推しの悪役令息に転生しましたが、このかわいい妖精は絶対に死なせません!!

もものみ

文字の大きさ
上 下
6 / 9
バッドエンド回避計画!

第六話

しおりを挟む
(よし、ひとまず何とかなりそうだ…。この屋敷にいるうちはこの世界の勉強とか…あと一応護身術的なのもやっておきたいよなあ。学園に入ったら剣や魔法の授業もあるわけだし…)

 と、考えてセオドアは魔法という言葉に心躍らせる。

(そうそう、テオは魔法の才能がすごくて、確かこの世界でも例のない光、闇以外の5属性使いなんだよなあ…。)

 セオドアはゲームで見た推しのかっこいい姿を思い出して思わずにやける。

(わあ、そっか、僕今魔法使えるのか…!いや、今はまだ習ってないから無理だけど、これから使えるよ言うになるってだけでもワクワクする!!)

 この世界で魔法を使うには、精霊との適応力が大切になる。精霊とはこの世界に住む目には見えない生き物のことで、自然の力をつかさどる存在だ。魔法を使うには、この精霊たちの力を借り受ける必要がある。そのため、精霊への適応力が大切になるわけなのだが、この適応力を持つのが、昔、精霊の力がもっと強大でまだ精霊が人間の目にも見えた時代に精霊たちと協力関係を築く契約を結んだ人々の末裔に限られる。そしてそれが今の貴族たちになるらしい。
 これはこの世界でセオドアとして生きてきた中で得た知識だ。そしてフォーサイス家は特に精霊との適応力がが高く魔法の高手が多い家系で、中でもセオドアは精霊との親和性が異様に高く、木、水、風りることができるのだ、土、火の5属性もの精霊の力を借。たいていの人は一属性、二属性扱える者もほとんどいない。セオドアの前世での記憶では確か攻略対象の一人、未来の宮廷魔道師長となるキャラが一番多くて三属性を扱えて天才と言われていたはずだ。セオドアのように五属性も扱えるというのは過去にはほぼ例のないことで、幼少期はまだ才能が開花していなかったものの学園入学のころにはセオドアは立派に魔法の優秀な使い手となっていた。

(まあ、才能はあったもののテオは鍛錬が嫌いで、ちょっと埋もれてた設定だったんだけどね…。)

 それでも五属性使いともなると国にとってとても貴重な存在で、そういった点でも第一皇子はセオドアとの婚約を破棄しにくくなっている、という設定だった。(しかし精霊との親和性が高いっていうの、テオにぴったりな設定だよなあ…)

 セオドアは我がことながらそんなことは忘れてうっとりする。セオドアの儚げな妖精のような見た目に精霊という聖なる存在。精霊は確かこの国では唯一神である女神さまの使いだとも言われているはずだ。

(って、そっか、精霊も女神さまの使いなのか…。)

 セオドアは推しのことを考えていたが、先ほどの温かな存在のことを思い出す。

(見守ってくれてる、んだな。)

 セオドアはぽかぽかした気持ちになって、一瞬ふわっとほほ笑んだ後、気持ちを入れ替えてぐっと手を握り締める。

(よし!じゃあこれからは学園入学まで勉強と剣術や魔法を練習後して過ごす!!これで行こう!)

 セオドアは納得して一人うんうんと頷く。後の問題はーーー

「不慮の死…。」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

可愛い悪役令息(攻)はアリですか?~恥を知った元我儘令息は、超恥ずかしがり屋さんの陰キャイケメンに生まれ変わりました~

狼蝶
BL
――『恥を知れ!』 婚約者にそう言い放たれた瞬間に、前世の自分が超恥ずかしがり屋だった記憶を思い出した公爵家次男、リツカ・クラネット8歳。 小姓にはいびり倒したことで怯えられているし、実の弟からは馬鹿にされ見下される日々。婚約者には嫌われていて、専属家庭教師にも未来を諦められている。 おまけに自身の腹を摘まむと大量のお肉・・・。 「よしっ、ダイエットしよう!」と決意しても、人前でダイエットをするのが恥ずかしい! そんな『恥』を知った元悪役令息っぽい少年リツカが、彼を嫌っていた者たちを悩殺させてゆく(予定)のお話。

実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜?? ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。 みんなから嫌われるはずの悪役。  そ・れ・な・の・に… どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?! もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣) そんなオレの物語が今始まる___。 ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️ 第12回BL小説大賞に参加中! よろしくお願いします🙇‍♀️

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼毎週、月・水・金に投稿予定 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。

悪役令息に転生したので、断罪後の生活のために研究を頑張ったら、旦那様に溺愛されました

犬派だんぜん
BL
【完結】  私は、7歳の時に前世の理系女子として生きた記憶を取り戻した。その時気付いたのだ。ここが姉が好きだったBLゲーム『きみこい』の舞台で、自分が主人公をいじめたと断罪される悪役令息だということに。  話の内容を知らないので、断罪を回避する方法が分からない。ならば、断罪後に平穏な生活が送れるように、追放された時に誰か領地にこっそり住まわせてくれるように、得意分野で領に貢献しよう。  そしてストーリーの通り、卒業パーティーで王子から「婚約を破棄する!」と宣言された。さあ、ここからが勝負だ。  元理系が理屈っぽく頑張ります。ハッピーエンドです。(※全26話。視点が入れ代わります)  他サイトにも掲載。

悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

悪役令息、皇子殿下(7歳)に転生する

めろ
BL
皇子殿下(7歳)に転生したっぽいけど、何も分からない。 侍従(8歳)と仲良くするように言われたけど、無表情すぎて何を考えてるのか分からない。 分からないことばかりの中、どうにか日々を過ごしていくうちに 主人公・イリヤはとある事件に巻き込まれて……? 思い出せない前世の死と 戸惑いながらも歩み始めた今世の生の狭間で、 ほんのりシリアスな主従ファンタジーBL開幕! .。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ HOTランキング入りしました😭🙌 ♡もエールもありがとうございます…!! ※第1話からプチ改稿中 (内容ほとんど変わりませんが、 サブタイトルがついている話は改稿済みになります) 大変お待たせしました!連載再開いたします…!

買われた悪役令息は攻略対象に異常なくらい愛でられてます

瑳来
BL
元は純日本人の俺は不慮な事故にあい死んでしまった。そんな俺の第2の人生は死ぬ前に姉がやっていた乙女ゲームの悪役令息だった。悪役令息の役割を全うしていた俺はついに天罰がくらい捕らえられて人身売買のオークションに出品されていた。 そこで俺を落札したのは俺を破滅へと追い込んだ王家の第1王子でありゲームの攻略対象だった。 そんな落ちぶれた俺と俺を買った何考えてるかわかんない王子との生活がはじまった。

処理中です...