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ep9
ep9『ナイト・オブ・ファイヤー』 NEVER ASK ME WHY
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そこには────────満面の笑みでロードローラーを運転する佑ニーサンの姿があった。
「は!?佑ニーサン!?」
なんでここに、と俺が言い掛けた瞬間にウォンが叫ぶ。
「初代総長!!来てくれたアルな!!」
は!????
初代総長!?佑ニーサンが!?
全く意味も状況も分からず混乱する俺にを尻目に概史がゲラゲラと笑い始める。
「ちょwwwテライミフwwwなんで初代総長wwwなんでロードローラーなんスかwww」
ん~?と佑ニーサンは首を傾げる。
「あれ?言ってなかったっけ~?」
それに~と佑ニーサンは笑顔で続けた。
「僕、大型特殊自動車免許持ってるし、[締固め用建設機械運転特別教育]受けてるから~ロードローラー運転出来るし~?」
違う、そうじゃない!
なんでロードローラーだってのを聞いてるんであって、運転資格の有無を確認してる訳じゃねぇんだよ!!
佑先輩、と鈴木先輩が小さく呟いた。
まあ、鈴木先輩を助けに来てくれたんだろうが─────────
メキメキと音を立てて何もかもがロードローラーに飲み込まれていく。
さっきウォンが使っていたであろう、着火装置類のコードや各種部品も全て蹂躙されていく。
あちこちで悲鳴が上がる。
オーディエンス達は蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
愚羅淫怒(グラインド)陣営の雑魚どもも真っ青な顔で一目散に退却している。
────────そのはずだった。
ギャア、という叫び声と共に地面にダイブしている人物が目に入る。
愚羅淫怒(グラインド)陣営のヒョロガリの男だった。
見ると、足を地面に取られているようだ。
さっきウォンが仕掛けを埋め込む時にあちこち掘った穴の一つだろう。
ヒョロガリの男は必死で足を抜こうともがいている。
俺は後ろを振り返った。
ロードローラーが直進するバキバキという大きな音は段々とこちらに近付いてきている。
「おい!馬場!こっちだ!」
俺はヒョロガリの男の腕を掴み、思い切り引っ張った。
「え……!?」
俺はコイツの腕を引っ張りながら身体を捻り、ロードローラーの進路の端に転がり込んだ。
「え……!?」
ヒョロガリの男は困惑した表情で俺を見つめた。
「お前、どうして俺を……」
それになんで名前を、と小さく呟くヒョロガリの男に対し、俺は適当にこう答えた。
「さっき店の前でお前らが会話してたの聞いてたからさ。すまんな、勝手に」
どうして、とヒョロガリの男はなおも呟く。
別に、と俺は答えた。
「俺んちさ、父ちゃんも母ちゃんも死んでんだよ。だから会えない。けどさ」
よく知らんけどお前んとこはどっちかは生きてんだろ?と俺が言うと馬場は黙った。
「会いたきゃいつでも会えるんだろ?父ちゃん母ちゃんを悲しませんなよ」
「………!」
俺がそう言うと馬場はそれきり黙り、暫くしてから口を開いた。
「……町外れの廃墟だ」
え?と俺が聞き返すと馬場はこう続けた。
「そこに羽威刄闇(ワイバーン)の前総長の奥さんは連れてかれてる。見張りは一人だけだ」
「……!」
どうしたんだ急に!?
俺が絶句していると馬場はこう続けた。
「いいから早く行け」
どういうことだ!?
「お前、なんでそれを……!?」
俺がそう訊くと馬場はこう言った。
「羽威刄闇(ワイバーン)にも骨のある奴がいたんだな。もっと早くにお前と出会えてればな」
「は!?佑ニーサン!?」
なんでここに、と俺が言い掛けた瞬間にウォンが叫ぶ。
「初代総長!!来てくれたアルな!!」
は!????
初代総長!?佑ニーサンが!?
全く意味も状況も分からず混乱する俺にを尻目に概史がゲラゲラと笑い始める。
「ちょwwwテライミフwwwなんで初代総長wwwなんでロードローラーなんスかwww」
ん~?と佑ニーサンは首を傾げる。
「あれ?言ってなかったっけ~?」
それに~と佑ニーサンは笑顔で続けた。
「僕、大型特殊自動車免許持ってるし、[締固め用建設機械運転特別教育]受けてるから~ロードローラー運転出来るし~?」
違う、そうじゃない!
なんでロードローラーだってのを聞いてるんであって、運転資格の有無を確認してる訳じゃねぇんだよ!!
佑先輩、と鈴木先輩が小さく呟いた。
まあ、鈴木先輩を助けに来てくれたんだろうが─────────
メキメキと音を立てて何もかもがロードローラーに飲み込まれていく。
さっきウォンが使っていたであろう、着火装置類のコードや各種部品も全て蹂躙されていく。
あちこちで悲鳴が上がる。
オーディエンス達は蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
愚羅淫怒(グラインド)陣営の雑魚どもも真っ青な顔で一目散に退却している。
────────そのはずだった。
ギャア、という叫び声と共に地面にダイブしている人物が目に入る。
愚羅淫怒(グラインド)陣営のヒョロガリの男だった。
見ると、足を地面に取られているようだ。
さっきウォンが仕掛けを埋め込む時にあちこち掘った穴の一つだろう。
ヒョロガリの男は必死で足を抜こうともがいている。
俺は後ろを振り返った。
ロードローラーが直進するバキバキという大きな音は段々とこちらに近付いてきている。
「おい!馬場!こっちだ!」
俺はヒョロガリの男の腕を掴み、思い切り引っ張った。
「え……!?」
俺はコイツの腕を引っ張りながら身体を捻り、ロードローラーの進路の端に転がり込んだ。
「え……!?」
ヒョロガリの男は困惑した表情で俺を見つめた。
「お前、どうして俺を……」
それになんで名前を、と小さく呟くヒョロガリの男に対し、俺は適当にこう答えた。
「さっき店の前でお前らが会話してたの聞いてたからさ。すまんな、勝手に」
どうして、とヒョロガリの男はなおも呟く。
別に、と俺は答えた。
「俺んちさ、父ちゃんも母ちゃんも死んでんだよ。だから会えない。けどさ」
よく知らんけどお前んとこはどっちかは生きてんだろ?と俺が言うと馬場は黙った。
「会いたきゃいつでも会えるんだろ?父ちゃん母ちゃんを悲しませんなよ」
「………!」
俺がそう言うと馬場はそれきり黙り、暫くしてから口を開いた。
「……町外れの廃墟だ」
え?と俺が聞き返すと馬場はこう続けた。
「そこに羽威刄闇(ワイバーン)の前総長の奥さんは連れてかれてる。見張りは一人だけだ」
「……!」
どうしたんだ急に!?
俺が絶句していると馬場はこう続けた。
「いいから早く行け」
どういうことだ!?
「お前、なんでそれを……!?」
俺がそう訊くと馬場はこう言った。
「羽威刄闇(ワイバーン)にも骨のある奴がいたんだな。もっと早くにお前と出会えてればな」
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