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番外編

君のためにできること(物理) 6

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 ヒューイと二人でマドルカス騎士団の詰所に入り、王都で起こった事件の説明をした。
 犯人グループの拘束はできても、彼らが駆けつけなければ護送までは人手が足りなくて不可能であった。
 王都の事件のために動いてくれた彼らに礼を言って詰所を後にし、朝を待つために宿をとる。

 お湯とガウンを借りて身綺麗にし、部屋へ戻る頃には午前四時近くになっていた。
 一足先に帰ったオリヴィエたちが、王都側の騎士にある程度の事情説明はしてくれているだろうけれど、朝になったら馬車を手配して急いで王都へ戻らなくてはならない。
「充分な休息は取れないが……身体の方は平気か?」
「うん、元気元気!」
 花嫁修業の一環としてダンスの練習はしているが、さすがに剣を振り回す機会はなかった。久しぶりに暴れまわって気分が良いくらいである。

「……君の剣に救われるのは、二度目になるな」
 ヘザーがまだ騎士でヒューイの部下だったころ、盗まれた品物を取り返すために闘技場でお金を稼いだことがあった。
「君は……闘技場で、僕のために一肌脱いでくれた」
 彼は当時のことを思い出してしみじみと語るが……ヒューイのためなら、一肌どころかぱんつだって脱いじゃう!
「いやそれは穿いておいてくれたまえ」
 ヒューイは淡々と突っ込みを入れつつ、寝台の縁に座っているヘザーの、その隣に腰を下ろす。
 肩に彼の手が回り、引き寄せられる前にヘザーは自分から身を寄せた。

 抱き合いながら口づけを交わす。
 互いの唇を食み合った後で、ヒューイはヘザーの頬に、瞼にもキスを落とし、最後に額に唇を付けた。
 このまま寝台に倒れこんで絡み合いたいところだが。
 彼はヘザーの額に唇を付けたまま呟く。
「……避妊薬がない」
「うん……」
 ヘザーはヒューイの背中を抱きしめながら切ないため息を吐いた。
 そう。避妊薬がない。こんな時間に開いている薬種屋もない。
 今日は、ぱんつが脱げないのである。

 はじめの数回こそは避妊薬を使わずに交わったが、一度用意したからには、ヒューイは薬が手元にないときは身体を重ねようとしないだろう。
 ヘザーがどんなにお願いしても、彼は首を縦には振らない。それがヒューイ・バークレイという男だ。
 こんな絶好の状況で身体を繋げられないなんて……切ない。もう一度ため息を吐く。

「部屋をもう一つ取るか?」
 ヒューイもこの状況で夜明けを待つのは辛いのだろうか。いや、ヘザーが悶々とし過ぎて発狂したり、辛抱たまらなくなってヒューイを襲ったりすることを恐れたのかもしれない。
 だがヘザーは首を振った。
 何もできないのは辛いけど、別々に過ごすのも寂しい。
 それにヒューイも同じことで切なく感じてくれているのなら、少しの慰めになる。

「そうか……では、朝まで身体を休めるといい」
 彼はそう言ってヘザーに横になるよう促し、隣に自分も身を横たえる。
 抱き合い、互いの額をくっつけて「おやすみ」と囁き合った。

 この状況で眠れるだろうか……。
 そんなことを考えながらも、なんとか眠ろうと試みる。

 そういえば、自分からぱんつを脱いだことがあっただろうか?
 いつもヒューイに脱がされて……アンアン言わされた後はぐったりしてしまい、気が付くとぱんつを穿かせてもらっている、そんな気がする。

 ぱんつ、脱ぎたかったなあ。脱がせてほしかったなあ……。


*


 悪者にさらわれたヒュー子姫は、馬車に乗せられてそのアジトに連れていかれるところだった。

『ヒュー子姫! 無事!?』

 悪者の馬車に馬で並走する者がいる。
 騎士のヘザ男であった。

『君は……ヘザ男! ヘザ男ではないか!』
『ヒュー子姫! 待ってて、今、助けるから!』

 彼はヒュー子姫を助けに来たようだ。
 並走を続け、タイミングを見計らって御者席に飛び乗り、まずは御者をやっつける。
 その後は馬車から降りた悪者と対峙し、剣戟を繰り広げた。
 彼は見事な剣技で悪をねじ伏せ、ヒュー子姫に手を差し伸べる。

『ヒュー子姫! 大丈夫だった? 助けに来たわよ!』
『うむ。大儀であった』

 お姫様を助けた騎士は、彼女を嫁に貰うことができる。
 大昔からそう決まっている。

 だが騎士ヘザ男はヒュー子姫を肩に担ぎあげると、まっすぐに寝台へと向かった。

『ちょ、ちょっと待て! まだ結婚式を挙げていないだろう!』
『そんなの、後でいいじゃない』
『待て! そんなのとは何だ! 結婚式とは神聖なものなんだぞ! いいか、まずは司祭の前で……うわっ』

 それまで好青年を気取っていたヘザ男が豹変した。
 彼はヒュー子姫を寝台に放り投げると、すぐさま上にのしかかる。
 ヘザ男は山賊のような野卑な笑みを浮かべながら、ヒュー子姫のドレスの裾を掴んだ。

『へっへっへ。司祭なんてどうでもいいじゃねえか……! まずはお姫様の味見よ!』
『ま、待て……!』
『さあさあ、ヒュー子姫はどんなパンツ穿いてんのかなァ~。ぐへへへ!』
『や、やめ、ろ……』


*


 ウトウトしつつとっても楽しい夢を見ていた気がするヘザーだったが、ヒューイの身体が突然ビクッと跳ねたので、そこで目を開けた。

「あ。わ、悪い。起こしたか……?」
「ううん。ウトウトしてただけだから。それより、どうしたの?」
「いや……僕も眠りかけていたようだ。だが、妙な夢を見た気がして……」
「なに? 怖い夢?」
「うむ……恐ろしい夢だった気がする……」
 彼は身体を仰向けにし、天井を見上げながら何かを考えている。
 怖い夢見たなんて、かわいそう~。自分が見ていた幸せな夢を分けてあげられたらいいのに。

 暫く何かを考えていたヒューイだったが、ふと身体を返し、ヘザーを組み敷く形になった。
 なんだか情交を始める前みたいで、ヘザーはどきりとする。
 でも、今日は出来ないはずだ。
「……ヒューイ?」
「君を満足させることなら出来る」
 彼はそう呟くと口づけを落とし、ガウンの合わせ目に手を入れてきたのだった。



「あっ……」
 ヒューイの手のひらが優しく乳房を掴み、指で刺激して乳首を立たせる。そこを口に含まれ、吸い上げられて、ヘザーは喘ぎながら彼の背中に腕を回した。
 彼は身体を繋げずにヘザーを解き放とうとしているのだ。
「ふ、ああっ……」
 ヘザーの中に身を埋めて満たしてやることはできない、そう考えているからか、愛撫はいつもより執拗だった。わざと大きな音を立てて胸を吸い上げてヘザーを煽る。
 仰け反ったヘザーの背中にも彼の指が添えられ、良い具合に滑っていった。

 高潔なヒューイがいやらしいことをしている……はっきり言ってそれだけでヘザーは興奮する。ヒューイがエッチだと嬉しいのである。
 悶々と燻っていた身体に、あっという間に火がついた。

「あ、ああっ……した、下も……」
 下も触ってほしい。訴えるようにヒューイの足に自分の足を擦り付ける。
 彼の手が下穿きの紐を解いたので、ヘザーは腰を持ち上げて彼の動きに協力した。
「んん、は、早く、触ってえ……あっ、ああ!」
 ヒューイはもったいぶらずに触ってくれた。存分に濡れていた襞に指を滑らせ、敏感な突起を軽く挟んでは弄ぶ。
 やがて指が侵入してきて、ヘザーは彼の手に腰を押し付けながら喘ぐ。
 淫らな音がひときわ激しく響き、胸を吸われながら、大きく体を震わせた。

 こうして一方的に導いてもらったことが以前にもある……そんな気がした。
 でも……いつ、どこでだっけ……?

 ぐったり、そしてうっとりとしていると、ヒューイが身体を起こした。そしてナイトテーブルの上にあるリネンに手を伸ばす。
 ヘザーの身体を拭いて、下着を穿かせるためだろう。
「あ……待って、」
 ヘザーは彼の腕を掴んで制止した。自分も起き上がり、ヒューイの胸に手を当ててゆっくりと押し倒す。
「……ヘザー?」
 ガウン越しに彼の臍の下に触れると、硬く盛り上がっていた。
 ヒューイは、ヘザーだけを満足させて終わるつもりだったのだろうか。彼は鋼の精神を持っているから、それも不可能ではないのだろうけれど……。

「私も、してあげるね」
 自分だってヒュー子姫……じゃない、ヒューイをアンアン言わせてあげたいのである。



 ヒューイの硬くなったものを握り、手を上下させる。
 それから彼の足の間に顔を寄せて舌で舐め上げた。
「……っ」
 ヒューイの身体がピクリと動いた。
「……き、気持ちいい?」
 ペニスを握った状態で見上げると、ヒューイと目が合った。
 彼は「ああ」と、熱いため息のような返事をしてヘザーを見下ろしている。うっとりしているヒューイは、とても色っぽかった。
 気を良くしたヘザーは目の前の塊を口に含み、いやらしい音が出るようにして唇を動かす。その度に、ヒューイの身体がピクリピクリと小さくはねた。

 すると、ヒューイが自分の身体を前に倒していく。
 何事かと顔を上げると、
「ヘザー。君は……そのまま……」
 彼はそう呟きながら、ヘザーとは上下逆に横たわった。ヘザーの足を持ち上げ、その間に顔を埋める。
「え……ええっ? ……んあ、」
 戸惑いの声をあげたが、彼はお構いなしにヘザーの襞を捲り、そこに唇を付けたようだった。

 ワァオ。これ……いやらしい!
 お互いを舐め合うなんて、すっごく罪深くて素敵。
 ヒューイとこんなにエッチなことができるなんて……ワァオ!

 ヘザーは俄然盛り上がった。
 最高にいやらしい作業をヒューイと行おうとして張り切り、握っていたものに唇をつけるが、
「あっ……あふっ……」
 その度にヒューイの指と唇が巧みに動く。

 夜が明けてきて、カーテン越しにうっすらと日が差している。
 ふと下方に視線をやれば、ヘザーの足にかけたヒューイの腕の筋肉が、そしてその間に顔を埋めているであろう彼の喉が動いているのが分かった。
 汗ばんだ肌の蠢く様がひどく背徳的に思えて、ますます足の間が潤う。
 彼はさらにヘザーの足を押し広げた。
「そ、そんなにしたら……あ、ああーっ」
 そんなにしたら肛門サマが見えちゃう、恥ずかしい、でも気持ちいい……! 
 終いにヘザーは、ヒューイの一物を握ったまま喘ぎまくっているだけの人になっていた。


*


 ぐったりしているヘザーの身体を拭いて、下着を穿かせたのはヒューイだった。
 彼女は今、疲れ果てて微睡んでいる。

 ヒューイはというと、悶々としながらヘザーの寝息を聞いているところであった。
 自分は負けず嫌いなところがある。
 ヘザーに気持ちよくされそうになり、負けじとやり返してしまったのだ。
 彼女は何度も絶頂に震え、それはそれでヒューイの自尊心を満たしたのだが、ヘザーはそのまま眠り込んでしまった。
 結局ヒューイは一度も熱を放てないままである。

 こうして一方的にヘザーを解放してやったことは前にもあった。
 彼女が娼館に売られたときのことだった。
 あの時はどうやって耐え忍んだったのか……思い出そうとしていると、

「んん……」
 ヘザーが寝返りを打ち、端の方へ転がっていきそうになったので自分の方へ引き寄せる。
 彼女の香りが鼻をくすぐった。
 同じ寝台でこれほど密着していては、果てるためのソロ活動も行えないではないか……。
 くっつけばくっつくほど辛いとわかっているのに、離れられないのは何故なのだろう。不思議に思う。

 間もなく完全に夜が明ける。
 それでも、ヒューイにとっては長い夜になりそうだった。

 ヘザーの肩を抱く腕に力を込め、その首筋に顔を埋めて、切なくも熱いため息をつく。そして舞うように剣を振るう、今夜のヘザーを思い浮かべた。
 ヒューイを助けに来た女。リングネームを持つ女。稀有な女、自分だけの女の姿を。


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