずっと一緒にいてくれた存在。ツバサ・サングスター。彼のことなら何でも知っている。私のことを守ってくれるの。と聞いた。彼はボロボロの状態で言った。
"……本当に決まってるだろ"
私には彼がいれば十分だったのかもしれない。でも、彼はいつからか、あの子とよく笑うようになった。ベティ・アケロイド。実はずっと芯が強い少女。私によく抱きついてきて、誰よりもチームが好きな少女。
1人じゃないのに、何か寂しい。何でだろう。誰かが私を覗き込む。私よりも背が高い、貴方は誰だっけ。
"……ルル?"
優しそうな顔をして、私を見る貴方。レン・"グレイ"。
――グレイ?
何故?何故?何故?何故貴方はここにいる?
彼はツバサを抱きしめた。その手は血で濡れている。
駄目、駄目、騙されては。ツバサは彼の背中を掴む。
いけない、いけないわ。
彼はベティと話しながら歩く。ベティは彼に勉強を教える。駄目、駄目。それ以上関わったら。
まだ私を見ている貴方。貴方は私に手を差し出す。
"君が死ねばいい"
どうして、私が?死ぬべきなのは、私じゃない。
死ぬべきなのは、――・グレイ、貴方でしょう。
"君がいなくなれば、皆幸せになれるのに"
死ねない。私はまだ死ねない。
グレイなんかに負けたりしない。貴方みたいな暗殺者に、負けたりなんかしない。
私は、貴方なんか知らない。
私は仲間のために必ず勝ってみせる。私は差し出された手を振り払った。貴方は無表情で私を見つめたまま消えていく。
今度は、茶髪の知らない少年が居る。楽しそうに駆け回っている。
"―ル!見て見て!"
この子のことを知らないはずなのに、何故かこの子が愛おしい。魔術を見せてくるその子。蛇がその子の周りにくるくると絡みつく。くすぐったそうにその子は笑う。
"これが僕の魔術の相棒!これならさ!"敵"を殺すのなんて簡単なんだよ!"
注射されてから約5分後、アルルは目を覚ました。気付くと自分のベッドの中にいた。ぼーっとする頭で辺りを見回すが、いつも通りの自分の部屋だった。ソファにはカーターが座っていた。ああ、さっき見た少年はカーターだったのだ。
「カーター」
「おはよ、アルル。随分難しそうな本を読んでたみたいだけど、これアルルは読めるの?」
いつの間にかテーブルに移動している本をカーターは指さしていた。アルルはうなずくと、カーターの隣に座ってその本を手に取った。そしてメモ書きを見て思い出す。
「読めるよ。でもこのメモ書きが途中から読みづらくなってて……ナターシャの石、カーターは知ってる?」
「もちろん。だってアルトゥール様が大事にしているものだからね」
「そうだったね……この読みづらいところ、ちょうどナターシャの封印を解く方法が書いてあるところなの!もう私悔しくて」
「それにしてもアルルが古代魔法語読めるなんてね。俺には絵文字にしか見えないよ」
「でも頑張ってみるね」
「うん……あのさ、アルルの知り合いにさ、レンって魔術士居るでしょ?」
「うん」
アルルはメモ書きを睨みつけながらうなずいた。カーターはアルルの方を見たまま言った。
「あいつの弱点、君の魔術なんだよ。気づいてた?」
「……知らなかった」
「いつ殺すの?あいつのこと」
「……」
いつ殺す?アルルは眉をひそめてカーターの方を向いた。今まで考えたことが無かったことだ。いいや、私は消すタイミングをずっと見計らっていたのではないか。その様子を見てカーターは笑った。アルルは抱えていた不安を吐露した。
「あの人、私よりも強いかもしれない。そしたら私は負けちゃうでしょ。だから少し怖いの。情けないよね」
「そんなことないって。俺が手伝ってあげるよ!一緒に戦おうよ!名案じゃない?これ!!」
「で、でも……私……何か」
アルルがチラチラと視線を泳がせた。迷いがある。戸惑っている。カーターはすぐにそう気づいた。どう考えてもアルルはレンと過ごしてきた時間が長すぎる。カーターは少し慎重になりながらアルルの答えを待った。
「でも……」
「うん」
「もしも、カーターが死んじゃったら……私、怖い」
「……俺そんな簡単に死なないよ!生命力凄いからさ。でも、心配してくれてありがとね」
「私のこと、もう1人にしないでね。ずっと寂しかったんだよ」
「もちろん。もう大丈夫さ」
カーターの手がアルルの右頬に触れる。アルルは微笑み、静かに目を閉じた。
カーターはアルルの唇に優しくキスをした。
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