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ナイスなジョーク? (水月+歌見・サン・フタ・ハル・リュウ・シュカ・セイカ)
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ヒトがトイレへと去った直後から雄っぱいに囲まれ始めた。幸せだ、これぞハーレムの醍醐味。
「おー……すごい。おっぱいウォーズじゃん。りゅーも混じってきたら?」
「あんなボリュームないわ」
「……私イケると思います?」
「いやぁ……あの人らに比べたら頼んないでぇ」
ハーレム古株の同じクラスの彼氏達は俺を遠巻きに眺めている。平たくても固くても何でもいいので混ざってきて欲しい。
「秋風……どうかな」
テディベアを強く抱き締めたままセイカが遠慮がちに会話に混ざる。
「アキくん? ん~……細マッチョだからなぁ~」
「やっぱ肉足りんなぁ」
「細マッチョに該当するのは私くらいの体つきですよ。秋風さんは……細バッキ?」
「バッキバキやもんな」
「……? 筋肉質だけどシルエット細いのを細マッチョって言うんじゃないの?」
「脱いだらすごいっちゅうやっちゃな」
リュウのリズムのいい合いの手紛いの言葉が子気味いい。彼氏達の中では付き合いが長いグループというのもあって流石に息が合ってるな、永遠に聞いていたい。
「秋風さんは筋肉の質というか密度というか……なんか違うんですよ」
「外国育ちだからかな~?」
「関係あるんかなそれ」
「だってスポーツとか外国人選手のが平均的には強いじゃん」
「そら弱い外国人選手の情報は日本来ぇへんからな。日本には一億ちょいしか居らんけど世界人口七十億やで? そん中から日本にも情報来る選手なんか、上澄みも上澄みやろ」
「なるほど~……数学的な考え方ってヤツだね~?」
「せやろか。ちゃう思うけど」
「でも外国人の方が背が高いし割合的にも足が長い、スポーツにおいて有利なのは違いないのでは?」
「だよね~。あれ? 違うよ今はアキくんの肉質の話だってば~! 脱線してる脱線してる~」
アキの肉質が他の彼氏と違うのには俺も当然気付いている。シュカと同じ意見になってしまうが、密度が高い気がするのだ。人間の肉の密度などそう個人差があるものではないだろうに。
「水月ぃ~、どうする? 最終決定権はアンタにあるんだよ?」
「えっ、ぁ、あぁ……全部じゃダメ?」
「はぁ……お前はそういうヤツだよ。もちろんいいぞ、俺はな」
「ボクも~。正直、ナナくんからかって、水月悩ませて遊ぼうと思っただけだし~……別に水月が誰の何揉もうが、どうでもいいんだよねぇ」
サンは本当に人をからかうのが好きだな。俺にとってはチャームポイントだ。
「やった……! じゃあ、はい!」
両手を広げ、伸ばした。
「……なんだ、自分から胸持ってけって言うのか?」
「だって俺今動けませんもん」
フタに背後からしっかりと抱き締められている。俺の後頭部は膝立ちになっているらしい彼のたくましい胸に押し付けられていて、大変気持ちいい……じゃなくて、動けない。動きたくない。
「仕方ないな……」
「水月、手触って」
歌見は俺に近寄り、俺の手を取った。サンは俺に近寄った後、手を広げた。広げられた手のひらに手を乗せると、サンは俺の手を握って引っ張り、胸に触れさせた。
「…………俺のも要るのか? はぁ……あんまり手を動かすなよ。この大人数の前で喘がされるのは嫌だ」
歌見も俺の手を胸に触れさせてくれた。揉みしだきたいところだが、それをすれば歌見は怒って照れて逃げてしまう。今は歌見が押し付けてくれる感触だけで我慢するとしよう。
「はぁ~……天国ぅー!」
左手、右手、それぞれ違う触り心地の胸。後頭部にも胸。ここが極楽浄土、桃源郷。
「みっつん嬉しそ~」
「……やっぱりもっと肉付けた方がいいんでしょうか」
「別にいいんじゃない? 俺でもいいんだからしゅーなら十分だって」
「そうだぞシュカ! 俺は何でもイイ!」
会話を盗み聞きしていると口を挟むべき話題になってきたため、胸筋を楽しみつつ大声を上げた。
「……耳、いいですね」
「何でもイイってさ~。知ってたよね? みっつんはぁ、性癖のストライクゾーン激広人間だってぇ~」
「360度や」
失礼な。355度くらいだ。残り5度のストライクゾーンから外れるヤツは……どんなヤツだろ、形州とか? でもアイツはアイツ自身が嫌いなだけで中身が別物なら多分好きだ、最高の身体をしている。セイカの弟のホムラくんとか? あの子は可愛いしいい子だと思うけれど、チンピクしない……歳下だからってだけか? あぁそうか、残り5度はアキ以下の年齢の子だ。
「360度だってさ水月ぃ、ふふ……馬の視界ってすごく広いらしいよ? 色々見えたら気が散るだろうねぇ。ボクの視界は何度でしょう? 0度~。あははっ」
「……サン、水月が困るからそういう冗談はよせ」
「そういうって何さ」
「だから……その、自虐的……? な……」
「自虐って、ふふ、面白いこと言うね。喧嘩でも学問でもボクが目明連中に劣ってるところなんて一つもないよ、ボクに短所があるとすれば…………なくない? ボクに短所」
サンの顔がこちらに向く。白っぽい美しい瞳もまた俺の方に向いていて、俺を反射してはいるが、見つめてはいない。
「短気なとことか?」
俺に聞いているのだと察して、思い当たる一点を上げてみた。
「俺の話聞かずに暴走しちゃったことあるだろ? あと、怒って椅子の背もたれ握り砕いたりとか」
「……水月はボクのそういうとこ、嫌い?」
「まさか! 可愛いよぉ」
「じゃあ短所じゃないじゃん」
「サンに短所なんかある訳ないよ! 全部可愛い!」
サンは嬉しそうにくすくす笑った後、歌見の頭にゴツンッと頭をぶつけた。
「痛っ!?」
「いったぁ……肩にずんってするつもりだったのに。アンタ背低くない?」
「俺はデカい方だ! 水月よりもな!」
いつもそれをするのはフタが相手だから測り損ねたのだろうか。
「みつきちっちゃいじゃんねぇ」
それまでニコニコしながら黙って俺やサンを眺めていたフタが口を開き、俺の頬を撫でた。
「水月もデカい方なんだよ……!」
「ちなみにボクの短所は盲目なことだよ」
「ぅおお何だ急にさっきは機嫌悪そうにしたくせに!」
「だってああ振る舞った方が面白い反応するから。目見えてた方が便利だよねぇ、普通に考えてさ。じゃなきゃ眼鏡とか作られないでしょ。ま……目明の連中がせっかく見える目を使えてるかどうかは怪しいとこだけどね」
「痛い痛い痛い……ぐりぐりするな、石頭め」
「あははっ、アンタ面白いから好きだよ」
「……今後もからかうってことか!? やめてくれ、サンの冗談はタチが悪い」
「ボクのジョークは一級品さ。アンタらが余計なモラル捨ててくれれば爆笑必至」
「はぁ……兄貴でも笑わせたことあるのか?」
「フタ兄貴はローションまみれで相撲取るくらいじゃなきゃ笑わないし、ヒト兄貴が笑うことはないよ」
酷い言い草だ。ちょうどトイレから帰ってきたヒトが早速しかめっ面になってしまった。
「おー……すごい。おっぱいウォーズじゃん。りゅーも混じってきたら?」
「あんなボリュームないわ」
「……私イケると思います?」
「いやぁ……あの人らに比べたら頼んないでぇ」
ハーレム古株の同じクラスの彼氏達は俺を遠巻きに眺めている。平たくても固くても何でもいいので混ざってきて欲しい。
「秋風……どうかな」
テディベアを強く抱き締めたままセイカが遠慮がちに会話に混ざる。
「アキくん? ん~……細マッチョだからなぁ~」
「やっぱ肉足りんなぁ」
「細マッチョに該当するのは私くらいの体つきですよ。秋風さんは……細バッキ?」
「バッキバキやもんな」
「……? 筋肉質だけどシルエット細いのを細マッチョって言うんじゃないの?」
「脱いだらすごいっちゅうやっちゃな」
リュウのリズムのいい合いの手紛いの言葉が子気味いい。彼氏達の中では付き合いが長いグループというのもあって流石に息が合ってるな、永遠に聞いていたい。
「秋風さんは筋肉の質というか密度というか……なんか違うんですよ」
「外国育ちだからかな~?」
「関係あるんかなそれ」
「だってスポーツとか外国人選手のが平均的には強いじゃん」
「そら弱い外国人選手の情報は日本来ぇへんからな。日本には一億ちょいしか居らんけど世界人口七十億やで? そん中から日本にも情報来る選手なんか、上澄みも上澄みやろ」
「なるほど~……数学的な考え方ってヤツだね~?」
「せやろか。ちゃう思うけど」
「でも外国人の方が背が高いし割合的にも足が長い、スポーツにおいて有利なのは違いないのでは?」
「だよね~。あれ? 違うよ今はアキくんの肉質の話だってば~! 脱線してる脱線してる~」
アキの肉質が他の彼氏と違うのには俺も当然気付いている。シュカと同じ意見になってしまうが、密度が高い気がするのだ。人間の肉の密度などそう個人差があるものではないだろうに。
「水月ぃ~、どうする? 最終決定権はアンタにあるんだよ?」
「えっ、ぁ、あぁ……全部じゃダメ?」
「はぁ……お前はそういうヤツだよ。もちろんいいぞ、俺はな」
「ボクも~。正直、ナナくんからかって、水月悩ませて遊ぼうと思っただけだし~……別に水月が誰の何揉もうが、どうでもいいんだよねぇ」
サンは本当に人をからかうのが好きだな。俺にとってはチャームポイントだ。
「やった……! じゃあ、はい!」
両手を広げ、伸ばした。
「……なんだ、自分から胸持ってけって言うのか?」
「だって俺今動けませんもん」
フタに背後からしっかりと抱き締められている。俺の後頭部は膝立ちになっているらしい彼のたくましい胸に押し付けられていて、大変気持ちいい……じゃなくて、動けない。動きたくない。
「仕方ないな……」
「水月、手触って」
歌見は俺に近寄り、俺の手を取った。サンは俺に近寄った後、手を広げた。広げられた手のひらに手を乗せると、サンは俺の手を握って引っ張り、胸に触れさせた。
「…………俺のも要るのか? はぁ……あんまり手を動かすなよ。この大人数の前で喘がされるのは嫌だ」
歌見も俺の手を胸に触れさせてくれた。揉みしだきたいところだが、それをすれば歌見は怒って照れて逃げてしまう。今は歌見が押し付けてくれる感触だけで我慢するとしよう。
「はぁ~……天国ぅー!」
左手、右手、それぞれ違う触り心地の胸。後頭部にも胸。ここが極楽浄土、桃源郷。
「みっつん嬉しそ~」
「……やっぱりもっと肉付けた方がいいんでしょうか」
「別にいいんじゃない? 俺でもいいんだからしゅーなら十分だって」
「そうだぞシュカ! 俺は何でもイイ!」
会話を盗み聞きしていると口を挟むべき話題になってきたため、胸筋を楽しみつつ大声を上げた。
「……耳、いいですね」
「何でもイイってさ~。知ってたよね? みっつんはぁ、性癖のストライクゾーン激広人間だってぇ~」
「360度や」
失礼な。355度くらいだ。残り5度のストライクゾーンから外れるヤツは……どんなヤツだろ、形州とか? でもアイツはアイツ自身が嫌いなだけで中身が別物なら多分好きだ、最高の身体をしている。セイカの弟のホムラくんとか? あの子は可愛いしいい子だと思うけれど、チンピクしない……歳下だからってだけか? あぁそうか、残り5度はアキ以下の年齢の子だ。
「360度だってさ水月ぃ、ふふ……馬の視界ってすごく広いらしいよ? 色々見えたら気が散るだろうねぇ。ボクの視界は何度でしょう? 0度~。あははっ」
「……サン、水月が困るからそういう冗談はよせ」
「そういうって何さ」
「だから……その、自虐的……? な……」
「自虐って、ふふ、面白いこと言うね。喧嘩でも学問でもボクが目明連中に劣ってるところなんて一つもないよ、ボクに短所があるとすれば…………なくない? ボクに短所」
サンの顔がこちらに向く。白っぽい美しい瞳もまた俺の方に向いていて、俺を反射してはいるが、見つめてはいない。
「短気なとことか?」
俺に聞いているのだと察して、思い当たる一点を上げてみた。
「俺の話聞かずに暴走しちゃったことあるだろ? あと、怒って椅子の背もたれ握り砕いたりとか」
「……水月はボクのそういうとこ、嫌い?」
「まさか! 可愛いよぉ」
「じゃあ短所じゃないじゃん」
「サンに短所なんかある訳ないよ! 全部可愛い!」
サンは嬉しそうにくすくす笑った後、歌見の頭にゴツンッと頭をぶつけた。
「痛っ!?」
「いったぁ……肩にずんってするつもりだったのに。アンタ背低くない?」
「俺はデカい方だ! 水月よりもな!」
いつもそれをするのはフタが相手だから測り損ねたのだろうか。
「みつきちっちゃいじゃんねぇ」
それまでニコニコしながら黙って俺やサンを眺めていたフタが口を開き、俺の頬を撫でた。
「水月もデカい方なんだよ……!」
「ちなみにボクの短所は盲目なことだよ」
「ぅおお何だ急にさっきは機嫌悪そうにしたくせに!」
「だってああ振る舞った方が面白い反応するから。目見えてた方が便利だよねぇ、普通に考えてさ。じゃなきゃ眼鏡とか作られないでしょ。ま……目明の連中がせっかく見える目を使えてるかどうかは怪しいとこだけどね」
「痛い痛い痛い……ぐりぐりするな、石頭め」
「あははっ、アンタ面白いから好きだよ」
「……今後もからかうってことか!? やめてくれ、サンの冗談はタチが悪い」
「ボクのジョークは一級品さ。アンタらが余計なモラル捨ててくれれば爆笑必至」
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