どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

文字の大きさ
397 / 944
-第五章-ウィンタースノー連邦-スノーピース~ドワーフファミリア編-

-第五章一節 殺気立つ?マサツグとエンジンルームと命-

しおりを挟む



__コッ…コッ…コッ…コッ……


「…でさぁ!…あの時こう言って……ッ!?…」


「ッ!?…な、何だこの鋭い眼光!?…

…それにまるで何人も葬って来たかの様なこの強烈なプレッシャー!!…

…コイツ!…殺る気か!?…」


__コッ…コッ…コッ…コッ………ッ?……え?…


マサツグ達を乗せた飛行船がオータムクラウドを離れて数十分後…慣れたと言う

マサツグはシロとフィロを連れて艦内を散策、色々と面白そうな物を見て回ろう

とするのだが…その艦内での出来事、すれ違う者達は皆マサツグを見ては何やら

凝視をし始め!…と言うのもある者は驚いた様子で目を見開き、またある者は

警戒した様子で身構え!…すると当然マサツグもそんな者達に驚いた反応を見せる

のだが、関わらない様にスッとその者達の隣を通り過ぎて行くと、事無きを

得る!…だが勿論そんな様子を見せて来る者達の様子にマサツグは戸惑い!…

何か有るのか?と考えつつ、マサツグがいつもの様にフィロの手を引きながらシロを

腹にくっ付け歩いて居ると、フィロが徐に呆れた様子でツッコミを入れる!…


「……はあぁ~…マサツグよ…

やはり無理をしてまで付き合わんでも良いのじゃぞ?…」


「ッ!…え?…いや無理はしてないと思うんだが?…

それに俺も色々と見て周りた…」


溜息を吐きながらマサツグに一言…無理をするな!と心配の声をマサツグに掛けて

行くのだが、マサツグは何の事か分かって居ない様子で返事…その際手を繋いで

いるフィロに視線を落とし、首を傾げまではしないものの何故?と言った挙動を

フィロの目の前でして見せると、更にフィロは言葉を続ける。この時丁度通路の

途中で壁に掛けられて有る姿見をふと見つけて行くと、フィロはそれを指差し

ながら確認を…今一度自身の顔をその姿見で見る様にマサツグへ注意をし始め!…


「…ッ!…丁度良い…そこに姿見があるじゃろ?…

そこで自身の顔をよく見てみると良い…

…確かに慣れては来たみたいじゃが…

…青褪めるを通り越して…殺気を放って居る様にしか見えぬぞ?…」


「ッ!…え?……ッ!?…うおぉ!?…顔怖っわ!?…」


「……無自覚とは…余程なんじゃろうなぁ?…」


マサツグも突然そんな事を言われたので戸惑いつつ!…それでも言われた通りに

その姿見に自身の顔を映し込んで行くと、そこで自身の顔がまるでゴルゴ13!…

いやそれ以上に何か殺気めいた!…とにかく人相が悪い自身の顔を目撃して行き、

無自覚だったのかやっている本人が酷く驚いた反応を見せて居ると、フィロは

更に呆れて見せる!…この時その無自覚と言う言葉に如何しようも無いと呟いて

行くと、首を左右に振っては遂に笑い…するとそんな様子を見ている傍からは

何やらボソボソ!と…耳打ちをし合う様な会話がふと聞こえて来出し、否応なしに

その言葉がマサツグ達の耳に届いて来ると、更にマサツグを慌てさせる!…

と言うのも!…


{……ねぇ?…アレって誘拐とかそう言うのじゃないわよね?…

何か手を握っている男の方がめっちゃ怪しいんだけど?…}


{っ!…いやいや!…確かにあの男性の方はぁ……まぁ目付き悪いけど…

だとしてもあの手を繋がれて居る子…かなり度胸有り過ぎでしょ?…

自身を誘拐しようとして居る相手と手を繋ぐ!……うん…

あんな平常心を保っては居られない筈!…}


__うぅ~ん!!………


{ッ!?…何かめっちゃ豪い言われようされてる!?……ッ!…

…だからすれ違う人皆あんな奇妙な様子を見せて居たのか!…

…やれやれ…}


その妙に殺気立ったマサツグは当然周りからは悪人面に見られており、一目に

悪人と決めたよう言葉を!…この時フィロを連れて歩いて居る事からマサツグを

誘拐犯と考えた様で、しかしフィロが平然として居る事から周りは訝しみ!…

どっちが正しいのかと判断が付かず!…とにかく周りがその関係性について何か

悩む様な反応を見せて居ると、マサツグも気が付いた様子で慌て出す!…その際

これ以上自身の顔を見られない様に隠しながらその場を後にしようとするのだが、

その行動が余計に不審者感を煽り!…


__スッ…コッ…コッ…コッ…コッ……ッ!?…ジィ~~~!!…


{っ!?…うぇえぇ!?…何でそんなに見られ!?…

と、とにかくここを後に!…}


__…数分後……


「ぜぇ!…ぜぇ!……こ、ここまでくればもう大丈夫だろう!…

…はぁ~…にしても何でこんな事に?……って、おやぁ?…これは?…」


マサツグがその場から姿を消すまでその者達はジッと凝視!…当然マサツグも

そんな視線に更に戸惑い!…とにかくその場から逃げる様にして別の場所へ!…

そして無事に逃げる事に成功した所で自身の顔が如何してこうなってしまった

のか?と…その事を考えながらまた通路を歩き、ふとある物がマサツグの目に

留まって行くと、マサツグはそれを手に取るなり目を通す。この時マサツグが

手に取った物と言うのはフリーペーパーのパンフレットで、そこには飛行船の

紹介が!…

 ---------------------------------------------------------------------------------

        [快適な空の旅を貴方に!! ヴェール号 案内地図]


まず初めに:本日は本船ヴェール号にご搭乗頂きありがとう御座います!!

この船は全長230m 最大体積が約10万5千立方mの大型飛行船となっております。

浮力にはノヴァスタークラウドガスが使用されており、エンジンにはドワーフの

技術が詰め込まれたドワーフ製6気筒ブレーメンエンジンが採用されています!

最大60トンの荷重の運搬が可能になっております!

ちなみに万が一ワイバーンなどの翼竜に襲われましてもこの船には対迎撃装置が

配置されている為、10m級のワイバーンが襲って来ましても迎撃が可能となって

おりますから安心して空の旅をお楽しみください!!


一階: 操舵室 観覧室 貨物室 エンジンルーム

二階: 客室(全200室) 談話室 娯楽室

三階: レストラン バー 

………

 -------------------------------------------------------------------------------

「……当然ながら聞いた事の無いガス浮力材の名前が書かれて有る…

…んでもって一番気になる事も書かれて有るんだが?……それに三階のバー…

…なるほど…うっかりこの事を言ったからアイツは拉致られたのか…ご愁傷様…

…ッ!!…」


恐らくオリハが手に入れたモノと同じで有ろう…そこには気になる単語が色々と…

中でも聞いた事の無い浮力材ガスにワイバーンなど!…更には件のバーの事が書かれて

有るのを発見し、オリハはこれのせいで消えたのかと一人理解した様子で反応を

示すと、オリハの冥福を祈り出す…そしてもはやその後の展開も読めているのか、

徐に大きく溜息を吐こうとするのだが…それよりもふとマサツグの頭の中である

単語がスッと過り!…改めてその手に入れたパンフレットに目を通し始めて行く

と、その事で頭が一杯になる!…


__パラァ……ッ!…ヨジヨジ…ヨジヨジ……ヒョコッ!…


「……何この10m級のワイバーンって?…何それ美味しいの?…

迎撃可能とは書いて有るけど…それって倒してる訳じゃないよな?…

………」


マサツグがパンフレットに目を通して居るとフィロも気になったのか、シロの

真似をするようマサツグの体を攀じ登り…すると次にはマサツグの肩口から

顔を覗かせ、そのマサツグの見ているパンフレットに目を向け出すと、一人

黙々とパンフレットの内容を読み始める!…その際マサツグもそんなフィロの

様子を放置すると、先程から気になる単語で頭を悩ませ!…と言うのもマサツグが

気になった単語と言うのはワイバーンの文字で!…それも襲って来る様な事が

書かれて有り!…万が一そのワイバーンに襲われたらと考えると、また青褪めた

様子でフラグめいた事を考えるのだが!…


「…ふむふむ……ッ!…おぉ、エンジンルーム内覧可能とな!?…

のぅのぅマサツグや!…わっちはこのエンジンルームに行ってみたいのじゃ!!」


「ッ!…エ、エンジンルーム?…別に構わんが?…」


そんなマサツグの考えをぶち壊す様にフィロは自身の欲望に忠実!…パンフレット

からエンジンを見る事が出来ると知り、嬉々とした様子でマサツグにエンジンを

見たい!と懇願するよう言い出すと、マサツグを戸惑わせる!…それこそ先程まで

青褪めた様子をマサツグは見せて居たのだが、そのフィロの意外な言葉で悩みが

吹き飛んだよう目を見開き!…とにかく戸惑った様子でマサツグも思わず許可を

出してしまう始末で有り!…フィロもその返事を聞いて子供のよう目を輝かせ!…

歓喜の表情を浮かべてマサツグから飛び退いて行くと、先程まで握っていた手に

スッと駆け寄って見せる!…


__パアァ!!…ピョイン!!…カラコロ♪…ガッ!!…


「…よし!!…では向かうとするか!!…

この未知なる物のエンジンとやらを!!…」


「ッ!?…ちょ!!…ちょっと待て!!…

そんなに慌てて引っ張らなくてもエンジンは逃げないだろぉ~!?…」


マサツグと手を握り直すなり早くと、マサツグを急かしてはグイグイとその握った

手を引っ張り出し!…マサツグもそんなフィロの様子に更に戸惑い!…いきなり

キャラが変わった!?とばかりにフィロへ落ち着くよう声を掛けるのだが、

フィロはマサツグの言う事を聞こうとはしない!…その様子はまるで遊園地に来た

子供の様で、マサツグはフィロに引っ張り引っ張られ!…となるとこの時マサツグ

の表情には変化が見られ…それまで高所と言う事に異様なまでの緊張感を見せて

居たのだが、フィロに引っ張られる事でいつもの様子に!…自身の子供達に振り

回される親の様子に戻って居り、フィロと共にそんな戸惑いっぱなしの様子で

エンジンルームへ続く通路を…一階の中央通路を何も考えずに歩いて居ると、ふと

天井のスピーカーより艦内アナウンスが流れ始める。


__ピンポンパンポ~ン!!…


「この度このヴェール号にご搭乗頂き、誠にありがとう御座います!…

この艦は現在ウィンタースノー連邦…スノーピースに向かっております…

到着予定は三日後…三日後となっております…

到着までの三日間…存分に空の旅をお楽しみくださいませぇ!…」


__ピンポンパンポ~ン!!…


「……三日間か…俺ちゃんと生きてるかな?……ッ!!…」


ふと流れ出した艦内アナウンスからは乗客に向けてへの案内が…改めて何処に

向かって居るのかを放送し出し、その旅路に掛かる時間も…三日間の空路で

ある事をマサツグは耳にし、改めて三日間も空の上かと思わず不安げな言葉を

漏らして居ると、いつの間にか目の前には物々しい扉が見えて来る!…すると

その扉のドアプレートには「エンジンルーム」と、放送を耳にして居る内に

その件のエンジンルームへと辿り着き!…フィロは嬉々とした様子でその扉の

ドアノブに手を掛け始め!…意気揚々とその中にマサツグを引っ張って中に

入って行こうとすると、そこで更に大掛かりなエンジンを目にする!…


__ガチャッ!!…ギイィ…ゴウン、ゴウン、ゴウン、ゴウン!!!…


「ッ!?…おおおぉぉ~!!…動いて居る!!…動いて居るぞ!?…

これがこのカラクリの心臓部と言う事じゃな!?…おぉ~!!…」


「……いや…動いてないとまずヤバいって言うか……まぁいいか…

フィロが喜んでるみたいだし…ってか、さすがの規模だなぁ…

現実リアルでもこんなの見た事ねぇや…」


扉を開けるとすぐさま忙しない様子でエンジン音がお出迎え!…パンフレットに

書かれて有ったドワーフ製のエンジンがけたたましく稼働をしている。そして

それを見てフィロが更に目を輝かせ歓喜に震え始めて居ると、その足は自然と

そのエンジンの方へと近付いて行き!…エンジンにはブレーメンと言うだけ

有ってロバ・犬・猫・ニワトリのモチーフが描かれたプレートが掲げられて

あり!…そのエンジン周りには動力を伝達する為の配管か…壁に張り巡らされる

よう鉄製のパイプがタコ足状に何本を這っている様子が伺えると、思わずその

様子にフィロが息を飲んで見せる!…そしてフィロは感動した子供のよう当たり

前の事を口にすると、マサツグもそのフィロの言葉に呆れたようツッコミ!…

改めてそのエンジンのデカさに驚きを覚え!…現実でもこんなエンジンを見た事が

無い!と口にすると、フィロは更に興奮した様子で手を放す!…


「おおぉぉ~~!!!……して!!…

してこの鉄の箱はどの様にして動いて居るのじゃ!?…

何か使役して中に封じ込めて!!…」


「ッ!?…鬼かお前は!!……そうだなぁ…

一から説明すると色々面倒だが…

とにかく生き物等は使ってないからな!?…断じて!!…」


「ッ!?…では別の物を用いて動かして居ると!?…はえぇ~!!……」


マサツグの手を放すとエンジンに限界まで近づいて行き!…その構造に興味を

持った様子で疑問を口にすると、さすが魔王様と言わんばかりの発言をする!…

するとそのフィロの言葉にマサツグも驚き戸惑った様子で、すぐさま否定!…

その際ツッコむ様にしてンな訳無いとフィロに言い!…一応原理は知って居る

ものの説明するのは面倒と言葉を口にして行くと、とにかく生き物論を

否定する!…するとそのマサツグの言葉に納得したのか、フィロは振り返って

返事!…しかし次にはまたその興味はエンジンに向き始め!…やはり物が気になる

のか尻尾を振りながらに上機嫌の様子を見せて居ると、マサツグもそんな様子を

微笑ましく思う!…


「……はあぁ~、やれやれ……全く!…

…シロも見て居ないか?…珍しいぞ?…

飛行船のエンジンなんて滅多に見れない…」


__………。


「シロちゃ~ん?…」


思わず反射的にフィロの様子に呆れてしまい…子供の様に感じてしまうと、ふと

子供繋がりでシロの事もハッとを思い出す!…そしてシロの事も構わねば!と

言った様子で折角だからエンジンを見る様に声を掛けて行くのだが、やはりシロは

見向きもせず!…その際ここまでずぅっとシロはマサツグにくっ付いたままの

状態であり、さすがのマサツグとしてもいい加減に心配になって来た様子で再度

シロに声を掛けて行くのだが、やはりシロは返事をしない!…それはまるで

不機嫌と言った様子にも見えるのだが、完全にそうとは言い切れないモノでも

あり!…とにかくマサツグとしても一度シロの顔を見てみよう!と…それこそ

くっ付いて来るシロを引き剥がしに掛かろうと考えるのだが、シロはそれに

気付くなり無言で抵抗をして見せる!…


__………。…ガッ!…ギギギギ!!……


「ッ~~~!!…だはぁ!!…はあぁ~……

駄目だ!…やっぱ離れねぇ!…

…これ以上やると服が伸びちまうし……うぅ~ん…」


マサツグがシロの両脇に両手を入れて掴むと持ち上げる様にして引き剥がそう

とするのだが、シロは絶対に離れまい!と言った様子で体に力を入れ!…両手

両足でしっかりとマサツグの事をホールドして見せ!…マサツグにハッキリと

抵抗の意思を見せて行くと、マサツグもそれを承知の上で引き剥がそうとする!…

しかし実際にやってみた所でシロが離れる事は決してなく、寧ろ被害が出た

様子で…そして遂にはマサツグが折れた様子で諦めてしまい!…息を切らしつつ

やはり駄目だったと疲れた様子で言葉を零し考えて居ると、フィロは最初から

分かって居たと言った具合に話に乗る!…


「……恐らく幾ら剥がそうとしても無駄じゃと思うぞ?…

今のそやつは言わば呪詛!…

然るべき手順を踏まぬ限り外れる事の無い呪いの様なモノじゃ。」


「ッ!?…の、呪いって!!…

……やっぱ原因はアレ?…」


この時フィロはシロの事を呪いと言って例え話をすると、解呪するには方法が

要る!と…それはさも自分は解呪する方法を知って居ると言った様子で話を

マサツグにして見せ、何ならマサツグもその方法を知って居る筈と更に言葉を

続けて行くと、今だエンジンに夢中になって居る様子を見せて居た!…すると

マサツグもそんなフィロの例え話を聞いて思わず戸惑いを露わにすると、

次には一応理解をして居る様子で…徐にスっと視線を落としてはシロの頭に

目を向け!…たどたどしくも確認するよう一言言葉を口にすると、フィロは

そのマサツグの言葉に反応するよう返事をする!…


「……わっちとてマサツグが神滅鬼にやられた時!…

何とも言えぬ恐怖を覚えたモノじゃ!…まるでこの世の終わりの様な!…

頭に血が上ってはもう何も考える事が出来ず!…

ただただ神滅鬼に対して殺意しか沸いて来ん様になって居った…

…してわっちでそれじゃ…その白いのとなるとまた話は変わって来るじゃろうて…

確かに幼子としては些か強過ぎる所は有るが…それでもやはり子供!…

自身より!…それもマサツグ以上に強い奴を前に!…

何より目の前で自身の親が殺されて居るのじゃ、当然恐怖を否応にも

覚えるモノじゃろうて…その時の白いの…

相当に不安を覚えたモノじゃろうなぁ?…」


「ッ!………」


フィロはエンジンを見詰めたまま話をする!…と言うのも話し出したのはやはり

あの時マサツグがやられた時の事であって、フィロはその時感じた自身の感情を

吐露!…神滅鬼に対して殺意を覚えたと…マサツグが一時的ながらも死んだ事に

絶望したと話をすると、今度はシロの事について話をする!…その際さすがに

シロの感情まで読み取る事は出来ないながらも、おおよその予想は付く!と…

その時感じたであろうシロの心を口にし出し、シロが酷く恐怖!…不安を覚えて

居たであろう事をマサツグに話すと、マサツグも思わずハッとする!…それは

別に説教を受けているとかそう言う訳ではないのだが、何か反省を覚えるモノで

有って…とにかくそんなフィロの話を黙って聞き…そしてふと思い出した様に

あの時の事が頭の中でフラッシュバックし始めると、改めて自身の中で答えを

見つける!…


{…そう言えば…目ェ覚ました時…シロ…顔をクシャクシャにして泣いてたっけ…

目が覚めた事を奇跡が起きた様な顔でパッと目を見開いて…

俺に抱き付いて来てたっけか……まぁ当たり前か…

フィロの言うとおりで実の親じゃなくも育ての親でも!…

その相手が死ぬと分かれば必死になる…それは俺達でもそうだ……

……こうやって考え直すと……心配掛けちまったな……}


__……スゥ…ポン…ッ!……なでなで…なでなで…パタパタパタパタ!…


原因としては恐らく仕方のない事なのだろうが、それでも理解が出来る所で…

シロが泣いて居た事を思い出しては当たり前!と…フィロの言って居た言葉の

意味を再度理解する様に自身の中でその気持ちの整理をし始めて行くと、

徐々にその解呪方法を理解する!…そして自身の命の軽さについて改めて

反省の色を見せて行くと、マサツグは徐にシロの頭に手を…するとシロも

そんなマサツグの行動にピクッと反応をして見せ、マサツグが頭を撫で

出した事で尻尾をブンブン!と…それこそ甘える様にしてマサツグの腹に

顔を埋めて見せると、更にギュッと抱き付いて見せる!…そして…


__……ヒョコッ!…ッ!!……。


「……ゴメンな?…シロ…」


__ッ!……うるうるうるうる!!…ギュウゥ!!…スンッ!…スンッ!…


時間にして約二週間?…久しぶりにマサツグはシロの顔を目にする!…そこには

少しばかり大人になったシロの表情が有るのだが、やはり何処かあどけなさが

残って居る様子が有り…しかしマサツグからするとそんなシロの表情を見て

思わず戸惑ってしまう所が有る訳で、若干目を見開きシロの事を凝視して見せる

と、次には微笑んで徐に謝り出す!…それは今まで心配を掛けた事に対して、

シロの気持ちを考えて居なかった事に対してであり!…するとシロはそんな

マサツグの言葉を耳にして目を潤ませ!…直ぐに理解したのかまたマサツグに

甘えるようギュッと力を込めて抱擁をすると、グスグスと泣き出す!…さてある

意味でこうして蟠りが少し溶けた様な気にマサツグがなって居ると、フィロも

そろそろエンジンに興味が無くなって来たのか?…


「……さて、そろそろ…」


__クルッ!…トトトトトト!!!…


「マッサツグ~~!!♥」


__ンバッ!!…ガシイィィィ!!!…ッ!?!?…


フィロは徐にクルッと振り返るなりマサツグへ向かって駆けて行き!…勢いを

付けた所でマサツグに飛び掛かるようフッと踏み切って見せると、次には

マサツグの顔を仕留めに掛かる!…すると突如飛び付かれた事でマサツグの腰は

くの字に曲がり!…宛らリンボーダンスでもしているかの様!…何やら珍妙な

形でマサツグが踏ん張るよう倒れまいと頑張って居ると、そこへ整備士達が

点検に…


__…ガチャッ!!…ギイイィィィ!!!…


「……さて?…午後の点検も頑張り……ッ!?…」


「な、何だこれ!?…何をやって!?…」


「ふんぎぎぎ!!!…」


「ッ!!…おぉ~さすがマサツグ!!…

じゃがここからどの様にして戻るのか?…

…くっふふふふ♪…がぁんばれ♪…がぁんばれなのじゃ♪」


恐らく休憩から戻って来たのであろう…扉を開けてまず目にしたのはそんな

リンボーな状態のマサツグで有り!…何ならその顔にはロリ巨乳の妖狐が、

更には腹に犬?…狼の幼女もくっ付いて居り、何が何だか分からない状態で

固まって居るので整備士自身も何か判断に困る様な反応を見せて居ると、

マサツグは必死に倒れまいと耐えていた!…それこそ腹筋に力を入れると、

元に戻ろう!と…するとそんなマサツグの様子にフィロは無邪気に笑って見せ、

応援する様な言葉を口にすると、マサツグもそれ相応の報復に打って出る!…


__ッ~~~!!!…ガッ!!…


「ッ!…へ?…」


「…フン!!!」


__グオンッ!!…ゴイィ~~ン!!!…


後ろから見られて居るにも関わらず!…マサツグは顔に張り付いて居るフィロを

捕獲すると、若干自身との間を開ける様にして抱えて見せる!…するとこれには

フィロも若干戸惑った様子で反応をすると、戸惑いの言葉をポツリ…しかし

マサツグは構わず腹筋に力を入れると一気に上体を起こし始め!…すると丁度

マサツグの起きた反動でバッティング!…マサツグが勢い良くフィロの額に

向かって頭突きを当てて行くと、フィロもその反動で頭が後方に吹き飛ばされた

様な反応を見せる!…その際頭突きが繰り出された瞬間辺り一帯には鈍い音が!…

それこそ反響すると言った事は無いのだが、何かいたそうな音がふと聞こえ!…

フィロもフィロで両手を額に当てては悶絶!…声にならない様子で何か呻き声の

様なモノを上げ始めて行くと、マサツグも辛かったとばかりに息を切らす!…


「お!…おぉ!!…おぉお!?……」


「ぜぇ…ぜぇ……こ、腰が砕けるかと思った!……」


「{ッ!?…ッ!?!?…な、何なんだ?…一体何が起きてるんだ?…}}×2


頭突きを喰らった箇所を手で押さえてはマサツグに抱えられたまま仰け反って

見せ!…マサツグも息を切らしたまま腰がキツイと言葉を零すと、頭突きを

喰らわせたフィロに視線を向ける!…それは文句有り気な様子にも見えると

ただ何も言わずに凝視し続け!…すると暫くしてフィロも徐々に復帰をし始め、

カクンと元の体勢に戻るよう!…痛がりながらも突如プンスカとマサツグに

対して怒りを露わにし始めると、文句の言葉を口にする!…


「ッ~~~!!!…つぁ~~!!!…い!…いぃ!!…

いきなり何をするのじゃ!!!…危うく意識が飛び掛けたではないか!!!…

この様な可憐な乙女に向かって頭突きなど!!!…

紳士に有るまじき行為じゃぞ!?」


「やっかましいわ!!!…

大体いきなり人の顔に向かって飛び付いて来る事自体可笑しいだろ!?…

しかも勢いまでつけて来やがって!!…腰が折れるかと思ったわ!!!…

終いには煽る様に頑張れ頑張れって抜かしやがって!!!…

それに大してダメージは入って無いだろ!?」


眼に涙を浮かべつつ額を摩り…徐々に意識がハッキリして来た様子で言葉を口に

すると、フィロはマサツグに猛抗議をし始める!…その際フィロの頭の上には

何かエフェクトが…それはまるでスタンでも入ったかの様に星が2~3個舞っては

クルクル!と…更には古典的にも額にはバッテンの絆創膏が張られて有り!…

とにかく痛かった!と文句を口にし、自身の事を乙女と言ってマサツグに非常識と

非を認めさせる様に言葉を続けて見せると、マサツグもその文句に対して

抗議をする!…この時先に仕掛けて来たのはそっちであると明言すると、

腰が辛かった!と文句を続け!…更にはあの応援も許されない!と…頭突きを

繰り出した事に関してはお仕置きと口にし!…ダメージも然程は言って居ない事を

口にすると、フィロと口論を続けて見せる!…


「ッ!?…ダ、ダメージ云々の話ではないわ!!!…

…全く!!!…お嫁さんに向かって頭突きなど!!…

一体どの様に育ってきて!!…」


「ッ!?…そっちこそ勝手に捏造すんじゃねぇ!!!」


{{……いや、痴話喧嘩は余所でやってくれ…作業をしたいのだが?…}}×2


マサツグにツッコまれた事でフィロもタジタジ!…しかしやはり許せない様子で

文句を口に!…その際いつもの様に自身の事をマサツグのお嫁さんと言い張り

始め!…マサツグもその言葉に対していつもの様にツッコミを入れると、そんな

様子を見せられている整備士達はただただ戸惑うばかりなのであった!…

と言うよりも…作業をさせてくれとマサツグ達に退去を願うのであった!…

しおりを挟む
感想 63

あなたにおすすめの小説

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

俺の召喚獣だけレベルアップする

摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話 主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉 神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく…… ※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!! 内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません? https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

そう
ファンタジー
ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密

藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。 そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。 しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。 過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

【完結】元ゼネコンなおっさん大賢者の、スローなもふもふ秘密基地ライフ(神獣付き)~異世界の大賢者になったのになぜか土方ばかりしてるんだがぁ?

嘉神かろ
ファンタジー
【Hotランキング3位】  ゼネコンで働くアラフォーのおっさん、多田野雄三は、ある日気がつくと、異世界にいた。  見覚えのあるその世界は、雄三が大学時代にやり込んだVR型MMOアクションRPGの世界で、当時のキャラの能力をそのまま使えるらしい。  大賢者という最高位職にある彼のやりたいことは、ただ一つ。スローライフ!  神獣たちや気がついたらできていた弟子たちと共に、おっさんは異世界で好き勝手に暮らす。 「なんだか妙に忙しい気もするねぇ。まあ、楽しいからいいんだけど」

処理中です...