冴えないオタクでしたが高校デビューに成功したので男子校でハーレムを築こうと思います

ムーン

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元カレとのハメ撮り動画を見ながら

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眠るレイを横目にレイのスマホを弄り、俺と付き合うよりも前に撮った動画を見る。

『おー……可愛いっすね、黒猫ちゃんっす』

塀の上にいる黒猫を撮っている。元カレに関係のない動画なのだろうか。

『あっ、逃げちゃったっす。もー、センパイがタバコ吸ってるからっすよ。猫が居る時くらい消して欲しいっす』

黒猫が逃げ出し、カメラが横を向く。強面で筋骨隆々なとても背の高い男が映る。男は学生服を着ているがタバコを吸っており、気だるげに白い煙を吐いた。

『…………お前が口寂しさを誤魔化してくれるなら消してやってもいい』

『もぉ……』

世界が反転してぐりんと空が映ったり、地面が映ったりする最中、レイのくぐもった喘ぎ声が聞こえていた。

(これで終わり……何が悲しくてレイたまが元カレとイチャイチャちゅっちゅしてる動画見てるんですかわたくしは! セフレ扱いには見えませんでしたぞ……うぅ、きっと昔の動画だったんでそ)

俺にはまだ分からないが、段々冷めてきて別れるということは恋愛あるあるらしい。今の動画はきっと付き合いたての初々しい時期だ。

(心が死ぬ……)

レイの元カレを見て勝ち誇ってやろうと思っていたのに、身長でも体格でも声の低さでも負けていたし、大して仲が悪そうでもなかったので、結構なショックを受けた。

「せんぱい……? おかえりなさいっす、せんぱい」

「あっ、おはよう……ご、ごめん。スマホ、見るつもりなかったんだけど、ロックかかってなかったから……つい」

半裸のレイにスマホを返す。レイはスマホを右手で受け取った、彼の左手にはペンが三本握られている。勝手にスマホを見てしまった罪悪感がぬとっとした液体が絡んでいるペンを見たことによる劣情で塗り潰される。

「ロック、かけてなかったんすよ。せんぱいって恋人のスマホを見るタイプかなーって思って」

「試したのか? そっか……幻滅しただろ」

「逆っすよ。見なかったら俺に興味無いのかなーって思っちゃうっす。真面目な人とは分かるんすけど、ちょっと寂しいっすよね」

軽度のヤンデレかつストーカー気質なレイの倫理観は薄っぺらそうだというのは分かっていたが、彼氏の俺にまでそれを求めるタイプだったとは。まぁ、怪我の功名ってヤツだな。

「見てくれて嬉しいっす、俺のスマホ気になっちゃったんすね。いいっすよ、何の履歴でも見せてあげるっす。何見たいんすか? 動画見てたっすよね、俺の元カレ気になるんすか?」

「……そりゃ、なるよ」

元カレのことも先輩と呼んでいたようだが、学生服を着ていたことから察するに彼も歳下だろう。レイの性癖の歪みっぷりも気になるところだ。

「…………くーちゃんは、電話一本で俺を呼び出して、ヤって、終わりって感じの人だったんすよ。せんぱいとは全然違うっすね」

懐かしむような声色に苛立ってしまい、返事に迷って無言を貫く。

「せんぱいの一個上っすかね、未成年のくせにヘビースモーカーで……タバコの匂いに包まれて抱かれるのってなんかクセになるんすよね。ぁ、でもくーちゃんお酒は弱くて、無理矢理飲ませたら一杯だけなのに次の日まで寝込んだんすよ」

「……くーちゃん、ね。先輩って呼ばないのか?」

「今の俺のせんぱいはせんぱいっすから、ややこしいっしょ」

レイを手放す気はないが、レイがどうしても俺と別れたいと言い出したら俺はきっと止められない。そうなった後、新しい彼氏が出来たら、そいつに俺を「みーちゃん」として今のように語るのだろうか。

「先輩呼び好きなんだな、歳上のくせに」

「歳の話はナシっすよ」

「ご、ごめん……」

ガチトーンで叱られた。まぁ二十代が高校生を先輩呼びして抱かせてるって結構な闇だもんな、触れないでおこう。

「俺のスマホ、まだ見ます?」

イラストのメイキングとか見たい、って言おうとしたけど流石にスマホでは描いてないか。

「正直元カレとレイが話してる動画見ると心が死ぬから嫌なんだけど……見ていいって言われてるのに見ないのもモヤモヤするし……なんか、喧嘩してるとことかないか?」

俺ならこう言って抱き締めるのにな~みたいな感じで優越感に浸りたい。

「んな動画残さないっすよ」

「じゃあ……ハメ撮り見たい。テクで勝つためにどの程度か見ておきたい。心は死ぬけど、代償としては安いだろ……」

「せんぱい別に下手じゃないっすよ?」

「お前の元カレに大差をつけて勝ちたいんだよ、だって元カレめっちゃ雄って感じじゃん! 俺身長には結構自信あったのに負けてるし、筋肉量もボロ負けだし、俺より声低いし、キスの誘い方俺みたいに直球だったり変態臭かったりしないしっ……! 雄として負けてるのめっちゃ嫌! だからせめてセックステクだけでも勝つ! ボロ勝ちする!」

「隣の芝生は青いってヤツっすねー。俺にとってはせんぱいのがいい男なのに……」

レイは嬉しいことを呟きながらため息をつき、ハメ撮り動画らしいものを再生してスマホを俺に渡した。

『セッティング完了……っと』

知らない部屋だ、レイに聞いたところ元カレの部屋らしい。なかなかハメ撮りを撮らせてくれなかったから隠し撮りのために本棚に仕掛けた時の動画らしい。

「これレイか? 今のピンクに慣れてるから違和感あるけど、金髪も似合うな」

レイらしき人物はソワソワとした様子でベッドに腰掛けた。相変わらず死んだ魚のような目をしているが、髪は今とは違って金色だ。

『あ、おかえりなさいっすセンパイ!』

元カレが部屋に入ってきた。彼は笑顔のレイに返事もせずベッドに押し倒すと服を脱がし、早速行為に至った。

「ムードもクソもないな……」

「こういうとこ、強引で素敵って思ってたんすよね」

太い指で後孔を掻き回されたレイは足をピンと伸ばして一瞬で絶頂を迎えた。俺はそんな愛撫を彼氏にしてやったことがない、もっとよく手元が見たい。

「指そんな気持ちいいのか?」

「弱点ゴリッゴリ責めてくるんすよぉ、逆に弱点触ってもらえずにずーっと焦らされることもあったっすね」

「とにかく上手いってことだな……はぁ……超えられるかなぁ」

自分を自分の精液でどろどろに汚したレイはすぐに元カレの巨根を受け入れる。俺との行為の時よりも大きく声を張り上げ、突かれる度に精液や潮を吹いた。

『ひゔぅっ!? イっ、ぐっ……イっでゅゔぅっ! んぁあっ! ぁひっ、ィぐっ、イぐぅうっ! おしりっ、こわれりゅうゔゔっ! ゔぅんっ! んっ、ぁあぁあーっ……! イぐぅうっ! イっ、ひっ、ひぃんっ! んぁあんっ!』

媚びる余裕を失った濁音混じりの喘ぎ声に陰茎が苛立つ。

『しぇんっ、ぱいっ! ゆるじでぇっ、もぉイげにゃっ、あぁああーっ!? イぐっ、イぐイぐっ、イぐゔぅんっ! んぉっ、おっ……ほっ、ぉおおっ!?』

動画の中のレイの仰け反りは俺が抱いた時よりも長く激しい気がした。

「あー……そういや歴代彼氏の中でもくーちゃんが一番おっきかったんすよね。結腸ぐっぽぐっぽやられて……内臓ひっくり返ってるみたいな感じで……ほんと、もぉ……死ぬかもって。ぅー……イキ顔ブサいし喘ぎ声も可愛くなくて恥ずかしいっす」

口を開けっ放しにして舌を突き出し、唾液を垂らし、焦点を失っているレイの顔は俺にとってはとても扇情的なものだ。

「モノのよさは動画じゃよく分かんないけど……愛撫もすごいな、ちゃんとやってるじゃん……レイの愚痴で突っ込むだけの男をイメージしちゃってたよ」

「挿入する気もないのにお尻指でぐっちょぐちょにしたり、服の上から乳首弄り回してイかせ倒すとかやってきてたっすよ。手慰みっつーか、そういう趣味だったんすかね?」

「うわぁ……聞いてるだけで心死ぬし勃つ」

大きな手で腹を掴まれると気持ちがいいようだ、俺の手でも出来るだろうか……とついつい自分の手を見てしまう。
激しく犯されながら乳首や臍、陰茎のピアスを弄られるのも気持ちよさそうだ。仰け反りっぱなしのレイの後孔の締め付けはとんでもないだろうに、そんな愛撫に気を配れる余裕は俺にあるだろうか。

「はぁ……」

陰茎のサイズも手のサイズもセックステクニックも何もかも負けている。レイに元カレを忘れさせるなんて本当に出来るのだろうか。
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