冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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青空の下でじっくりと

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シュカがくれたローションの小袋の封を切る。レイの後孔に入れていた指を抜き、人差し指と中指と薬指の三本にローションを絡める。

「ちっちゃい袋とか噛んでピッて開けるの、好きっすぅ……」

「あー……? ありますね、そういうの。手袋噛んで外したり?」

《コンドーム口で被せたり》

「それはちょっと違いますね」

日本語とロシア語の両側翻訳をし続けるセイカの発言量はとても多い。大変そうだ。

「せんぱい、せんぱいっ、指はやくっ」

っと、今はレイだ。

「ん、あっ、きたっ、またきたぁっ、ぁ、は、ぁああんっ……!」

ローションの滑りのおかげで三本の指は簡単にレイの中に飲み込まれた。にゅるにゅると指を擦り合わせているだけでも面白いし心地いいけれど、腸壁に塗り込んでぬるぬるとした温かい肉に包まれる喜びは体感数倍。

「んあっ、あぁあっ……! 広っ、が……るぅっ、ふっ……ゃ、あっ、せんぱいぃっ、はず、かしっ……」

三本の指をぴったり揃えるのをやめて、穴をぐぱぁっと開く。屋外というのもあって、普段外気に触れないところに風が当たるだろう。夏の熱い空気だけれど腸壁はそれを冷たく感じるのかな?

「……こうして見ると結構えぐいですよね、拡がり方……水月の入れるんですから当然ですけど、こんなに大きく……? ってなりません? 実際見るのと感覚のズレとでも言いますか」

《分かるぜ、俺のもあんなんになってんだよな。はは……やっべ》

シュカは顔を傾けてまでレイの後孔をほじくる俺の指の様子を観察している。羨ましいのだろうか。

「ゃ、あっ、はぁんっ! んっ、あぁぁ……や、見ないでっ、俺のナカぁ……見ちゃ、やあっ……!」

「見せつけようって言ったのはレイじゃないか」

「俺がっ、見せつけたかったのはぁ……ナカじゃ、なくて……仲とかぁっ」

ナカじゃなくてナカ……? 同音異義語なのかな? 文章で会話していれば伝わるだろうが、残念ながら俺達の会話方法は発声だ。

「恥ずかしいのか? レイのナカは綺麗だぞ、使い込んでるくせに縁も可愛いピンク色でさ、ナカは鮮やかな赤色で……ヒクヒクピクピクずっとしててさ」

「ひっ、人の腸を観察しないで欲しいんすけどぉっ」

「外から見ても分かんないかもしれないけど、俺はこの触って欲しいところをちゃんと目立たせられる素直なところすごく好きだな」

前立腺を優しく撫でながらそう伝えると、後孔が更にきゅうっと締まった。

「嬉しいか? 締めて教えてくれるんだな……本当に素直な身体してるよ、触ってて楽しい。可愛いよ」

「んっ、う……せんぱぁいっ、そんな……顔熱いっすよぉ」

きゅうきゅうと締まる穴の中で三本の指をゆっくりと動かし、人差し指と薬指でぷっくりと膨れたしこりを挟む。

「んぅっ……? あぁっ!?」

中指でそのしこりを押し潰し、潰したままぐりぐりと指を揺らす。

「イっ、く、イくっ、イくぅゔぅっ!」

「……やっぱり可愛い」

対面になった第一の目的、イキ顔の観察が達成された。開いてしまっている口から突き出た舌ピアスがキラッと輝く、その輝きを俺はキスの誘いだと解釈し、唇を重ねた。

「んぅっ……んっ、んん……んっんんっ!?」

口内を舌で犯しながら、捕まえたままの前立腺をトントンと中指で叩く。先程俺のズボンに精液を零し、萎えていた陰茎がゆっくりと勃ち上がり、ピクピクと跳ねる。裏筋についた三つのピアス、白濁液が絡んだ銀色のリングは酷くいやらしく見えた。

「んっ、ふ、あっ、はぁっ! やらっ、せんぱいやだぁっ、そこ、ばっかりぃいっ……!」

どんな気分にさせたとしても、レイの陰茎が完全に勃つことはまずない。前立腺を刺激して裏側からゆっくりと起こしてやらなければ完全体は見られない。刺激が強過ぎては勃起が完了する前に絶頂を迎えて萎えてしまい、弱過ぎては当然勃ちが悪くなる。レイの陰茎を完全に勃たせるのは難しいことなのだ。

「ふっ、ぅ、んんぅっ……せんぱいっ? また、いじわるするぅ……び、みょおに……イけないぃっ……せんぱい、いじわる、いじわるぅっ」

ぽす、ぽこっ、と震える拳が肩や背中を弱々しく叩く。

「んんんぅゔぅ……! せ、んぱっ、いぃ……ふぅっ、うぅ……イきたいっ、イかせて欲しいっすぅっ……っていうかもぉ入れてくださいっす! お腹の奥が熱いんすよぉっ、せんぱいのずんずん欲しいぃい!」

「もう少しな」

「もぉほぐしてないじゃないっすかぁっ! そこ虐めてるだけっ、んんっ! ん、あっ、あぁっ……!? ひっ、ぃ、せんぱい、せんぱいぃい……」

「……ふふっ」

涙と唾液でぐしょぐしょになった美少年の顔ほど素晴らしいものが他にこの世に存在するだろうか? そりゃ美少年の満面の笑顔とか、他にも色々あるけれど──美しく可愛らしい男に関するもの以外では存在しないだろう。少なくとも俺にとっては。

「…………完成だ。出来たよ、レイ……ほら」

「んぁっ、はっ、はぁっ……何、が……出来たんすか。俺の尻はもうとっくに出来上がってるんすけど……」

後孔から指を抜き、上体を起こさせ、自らの陰茎を見下ろさせる。

「フル勃起、珍しいだろ?」

「…………勃たせたかったんすか? 俺の……まぁそりゃ、最近は特に……せいぜい半勃ちっしたけど。そのためにこんなちまちまぐちゅぐちゅ……どこに情熱注いでるんすか」

「撮っていいか?」

「……いいっすけど」

「割と即答だな、嬉しい」

ポケットからスマホを取り出し、レイの陰茎を接写。少し引いて彼の太腿から上を映す。引きで撮るには俺達の距離は近過ぎたから、腕を伸ばしてスマホを遠ざけて撮ったため、目視での確認をしながらの撮影ではなかったが、画角の調整はそこそこ上手く出来ていた。

「後は俺をトリミングして消せば完璧」

「せんぱい消しちゃうんすか?」

「顔ボコボコじゃなきゃ残してもよかったけどな」

「……カッコイイっすよ、俺にとっては……今のせんぱいが一番カッコイイっす」

レイを取り戻すため足掻いた証、俺の無力さの証を、レイは愛おしそうにすまなさそうに見つめている。

「触ったら痛いっすか?」

「軽くなら大丈夫だよ。色々貼ってもらったし」

「そっすか……触るっすよ、痛かったら言って欲しいっす」

「……ん」

他の彼氏達を大勢巻き込み、弟にまで痛い思いをさせてしまったあの騒動は、俺にとってはこの先も後悔し続けるだろう忌むべき過去だ。けれど、こうして撫でてもらえるのなら俺自身の痛みくらいは肯定してやってもいい気になってきた。
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