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兎と狐のランチタイム
第十九話
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そうこうしているうちに寮に着いた。寮は6階建で、1階が玄関ホールを抜けると、食料品や雑貨など何でも売っている大型店舗や食堂、さらに大浴場など共同スペースがあり、2階が高校一年の部屋、3階が二年、4階が三年となっており、その上5階が風紀委員の、6階が生徒会のフロアとなっているらしい。風紀委員は委員会だし結構人数いるらしいからいいとしても、最上階まるまる数えるほどしかいない生徒会役員のフロアってどんなんだよ…とは思ったがこの学園にはツッコミだしたらきりがないので流した。どんな部屋なんだろうなあ…。ツッコミはしないが遠い目になってしまうのは許してほしい。
「ここだよ、俺らの部屋。」
「おおお!」
俺たちの部屋は2階の西端の部屋だった。角部屋だ。ちなみに唯も去年までは中学寮にいたのでこの部屋に来たのは春休みかららしい。去年までは学年が奇数人数で、入学当初の唯のルームメイトだったやつが早々に部屋変えを申請したらしく一人部屋だったらしい。なんかちょっと申し訳ないな。たぶん唯がターゲットだから俺と同室になったんだろうし。まあ同室だとやりやすくていいし助かりはするんだけどな。その分、偽装工作などをするときはバレないように気を付けなければならないというリスクはあるが。
「…どうかした?」
考え込みすぎてしまったらしく、唯が伺ってきた。
「ううん!やっぱり部屋広いなあと思ってビックリしただけ。部屋にトイレもお風呂も個人部屋もあるし、キッチンも大きいね!」
振り向いて笑顔を作る。
「唯くん部屋どっち使ってるの?右?左?」
「右。キッチンは俺は使わないけどある程度の器具はあったから好きにしていいよ。」
「ん、了解!じゃあ荷物置いてくるね。」
俺は家からの唯一の持ち物である大きめのスーツケースを個室に置いた。個室もかなり広々としていて、ベッドだけでなくクローゼットや勉強机も付いている。ついでに制服の上着を脱いで、先程よりはラフな白のカーデ姿になり、ブレザーは備えつきのハンガーに掛けてクローゼットに収納した。なかなかいい部屋だ。窓もあるし、窓からは山奥なので一面の緑が見える。また、寮の西端の部屋だから校舎は見えないが、ギリギリ寮の出入り口は見える。上の階との距離は…ほどほどに近いな。ギリいけるか…?窓からの景色を軽く確認した後、もう一度個室を軽く見渡し財布をもって部屋を出た。荷物出したり細かい確認したりは後でやろう。
部屋を出ると鞄を自室に置いて財布を持った唯がダイニングの椅子に腰かけて待っていた。
「じゃあ行こうか、食堂。」
「うん、そうだね。」
唯の案内にしたがって2人で食堂に向かった。
「ここだよ、俺らの部屋。」
「おおお!」
俺たちの部屋は2階の西端の部屋だった。角部屋だ。ちなみに唯も去年までは中学寮にいたのでこの部屋に来たのは春休みかららしい。去年までは学年が奇数人数で、入学当初の唯のルームメイトだったやつが早々に部屋変えを申請したらしく一人部屋だったらしい。なんかちょっと申し訳ないな。たぶん唯がターゲットだから俺と同室になったんだろうし。まあ同室だとやりやすくていいし助かりはするんだけどな。その分、偽装工作などをするときはバレないように気を付けなければならないというリスクはあるが。
「…どうかした?」
考え込みすぎてしまったらしく、唯が伺ってきた。
「ううん!やっぱり部屋広いなあと思ってビックリしただけ。部屋にトイレもお風呂も個人部屋もあるし、キッチンも大きいね!」
振り向いて笑顔を作る。
「唯くん部屋どっち使ってるの?右?左?」
「右。キッチンは俺は使わないけどある程度の器具はあったから好きにしていいよ。」
「ん、了解!じゃあ荷物置いてくるね。」
俺は家からの唯一の持ち物である大きめのスーツケースを個室に置いた。個室もかなり広々としていて、ベッドだけでなくクローゼットや勉強机も付いている。ついでに制服の上着を脱いで、先程よりはラフな白のカーデ姿になり、ブレザーは備えつきのハンガーに掛けてクローゼットに収納した。なかなかいい部屋だ。窓もあるし、窓からは山奥なので一面の緑が見える。また、寮の西端の部屋だから校舎は見えないが、ギリギリ寮の出入り口は見える。上の階との距離は…ほどほどに近いな。ギリいけるか…?窓からの景色を軽く確認した後、もう一度個室を軽く見渡し財布をもって部屋を出た。荷物出したり細かい確認したりは後でやろう。
部屋を出ると鞄を自室に置いて財布を持った唯がダイニングの椅子に腰かけて待っていた。
「じゃあ行こうか、食堂。」
「うん、そうだね。」
唯の案内にしたがって2人で食堂に向かった。
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