[200万PV達成]それを捨てるなんてとんでもない!〜童貞を捨てる度に過去に戻されてしまう件〜おまけに相手の記憶も都合よく消えてる!?

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ep.3.

ep3 . 「嘘つき黒ギャルと初めての男女交際」 失くした純潔

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おい、と俺が声をかけると諸星キクコは手に持ったスクールバッグを思わず落としてしまう。

今朝から午前中にかけて雨が降っていたせいか、公園の地面には水溜りができていた。

スクールバッグは浅い水溜りの真ん中に着地している。

あ……と小さく呟いた諸星キクコは急いでスクールバッグを引き上げる。

スクールバッグには不釣り合いな大きめの黒いリボンは泥だらけになっていた。

泥だらけに汚れた黒いリボンをそっと手で撫でた諸星キクコはその瞬間、糸が切れたように声を上げて泣き始めた。

俺はメチャクチャ困惑した。

さっきまでブチのめす!くらいのテンションだったのだが一転してパニックになる。

俺が泣かせたみてーじゃねーか。

いや、確実に俺が泣かせたよな。

どうしていいか分からなくなった俺はただオロオロとするだけだった。

諸星キクコは幼稚園児のように大声を上げて泣き始めた。

どうすりゃいいんだよ……

俺は途方に暮れてしまった。

ヤケクソで学ランのポケットに手を突っ込む。

ポケットの中でふと、柔らかい感触に行きあたる。

俺はその柔らかいものをポケットから出してみた。

昨日、泣いてる時に御月が渡してくれたタオルハンカチだった。

泣いている昨日は気づかなかったが、“とかげ” と“トカゲのおかあさん” が刺繍されている。

昨日号泣してしまった俺が使ってしまっていたものだったが、ポケットの中にはこれしかないので仕方なかった。

「……泣くなよ、悪かったよ」

俺は諸星キクコにタオルハンカチを差し出した。

……なんでアンタまでこういうの持ってるのよ、と諸星キクコは更に泣いた。

どれくらい時間が経ったろうか。

諸星キクコが泣いている最中、俺はずっと横のベンチに座っていた。

よく分からないが泣きたいだけ泣いたらいいんじゃないかと思った。

昨日の俺と御月がそうだったからかもしれない。

ひとしきり泣いた後、諸星キクコはペットボトルの紅茶を飲みボソリと呟いた。

「……アンタの言うとおりよ。マジでそう」

「言うとおりって?」

俺は慎重に聞き返す。

「……アイツにアタシは相応しくないわ。ホントそうなの」

売り言葉に買い言葉とはいえ、ヒートアップして言い過ぎてしまった俺は後悔していた。

「さっきのなら謝る、悪かったよ」

そうじゃないの、と諸星キクコは静かに首を振った。

「……アタシ、本当に汚いの」

汚れちゃったの、と諸星キクコは再び涙をその膝に落とした。

どういう意味か分からず俺は聞き返した。

「さっきのスクバのリボンの事か?」

マジで悪かったよ、と俺は心底すまない気持ちになった。

「……そうじゃないの」

諸星キクコは俺の目を見つめて言った。






「アタシ、もう処女じゃなくなっちゃったの……」


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