1,689 / 2,304
水の清め方 (水月+荒凪・ミタマ・サキヒコ・アキ)
しおりを挟む
アキは元気になった訳ではない。箸を動かす手も、咀嚼する口も、いつもより遅い。その上数口食べるごとに箸を置き、ふぅと息を吐いて休む。
《アキ……大丈夫? 辛いの? やっぱり救急車呼ぶ?》
《ゃ、大したことねぇよ、だりぃだけ。ほっといてくれ》
アキを心配しているのか、義母はアキよりも食事が進んでいない。あらゆる面で親としてどうなんだと言いたくなる点が多い彼女だが、アキを心配する時だけは母親らしさを感じられる。
「これ、おいし」
「カレイの煮付け?」
「かれー、につけ……」
箸を上手く扱えない荒凪はスプーンとフォークで食事をしている。その持ち方も未躾の幼子のようで、可愛らしいのは可愛らしいのだが、見た目年齢に合わない言動と仕草はどこか不安にさせる。
「今日はノヴェムくん預かってないの?」
「ええ、今日はネイ仕事休みみたいね」
「ふーん……」
ネイが知りたがっていた団体の情報を伝えた直後の休日、か。何か練っているのかもな。
「どうでもいいわよあんなヤツ……それより水月くんっ、文化祭とかそろそろじゃない? 十二薔薇ってすっごく綺麗な学校なんでしょ、一回しっかり探検してみたいな~」
「多分十一月に……体育祭ならスポーツの日にありますよ」
「へー! 体育祭って六月頃にやるもんだと思ってた。体育祭は保護者入れるの? 行きたいなぁ」
「葉子、水月とは何の関係もないじゃない」
「で、でも水月くんはアキのお兄ちゃんだし……アキもお兄ちゃんの勇姿見に行きたいでしょ?」
アキは箸を咥えてボーッとしている。
「……そうだ母さん、プール何か変な匂いしたんだけど」
「変な匂い? 塩素系洗剤の、とかじゃなくて?」
「いや、なんかこう……屁って感じ……んー、卵腐らせたような?」
「……後で行ってみるわね」
「うん、よろしく」
夕飯の後、俺が皿を洗っている間に母はプールを見に行ってくれた。アキはソファに移って休み、セイカは普段とは違うぐったりとしたアキを心配し、彼の傍に着いている。荒凪はというと──
「…………」
──無言で俺の背後に立っている。まぁ皿を洗い終えるのを待っているだけなんだろうけど、圧がすごい。
「ただいま。水月、アキは?」
「あ、おかえり母さん。アキはソファだけど……どうしたの?」
「アレ硫黄の匂いよ。正確には硫化水素。確かに水から匂ってたわ……アキに昼間何してたか聞きたくて。っと、荒凪くんずっとプール入ってたのよね、何かした?」
「……? およぐ」
「泳いでただけ? 何か入れたりしてない? ま、してないわよね、外にも出てない荒凪くんやアキにあの匂いの元になるようなもの手に入れられる訳ないわ。一応アキにも聞いてくるわね」
リビングへ向かう母の背中を見ながら、背後の者達に話しかける。
「コンちゃんサキヒコくん、何か分かる?」
「分からん」
突然両隣を埋めるように現れた二人に驚いたのか、荒凪が俺の背中にしがみついた。
「……地獄の匂いでは、と私は考える」
「なるほどのぅ。水は境界としても扱える、あの場が常世に通じたということか」
「地獄に通じている場所は硫黄の匂いが漂ってくることがあるのです」
「それはワシ知らんかった。どうじゃみっちゃん、さっちゃんの予想。合うとると思うか?」
「……いやいやいや、なんで地獄と通じちゃうんだよウチのプールが」
皿を洗い終え、手を拭き、振り返ると二人は荒凪を見つめていた。また荒凪のせいだと言いたいのか。
「みっちゃん、そう大層なことではない。現世と常世は表裏一体。窓一枚、扉一つ隔てた先にある。境界を越えるという行為は霊的に重要な意味を持つ。橋を渡る、川を越える、扉をくぐる……そして先程も言ったように水は境界として扱える」
「水面が広く、水量もある。ぷぅるは優秀な境界ということですね」
「いや、なんでプールがって疑問とかそういう話じゃなくて、あの世は近いんだよとかそんなのが聞きたいんじゃなくてっ……今までこんなこと俺体験したことないよ? 硫黄の匂いなんて嗅いだことない。なんで、今日そんなっ」
二人の視線はやはり荒凪に向く。荒凪が居るからだ、とこの場で声に出したくはないのだろう、察してくれと目で訴えてくる。
「…………閉じ方とか、ある?」
「ひとまず水抜きゃ大丈夫じゃと思うが」
「私にいい考えがある」
「ん……?」
そこで聞いたサキヒコのアイディアを実践するため、俺は就寝前にプールに向かった。着いて来たがった荒凪はアキの部屋で待たせてある。
「効くかなぁ……」
チャリ、と微かな金属音。俺の手には先程アキから借りたロザリオがあった。
「十字架を浸けると聖水が作れる、と、前に水月と観た映画で知った。アレが創作として造られた手段でないのなら効くはずだ」
「観てたんなら出てきてくれてよかったのに、俺一人で観てたよ……」
鼻をつまみつつ、ロザリオを水に浸ける。数秒待って手を鼻から離すも、匂いはそのままだ。
「まだ臭いよ? もう少し?」
「一応十字架周辺の水の浄化は出来とるようじゃが……効果薄いの」
《兄貴~、何やってんの?》
歯ブラシを咥えたアキが入ってきた。彼の背後の扉からは荒凪が顔を半分覗かせている。
「アキ……あぁ、そっか、アキこっちの水道で歯磨きしてるんだっけ」
「聖水作りたいんじゃが、この方法で合ってるかの? 十字架水に浸けるっちゅう方法で」
泡立った唾液を吐いたアキが俺達の手元を覗く。
《……いや聖水は主教とか司祭がしっかりやることやらねぇと作れねぇよ? ド素人どころかキリスト教徒ですらねぇだろてめぇら。聖水がんなお手軽に作れる訳ねぇじゃん》
「なんて?」
「ちゃんとした聖職者がやらんといかんらしい……」
「コンちゃん出来ない? 神様でしょ?」
「じゃんるがだいぶ違うのぅ。アキくん出来んか?」
アキが俺の手からロザリオを奪い、プールの真ん中に放り投げる。手で十字を切り、俺の知らない言語で祈り始める。
《……ふぅっ、どうだ?》
「全然ダメじゃ、みっちゃんが浸けとった頃とそない変わらん。あーちゃんほんに信仰心微塵もないんじゃな」
《教徒にはそもそも無理なもんなんだよ!》
「わ、私が取ってこよう」
「えっちょサキヒコくん!?」
サキヒコがプールに飛び込み、ロザリオを取ってきてくれた。
《ありがとよ幽霊ボーイ》
「プール入って大丈夫なの? 今あそこ地獄なんでしょ?」
「招かれても入ろうともしていないから大丈夫だ。心配してくれたのか? ありがとう水月」
サキヒコくん招かれてないんだ、とっくの昔に死んでるのに……早く来いとか言われないんだ。天国行きなのかな、人助けで命を落としたけれども長い間悪霊として現世に留まっているのはどうなんだ? プラマイゼロじゃない? いやよく知らないけども。
「……水、抜くか。それしかないじゃろ」
「そ、そうだね。今んとこ臭いだけだけど……臭いの嫌だし」
《俺もう寝るわ……だりぃし》
ロザリオの水気をミタマの袖で拭き終えたアキはロザリオを首にかけ、後回しにしていたうがいと歯ブラシの洗浄をして部屋に戻った。
「水どうやって抜くんじゃったかのぅ」
「確かここを、こう……」
ミタマは自身の袖がしっとり濡れたことに気付いていない。和装特有の長い袖をタオルのように扱うのが面白くて黙って眺めてしまったが、俺が叱るべきだったな。後でセイカに伝えて注意してもらうか。
《アキ……大丈夫? 辛いの? やっぱり救急車呼ぶ?》
《ゃ、大したことねぇよ、だりぃだけ。ほっといてくれ》
アキを心配しているのか、義母はアキよりも食事が進んでいない。あらゆる面で親としてどうなんだと言いたくなる点が多い彼女だが、アキを心配する時だけは母親らしさを感じられる。
「これ、おいし」
「カレイの煮付け?」
「かれー、につけ……」
箸を上手く扱えない荒凪はスプーンとフォークで食事をしている。その持ち方も未躾の幼子のようで、可愛らしいのは可愛らしいのだが、見た目年齢に合わない言動と仕草はどこか不安にさせる。
「今日はノヴェムくん預かってないの?」
「ええ、今日はネイ仕事休みみたいね」
「ふーん……」
ネイが知りたがっていた団体の情報を伝えた直後の休日、か。何か練っているのかもな。
「どうでもいいわよあんなヤツ……それより水月くんっ、文化祭とかそろそろじゃない? 十二薔薇ってすっごく綺麗な学校なんでしょ、一回しっかり探検してみたいな~」
「多分十一月に……体育祭ならスポーツの日にありますよ」
「へー! 体育祭って六月頃にやるもんだと思ってた。体育祭は保護者入れるの? 行きたいなぁ」
「葉子、水月とは何の関係もないじゃない」
「で、でも水月くんはアキのお兄ちゃんだし……アキもお兄ちゃんの勇姿見に行きたいでしょ?」
アキは箸を咥えてボーッとしている。
「……そうだ母さん、プール何か変な匂いしたんだけど」
「変な匂い? 塩素系洗剤の、とかじゃなくて?」
「いや、なんかこう……屁って感じ……んー、卵腐らせたような?」
「……後で行ってみるわね」
「うん、よろしく」
夕飯の後、俺が皿を洗っている間に母はプールを見に行ってくれた。アキはソファに移って休み、セイカは普段とは違うぐったりとしたアキを心配し、彼の傍に着いている。荒凪はというと──
「…………」
──無言で俺の背後に立っている。まぁ皿を洗い終えるのを待っているだけなんだろうけど、圧がすごい。
「ただいま。水月、アキは?」
「あ、おかえり母さん。アキはソファだけど……どうしたの?」
「アレ硫黄の匂いよ。正確には硫化水素。確かに水から匂ってたわ……アキに昼間何してたか聞きたくて。っと、荒凪くんずっとプール入ってたのよね、何かした?」
「……? およぐ」
「泳いでただけ? 何か入れたりしてない? ま、してないわよね、外にも出てない荒凪くんやアキにあの匂いの元になるようなもの手に入れられる訳ないわ。一応アキにも聞いてくるわね」
リビングへ向かう母の背中を見ながら、背後の者達に話しかける。
「コンちゃんサキヒコくん、何か分かる?」
「分からん」
突然両隣を埋めるように現れた二人に驚いたのか、荒凪が俺の背中にしがみついた。
「……地獄の匂いでは、と私は考える」
「なるほどのぅ。水は境界としても扱える、あの場が常世に通じたということか」
「地獄に通じている場所は硫黄の匂いが漂ってくることがあるのです」
「それはワシ知らんかった。どうじゃみっちゃん、さっちゃんの予想。合うとると思うか?」
「……いやいやいや、なんで地獄と通じちゃうんだよウチのプールが」
皿を洗い終え、手を拭き、振り返ると二人は荒凪を見つめていた。また荒凪のせいだと言いたいのか。
「みっちゃん、そう大層なことではない。現世と常世は表裏一体。窓一枚、扉一つ隔てた先にある。境界を越えるという行為は霊的に重要な意味を持つ。橋を渡る、川を越える、扉をくぐる……そして先程も言ったように水は境界として扱える」
「水面が広く、水量もある。ぷぅるは優秀な境界ということですね」
「いや、なんでプールがって疑問とかそういう話じゃなくて、あの世は近いんだよとかそんなのが聞きたいんじゃなくてっ……今までこんなこと俺体験したことないよ? 硫黄の匂いなんて嗅いだことない。なんで、今日そんなっ」
二人の視線はやはり荒凪に向く。荒凪が居るからだ、とこの場で声に出したくはないのだろう、察してくれと目で訴えてくる。
「…………閉じ方とか、ある?」
「ひとまず水抜きゃ大丈夫じゃと思うが」
「私にいい考えがある」
「ん……?」
そこで聞いたサキヒコのアイディアを実践するため、俺は就寝前にプールに向かった。着いて来たがった荒凪はアキの部屋で待たせてある。
「効くかなぁ……」
チャリ、と微かな金属音。俺の手には先程アキから借りたロザリオがあった。
「十字架を浸けると聖水が作れる、と、前に水月と観た映画で知った。アレが創作として造られた手段でないのなら効くはずだ」
「観てたんなら出てきてくれてよかったのに、俺一人で観てたよ……」
鼻をつまみつつ、ロザリオを水に浸ける。数秒待って手を鼻から離すも、匂いはそのままだ。
「まだ臭いよ? もう少し?」
「一応十字架周辺の水の浄化は出来とるようじゃが……効果薄いの」
《兄貴~、何やってんの?》
歯ブラシを咥えたアキが入ってきた。彼の背後の扉からは荒凪が顔を半分覗かせている。
「アキ……あぁ、そっか、アキこっちの水道で歯磨きしてるんだっけ」
「聖水作りたいんじゃが、この方法で合ってるかの? 十字架水に浸けるっちゅう方法で」
泡立った唾液を吐いたアキが俺達の手元を覗く。
《……いや聖水は主教とか司祭がしっかりやることやらねぇと作れねぇよ? ド素人どころかキリスト教徒ですらねぇだろてめぇら。聖水がんなお手軽に作れる訳ねぇじゃん》
「なんて?」
「ちゃんとした聖職者がやらんといかんらしい……」
「コンちゃん出来ない? 神様でしょ?」
「じゃんるがだいぶ違うのぅ。アキくん出来んか?」
アキが俺の手からロザリオを奪い、プールの真ん中に放り投げる。手で十字を切り、俺の知らない言語で祈り始める。
《……ふぅっ、どうだ?》
「全然ダメじゃ、みっちゃんが浸けとった頃とそない変わらん。あーちゃんほんに信仰心微塵もないんじゃな」
《教徒にはそもそも無理なもんなんだよ!》
「わ、私が取ってこよう」
「えっちょサキヒコくん!?」
サキヒコがプールに飛び込み、ロザリオを取ってきてくれた。
《ありがとよ幽霊ボーイ》
「プール入って大丈夫なの? 今あそこ地獄なんでしょ?」
「招かれても入ろうともしていないから大丈夫だ。心配してくれたのか? ありがとう水月」
サキヒコくん招かれてないんだ、とっくの昔に死んでるのに……早く来いとか言われないんだ。天国行きなのかな、人助けで命を落としたけれども長い間悪霊として現世に留まっているのはどうなんだ? プラマイゼロじゃない? いやよく知らないけども。
「……水、抜くか。それしかないじゃろ」
「そ、そうだね。今んとこ臭いだけだけど……臭いの嫌だし」
《俺もう寝るわ……だりぃし》
ロザリオの水気をミタマの袖で拭き終えたアキはロザリオを首にかけ、後回しにしていたうがいと歯ブラシの洗浄をして部屋に戻った。
「水どうやって抜くんじゃったかのぅ」
「確かここを、こう……」
ミタマは自身の袖がしっとり濡れたことに気付いていない。和装特有の長い袖をタオルのように扱うのが面白くて黙って眺めてしまったが、俺が叱るべきだったな。後でセイカに伝えて注意してもらうか。
125
あなたにおすすめの小説
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
毎日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
溺愛の加速が尋常じゃない!?~味方作りに全振りしたら兄たちに溺愛されました~
液体猫(299)
BL
毎日AM2時10分投稿
【《血の繋がりは"絶対"ではない。》この言葉を胸に、末っ子クリスは過保護な兄たちに溺愛されながら、大好きな四男と幸せに暮らす】
アルバディア王国の第五皇子クリスが目を覚ましたとき、九年前へと戻っていた。
巻き戻す前の世界とは異なるけれど同じ場所で、クリスは生き残るために知恵を振り絞る。
かわいい末っ子が過剰なまでにかわいがられて溺愛されていく──
やり直しもほどほどに。罪を着せた者への復讐はついで。そんな軽い気持ちで始まった新たな人生はコミカル&シリアス。だけどほのぼのとしたハッピーエンド確定物語。
主人公は後に18歳へと成長します(*・ω・)*_ _)ペコリ
⚠️濡れ場のサブタイトルに*のマークがついてます。冒頭のみ重い展開あり。それ以降はコミカルでほのぼの✌
⚠️本格的な塗れ場シーンは三章(18歳になって)からとなります。
⚠️若干の謎解き要素を含んでいますが、オマケ程度です!
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
2025/09/12 1000 Thank_You!!
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる