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二度目の失神

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結腸口を何度も何度も出入りしてやった。肉の弁がバカになるくらいに、最奥の本当の行き止まりの壁が、直腸の終わりの肉壁が凹んで戻らなくなるくらいひたすら突いた。

「……っ、はぁ……はっ、ぁ……また、出るっ」

「んっ、ぉ、おっ……ん、ゔ……ぉ、んっ……」

腰を振る度、歌見の身体が揺れてベッドに敷いてあるタオルに胸が擦れる。その快感も重なっているだろう、ひょっとしたら俺の腰が尻とぶつかっているのもスパンキングのような快感を得ているかもしれない。

「またかよ……お前の下半身どうなってんだ。こっちもだけど。なんなのお前ら兄弟、怖い」

アキが歌見にずっとしゃぶらせているから喘ぎ声は大きく上がらない、くぐもった嬌声と悲鳴も弱くなってきた。体力の限界が近いのだろう。

「ん、ふぐ……ん、ゔ……ぅう……」

「あーぁ……歌見もう焦点合ってないよ、いっぱいイくとなんか視界っていうか脳っていうか……なんか、チカチカするんだよなぁ。気持ちいいけど……アレちょっと怖い。しんどいし」

歌見の顔は見えないが、下半身周りの痙攣が先程から止まらなくなっているのは分かっている。腸壁の収縮の具合からも考えて、絶頂の切れ目がもう随分訪れていないと見える。

《ぁー……出る、ナナ起きてるか? ちゃんと飲めよ、溺れるぞ》

「んっ、ゔぐっ……!? んっ、ぶ、んんんっ……! んっ、ふ……んっ、んぉっ……んん……」

アキが一瞬ぶるっと身体を震わせ、深く息を吐く。何度目かの射精を遂げたようだ。

「歌見……腹ん中真っ白だろうなぁ、今……上からも下からも大量に入れられてさぁ……晩飯食えるかな」

「何それ興奮する」

「余計なこと言った。ごめん歌見」

セイカはいつの間にか服を着ていた。だが、本を読んだり勉強を始めたりはせず、歌見を串刺しにしてひたすらに犯すこの3Pをただじっと眺めて感想を頻繁に呟くところ、彼なりに参加はしているつもりなのか、とにかく楽しんではいるようだ。

「まぁでもっ……ん、ふぅ……流石に出る量減ってきたな」

「そろそろやめてやれよ、歌見もう声出てないぞ」

「アキが突っ込んでるせいだろ? くぐもった声も好きだけどさ、もうちょい声聞きたかったなぁ……」

《ん? やべっ……》

アキが白濁液にまみれた萎えた陰茎を歌見の口からずるりと抜き、彼の上半身を少し持ち上げてトントンと首の下を叩いた。

「……っ、がはっ、げほ……はぁっ、はぁ……」

《意識飛んでる時に飲ませかけちまった。大丈夫かな、水取ってくるわ》

「……あれ、パイセン失神してます? 突いてもっ、反応鈍い……俺もそろそろ限界だし、一発出したら終わりにしましょうね」

「んっ、ぉっ……? ほ、んっ、ん……」

焼肉食べ放題のラストオーダー十分前、カラオケフリータイムの喉が涸れる頃、そんな惰性に満ちた終わりを迎えたセックスは始めてかもしれない。

「……っ、はぁ……はぁ…………気持ちよかったぁ~! 別荘旅行中はヤりまくったけど、近畿旅行中は全然だったからなぁ。はぁ~ヤってよかった最高、パイセンは……パイセン?」

「トンでる」

後孔から陰茎を抜いても、アキが口元に水を持っていっても、歌見はピクリとも動かない。いや、下半身の痙攣はまだ治まっていないからその言い方は正しくないかな。

「ぐったりしてるなぁ……アキ、二人でシャワールーム運ぶぞ」

セイカに頼んで翻訳してもらい、二人で歌見をプール脇のシャワールームへ運んだ。膝立ちにさせ、アキに抱きつかせる形で支えてもらい、シャワーを当てながら後孔を拡げる。

「んっ……ぅ……?」

こぽ、どぷっ、と多量の精液が溢れ出す。ドロドロと歌見の太腿を汚しながらタイルへと至ったそれを見て、俺が出したものだと言うのに俺は「うわぁ」と引いてしまった。

「奥の方入れちゃったのはなかなか出てこないな……」

掻き出すためにほぐれ切った後孔に指をそっと入れてみると、途端にきゅうっと指を締め付けてきた。

「んっ、ひっ!? ひぁっ、あ、何っ、何しっ、ひ、何ここっ、何、ゃ、あぁっ!?」

「あっ、パイセン起きました? 大丈夫ですぞ、落ち着いてくだされ。ここはシャワールーム、パイセンのお身体をお清めしているだけでそ」

「ぁ……みつ、きっ? ひっ、何、何これ、腹がビクビクしてっ……ぁ、あ、だめ、むりっ……イ、くぅゔっ……!」

目を覚ました歌見はアキに抱きつかされたまま、小さく身体を震わせてぐずるように絶頂を迎えた。

「…………余韻イキ? いや……洗浄イキ、ですかな」

「ふぅっ……ふぅ…………ぁ、洗ってくれるのは、ありがたいが……もうしばらく、ほっといてぇ……」

「ヘロヘロパイセン……可愛い。勃ちそ、いや厳しいか……いやイケる、まだ後一発くらいなら!」

「出てけ一人でやる!」

「冗談! 冗談でそ! わたくし達もシャワー浴びたいのでそ!」

しばらく放っておいてと言われたので、俺はシャワーを歌見にかけるのをやめて自分で浴びた。身体を洗い終えたら歌見を支える役をアキと代わってアキに身体を清めさせた。

《はぁー……さっぱりした》

「鳴雷~、ぐちゃどろのタオルとかシーツ持ってきたけど、こっちで洗うよな」

「あぁ、ありがとうセイカ、置いといてくれ。それと、アキに頭ちゃんと乾かすよう言っといてくれ」

アキは一足先にシャワールームから出させた。俺は歌見が落ち着くのを待って、彼の手伝いをした。

「ひ、んっ……んんっ、クソぉ……シャワーの水滴すら、感じる……こんなのおかしくなるっ! なってるのか……あぁクソ……」

「す、すいません……調子に乗っちゃって、ヤりまくっちゃって……」

「ふぅ、ふぅっ……はぁ…………そんな顔するなよ、俺だって、その……シてよかったって思ってる! まぁ……もう少し顔見たり、キスしたり? ゆっくりしたかったけど、そういうのは俺が主導権握ってる間にもっとやっとくべきだったな……」

口数が増えてきた、快楽の余韻が引いてきたようだ。

「……お尻とか喉とか痛くないですか?」

「大丈夫だろ、今は何ともないぞ。尻のは後からじわじわ気付いてくることもあるけど……むしろ、イキまくって痙攣しまくってたのかな、俺……筋肉痛の気配がする。明日が心配だ」

「すいません……」

「謝るなって。足腰立たなくなるくらいになれるのが3Pの醍醐味でもある……っと、4Pだったな」

「……セイカ様ほぼ見てるだけだったんで3Pっちゃ3Pですけど、まぁ……一応4Pのつもりではありましたぞ」

「そうか……セイカくんもなかなか明るくなってきたみたいでよかったなぁ…………なぁ、水月……気張っても気張っても一番奥で出された分が全っ然出てこないんだが、どうすりゃいい」

「一回お湯入れて、出してを何度か……」

「……お前今度からゴム付けるか外出しするかしろよ」

ジロっと俺を睨む仕草が愛らしくて、果てていたはずの陰茎が僅かに勃ち上がる。歌見がこの上なく嫌そうな顔でそれを睨みつけたので、その視線に興奮しながら見抜きで我慢した。

「ふぅっ……スッキリした。きっともう勃ちませんぞ」

「信用出来な……んっ? んっ……! クソっ、足腰に全く力が入らん! どれだけイかせたんだこの絶倫変態馬鹿野郎! 責任持って肩を貸せ、服着るのも手伝え!」

「本望でそ、お世話焼かせていただきまそ~!」

照れて顔を赤くしながらも強い口調で俺の助けを求める歌見はとても可愛らしい。そんな彼に奉仕するのは至上の幸福だ。
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