自称不感症の援交少年の陥落

ムーン

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玩具とお金とゲーム

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尿道ブジーを挿入するには座るのが一番だと考え、腸内に大きさの違う七個のローターを入れたまま座り、腸内で暴れられて絶頂し、仰け反って震える。

「ふ、ふぅっ……ぉおぉんっ!?」

仰け反り絶頂を果たしてしまった。それでも息を整えようとしていると後孔からぢゅぽんっと恥ずかしい音を立ててローターが飛び出してしまった。

「おやおや……五万円、逃げちゃったね」

「ま、まだ、スタートしてねーもん……」

まだ準備中だからとタマゴ型ローターを拾い、再び押し込む。本物の卵同様に太い方が前立腺をえぐり、俺をまた絶頂させた。

「んぐぅゔぅぅっ! ふっ、ふっ……出なかった……せー、ふ」

「レイン、尿道ブジーを入れて暴れるのは危ないからゲーム中は拘束されてもらうよ?」

「それ、はっ……うん、ありがたい……」

手足をガクガクと震えさせながら、腹の中でローターをガチャガチャと鳴らしながら、尿道ブジーを鈴口にあてがう。

「……ふ、ぅっ、ん、んんっ!」

指が震える上に尿道ブジーが太く、鈴口の周辺をぐちゅくちゅと鳴らすだけになってしまう。

「…………レイン、心配だからブジーは私がやるよ。まずは拘束してもいいかい?」

痺れを切らしたキョウヤに身を任せる。両手両足をベッドの柵に縛り付けられて手足を一切動かせなくなる。

「ひぁっ……ほ、ほんとに入るの?」

キョウヤにそっと陰茎を握られ、甲高い声を漏らす。

「……嫌なら」

「嫌じゃない! 入るなら、入れて……」

太く歪な尿道ブジーに恐怖を覚えたが、二十万を逃すなんてありえない。

「入れていいんだね?」

「いい、いいから……早く」

尿道ブジーの先端が鈴口に触れる。にちゅ、にちゅ、と先走りの汁が絡め取られる。

「ふっ、ふっ、ふぅっ、うぅ……」

息が荒く、鼓動が早くなっていく。つぷりと尿道ブジーの先端が入った瞬間、思わず目を閉じた。

「いっ……!」

「レイン? 痛いのかい? ならすぐやめないと」

「……っ、たく、ない……痛く、ないっ、気持ちいいから……続けて」

嘘だ、痛い。陰茎が裂けてしまいそうだ。でもこの痛みに耐えれば二十万もらえる、二十万だ、二十万、二十万分の痛みだ。

「ぅ……ぁあっ! ぁ、あぁあっ!? くっ、んっ、んんゔぅっ……!」

歪な突起が尿道壁を引っ掻いて進む。当然痛みに声を上げるが、もし痛いとバレればキョウヤが中断するのは目に見えていたから歯を食いしばった。

「拡張はしてあるんだね、大きめのものなのに楽に入っていくよ」

「ん、んんっ……!」

「ほら、もうすぐ全部入るよ。見えるかい? 全て入るとね、尿道側からも前立腺が押せるんだよ」

キョウヤの言葉通り、尿道ブジーの先端は前立腺を小突いた。その瞬間陰茎に与えられていた痛みが快感に上書きされ、棒がみちみちと入った穴から精液を吹き出させた。

「んィぐぅぅぅっ……!」

「おやおや……おやおやおやおや、すごいねぇ、栓をされてあるのに無理に射精して……ふふふ、レインは前立腺を刺激されるのが好きなんだね」

「ふぅっ、ふぅ……うぅ…………は、はやく、動かせよ……十分だったよな」

「あぁ、一つ二万のローターが五個、一つ五万のタマゴ型ローターが二個、一つ二十万の尿道ブジーが一個……合計四十万。今日の基本料金が六十万だから、これを漏らさなかったら君は今日、百万稼げるよ」

一晩で百万、夢のような数字だ。一つもローターを零さないよう、俺は後孔をきゅっと引き締めた。

「それじゃあ……スタート」

スマホのアラームを設定するとキョウヤはリモコンを順に弄り、腸内のローターと尿道ブジーの振動を開始させた。

「ひっ……!? ィっ、ぐぅうぅううーっ!?」

「あぁ、言い忘れていたけれど、振動は全て最強だよ。頑張って、レイン。百万は目の前だよ」

腸内で七つのローターがぶつかり合ってガチガチと音を立て、腸壁を震わせる。尿道に挿入されているブジーが震えると俺の陰茎も情けなくぶるぶると震え、少しずつ精液などを吹き出した。

「ひゃ、ぐまんっ……んゔぅうっ! ふゔぅっ、ひゃくまんっ、ひゃぐ、まんんっ……!」

「…………やっぱりお金への執着がすごいね、レイン……」

括約筋に必死に力を込めてローターを出してしまわないように耐えれば、当然ローターを押さえる腸壁への刺激は強くなる。拘束されていなければ俺は水揚げされたばかりの魚のようになっていただろう。

「んゔぅっ、ぐぅっ、ひぎゅっ! ィぐっ、ぅううっ!」

「……心を開いて、私に助けを求めておくれ、レイン。私はきっと君を助けられる……君が必死にお金を稼がなくていいようにしてあげるから、どうか……」

目を閉じて歯を食いしばって耐えていたのに、優しく頬を撫でられて目を開けてしまった。何故か悲しげなキョウヤと目が合って、微笑みかけられて、気が緩んだ。

「イぐイぐイっ、ぐぅうぅうっ! あぁああっ! ぎもぢっ、ぎもぢぃいっ、あぁああーっ!」

ぶぽんっ……と下品な音を立ててタマゴ型ローターが後孔から飛び出す。

「イぐっ! イぐぅうっ! は、ぁあぁっ! しゅきっ、イぐのしゅぎぃぃっ……! ぁ、あぁあっ!」

ぷぴゅっ、ぶぴゅっ、とローションと空気が混じった恥ずかしい音が立て続けに後孔から鳴り、ぢゅぽんっと少し大きな音が鳴ってまたタマゴ型ローターが飛び出た。

「ぁ、あぉ、ぁ、あっ……しあ、わ……しぇっ」

不安と恐怖に苛まれる日々を無理矢理忘れさせられて、強制的に何も考えられない頭にされて、快楽に溺れるのは俺にとって最高の興奮だ。
生まれて初めて味わう頬への優しい愛撫と、大好きな人の視線があれば、俺にとっての天国はここだと認識してしまう。

「レイン……? また失神したのかい?」

多幸感と痙攣の中、頬へのキスの感触を最後に俺の意識は途切れた。




目が覚めた時には拘束も玩具もなく、楽な姿勢でベッドに寝かされていた。すぐに俺が起きたことに気付いたキョウヤに水を飲まされ、ジンジンと痛む陰茎の中やヒクヒクと痙攣し続けている腸壁に気付く。

「キョウヤさん……俺、百万いけた?」

「残念ながら、タマゴ型ローターを二つ出してしまったからねぇ。九十万だ」

「…………そっか」

九十万は十分過ぎる金だ。いや、十分なんて存在しない。百万あっても二ヶ月間平穏に過ごせるかどうか……そんな程度。しばらくの間マイナスをゼロに戻せるだけで、俺の人生にプラスは起こらない。

「落ち込まないで、またすぐに買ってあげるから。ゲームも考えておくよ」

俺の人生にはマイナスばかり、プラスなんて、幸せなんて、今まで感じたことがなかった。

「キョウヤさん……ぎゅってして」

「ん? うん、ぎゅー……ふふふ、どうしたんだい? 可愛いねぇ」

幸せだ。名前以外知らない、名前も本名かどうか分からない何十歳も上の男の体温を感じるだけで、今の俺は幸せになれた。

「キョウヤさん……キョウヤさん、ねぇキョウヤさん、キョウヤさんって結婚してる?」

「……私は独り身だよ」

「ならっ……なら、俺、キョウヤさんと暮らしたい」

「…………え?」

独身だと聞いて舞い上がった、驚いた顔を見て地に落ちた。

「だ、だめ? ダメなのっ? なんで? キョウヤさん俺のこと可愛いって言ってくれるじゃん、気に入ってるんだよね、一緒に暮らしてよ、一緒に暮らしてくれるなら毎日うんとサービスするよ、タダで! こんな一晩何十万も使うより、一日数千円で飼う方がお得だよ? だめ? だめなの? 結婚してよキョウヤさん、俺と一緒に暮らしてよ! 贅沢もワガママも言わないっ、ご飯一日二食でいい、キョウヤさんが傍に居てくれたら俺それでいい、家事もやる、だからお願い!」

「お、落ち着いて……落ち着いて、レイン。そんな一時の感情で決めていいことじゃないだろう? 私と一緒になんてそんな……そう言ってくれるのは光栄だけど」

キョウヤが困っている。ダメなんだ、光栄なんて嘘だ、面倒くさいって思ってるんだ。

「…………ごめんなさい」

「レイン……聞いて、私は君にもっとよく考えて欲しいだけなんだ。君が本当に、本気でそう思ってくれているなら──」

「もうワガママ言わないから説教やめてよ! そうだ……抱いて、抱いてよキョウヤさん、今の話忘れてっ、ヤろ? ね?」

「…………レイン、もう時間だよ。話の続きはまた今度にしよう、メールでもいいからゆっくり話そうね」

幸せな時間は終わりだ、あと一ヶ月弱は父が来ないからゼロの日々を送っていけるだろう。でも、キョウヤに面倒な子だと思われてしまったから、キョウヤはもう俺に会ってくれないかもしれないから、もう俺にプラスは起こらない。
帰ったら、全て終わらせよう。
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