上 下
1,266 / 1,971

4Pなのか3Pか

しおりを挟む
バイブをずっと持っていた右手も、バイブの先端を押さえていた手も、じんわりと痺れたような感覚がある。

「アーキっ、そろそろパイセン離してくれ」

スティックバイブを置き、手に絡み付いたローションを拭き、セイカに翻訳してもらって歌見を取り返す。

「はぁ……はぁ……」

「わたくしの弟の手はどうでした、パイセン」

「どうって……別にっ、ひんっ……!」

赤く熟れた陥没乳首を真下から弾くように擦っただけで、歌見はビクンッと身体を震わせた。

「乳首避けられてたように見えましたが、物足りなかったのでは?」

曲げた指で陥没乳首の横長の穴をくすぐる。バイブで丹念にほじくったせいか、いつもぴっちりと閉じている穴は僅かに開いていて、俺の指に媚びてきた。

「ひっ、ぁ、あぁっ……! ゃ、めっ、だめだっ!」

「ふふ……はい、分かりました」

パッと手を離すと歌見は物欲しそうな目を一瞬俺に向けたが、すぐに目を伏せた。

「……ねぇパイセン、そろそろ休憩は終わりにして……わたくしとシましょ? まだ結腸ハメろくに出来てませんし」

「…………あ、あぁ……うん、どう……しようか」

「わたくし一つアイディアがありまして」

俺はベッドとベッドのすぐ隣の床にバスタオルを敷き、上半身をベッドに預けさせた中途半端な四つん這いになってもらった。

「腰もう少し上げていただいて……そうです」

「……な、なぁ、これ……胸が、擦れるんだが」

「腕立て伏せの要領で頑張ってくだされば防げますぞ」

「お前とヤるのにそんな力入れてられる訳ないだろ……」

「嬉しいこと言ってくれますなぁ」

注射器型のローション注入器にローションを入れながら返事をしていると、アキが歌見の顔の前に座り直すのが見えた。その陰茎は俺と同じく反り返っている。

《ナーナっ、しゃぶって》

「えっと……歌見、口でしてって言ってる」

「何となく分かるよ……してやるとは言ったが、あんまり上手くはないからな? もうちょいこっちおいで、届かないよ」

アキが歌見に近付き、彼の肩に足を乗せる。歌見はアキの腰に腕を回し、陰茎に唇を触れさせた。

「アキぃ、パイセンは喉イキ出来る名器だぞ」

「え、喉で? すごい……」

「か、勝手を言うな! そんなことっ……で、出来るのは、出来るけどなぁっ……上手くはないからな」

念押しをしながら歌見はアキの陰茎をそっと咥える。これで歌見は振り返れなくなったから、俺が見られるのはアッシュグレーに染められた髪だけだ。表情を楽しむのならアキの方かと視線を上げれば、赤く美しい瞳が支配欲に歪んでいくのが分かった。

「セイカも喉もっと敏感にしたいか? 今度ゆっくり開発しようなぁ」

「うーん……まぁ、気が向いたら。ん……何?」

アキの隣に座っているだけのセイカにタオルケットを被せた。

「ヤってないと寒いだろ? 何かし始めて暑くなったら置けばいいよ」

「……ありがとう」

興奮したアキの熱い吐息と、拙いフェラチオの微かな水音。セイカが話し終えるとそれらが強く耳に届き始めた、俺は薄ら笑いを抑えずに歌見の後孔に注射器型の注入器をそっと当て、ローションを注いだ。

「んっ……んむっ、ゔぅ……」

《ナナ……フェラ下手くそだな。歯ぁ当たってんだけど。ま、いいや噛まなきゃ。拙いのも萌えるぜ》

冷たさに反応してか声を漏らした歌見のアッシュグレーの髪をアキが撫でる。アキの手つきは乱暴と言うほどではないが強くて雑で、ある意味での男らしさを感じた。

「セイカ、アキなんて?」

「あぁ……歌見が下手だけどそれがまたいいって、お前がたまに言ってることと同じこと言ってる。兄弟だよな本当……」

呆れ顔で返事をしたセイカの腰にアキの腕が回る。力強く抱き寄せられたセイカは一瞬驚いた顔をしたものの、仕方ないなと言うように笑ってアキの肩に頭を預けた。

《スェカーチカはフェラ上手いよなぁ、俺のイイとこまですぐ覚えてくれてさ? 喉で締めたりバキュームかましたり……ふふ、いつもありがとな。気持ちいいぜ》

《……変態》

「アキ、今度はなんて?」

「…………俺は上手いって」

もっと長々と話していたような気がするが……まぁ、要約するとそうなるというだけだろう。疑うな、俺。

「ふぅん? 確かにセイカは上手いよな」

「……そう」

「俺がみっちり教えたからな!」

「……! うん。そう、鳴雷が教えてくれたから……上手く出来る、鳴雷の……おかげ」

「パイセン感度いいのはいいことだけど、よすぎてフェラテク教えるだけで感じちゃって覚えてくれないんだよなぁ」

「んゔゔ!」

抗議の声が上がった。

「事実でしょう? パイセンは感度すごくって、喉イキ出来ちゃうんですから」

つぅっ、と歌見の尻を下から上へと撫で上げる。

「んぅっ……!」

「……ほら、感度すごくいい。鳥肌立ってますぞ~……ふふ、可愛いですよ、パーイセンっ……あぁあほんっと可愛いヤバいもうダメもう無理ハメ倒す孕ませてやる」

「えっ、ちょ待っ、んむぅっ……!」

《まだイけてねぇんだから離すなよ》

「んっ、んん……んっ、ゔぅっ!?」

興奮に任せて歌見の後孔に挿入した。夏らしい褐色の肌の下で揺れる肩甲骨、ペールオレンジの健康的な肌の下でうねる背筋、震える尻の肉、赤っぽい白い手に押さえられた頭……バック体位の旨み、全部盛りだ。

「はぁ~……たっまんねぇ、パイセンお尻まだトロトロじゃないですかぁ……もう出そう、ふふ…………パーイセンっ、奥まで入れますね」

「んっ……んっ、んんっ、んぅうっ!」

ゆっくりと結腸口を亀頭で押し上げる。ほんの一往復だったが先程開いたのをしっかりと覚えていたそこは、待っていましたと言わんばかりに俺の陰茎を迎え入れ、歓迎した。

「……っ、おぉっ!? ほっ、ふ……んむぐっ!」

《離すなって……今イイ感じなんだからさぁ》

最奥まで満たされた快感に仰け反った歌見の頭をアキがすぐに押さえ付ける。くぐもった喘ぎ声が俺の興奮を更に煽る。

《あ、秋風、あんまり乱暴にするなよ……》

「キッツ……! 先っぽ食いちぎられそうですな。はぁ、でも……熱くてトロトロ、きゅうきゅうして…………どぅふふふふ、パイセン……さてはわたくしのティンティン大好きですな?」

俺ほどではないものの形のいい巨根に喉まで埋められている歌見からの返答はないが、ガクガクと震える足と敷いたタオルに染み込んでいく精液が返事の代わりになっていた。
しおりを挟む
感想 440

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。 ▼毎日18時投稿予定

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです

おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの) BDSM要素はほぼ無し。 甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。 順次スケベパートも追加していきます

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
⚠️Dom/Subユニバース 一部オリジナル表現があります。 ハイランクDom×ハイランクSub

兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~

クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。 いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。 本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。 誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

処理中です...