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案外と従順
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様々な大人の玩具を入れてある箱を引っ張り出し、ヒトの要求する苦痛の伴う素早い開発が行えそうな道具を探す。
「……ふふ」
床に座り、箱を漁る俺をヒトは愉快そうに見下ろす。
「いいですねぇ、より大きな快楽を得るためだけに作られた道具というのは。背徳感がある。セックスは本来子孫を残すために行う神聖な行為のはずですが……もはや子供が出来ることなんて、厄介な副作用としか捉えていない方も多いのではないでしょうか」
「……どうでしょうね」
「私達はデキちゃわなくて安心ですね。男同士の最大の利点はそれかもしれません」
「利点……まぁ、それはそうなんですけど。俺はまだ将来のことよく考えてはないんですけど……好きになった相手と子供が絶対作れないってのは、結構、クるものがありますよ」
「ぁ…………そう、ですよね。すいません」
「ぁ、いえ、お気になさらず……そ、それにしても、ヒトさん!」
「は、はい?」
暗くしてしまった雰囲気を変えようと、話を変えようと、焦るあまり声が裏返ってしまった。
「……不倫だから、その……隠すって言ってたのに、来ちゃってよかったんですか? 知られちゃいましたよ、関係……レイとかに」
「あぁ……いいですよ。組の者には知られていませんし、木芽さんは若く見えますが大人でしょう? 弟さん……秋風さんは日本語をろくに話せないみたいですし、セイカさんは大人しくて聡明でいらっしゃる。広められなければ構いません」
意外と緩いんだな。俺はもう絶対に隠し通さなければならないと思っていたから、彼が着いてきた時からずっとドキドキしていた。
「じゃあ、組の人に知られなきゃいいんですね?」
「そうですね……私の方はそれで構いません。あぁ、不倫では鳴雷さんの評判も悪くなりますよね、もっと気を遣った方がよかったですか?」
「あ、いえ、多分レイ達はヒトさんが結婚してるかどうか知らないと思いますし」
「そうですか……それもそうですね、なら他の方にお会いしても大丈夫かもしれません」
「集まり来てくれますかっ?」
「……フタとサンが居なければ」
フタは仕事で来られないことも多いが、サンが居ないタイミングというのは難しいな。彼も忙しいはずなのだが、何かと参加したがる。
「…………そろそろ見つかりました?」
「あっ、はい。すいません長々とガサゴソ」
後孔の開発のための道具を一つ、乳首の開発のための道具を一セット、そしてローションとその注入器。
「どうします? 四つん這いとかの方が楽だと思いますけど」
「……鳴雷さんの顔と手元、見ていたいです」
「ぅ、嬉しいこと言ってくれますね……じゃあ、仰向けで……足開いてくれますか」
照れが隠し切れなくてそっぽを向く。ヒトは見透かしたような笑みをたたえたまま仰向けになって足を肩幅に開いた。
「あ、そうじゃなくて……あっ、先脱がしますね」
放っておいていた下着を取り去る。刺青は太腿の中ほどまで入っている、フタやサンと範囲は全く同じだ。
「えっとですね、して欲しいのはM字開脚……で分かりますかね、カエルみたいな感じなんですけど」
「……分娩台に乗せられた後みたいな感じですか」
「よく知りませんけど……あっ、そうですそうです、そのポーズ」
ヒトは既婚者だ、出産に立ち会ったのだろうか? 想像するな、嫉妬する権利はない、その頃の俺は肉団子みたいなデブガキだったのだから。毛のない小さな生物が好きで、カエルを飼っている彼にはカエルの喩えが一番分かりやすいと思ったのに。でも、飼っているからこそその生き物の名を性的な場面で出されるのは嫌だったのかな?
「すごく恥ずかしいですね……」
「今からその恥ずかしいところ、触られるんですよ。ヒトさん、嫌なこと我慢させられたいんでしょう? 足閉じないで、ほら我慢我慢」
膝に手を当て、閉じかけていた足をグッと開く。慎重にプレイを進めるつもりなのでヒトの顔をじっと見ていたが、彼は恥ずかしそうにするばかりで嫌がってはいないように見えた。
「お尻にも刺青入ってるってことは、彫り師さんにはここまで見せたんでしょう? そんな顔赤くすることないじゃないですか」
「こ、こんな格好はしてません……!」
「お尻は黒っぽい刺青入ってるけど、割れ目は元の肌の色のままなのいいですねぇ。何もしてない子より、ずっとそそります……ヒトさん、ほら、自分で足持って。開発さっさと済ませたいんでしょう?」
「…………は、い」
顔を真っ赤にしたヒトは自らの手で自らの足を押さえた。
「わ……! すごくえっちです。ヒトさんは従順で可愛いですねぇ、支配欲煽られちゃいます……」
注射器型のローション注入器にローションを入れ、軽く振る。そうしている間に垂れていたヒトの陰茎はむくむくと膨らみ、中途半端に勃った。
「……勃っちゃいましたね、一回りも歳下の男に股間見せつけて興奮するなんて、ヒトさんったら変態。ねぇヒトさん、お尻のお肉ギューッと掴んで、割れ目くぱぁって開いちゃいましょうか。出来す?」
「は……はい。こう、ですよね?」
「わぁ……! ありがとうございます! これ嫌がる子結構多いんですよ。でもヒトさんなら出来ると思ってました。茹でダコみたいに真っ赤になってるのに、それでも恥ずかしいの我慢してヒトさんはえらいですねぇ」
ローションで濡らした指をヒトの後孔にぴたりとあてがう。
「じゃ、ほぐしていきますね」
皺の一本一本に染み込むように、ヒト自身の手によって丸見えにされた無防備な後孔にローションを塗り込む。わざとくちゅくちゅと音を立てて。
「ヒクヒクしてますね。処女のくせに、そんなに俺が欲しいんですか? ふふ……嬉しい」
触れた後孔が収縮するのはごく自然な反応だ。しかし緊張と照れの局地に居るヒトには俺の言葉は全てスポンジが水を吸うように脳に染み込んでいくだろう。
「ローション、中にも入れていきますね~……」
男は初めてのくせに、まだ受け入れる準備が整っていないにも関わらず、男を欲しがってしまう淫らな穴を持っていたのだと、そう思い込んでもらいたいのだ。
「ん……な、何か、硬いのが……」
「ローションを入れる道具ですよ。楽にしててくださいね」
注射器型のそれを使い、ローションをヒトのおぼこい直腸へ注ぐ。尻肉を掴むヒトの指に力が入る。
「ひっ……なんか、液体が……!」
「ローションです。ゆっくり飲んでくださいね」
「えっ? 飲む? どうやって……?」
「……たとえですよ。踏ん張ったらローション排泄しちゃいますから、受け入れてください」
「あぁ……こう、でいいんですかね」
「きゅうきゅうしてますね、いい感じですよ。ヒトさん才能ありますよ! すごい、何でも上手く出来るんですね」
後孔で男を受け入れる才能があるだなんて言われても、普通は嬉しくないだろう。けれどヒトは心底嬉しそうに頬を緩めて笑った。やはり今、彼の脳はかなり単純になっている。
「……ふふ」
床に座り、箱を漁る俺をヒトは愉快そうに見下ろす。
「いいですねぇ、より大きな快楽を得るためだけに作られた道具というのは。背徳感がある。セックスは本来子孫を残すために行う神聖な行為のはずですが……もはや子供が出来ることなんて、厄介な副作用としか捉えていない方も多いのではないでしょうか」
「……どうでしょうね」
「私達はデキちゃわなくて安心ですね。男同士の最大の利点はそれかもしれません」
「利点……まぁ、それはそうなんですけど。俺はまだ将来のことよく考えてはないんですけど……好きになった相手と子供が絶対作れないってのは、結構、クるものがありますよ」
「ぁ…………そう、ですよね。すいません」
「ぁ、いえ、お気になさらず……そ、それにしても、ヒトさん!」
「は、はい?」
暗くしてしまった雰囲気を変えようと、話を変えようと、焦るあまり声が裏返ってしまった。
「……不倫だから、その……隠すって言ってたのに、来ちゃってよかったんですか? 知られちゃいましたよ、関係……レイとかに」
「あぁ……いいですよ。組の者には知られていませんし、木芽さんは若く見えますが大人でしょう? 弟さん……秋風さんは日本語をろくに話せないみたいですし、セイカさんは大人しくて聡明でいらっしゃる。広められなければ構いません」
意外と緩いんだな。俺はもう絶対に隠し通さなければならないと思っていたから、彼が着いてきた時からずっとドキドキしていた。
「じゃあ、組の人に知られなきゃいいんですね?」
「そうですね……私の方はそれで構いません。あぁ、不倫では鳴雷さんの評判も悪くなりますよね、もっと気を遣った方がよかったですか?」
「あ、いえ、多分レイ達はヒトさんが結婚してるかどうか知らないと思いますし」
「そうですか……それもそうですね、なら他の方にお会いしても大丈夫かもしれません」
「集まり来てくれますかっ?」
「……フタとサンが居なければ」
フタは仕事で来られないことも多いが、サンが居ないタイミングというのは難しいな。彼も忙しいはずなのだが、何かと参加したがる。
「…………そろそろ見つかりました?」
「あっ、はい。すいません長々とガサゴソ」
後孔の開発のための道具を一つ、乳首の開発のための道具を一セット、そしてローションとその注入器。
「どうします? 四つん這いとかの方が楽だと思いますけど」
「……鳴雷さんの顔と手元、見ていたいです」
「ぅ、嬉しいこと言ってくれますね……じゃあ、仰向けで……足開いてくれますか」
照れが隠し切れなくてそっぽを向く。ヒトは見透かしたような笑みをたたえたまま仰向けになって足を肩幅に開いた。
「あ、そうじゃなくて……あっ、先脱がしますね」
放っておいていた下着を取り去る。刺青は太腿の中ほどまで入っている、フタやサンと範囲は全く同じだ。
「えっとですね、して欲しいのはM字開脚……で分かりますかね、カエルみたいな感じなんですけど」
「……分娩台に乗せられた後みたいな感じですか」
「よく知りませんけど……あっ、そうですそうです、そのポーズ」
ヒトは既婚者だ、出産に立ち会ったのだろうか? 想像するな、嫉妬する権利はない、その頃の俺は肉団子みたいなデブガキだったのだから。毛のない小さな生物が好きで、カエルを飼っている彼にはカエルの喩えが一番分かりやすいと思ったのに。でも、飼っているからこそその生き物の名を性的な場面で出されるのは嫌だったのかな?
「すごく恥ずかしいですね……」
「今からその恥ずかしいところ、触られるんですよ。ヒトさん、嫌なこと我慢させられたいんでしょう? 足閉じないで、ほら我慢我慢」
膝に手を当て、閉じかけていた足をグッと開く。慎重にプレイを進めるつもりなのでヒトの顔をじっと見ていたが、彼は恥ずかしそうにするばかりで嫌がってはいないように見えた。
「お尻にも刺青入ってるってことは、彫り師さんにはここまで見せたんでしょう? そんな顔赤くすることないじゃないですか」
「こ、こんな格好はしてません……!」
「お尻は黒っぽい刺青入ってるけど、割れ目は元の肌の色のままなのいいですねぇ。何もしてない子より、ずっとそそります……ヒトさん、ほら、自分で足持って。開発さっさと済ませたいんでしょう?」
「…………は、い」
顔を真っ赤にしたヒトは自らの手で自らの足を押さえた。
「わ……! すごくえっちです。ヒトさんは従順で可愛いですねぇ、支配欲煽られちゃいます……」
注射器型のローション注入器にローションを入れ、軽く振る。そうしている間に垂れていたヒトの陰茎はむくむくと膨らみ、中途半端に勃った。
「……勃っちゃいましたね、一回りも歳下の男に股間見せつけて興奮するなんて、ヒトさんったら変態。ねぇヒトさん、お尻のお肉ギューッと掴んで、割れ目くぱぁって開いちゃいましょうか。出来す?」
「は……はい。こう、ですよね?」
「わぁ……! ありがとうございます! これ嫌がる子結構多いんですよ。でもヒトさんなら出来ると思ってました。茹でダコみたいに真っ赤になってるのに、それでも恥ずかしいの我慢してヒトさんはえらいですねぇ」
ローションで濡らした指をヒトの後孔にぴたりとあてがう。
「じゃ、ほぐしていきますね」
皺の一本一本に染み込むように、ヒト自身の手によって丸見えにされた無防備な後孔にローションを塗り込む。わざとくちゅくちゅと音を立てて。
「ヒクヒクしてますね。処女のくせに、そんなに俺が欲しいんですか? ふふ……嬉しい」
触れた後孔が収縮するのはごく自然な反応だ。しかし緊張と照れの局地に居るヒトには俺の言葉は全てスポンジが水を吸うように脳に染み込んでいくだろう。
「ローション、中にも入れていきますね~……」
男は初めてのくせに、まだ受け入れる準備が整っていないにも関わらず、男を欲しがってしまう淫らな穴を持っていたのだと、そう思い込んでもらいたいのだ。
「ん……な、何か、硬いのが……」
「ローションを入れる道具ですよ。楽にしててくださいね」
注射器型のそれを使い、ローションをヒトのおぼこい直腸へ注ぐ。尻肉を掴むヒトの指に力が入る。
「ひっ……なんか、液体が……!」
「ローションです。ゆっくり飲んでくださいね」
「えっ? 飲む? どうやって……?」
「……たとえですよ。踏ん張ったらローション排泄しちゃいますから、受け入れてください」
「あぁ……こう、でいいんですかね」
「きゅうきゅうしてますね、いい感じですよ。ヒトさん才能ありますよ! すごい、何でも上手く出来るんですね」
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