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前編
密談
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「バレンシア公爵家の闇ですの?ティアナちゃん、面白い事を言うのね」
目の前で優雅にお茶を嗜むオバさまの笑みが深くなる。
私を慕ってくれる侍女のためにも、逃げないと決めた。王妃ティアナとして出来る事をすると。オバさまが味方に付くかどうかが、私の今後を左右する。失敗する訳にはいかない。
「オバさまは、次期バレンシア公爵家の次期当主は誰になると思いますか?」
「次の当主ねぇ?順当に行けば長男のルドラ様かしら」
オバさまは知っている。バレンシア公爵家の正当な後継者にルドラ様は成れないと言う事を。その事を知っていながら、知らない振りをしている。
「本当にそう思われますか?」
「あらっ⁈ だって、バレンシア公爵家の系譜には、長男ルドラとしっかり書かれているはずよ。わたくしの勘違いかしら?」
「確かに公的文書には、長男ルドラと書かれていますね。ただ、もしそれが偽造されたモノだとしたら、どうしますか?」
「ふふふ、ティアナちゃん。面白い事を言うのね。それではまるで、バレンシア公爵とルドラ様には血の繋がりが無いと言っているように聞こえるわ」
カップをテーブルに置いたオバさまが、心底可笑しいとでも言うように、コロコロと笑う。
「仮にのお話しですわ。もし、仮にルドラ様に跡継ぎの資格が無いとしたら、次の当主はいったい誰になるのでしょう?」
「そうねぇ。侯爵家以上の爵位を持つ貴族家では、女性が後を継ぐ事は出来ないわ。そうなると、次男のアンドレ様が次期当主になるのかしらねぇ。ただ、ティアナちゃん。今の話を態々時間を取ってまで、わたくしにする意味はあるのかしら?」
「もちろんです。我が国に二つしかない公爵家の問題です。片方の家に何かあれば、貴族社会の均衡に大きな影響が出る。メイシン公爵家にとっても、バレンシア公爵家の跡継ぎ問題は注視している案件なのではありませんか?」
「確かに、そうね。どちらかの家に何かあれば、社交界は大混乱になるわね。バレンシア公爵家の後釜に座ろうと、様々な貴族家が動き出すでしょう。メイシン公爵家も、その波に揉まれる事は避けられないわ。それほど、二大公爵家の影響力は大きいと言わざる負えないでしょうね」
オバさまの視線が外れ、何かを思い出したかのように瞳が潤む。
「……もうあんな想いはしたくないわね」
噂に聴いた事があった。バレンシア公爵家が台道する以前に、没落した公爵家の話を。確か、メイシン公爵家よりも古参の貴族家で、王家に嫁いだ令嬢が悲しい最期を遂げたらしいと。その責任を取り、その公爵家は取り潰されたとか何とか。オバさまは、その公爵家と深い繋がりがあったのかもしれない。ただ、その話を聞ける雰囲気ではなかった。それほどまでに、オバさまの纏う空気は重かった。
「……ごめんなさい。嫌な事を思い出してしまったの。それで、ティアナちゃんは私に何を聞きたいのかしら?二大公爵家の今後の話をしに来た訳では無いのでしょ。そろそろ腹を割って話をしましょうか」
「オバさまは、私にとっては第二の母のような存在です。社交界の右も左も分からない私が王妃となれたのもオバさま、ひいてはメイシン公爵家の尽力があったからだと感謝しております。だからこそ、今の平和な治世が続き、メイシン公爵家の安寧が続く事を心から願っております。ただ、それにはバレンシア公爵家の安定が不可欠です。しかし、バレンシア公爵は、そうは思っておりません。自身の代で、公爵家を閉じる決意をしているようです」
「まぁ!それは本当ですの?」
「えぇ。本人の口から直接聞きました」
「……なんて、身勝手な」
「えぇ、身勝手極まりないですね。公爵家当主としての責任も、父としての責任も放棄している。はっきり言って、最低な男だと思います。ただ、ルドラ様が次期バレンシア公爵となる道が開ければ、状況は変わります。だからこそ、バレンシア公爵を説得出来るだけの情報が欲しいのです」
「それで、わたくしの所に来た訳ね?」
「はい。メイシン公爵夫人であるオバさまだからこそ、バレンシア公爵家の事は、良くご存知なのではないかと」
紅茶を飲みつつ私の話を聞いていたオバさまの口角が上がる。
「ふふふ貴方、バレンシア公爵夫人の弱味を握りたいのね?」
「はい」
「ふふ……ははは……」
「オバさま?」
突然、声を出して笑い出したオバさまに面食らう。
「あぁ、面白い。本当残念でならない。今からでも遅くないかしら?欲しいわ……」
「お、オバさま。私、変な事を言いましたでしょうか?」
「違うのよ。こちらの話だから気にしないで。ティアナちゃんの話を要約すると、ルドラ様とバレンシア公爵に血の繋がりはないが、次期公爵にルドラ様を据えたい。ただ、それにはミーシャ様が邪魔だから、彼女の弱味を握りたい。だから教えてって事ね。それで、彼女の何を知りたいの?」
「はい。ミーシャ様は、社交界でも有名な散財家だと言われています。夜会の度に新調されるドレスや宝飾品は、公爵家がいかに財力があるとはいえ、度を超えております。いずれ、破綻するのは目に見えています」
「そうね。あのお金の使い方は尋常ではないわ。誰が見たって、そのうち財政が破綻するだろうと分かる。それなのに、何度も忠告したのに聞く耳持たなかったわね」
オバさまが深いため息を零し、目を瞑る。同じ公爵家として、社交界の混乱を鑑みて、バレンシア公爵家の没落を食い止めるため立ち回っていたのはオバさまだった。ただ、それを本来しなければならなかったのは王妃である自分なのだ。誰にも相手にされない事をただ嘆くのみで何もして来なかった。お飾り王妃という立場を生み出したのは、他でもない自分自身だったのだ。そんな事に今、気づくなんて自身の馬鹿さ加減に嫌気がさす。
「ミーシャ様も馬鹿ではありません。誰が見ても破綻すると分かっている事に本人が気づいていない筈がない。だからこそ不思議だったのです。どうやって金を産み出しているのだろうと。私は、あの大量に作られたドレスや宝飾品の行方を調べました。そして、ミルガン商会という闇組織にたどり着いた。オバさまは、ミルガン商会をご存知ですか?」
「えぇ、知っているわ。若いお嬢さん達を相手にする小売業をしているわね。ただ、それだけではないけど」
「はい。調べれば調べるほど清廉潔白で、それがかえって怪しいといいますか……」
「ふふふ、そうね。簡単には、正体を見せないわ。つまり、ミルガン商会とミーシャ様の繋がりがある事は分かったけど、どう繋がっているかまでは分からなかったと。それで手詰まりになりわたくしの所へ来たのね」
「はい……」
「重い腰を上げたティアナちゃんに免じて、今回は手を貸しましょう」
「えっ⁈ 本当ですか。オバさま、ありがと……」
「ただし、全面的には協力しません。ヒントだけあげるから、後は自分で真相を掴みなさい」
やはり、オバさまは一筋縄では行かなかった。かつて、鬼教官であったオバさまの怖さを直に体験している身としては、ヒントをくれるだけありがたい。
「ノーリントン教会に潜入すれば何か分かるかもしれないわ。ただし、潜入するのは、ティアナちゃん貴方自身よ。貴方が、その目で見て、真相を掴んでいらっしゃい。王宮での裏工作は、こちらで全面的に引き受けますし、教会に潜入する手筈も全てこちらで揃えます。お飾り王妃という立場に胡座をかいていた貴方に、出来るかしら?」
オバさまは、全てを分かった上で私を試している。お飾り王妃と言われ安穏と生きる道に甘んじるか、それとも一歩を踏み出すか。
少しずつでも変わらなければならない。王妃ティアナとしてやるべき事をやると決めた。
「もちろんです」
数日後。メイシン公爵家のエントランスに停められた馬車を見て、深いため息を零す。
オバさまは約束通り、王妃の実家への里帰り休暇の申請許可をもぎ取り、例の教会へ下働きとして潜入する手筈を整え、あっという間に今日という日を用意してしまった。
侍女ティナの身支度を整え、最後までついて行くと追いすがるルアンナを振り切り、豪華な王妃用の馬車に乗り、メイシン公爵家へと到着した訳だが、オバさまの手際の良さに、こちらの気持ちが追いつかない。
執事の手を借り、豪華な馬車を降り、公爵家が用意した簡素な馬車へと乗り換える。
扉を開け、車内へと足を踏み入れ固まった。
「……タッカーさま?」
目の前で優雅にお茶を嗜むオバさまの笑みが深くなる。
私を慕ってくれる侍女のためにも、逃げないと決めた。王妃ティアナとして出来る事をすると。オバさまが味方に付くかどうかが、私の今後を左右する。失敗する訳にはいかない。
「オバさまは、次期バレンシア公爵家の次期当主は誰になると思いますか?」
「次の当主ねぇ?順当に行けば長男のルドラ様かしら」
オバさまは知っている。バレンシア公爵家の正当な後継者にルドラ様は成れないと言う事を。その事を知っていながら、知らない振りをしている。
「本当にそう思われますか?」
「あらっ⁈ だって、バレンシア公爵家の系譜には、長男ルドラとしっかり書かれているはずよ。わたくしの勘違いかしら?」
「確かに公的文書には、長男ルドラと書かれていますね。ただ、もしそれが偽造されたモノだとしたら、どうしますか?」
「ふふふ、ティアナちゃん。面白い事を言うのね。それではまるで、バレンシア公爵とルドラ様には血の繋がりが無いと言っているように聞こえるわ」
カップをテーブルに置いたオバさまが、心底可笑しいとでも言うように、コロコロと笑う。
「仮にのお話しですわ。もし、仮にルドラ様に跡継ぎの資格が無いとしたら、次の当主はいったい誰になるのでしょう?」
「そうねぇ。侯爵家以上の爵位を持つ貴族家では、女性が後を継ぐ事は出来ないわ。そうなると、次男のアンドレ様が次期当主になるのかしらねぇ。ただ、ティアナちゃん。今の話を態々時間を取ってまで、わたくしにする意味はあるのかしら?」
「もちろんです。我が国に二つしかない公爵家の問題です。片方の家に何かあれば、貴族社会の均衡に大きな影響が出る。メイシン公爵家にとっても、バレンシア公爵家の跡継ぎ問題は注視している案件なのではありませんか?」
「確かに、そうね。どちらかの家に何かあれば、社交界は大混乱になるわね。バレンシア公爵家の後釜に座ろうと、様々な貴族家が動き出すでしょう。メイシン公爵家も、その波に揉まれる事は避けられないわ。それほど、二大公爵家の影響力は大きいと言わざる負えないでしょうね」
オバさまの視線が外れ、何かを思い出したかのように瞳が潤む。
「……もうあんな想いはしたくないわね」
噂に聴いた事があった。バレンシア公爵家が台道する以前に、没落した公爵家の話を。確か、メイシン公爵家よりも古参の貴族家で、王家に嫁いだ令嬢が悲しい最期を遂げたらしいと。その責任を取り、その公爵家は取り潰されたとか何とか。オバさまは、その公爵家と深い繋がりがあったのかもしれない。ただ、その話を聞ける雰囲気ではなかった。それほどまでに、オバさまの纏う空気は重かった。
「……ごめんなさい。嫌な事を思い出してしまったの。それで、ティアナちゃんは私に何を聞きたいのかしら?二大公爵家の今後の話をしに来た訳では無いのでしょ。そろそろ腹を割って話をしましょうか」
「オバさまは、私にとっては第二の母のような存在です。社交界の右も左も分からない私が王妃となれたのもオバさま、ひいてはメイシン公爵家の尽力があったからだと感謝しております。だからこそ、今の平和な治世が続き、メイシン公爵家の安寧が続く事を心から願っております。ただ、それにはバレンシア公爵家の安定が不可欠です。しかし、バレンシア公爵は、そうは思っておりません。自身の代で、公爵家を閉じる決意をしているようです」
「まぁ!それは本当ですの?」
「えぇ。本人の口から直接聞きました」
「……なんて、身勝手な」
「えぇ、身勝手極まりないですね。公爵家当主としての責任も、父としての責任も放棄している。はっきり言って、最低な男だと思います。ただ、ルドラ様が次期バレンシア公爵となる道が開ければ、状況は変わります。だからこそ、バレンシア公爵を説得出来るだけの情報が欲しいのです」
「それで、わたくしの所に来た訳ね?」
「はい。メイシン公爵夫人であるオバさまだからこそ、バレンシア公爵家の事は、良くご存知なのではないかと」
紅茶を飲みつつ私の話を聞いていたオバさまの口角が上がる。
「ふふふ貴方、バレンシア公爵夫人の弱味を握りたいのね?」
「はい」
「ふふ……ははは……」
「オバさま?」
突然、声を出して笑い出したオバさまに面食らう。
「あぁ、面白い。本当残念でならない。今からでも遅くないかしら?欲しいわ……」
「お、オバさま。私、変な事を言いましたでしょうか?」
「違うのよ。こちらの話だから気にしないで。ティアナちゃんの話を要約すると、ルドラ様とバレンシア公爵に血の繋がりはないが、次期公爵にルドラ様を据えたい。ただ、それにはミーシャ様が邪魔だから、彼女の弱味を握りたい。だから教えてって事ね。それで、彼女の何を知りたいの?」
「はい。ミーシャ様は、社交界でも有名な散財家だと言われています。夜会の度に新調されるドレスや宝飾品は、公爵家がいかに財力があるとはいえ、度を超えております。いずれ、破綻するのは目に見えています」
「そうね。あのお金の使い方は尋常ではないわ。誰が見たって、そのうち財政が破綻するだろうと分かる。それなのに、何度も忠告したのに聞く耳持たなかったわね」
オバさまが深いため息を零し、目を瞑る。同じ公爵家として、社交界の混乱を鑑みて、バレンシア公爵家の没落を食い止めるため立ち回っていたのはオバさまだった。ただ、それを本来しなければならなかったのは王妃である自分なのだ。誰にも相手にされない事をただ嘆くのみで何もして来なかった。お飾り王妃という立場を生み出したのは、他でもない自分自身だったのだ。そんな事に今、気づくなんて自身の馬鹿さ加減に嫌気がさす。
「ミーシャ様も馬鹿ではありません。誰が見ても破綻すると分かっている事に本人が気づいていない筈がない。だからこそ不思議だったのです。どうやって金を産み出しているのだろうと。私は、あの大量に作られたドレスや宝飾品の行方を調べました。そして、ミルガン商会という闇組織にたどり着いた。オバさまは、ミルガン商会をご存知ですか?」
「えぇ、知っているわ。若いお嬢さん達を相手にする小売業をしているわね。ただ、それだけではないけど」
「はい。調べれば調べるほど清廉潔白で、それがかえって怪しいといいますか……」
「ふふふ、そうね。簡単には、正体を見せないわ。つまり、ミルガン商会とミーシャ様の繋がりがある事は分かったけど、どう繋がっているかまでは分からなかったと。それで手詰まりになりわたくしの所へ来たのね」
「はい……」
「重い腰を上げたティアナちゃんに免じて、今回は手を貸しましょう」
「えっ⁈ 本当ですか。オバさま、ありがと……」
「ただし、全面的には協力しません。ヒントだけあげるから、後は自分で真相を掴みなさい」
やはり、オバさまは一筋縄では行かなかった。かつて、鬼教官であったオバさまの怖さを直に体験している身としては、ヒントをくれるだけありがたい。
「ノーリントン教会に潜入すれば何か分かるかもしれないわ。ただし、潜入するのは、ティアナちゃん貴方自身よ。貴方が、その目で見て、真相を掴んでいらっしゃい。王宮での裏工作は、こちらで全面的に引き受けますし、教会に潜入する手筈も全てこちらで揃えます。お飾り王妃という立場に胡座をかいていた貴方に、出来るかしら?」
オバさまは、全てを分かった上で私を試している。お飾り王妃と言われ安穏と生きる道に甘んじるか、それとも一歩を踏み出すか。
少しずつでも変わらなければならない。王妃ティアナとしてやるべき事をやると決めた。
「もちろんです」
数日後。メイシン公爵家のエントランスに停められた馬車を見て、深いため息を零す。
オバさまは約束通り、王妃の実家への里帰り休暇の申請許可をもぎ取り、例の教会へ下働きとして潜入する手筈を整え、あっという間に今日という日を用意してしまった。
侍女ティナの身支度を整え、最後までついて行くと追いすがるルアンナを振り切り、豪華な王妃用の馬車に乗り、メイシン公爵家へと到着した訳だが、オバさまの手際の良さに、こちらの気持ちが追いつかない。
執事の手を借り、豪華な馬車を降り、公爵家が用意した簡素な馬車へと乗り換える。
扉を開け、車内へと足を踏み入れ固まった。
「……タッカーさま?」
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