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何度でも涙ぐむ
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全ての部屋を覗き終えて俺は自分とシュカに割り当てられた寝室に帰ってきた。シュカは読んでいた参考書を閉じ、温和な微笑みを浮かべて「おかえりなさい」と言ってくれた。
「ただいま、シュカ」
「遅かったですね、何してたんです?」
「ちょっと他の部屋覗いてた。よかったよ、エロいし萌えるし……覗いてよかった」
「そうですか」
相変わらず変態だな、と視線で言われた気がした。
「あ、なぁ、シュカって経験豊富なんだよな。抱く側も。ちょっと質問あるんだけどいいかな?」
「構いませんよ」
レイのように愛憎入り乱れる元カレが居る訳でも、セイカのように強制的に身体を売らされた訳でもない、カラッとした自主的なセフレが大勢居たシュカになら過去のセックスについて軽い気持ちで聞ける。
まぁそれはレイやセイカに比べシュカという語り手の負担が重くないというだけであって、聞く俺には変わらず嫉妬などのドロッドロした感情が生まれるのだが。
「何が聞きたいんです?」
「……二メートル近くある子抱いたことある?」
「ないですね」
聞き損だ。シュカを抱いたりシュカに抱かれたりした男は何人も居るんだなぁと改めて実感して落ち込むだけに終わってしまう。
「上京するまで会ったこともありませんでしたよ、それがどうしたんです?」
「いや、部屋覗いててさ……サンには結腸責め出来ないんじゃないかってレイが言ってて、確かに! ってなって」
「はぁ……背が高ければその分直腸も長いということですね?」
「そうそう、ミフユさんとかめちゃくちゃ浅くてガチ行き止まりっぽいのに当たるし」
「……それマジですか? すごいなあのチビ……ちょっと羨ましいじゃねぇかよ。っと失礼」
今更シュカの敬語が剥がれたくらいで失礼には思わない。
「サンさんって背高いですけど、足長いですよね? 背が高くても胴が短ければ腸も短いんじゃないでしょうか」
「なるほど! いや、それでも歌見先輩よりは長そうだなぁ……」
「一番身長が近い二人って誰ですか?」
「カンナとカミアを除けばレイとセイカが一番近いかな」
「ふむ……どちらかが胴長短足で、どちらかがモデル体型なら私の今の説が正しいか測れたのですが、お二人共パッとしない体型ですよね。天正さんくらい分かりやすく胴長短足であって欲しかったです」
確かにリュウは他の彼氏達に比べれば身長に対する足の比率が少ない気はするが、そこまで言うのは可哀想だ。パッと見で分かるレベルの短足という訳でもないのだし。
「そんなふうに言うなよ……ま、ヤらないと分かんないよなぁ。でもさぁシュカ、もし足りなかったらどうすればいいかな? 長い玩具とか買えばいいのか?」
「ちんぽの先っぽトンカチで殴れば腫れてサイズアップするんじゃないですか?」
「なんて恐ろしいこと言うんだよ! 縮んだぞ!」
「冗談ですよ。まぁ、大きな道具を用意するとか……こう、ローターを先に突っ込んで、脇に逸れないように気を付けてちんぽで押していって、ローターだけでも結腸に押し込むとか」
「……ローター深くまで入れると取れなくなりそうで怖くないか?」
「じゃあコード付きにすりゃいいでしょ、それでも心配ならローターごとゴム被せりゃいいでしょもう」
「なるほど……でもさ」
「もう寝させてください、ようやく眠くなってきたところなんですから」
どんな案を出しても難癖を付けてくると思われたのか、シュカはメガネを外してベッドに寝転がると毛布を頭まですっぽり被った。
「ご、ごめんな? 鬱陶しい相談して……暑くないか? 腕枕とか……いらない?」
返事はない。俺は深いため息をついて部屋の灯りを消し、ベッドに横たわった。するとシュカはごろんと寝返りを打って俺に近寄ってきた。
「…………腕はどこです?」
俺は張り切って腕を延ばし、二の腕に頭を置いたシュカを強く抱き締めた。
「シュカぁ……! 嬉しい、おやすみっ」
返事はない。挨拶の返事すら出来ないほど照れているのだろう、可愛いヤツめ。
(幸せな重みでそ~)
腕に感じるシュカの頭の重さが心地いい。鼻腔をくすぐるシュカの頭の香りがたまらない。外をうろついていた俺とは違い、ベッドの上にずっと居たシュカの俺より高い体温が愛おしい。
(しあわせ……)
幼い頃、母は今とは違って仕事ばかりしていて、一緒に眠ってくれた覚えなんてない。夕方には帰ってくるようになった頃には俺はもう小学生、一人部屋を与えられていた。友人も恋人も高校生になるまでずっと居なかった。
「…………ぐすっ……」
幸せだ。今がすごく幸せだ、改めて実感する度に涙ぐむほどに。
肩を揺さぶられて目を覚ます。
「ん、んん……? シュカ? あぁ……もう朝か」
電灯は消されたままなのに部屋が明るい。シュカはもうメガネをかけて着替えも済ませていた。
「さっさと来てください、もう朝食は出来てますよ」
「え、もう?」
シュカは返事をせず部屋を出ていってしまった。俺は慌てて着替え、顔を洗ってダイニングに走った。
「おはよう、みんな。おはようございます」
バラバラに挨拶が返ってくる。
「すいません遅くなって……朝食、作るの手伝おうと思ってたんですけど」
「構わん。さっさと食え」
「すいません本当。ありがとうございます、いただきます」
キッチンに居るミフユに声をかけてから席に着き、配膳されていたプレートを見る。フレンチトースト、ハムエッグにレタス、オニオンスープ……どれも美味しそうだ。
「カンナは?」
実際美味しい朝食を食べながら彼氏達を順番に眺めていくと、姿の見えない彼氏が居ることに気が付いた。
「しぐしぐは部屋~。ぷぅ太ちゃんのお世話じゃない?」
「朝飯はもう俺らより前に食っとったみたいやで」
「そっか……一緒に食べたかったな」
もう一匹の動物、犬のメープルはキッチンの手前に行儀よく座ってミフユを見つめている。カンナが犬を警戒し過ぎているというのもあるが、ウサギはそもそも繊細で小さい動物なので犬ほど自由にさせておけないのだろう。分かってはいるが、少し寂しい。
「ごちそうさま」
他の彼氏達に少し遅れて朝食を完食。流し台にプレートを持っていく。
「ミフユさんは何されてるんですか?」
「昼食の仕込みだ。今日は海水浴なのだろう、ならば浜辺で食べられる弁当にしようと思ってな」
「あぁ! じゃあ俺手伝いますよ」
「そうか、では卵を茹でてくれ。そろそろメープルの食事を作らねばな」
ドックフードだけじゃないのか、手をかけられているなぁ。
「メープルちゃんまだ食べてなかったんですか?」
「人間が全員食べ終わるまでは与えない。上下関係を築く上では大切だ。普段から食事はネザメ様、ミフユ、メープルの順で食べている」
あの犬はネザメを下に見てミフユを一番上だと思っているように感じる。上下関係の構築は食事順だけでは出来ないということだな。
「へぇー……このゆで卵はどうするんです?」
「潰してサンドイッチの具にする」
「たまごサンドですか、いいですね。お昼はサンドイッチですか」
「あぁ、おにぎりも作ろうかと思っている」
「和洋両方なんですね、やぁ贅沢、いいですねぇー」
「人手が足りんな。もう二、三人料理が出来る者を集めてこい。いいか、出来る者だぞ。やる気だけある無能は必要ない」
ラーメン作りの際にキッチンがギチギチになったのは嫌だったのだろうか。なんて考えながら、まだ茹で上がっていない卵を置いてダイニングに戻った。
「ただいま、シュカ」
「遅かったですね、何してたんです?」
「ちょっと他の部屋覗いてた。よかったよ、エロいし萌えるし……覗いてよかった」
「そうですか」
相変わらず変態だな、と視線で言われた気がした。
「あ、なぁ、シュカって経験豊富なんだよな。抱く側も。ちょっと質問あるんだけどいいかな?」
「構いませんよ」
レイのように愛憎入り乱れる元カレが居る訳でも、セイカのように強制的に身体を売らされた訳でもない、カラッとした自主的なセフレが大勢居たシュカになら過去のセックスについて軽い気持ちで聞ける。
まぁそれはレイやセイカに比べシュカという語り手の負担が重くないというだけであって、聞く俺には変わらず嫉妬などのドロッドロした感情が生まれるのだが。
「何が聞きたいんです?」
「……二メートル近くある子抱いたことある?」
「ないですね」
聞き損だ。シュカを抱いたりシュカに抱かれたりした男は何人も居るんだなぁと改めて実感して落ち込むだけに終わってしまう。
「上京するまで会ったこともありませんでしたよ、それがどうしたんです?」
「いや、部屋覗いててさ……サンには結腸責め出来ないんじゃないかってレイが言ってて、確かに! ってなって」
「はぁ……背が高ければその分直腸も長いということですね?」
「そうそう、ミフユさんとかめちゃくちゃ浅くてガチ行き止まりっぽいのに当たるし」
「……それマジですか? すごいなあのチビ……ちょっと羨ましいじゃねぇかよ。っと失礼」
今更シュカの敬語が剥がれたくらいで失礼には思わない。
「サンさんって背高いですけど、足長いですよね? 背が高くても胴が短ければ腸も短いんじゃないでしょうか」
「なるほど! いや、それでも歌見先輩よりは長そうだなぁ……」
「一番身長が近い二人って誰ですか?」
「カンナとカミアを除けばレイとセイカが一番近いかな」
「ふむ……どちらかが胴長短足で、どちらかがモデル体型なら私の今の説が正しいか測れたのですが、お二人共パッとしない体型ですよね。天正さんくらい分かりやすく胴長短足であって欲しかったです」
確かにリュウは他の彼氏達に比べれば身長に対する足の比率が少ない気はするが、そこまで言うのは可哀想だ。パッと見で分かるレベルの短足という訳でもないのだし。
「そんなふうに言うなよ……ま、ヤらないと分かんないよなぁ。でもさぁシュカ、もし足りなかったらどうすればいいかな? 長い玩具とか買えばいいのか?」
「ちんぽの先っぽトンカチで殴れば腫れてサイズアップするんじゃないですか?」
「なんて恐ろしいこと言うんだよ! 縮んだぞ!」
「冗談ですよ。まぁ、大きな道具を用意するとか……こう、ローターを先に突っ込んで、脇に逸れないように気を付けてちんぽで押していって、ローターだけでも結腸に押し込むとか」
「……ローター深くまで入れると取れなくなりそうで怖くないか?」
「じゃあコード付きにすりゃいいでしょ、それでも心配ならローターごとゴム被せりゃいいでしょもう」
「なるほど……でもさ」
「もう寝させてください、ようやく眠くなってきたところなんですから」
どんな案を出しても難癖を付けてくると思われたのか、シュカはメガネを外してベッドに寝転がると毛布を頭まですっぽり被った。
「ご、ごめんな? 鬱陶しい相談して……暑くないか? 腕枕とか……いらない?」
返事はない。俺は深いため息をついて部屋の灯りを消し、ベッドに横たわった。するとシュカはごろんと寝返りを打って俺に近寄ってきた。
「…………腕はどこです?」
俺は張り切って腕を延ばし、二の腕に頭を置いたシュカを強く抱き締めた。
「シュカぁ……! 嬉しい、おやすみっ」
返事はない。挨拶の返事すら出来ないほど照れているのだろう、可愛いヤツめ。
(幸せな重みでそ~)
腕に感じるシュカの頭の重さが心地いい。鼻腔をくすぐるシュカの頭の香りがたまらない。外をうろついていた俺とは違い、ベッドの上にずっと居たシュカの俺より高い体温が愛おしい。
(しあわせ……)
幼い頃、母は今とは違って仕事ばかりしていて、一緒に眠ってくれた覚えなんてない。夕方には帰ってくるようになった頃には俺はもう小学生、一人部屋を与えられていた。友人も恋人も高校生になるまでずっと居なかった。
「…………ぐすっ……」
幸せだ。今がすごく幸せだ、改めて実感する度に涙ぐむほどに。
肩を揺さぶられて目を覚ます。
「ん、んん……? シュカ? あぁ……もう朝か」
電灯は消されたままなのに部屋が明るい。シュカはもうメガネをかけて着替えも済ませていた。
「さっさと来てください、もう朝食は出来てますよ」
「え、もう?」
シュカは返事をせず部屋を出ていってしまった。俺は慌てて着替え、顔を洗ってダイニングに走った。
「おはよう、みんな。おはようございます」
バラバラに挨拶が返ってくる。
「すいません遅くなって……朝食、作るの手伝おうと思ってたんですけど」
「構わん。さっさと食え」
「すいません本当。ありがとうございます、いただきます」
キッチンに居るミフユに声をかけてから席に着き、配膳されていたプレートを見る。フレンチトースト、ハムエッグにレタス、オニオンスープ……どれも美味しそうだ。
「カンナは?」
実際美味しい朝食を食べながら彼氏達を順番に眺めていくと、姿の見えない彼氏が居ることに気が付いた。
「しぐしぐは部屋~。ぷぅ太ちゃんのお世話じゃない?」
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「ミフユさんは何されてるんですか?」
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「あぁ! じゃあ俺手伝いますよ」
「そうか、では卵を茹でてくれ。そろそろメープルの食事を作らねばな」
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