どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-

すずめさん

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-第三章-サマーオーシャン連合国-エルフの国編-

-第三章三十九節 終わった話し合いとナターシャの呼び出しと族長の説教-

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さて、急遽試練を受ける事になったアルス達…マサツグも何とかアルスに

決闘を代わって貰う?…形で難を逃れる事になったのだが…違う意味で

問題が発生しようとしており、本来の目的である和平の話は今一度頓挫

していた…そして場面はアルスがナターシャを試練の相手として指名した

場面で、マサツグはそれを擁護するよう話を考えて居ると、その必要は

無いとばかりにマルティスが話を進め出す。


「……ほう?…ナターシャで良いのか?…」


「……あの日の事を言うなら私とてお前に遺恨が有る!…

それこそコイツに助けられて難を逃れられたが!…

コイツが居なければ今頃!……故にその汚名を払拭する為!…

今一度手合わせを願う!!…」


「え!?…えぇ!?…」


まるで承諾した様にマルティスがアルスに最終確認を取り始めると、アルスは

ジッとナターシャを見詰め!…その際ナターシャの事は知って居るとばかりに

夜襲の時の事を話し出し!…この時マサツグの事も指差して助けられた事を

口にすると、一度負けた様な感じで話を進める!…そして本人はリベンジ!…と

言った様子で目に闘志を漲らせて居ると、指名されたナターシャは戸惑い!…

何なら計算と違う!…と言わんばかりに慌てており!…ただ言葉にならない

様子でワタワタとして居ると、マルティスが更に話を進める!…


「……了解した…では汝の相手はこの…ナターシャが務める!…

ナターシャは一筋縄では行かぬ…覚悟して掛かれ…」


「…貴様こそあの約束を反故にするでないぞ!…

私が勝ったら!…」


「…あぁ、問題無い…話してやるとも…但し!…

試練に打ち勝つ事が出来れば…な?…」


「ッ!……フン!…」


もはや本人の意思など知った事では無い様子でマルティスが同意をすると、

ナターシャの相手はアルスに決まり!…ナターシャも反論出来ないまま

慌て続けており!…その表情を青褪めさせ!…マサツグみたく如何して

こうなった!?…と言わんばかりの表情を見せると、自身の両手を両頬に

当ててはショックを受ける!…そしてそんなナターシャの事など御構い

無しに、マルティスは続けてアルスに忠告をし始め!…だがそれに対して

反論するようアルスも噛み付き!…そんなアルスの様子にマルティスも

変わらずのポーカーフェイスで分かって居ると返事をすると、勝てたらと

口にする…まるで勝てるかどうか怪しい…と言った含みの有るトーンで

アルスに返事をして見せ、アルスはアルスでそのマルティスの反応に

苛立ちを覚え!…結果としてオーッディックにシロにアルス!…この三人が

決闘する事が決まってしまい!…和平に関しては何も決まって居ないと

言う!…意味が有ったのか無かったのか分からない会議はここで終わって

しまうのであった…


{……和平の話で集まった筈なのに…}


{いつの間にか試練と言う名の決闘に……

何ならシロまで乗っかってしまったし!…}


「……すぅ~……はあぁ~…
                 ×2
…何で?…如何してこうなった?…」


本当ならこんな事になる筈はないのに!…当然この結果にマサツグとレイヴンも

呆れた様子で溜息を吐くと、青褪めて居るナターシャ同様如何してこうなった…

と呟く…そしてベルベッタも今回集まった事に関して意味を考え出すのだが、

当然答え等出て来る訳もなく…そんな常識人達を外に!…決闘が決まった者達は

それぞれ意気込んだり喜んだりと…十人十色な反応を見せて居ると、マルティスが

締めの言葉に入り出す!…


「……では、そこのアルスと言う者の傷が癒え次第…

試練を始めるものとする……

並びに今回決闘をする者達も同じ日程で行うものとし…

以上、今日の集まりを解散する……」


「ッ!?…え!?…本当に終わっちゃうの!?…」


__スッ……コッ…コッ…コッ…コッ…


「ッ!?…あっ!…本当に終わりなんだ!?…」


最後に試練を行う日程としてアルスの傷が治り次第と話し…更にその他の

決闘についても同じ日に行う事を決めると、本当に会議が終わってしまう!…

当然その事をツッコむようマサツグが言葉を口にするのだが、六森将達は

そのマルティスの言葉に反応して解散して行き!…正真正銘何も進まぬまま

終わってしまった事に!…マサツグとレイヴンは更に驚き!…ただ空しい

時間を過ごしただけに戸惑うその場で硬直して居ると、ベルベッタが

マサツグ達に声を掛ける。


「……何をしてるの?…さぁ、戻りましょ?…」


「え!?…いやでも!!…」


「無駄よ?…一度決まった事は梃子でも覆らない!…それが私達のやり方…

そしてその主導権を握って居るのは…」


「……族長様って事か……はあぁ~…」


驚き戸惑ったまま席から立ち上がろうとしないマサツグ達に…ベルベッタが

帰るよう声を掛けると、マサツグ達はその声に反応して反論をしようとする…

その際諸に戸惑った様子をマサツグ達が見せて居るのだが、ベルベッタは

無駄だと言い…この時ベルベッタもマサツグ達の気持ちを理解している様子で、

だが反論するだけ無駄だと言った様子で改めてマサツグ達に説明をすると、

チラッとだけマルティスの方へ振り返る。そして主導権を握って居るのは

改めて誰かと言う事をマサツグ達に指し示すと、マサツグ達もそのベルベッタの

様子を見て理解し!…漸く諦めが付いたのか大きく溜息を吐き…ベルベッタに

誘われるまま一度家に戻る事を決めると、席を立つのだが…


「どっこいしょ!…じゃあ戻り…」


「ッ!…あ、あの!…」


「ッ!…はい?…って、君は?…」


シロを胡坐から一旦降ろして、掛け声を上げながらマサツグは立ち上がり…

それに反応するよう周りのアルスやオーディック達も立ち上がり、レイヴンも

立ち上がってさぁ帰ろう!…と言った様子を見せて居ると、突如マサツグの

背後より誰かに声を掛けられる。当然いきなり声を掛けられた事でマサツグも

戸惑いつつ反応すると、返事をしながら振り返り!…そこで畏まった様子の

ナターシャの姿を見つけ…マサツグも直ぐには名前が出て来ない様子で戸惑い

続けて居ると、ナターシャは続けてマサツグに話し掛ける。


「ナ、ナターシャです!!…あ、あのぅ…少しお時間イイですか?…」


「ッ!…へ?…」


「……ん?…おぉ~い、如何したんだぁ?」


「ッ!…あぁ!…何でも無い!!…先に行っといてくれぇ!」


ナターシャは両手をモジモジとさせながらマサツグの前に立つと、若干俯き

ながら妙に頬を赤らめ!…まるで今から告白でもするかの様に!…マサツグに

時間が有るかどうかについて意を決した様に尋ね出すと、その問い掛けを

された事にマサツグは改めて戸惑う!…一応樹の下?…いや樹の中なのだが…

とにかく時間が有るかどうかについて尋ねられた事にマサツグが気の抜けた

返事をして、マサツグが付いて来ない事に…何なら呼び止められている事に

レイヴンが気が付いた様子で声を掛けると、マサツグはナターシャの事を

気に掛けた様子で何でも無いと返事をする。この時同時に先に行くよう声を

掛けると、レイヴンは首を傾げつつ手を振って返事をし…マサツグと

ナターシャの二人!…ナターシャもマサツグを呼び止める事に成功した事で

安堵した様子を見せると、マサツグに付いて来るよう声を掛ける。


「ッ!……ほっ!…す、すみません…呼び止めてしまって…

こ、ここでは話せないので…ついて来て貰っても宜しいでしょうか?…」


「……へ?……ま、まぁ良いけど……ッ?…」


「ッ!…で、ではこちらに!…」


妙に緊張した様子でマサツグに話し掛けるナターシャに!…マサツグも釣られて

緊張した様子で反応し!…これまた変な具合に気の抜けた返事をしてしまうと、

ナターシャの言葉に同意をする…そしてナターシャもマサツグから同意を得られた

事で再び安堵すると、マサツグを何処かへ案内するよう連れ出して行き!…

マサツグも何も考えていない様子でナターシャに付いて行き!…マルティスの家を

出て徐々に人気のない場所へと連れて来られると、何やら妙な違和感を覚え出す…


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…


{……はて?…

同意したは良いモノの俺は何処へ連れて行かれようとしてるんだ?…

さっきの様子からだと告白……何て事が有る訳ないし…

何ならさっきから殺気めいた何かが感じられるだが?…}


「……着きました…」


「ッ!…へ?…着きましたって?…ここは…」


ただ見当もつかないままナターシャの後を付いて行き…マサツグもその妙な

違和感について色々と考え出すと、辺りの様子に警戒をし始める!…その際

先程の様子から引き続いて告白される流れではないと言う事だけを理解して

いる様子で!…何やら殺気の様なモノも感じて居ると、マサツグ達は森の

ど真ん中…若干開けた様な場所で突如ナターシャが立ち止まると、マサツグに

着いたと声を掛ける…そして当然森のど真ん中に立たされた事でマサツグが

戸惑った反応を見せると、辺りを見渡し…しかしやはり何処をどう見ても

ただの森の中で…これと言った珍しい物も見つからず、一体何が?…と言った

様子で戸惑って居ると、それは突然起きる!…


__ガササッ!!…ババッ!!…


「ッ!?…何ぃ!?…ッ!?…」


「キャハハハハ!!!…もぉ~らい!!」


マサツグとナターシャの居る場所から左斜め後方より突如物音が!…それも

樹の上からこちらに向かい降って来る様に!…マサツグもそれに反応して

慌てて振り返ると、そこで笑いながら襲い掛かろうとして居るマリーの姿を

見つける!…この時その襲い掛かろうとして居るマリーの手には、一本の

ダガーが握られて有り!…マサツグが気が付き振り返った時には既にダガーを

振り被っており!…マサツグもそれに反応して避けようとするのだが、

若干間に合わない様子を見せていた!…そして!…


__フォンッ!!…バッ!!…サクンッ!!…


「ッ!…っぶねぇ!!…」


「ッ!…へぇ~?…」


__ババッ!!…スタッ!!……


降って来るマリーに対してマサツグは横へ逃げる様にドッジロールし!…

マリーは構わずマサツグに向かい飛来すると、マサツグの目掛けて刃を

滑り込ませる!…しかしこの時マサツグ自身に刃は当たらず、斬ったのは

マサツグの着ているTシャツだけで…何とか服一枚だけに被害を抑えると、

マサツグは焦った様子で言葉を漏らす!…そしてマサツグの反射神経を

見た所でマリーも若干驚き!…転がるマサツグに対して不敵に笑って

見せると、関心の声を漏らし出す!…そして互いに受け身を取った所で

マサツグとマリーは身構え!…ナターシャも驚いた様子でワタワタとし

始めると、その襲い掛かって行ったマリーに声を掛ける!…


「ッ!?…ちょ!?…マリーちゃん!!…何で襲い掛かってるの!?…

興味が湧いたから呼んでって言ってただけじゃ!!…」


「んん~?…何言ってんのナタ姉ぇ?…

マリー達が興味を持ったって言えばこれしかないでしょぉ~?

…大体ナタ姉がこんなドン臭そうな男にやられたから!…

こんな面倒な話になっちゃったんでしょ?…だったらここで!…」


マサツグもマリーもまだ態勢を整えていない状態で身構えており膠着状態!…

そんな中ナターシャは話が違う!と言った様子でマリーに慌てて声を掛けると、

本来マサツグをここに呼んだ理由を話し出す!…何でも事の発端はマリーに

有った様子で、興味が湧いたから呼んでと言われたらしく…だが実際の所は

始末をする為に呼んだ様子であり!…ナターシャの事を愛称で呼んでは

チラッとだけ視線をナターシャの方へ向けると、自分のせい!とナターシャの

事を叱咤する!…そして続けてマサツグの事を侮辱し始めると、今度こそ

仕留めると言わんばかりにマリーはダガーを構え直すのだが!…何処から

ともなくカマイタチが一陣飛来し!…そのマリーが持っていたダガーを

弾き飛ばしてしまうと、マリー本人を驚かせる!…


__バシュンッ!!…ガキィンッ!!…


「ッ!?…」


__フォンフォン!…ザクッ!!…


「クッ!!…誰なのよ!!!」


自分の持っていた得物が弾かれた事でマリーは怯み!…弾かれたダガーも刃が

折れた様子で宙を舞うと、近くに生えていた樹へと刺さる!…当然そんな突然の

出来事にマリーも慌てた様子で辺りを見渡すと、誰がやった!と怒りを露わに

するのだが!…そのやった本人は最初から居たとばかりに!…怒りを滲ませた声で

そのマリーの問い掛けに答え始めると、マサツグとマリーの間に割って入るよう

姿を現す!…


「…許さないのです!!…」


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ…ッ!!…


「絶対に許さないのです!!!…

シロの!…シロのご主人様に手を出すなんてえぇぇ!!!」


「ッ!?…チッ!!…何処に隠れてたのかしら!!…」


別に隠れて居たとかではなく最初からマサツグの隣を歩いて居り!…そして突如

マサツグが襲われた事で姿を現した様にシロが間に割って入ると、マリーの事を

睨み付ける!…この時シロは本気でマリーに対して怒りを覚えているのか、その

様子はまるで友人を目の前で殺されたサ○ヤ人の様に!…このままだとスーパーに

目覚めそうな勢いで!…その怯んで居るマリーに対してただ怒りを燃やして

居ると、マリーもシロの存在には気付いて居なかった様子で言葉を漏らす!…

そして今度はシロがマリーに襲い掛からん勢いを見せて居ると、ナターシャが

慌てて間に割って入ろうとするのだが!…その前にマリーが仕掛けるよう!…

バックステップからの神速でシロに接近戦を挑もうとすると、更に特異な事が

起きる!…


「ッ!?…も、もう!…終わりに!!…」


__バッ!!…バシュン!!……ブワアァッ!!…ッ!?…


一度体勢を立て直すようバックステップを挿み、それからシロに向かって行こう

とすると、シロもそれに答えるよう真正面から向かって行こうとする!…そして

ナターシャも間に割って入って二人を止めようとするのだが、結局二人の動きに

付いて行けず!…遂にマリーとシロが真正面からぶつかろうとすると、次の瞬間

急に辺りは霧に包まれる!…確かにこの森自体霧に包まれ易いのか、朝の時点で

森全体に霧が掛かっていたのだが…日が昇るにつれてその霧も無くなり、ここに

来るまでの間その霧が有った事すら感じられない位に晴れていたのに対し、また

急に霧が出て来た事で全員が驚き戸惑って居ると、何ならマリーとナターシャが

更に驚いた反応を見せては足を止める!…


「このまま引き下がれ!!…ッ!?…」


「こ!?…この霧は!?…」


「ッ!?…な、何だ!?…急に霧が!?…」


__ザッ…ザッ…ザッ…ザッ……ッ!?…


マサツグも急に霧が出て来た事で戸惑った言葉を口にして居ると、その見えない

霧の向こうから突如何者かの足音が聞こえ!…その足音にこれまた全員が反応して

戸惑い出し!…誰が来たのか!…とその見えない相手に対して身構えるよう警戒を

強めて居ると、シロは構わずマリーに向かって行く!…そして足を止めている

マリーに対して攻撃を加える構えをして見せると、掛け声を上げて技を繰り出そう

とするのだが!…


「やああああああぁぁぁぁ!!!!」


__ゴゴゴゴ!!…バシュン!!バシュン!!…ガッシイィィ!!…


「ッ!?…なっ!?…

ッ~~~!!…ムンッ!…フンッ!!…」


「ッ!?…シ、シロォ!?…」


更に奇異な事が起きる!…シロは止まる事無くマリーに対して蹴りを繰り出そう

と向かって行くのだが!…そのシロを止めるが如く!…突如霧が質量を持った

かの様に動き出してはその攻撃態勢のシロを捕まえ!…その場で固定するよう

目に見えて拘束をし始めると、その捕まってしまった本人を驚かせる!…この時

シロは宙に浮いたまま霧によって完全に動きを封じられ、藻掻き拘束から逃れ

ようとするのだが逃れられず!…マサツグはマサツグでそのシロが拘束されて

いる光景に驚き!…ただ心配する様にシロへ声を掛けて居ると、その足音の主か…

何処かで聞き覚えのある様な声が聞こえて来てはマサツグに返事をする!…


「…安心せい……

汝ら乱闘を始めようとして居たので仲裁に入った次第…

別に危害を加えたりはせん…」


「ッ!?…や、やっぱり!……」


「シャ、シャーマン!!…」


その足音の主は今だ急に出て来た霧の向こうからこちらに向かい歩いて来て

居る様で、状況も見えて居るのかマサツグの声に対して安心するよう声を

掛け…更にその足音の主は続けて喧嘩の仲裁に入ったと話し出し、改めて

危害を加えるつもりはない事をマサツグに説明をすると、遂には霧の中から

正体を現す!…そしてその霧の中から姿を現した人物と言うのは、まさかの

マルティスその人であり!…マリーとナターシャも薄々分かって居た様子で

驚き!…更に何故ここに!?…と言った表情で戸惑い慌てて居ると、マサツグも

当然マルティスが出て来た事に驚きを隠せずに居た!…


「え!?…シャーマン!?…」


__……チラッ…ビクゥ!!…


「……して、これは如何言う事だ?…マリー…ナターシャ…

何やら良からぬ気を感じたが故来て見れば……

試練はあの者が回復次第…決闘もその時と決めた筈だが?…」


「あ…あははは…」


「ち、違うのです!!…シャーマン!!…

私はただ!…」


マルティスの登場にマサツグが驚き同時に言葉を漏らして居ると、マルティスは

徐にマリーの居る方へ振り向き!…その際心成しかマルティスは怒って居る様な

雰囲気を漂わせ!…その雰囲気を感じ取ってかマリーとナターシャがビクッと

委縮する様な反応を見せると、マルティスは尋問を始める様に二人へ質問をし

始める!…この時マルティスの声のトーンも若干低く怒って居る様に聞こえると、

マリーはヤバい!と言った様子で苦笑いをしており!…その隣ではナターシャが

青褪めた様子で必死に言い訳をしようと頑張っており!…そんな二人の様子を

見て更に怒るよう溜息を吐き始めると、ポーカーフェイスのまま杖を構え出す!…


「……はあぁ~…いつになったら六森将の自覚を持つ…

マリー・ゴールディネア…

…そしてナターシャ・カーネリア…いい加減に学びと言うモノを覚えよ…

汝達の学習の無さにはホトホト呆れる…実力が有ってもこれでは…」


「ちょっとからかおうと思っただけなんですぅ~!

マリーちゃん悪くなぁ~い!…」


__バシュンッ!!…ッ!?…


「あっ!!…マ、マリーちゃん!?…」


まるで動くなと言った様子で!…手にしている杖を構えてマリーに突き付けると、

いつもの事なのか呆れた様子で説教をし始め!…更にそのマリーに乗せられたで

あろうナターシャまで!…一緒に叱り付けるよういい加減にしろとマルティスが

更に言葉を口にすると、その言葉にナターシャはシュンとする…その際心の底

からマルティスは呆れているのか、この時初めて感情を露わにするよう自身の

顔に手を当て…だがそんな隙を突く様に!…マリーもそれを見てバッと直ぐに

逃げるよう動き出し始めると、瞬く間に姿を消しては生意気な捨て台詞を残して

行く!…当然これには一緒に説教をされていたナターシャも戸惑った反応を

見せると、慌てて止めるよう手を伸ばすのだが!…当然捕まえられる訳も無い

ので空を切り!…空しくその場で奇妙なポーズを取って居ると、マルティスは

更に呆れた様子で溜息を吐く…


「……はあぁ~……マリーの奴め…逃げ足だけは天下一だな?…」


__……コンッ!…ぶわああぁぁ!……フッ…


「ッ!…んしょ!…ご主人様大丈夫ですか!?…」


マルティスもマリーの逃げ足だけは如何にもならない様子で、呆れているのか

褒めているのか…何方とも取れる言葉を口にしては突き付けていた杖をスッと

下ろし…地面にカンッ!…響くよう突いて見せると、次の瞬間不思議な事に

霧が晴れて行く!…そしてその奇妙な霧が晴れて行くと同時にシロの拘束も

解かれ始め、宙に浮いていたシロが拘束を解除された事で地面に降り立ち!…

若干不格好ながらも受け身を取って見せると、慌ててマサツグの元へと駆けて

行く!…


__テテテテテ!!!…ジッ…


「え?…あっ…あぁ…大丈夫……ッ!…

…あぁ~…ただ服はもう駄目だな?…

見事にスッパリ行っちまってる…

村ん中だからって防具を着けて来なかったのが仇になったかね?……ッ!?」


__ジィ~~~~……


「おわあぁ!?…な、何!?…」


マサツグへ駆け寄ってはその身を心配するよう不安げな表情を浮かべながら

声を掛け!…そのシロの言葉に対してマサツグは大丈夫と返事をしながら

戸惑いつつも笑うと、改めて斬られた自身の服を確認する…すると如何だろう…

いい感じに背中の中心から左脇腹に目掛けてスパッと斬られては通気性抜群に

なっており!…心成しかスースーすると言った様子で完全に駄目になって

しまった事にショックを受けて居ると、シロもそれを確認するようジッと

見上げてはその表情を曇らせる!…そして被害を確認した所でマサツグが

溜息を吐こうとして居ると、いつの間にかそのマサツグの目の前には

マルティスが立っており!…当然これにはマサツグも驚いては思わず跳び退き!…

マルティスに用件を尋ねるよう慌てた様子で声を掛けると、マルティスは

やはり無表情のままマサツグに謝り出す…


__……スッ…ッ!?…


「……幾ら子供とは言え行き過ぎた事をした…

マリーに代わって謝罪する……申し訳ない…」


無言でマサツグに対してマルティスが頭を下げると、マサツグはやはり機敏に

反応し!…しかしそんなマサツグの事など御構い無しに!…マルティスは

襲い掛かった本人に代わって申し訳ないと謝り出すと、やり過ぎた事を認める!…

別に自分が消し掛けるよう命令をした訳でも無いのに、まるでマリーの

親代わりをする様に!…そうしてマルティスが謝って居る後方ではナターシャも

反省するよう頭を下げて謝っており!…マサツグがそんな二人の反応を見て

いつもの様に頭を上げるよう声を掛けテンパって居ると、ここでふと疑問を

持ち出す…


「ッ!?…いやいや!…って、まぁそうかもしれんが!…

あぁ頭を上げてもろて!…別に何ともないから!!……ッ!…

って、今こんな事聞くのも如何かと思うが…あの子の親は?…」


「ッ!……何故それを?…」


「いや…こんな事を言うのも変かもしれんが……

最初襲われた時……本気で殺しに掛かって来て居る様に感じなかったから…」


マサツグが持った疑問…それはマリーの両親についてであり、何を思ったか

その事について徐にマルティスへ質問し始めると、当然その質問をされた事で

マルティスは疑問を感じる…そしてマサツグに返事をする際これまた当然と

ばかりに不信感を覚えた様子で返事をすると、マルティスはその真意を見極める

ようマサツグの目に視線を向け!…マサツグはマサツグでそのマルティスの

視線に戸惑いながらも返事をし…この時何の脈絡も無く問い掛け出した事に

マサツグ自身も可笑しいと理解しているのか、その理由を答えるようマリーに

襲われた時の事を話し出すと、その話を聞いたマルティスは若干驚く!…


「ッ!…ほう?…」


「何て言うんだろう?……ほら、こんな事言うのも失礼だけど…

両親が居ないから寂しくて…構って欲しいから悪戯する…みたいな?…

そんな感じがして…それに殺気こそ感じはしたけど…

本気で襲いに掛かって来てる!って感じがしなくて…

何なら何処か寂しさが感じられたんだけど?…」


「………。」


「えぇ~っと?…」


襲われたと言うのに気にしてない!…それ所か相手の事を気にしている様子を

見せるマサツグに…マルティス自身興味を持った様子で若干表情を変化させると、

マサツグに説明を求めるよう返事をする…この時これまた自身の感情を見せる

様な事をマルティスがしたのに、マサツグは全く気づいて居らず!…ただ自身が

感じた事を戸惑いながらも淡々と説明をし始め!…あれは構って欲しくてやった

行動?…とマルティスに確認するよう声を掛けると、マルティスはマサツグを

見詰めたまま沈黙する…当然そんな反応を見せるマルティスに対してマサツグは

反応に困るのだが、マルティスはやはり黙しており…そんな様子を後方から

見ているナターシャも困惑しており…自分は如何したものか?…と言った様子で

固まって居ると、マルティスは徐に口を開く。


「……あの一瞬でそこまで見破るとは……汝、さすがの洞察力…」


「ッ!…え?…あっ…あぁ…どうも…」


{…この人相手だと何かやり難いなぁ…

妙に間を開けるから…こんな感じなんだろうか?…

クイズミリ○ネアの回答席って?…}


「……汝の洞察力に免じて少しだけ話してやろう…

あのマリーが六森将になるきっかけとなった話を…な?…」


毎回話し出すまでに妙な間を開けるマルティス…そして今回も口を開いたと

思えばまずはマサツグの事を褒め始め…マサツグも普通に褒められた事で

戸惑いながらもマルティスにお礼を言うと、心の中で本音を呟く…その際

マルティスが話し出すまでの妙な間を某・クイズ番組の様に例えては、

思わず苦手意識を持ち始めるのだが…マルティスはそんなマサツグの事等

知らない様子で!…ただマサツグの事を感心したと言ってはマリーの事を

少しだけ話すと言い出すと、何やら闇を感じる様な言い方をする!…

当然そのマルティスの意味深な言い方にマサツグも引っ掛かりを覚えると、

思わず息を飲み!…マルティスはまた妙な間を置き出し!…マサツグもまた

始まった!…とばかりに謎の緊張感に襲われて居ると、そんな空気を壊す様に

シロは徐にマサツグへ攀じ登る!…


__……ガッシ!!…ヨジヨジヨジヨジ…


「……あぁ~っと…シロちゃん?…

ご主人様としてはぁ~?……スッ~……

そこは空気を読んで欲しかったかな?…」


「……ッ?…」


__パタタタタタタッ!…


マサツグの身を確認して安堵したのか、甘える様にシロはマサツグの体を

攀じ登り!…当然この行動にマサツグの気も逸れてしまい!…何なら目の

前に居るマルティスも釣られてシロの事を目で追い掛け始めると、もはや

先程の緊張感は何処かへと消えてしまう…そんなシロの自由奔放さに

マサツグも思わずツッコミを入れるのだが、シロは分かって居るのか

居ないのか…ただマサツグのツッコミに対して不思議そうに首を傾げており、

いつもの定位置に落ち着くよう腰を据えてしまうと、これまたいつも通りと

言った様子で満足げに尻尾を振るのであった。

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ダンジョンが生まれて百年。 スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、 ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。 弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、 満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。 そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは―― 拾ってきた野良の黒猫“クロ”。 だが命の灯が消えかけた夜、 その黒猫は正体を現す。 クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在―― しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。 力を失われ、語ることすら封じられたクロは、 復讐を果たすための契約者を探していた。 クロは瀕死のソラと契約し、 彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。 唯一のスキル《アイテムボックス》。 そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、 弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。 だがその裏で、 クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、 復讐の道を静かに歩み始めていた。 これは―― “最弱”と“最凶”が手を取り合い、 未来をやり直す物語

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
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加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
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主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
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狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
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バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

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ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

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