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Ep.7 ヒロイン王子のひそかな決意
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まさかの展開で、本来なら勇者の最初の仲間になるはずだった傭兵のゴドウィンが除外され、そしてオレがジェイクとともに旅立つことになったわけだけど。
それ自体は、まぁオレとジェイクのステータスの傾向のちがいを考えれば、決して悪い組み合わせではないと思う。
「いいかジェイク、この辺りに出るモンスターは、さほど強くはない。だけど魔王討伐に向けた旅に出るなら、この先、もっと強いヤツらと戦わなきゃいけなくなるわけだ」
「うん、それはその……わかっているつもりです」
ジェイクをともなって街道を南に向かって歩いていきながら、説教めいたことを説く。
助けられた立場で何様のつもりだと言われそうな気もするけれど、実際にオレはこの国の王子様ではあるし、今のレベルはジェイクよりもはるかに高くて、本来のステータスの数値は彼よりも高いのだからしょうがない。
たぶん、今同じように剣を持って戦ったら、ジェイクにも勝てる自信があった。
「なら、まずは最低限の力を身につけるためのレベルアップが必要だよな?」
「たしかにそうですね!」
もちろん狙いは、オレのゲーム知識を生かした効率的な育成だ。
と言いつつも、その対象には勇者であるジェイクだけでなく、オレ自身もふくまれているのだけど。
───だって、ひそかに目指すのはオレ自身による魔王の最速討伐だから。
きっかけは、本来のゲームのヒロインである姫が不在だからって、実の息子を報酬として差し出すような国王にたいする反発心と打算でしかなかったかもしれないけれど。
でもあらためて自分が大好きだったゲームの世界の住人になったからには、どうせならオレ自身が勇者になりたいって気持ちがあったのも事実だ。
とはいえ、こうして『神託の勇者』としてジェイクが任命されたわけだから、オレ自身が勇者になるのは無理だとわかったわけで、そしてオレは王族として別の使命を背負ってジェイクと行動をともにすることになったのだとしたら。
なら今の自分にできることは、できるだけスムーズな攻略のサポートをして信頼を得ることと、そして万が一にも勇者が役に立たなくなった際に備え、オレが代わりになれるように準備しておくことしかないだろ!
「だったら、オレに任せておけ!とっておきの、レベルアップに最適なダンジョンを紹介するから」
「ありがとう、ルーイ!あなたって、そういうところはすごく頼りになるね」
ジェイクにしては若干ふくみがなくはない言い方だったけれど、ひとまずはこれでいい。
おたがいに生きている人間だからこそ、信頼関係なんて一瞬では成り立つものではないんだから。
できれば中盤くらいまでには、背中を預けられる相棒的な立ち位置にはなっておきたい気持ちもあるけれど、今はまだ、警戒されているくらいの距離感でも問題はなかった。
オレたちが目指しているダンジョンは、はじまりの街の近くにあるゲームのなかでも最初に向かうことになる洞窟のなかにあった。
いわゆるフィールド上の平原で出会うモンスターよりも得られる経験値が高いし、そのエンカウント率だって高くなるのがダンジョンの特徴だ。
ついでに言えば、なかにある宝箱から初期には役に立つ防具を回収することも目的のひとつだった。
「ジェイクは基礎体力もあるし、センスだってありそうだけど、これまでしっかりとした剣術は学んだことがなかったんだろ?そんなんじゃ、せっかく武器を装備しても、倒せる敵も倒せないだろ」
だからレベルアップをするとともに、武器のあつかいになれてほしいというのが今回の趣旨だった。
この世界では、レベルアップの概念のなかに、それぞれの武器の習熟度合いというものもあり、そこが不足すればせっかくの強い武器を装備したって、攻撃ミスが多発して役に立たないことにもなりかねないという注意点があった。
逆をかえせば、たとえば大剣や弓など、その人にとって習熟度があがった武器を使用すれば、どれだけあつかいがむずかしい武器であってもクリティカルを出せる率が上昇するという仕組みなわけで。
ガチ勢のあいだでは、どのキャラクターにどの武器の習熟度をあげさせるのがいちばんいいのかという話は、効率的な攻略を進めるうえでも重要なポイントになっていた。
今オレが口にしたのは、その概念に基づく指導だった。
「う、うん、がんばります」
返される声は、幾分固い。
はじめてのダンジョンに緊張をしているからなのか、それとも言われたのがオレという気に食わない相手だからそうなのかはわからないけれど。
「そりゃ騎士団長には敵わないかもしれないけど、剣術の基礎だけなら、オレだってちゃんと教えられるから」
「ありがとうございます……で、でもこんなことであなたにほだされたりしませんからね!」
妙に不安そうな顔をするジェイクに向かってそう言えば、しかしよりいっそう警戒心を強めさせただけになった。
「へいへい」
適当に相づちを打ちながら、心のなかで軽く嘆息する。
あー、これは『気に食わない相手だから』のほうで確定かもな。
どうにも当初のイメージが悪いのか、ジェイクからはオレが男好きだとか、言葉巧みにだましてくるヤツだと思われているフシがある。
いや、純粋な田舎者からしたら、権謀術数うずまく世界に生きる王侯貴族なんて、みんなそんなふうに爛れた生活を送っているように見えるものかもしれないけどさ……でもそれは誤解だからな?!
「……まぁ、今は基礎を固める時期だと思って、無理するなよ?」
「わかってますよ!」
こちらが心配してかけた声にも、ジェイクはキッとにらみつけるようにして言いかえしてくる。
ちゃんとした成人男性のはずなんだけど、そういうところは、どうにもジェイクが子どもっぽく見えるんだよなぁ……。
たぶんあのゲームとはちがって、同年代の男がパーティー内にいること自体、はじめてのことだからなのかもしれないけれど。
これまでなんの苦労もしたことがないような王子というオレの身分も、貧しい農村出身のジェイクからしたら、気に食わないと思われる一因なのかもしれない。
ついでに言えば、オレは女にまちがわれそうな、いかにも弱そうな外見をしているけれど、現状ではすべてのステータスがジェイクを上回っているというのも、その反発心をあおるのを助長していた。
ただこの反発心も、ジェイク自身が強くなるためのモチベーションにつながるなら、オレだって嫌われ役くらい引き受けてやるつもりはあった。
こっちは大好きなゲームの主人公だっただけに、最初からジェイクのことは好ましいとは思っているとしても、だ。
多分これが、オレがこの国の王子として生まれた理由のようなものだと思っていた。
ゲームのなかに出てくるヒロインの姫とはちがって、王家に連なる男子としてこの国を守る義務を負い、そして無事に勇者が魔王を倒したあかつきにも、婿にして王にさせることもできない───それどころか王の座を求めることすら、それとなく未然に防ごうとしているオレにできることなんて、それくらいしかないはずだから。
罪悪感から来るのか、かすかに胸の奥に感じる痛みを無視して軽く息をつくと、あらためてジェイクのことを見る。
せめてあのゲームで迎えるエンディングと同じくらい、ジェイクが幸せになれるようになんとかしてやらなきゃな、なんて思いつつ。
そういえばこのゆるふわ勇者、かわいいお嫁さんをもらって、子どもはふたり作るのが夢なんだっけ?
それなら無事に帰国したら、貴族の娘のなかから相手選びを手伝ってやるか。
放っておいたら、お人好しすぎてゴリ押ししてくる相手に押し切られかねないもんな?
ただでさえ顔も良くて性格も誠実で問題ない優良物件なんだから、魔王討伐なんてなしとげた日には、そんな未来が容易に想像つく。
なんだかほほえましいような、ジェイクのとなりに立つ見知らぬご令嬢に思いを馳せたところで、どことなく寂しさのようなものを感じそうになるのに、必死に気づかないふりをした。
それ自体は、まぁオレとジェイクのステータスの傾向のちがいを考えれば、決して悪い組み合わせではないと思う。
「いいかジェイク、この辺りに出るモンスターは、さほど強くはない。だけど魔王討伐に向けた旅に出るなら、この先、もっと強いヤツらと戦わなきゃいけなくなるわけだ」
「うん、それはその……わかっているつもりです」
ジェイクをともなって街道を南に向かって歩いていきながら、説教めいたことを説く。
助けられた立場で何様のつもりだと言われそうな気もするけれど、実際にオレはこの国の王子様ではあるし、今のレベルはジェイクよりもはるかに高くて、本来のステータスの数値は彼よりも高いのだからしょうがない。
たぶん、今同じように剣を持って戦ったら、ジェイクにも勝てる自信があった。
「なら、まずは最低限の力を身につけるためのレベルアップが必要だよな?」
「たしかにそうですね!」
もちろん狙いは、オレのゲーム知識を生かした効率的な育成だ。
と言いつつも、その対象には勇者であるジェイクだけでなく、オレ自身もふくまれているのだけど。
───だって、ひそかに目指すのはオレ自身による魔王の最速討伐だから。
きっかけは、本来のゲームのヒロインである姫が不在だからって、実の息子を報酬として差し出すような国王にたいする反発心と打算でしかなかったかもしれないけれど。
でもあらためて自分が大好きだったゲームの世界の住人になったからには、どうせならオレ自身が勇者になりたいって気持ちがあったのも事実だ。
とはいえ、こうして『神託の勇者』としてジェイクが任命されたわけだから、オレ自身が勇者になるのは無理だとわかったわけで、そしてオレは王族として別の使命を背負ってジェイクと行動をともにすることになったのだとしたら。
なら今の自分にできることは、できるだけスムーズな攻略のサポートをして信頼を得ることと、そして万が一にも勇者が役に立たなくなった際に備え、オレが代わりになれるように準備しておくことしかないだろ!
「だったら、オレに任せておけ!とっておきの、レベルアップに最適なダンジョンを紹介するから」
「ありがとう、ルーイ!あなたって、そういうところはすごく頼りになるね」
ジェイクにしては若干ふくみがなくはない言い方だったけれど、ひとまずはこれでいい。
おたがいに生きている人間だからこそ、信頼関係なんて一瞬では成り立つものではないんだから。
できれば中盤くらいまでには、背中を預けられる相棒的な立ち位置にはなっておきたい気持ちもあるけれど、今はまだ、警戒されているくらいの距離感でも問題はなかった。
オレたちが目指しているダンジョンは、はじまりの街の近くにあるゲームのなかでも最初に向かうことになる洞窟のなかにあった。
いわゆるフィールド上の平原で出会うモンスターよりも得られる経験値が高いし、そのエンカウント率だって高くなるのがダンジョンの特徴だ。
ついでに言えば、なかにある宝箱から初期には役に立つ防具を回収することも目的のひとつだった。
「ジェイクは基礎体力もあるし、センスだってありそうだけど、これまでしっかりとした剣術は学んだことがなかったんだろ?そんなんじゃ、せっかく武器を装備しても、倒せる敵も倒せないだろ」
だからレベルアップをするとともに、武器のあつかいになれてほしいというのが今回の趣旨だった。
この世界では、レベルアップの概念のなかに、それぞれの武器の習熟度合いというものもあり、そこが不足すればせっかくの強い武器を装備したって、攻撃ミスが多発して役に立たないことにもなりかねないという注意点があった。
逆をかえせば、たとえば大剣や弓など、その人にとって習熟度があがった武器を使用すれば、どれだけあつかいがむずかしい武器であってもクリティカルを出せる率が上昇するという仕組みなわけで。
ガチ勢のあいだでは、どのキャラクターにどの武器の習熟度をあげさせるのがいちばんいいのかという話は、効率的な攻略を進めるうえでも重要なポイントになっていた。
今オレが口にしたのは、その概念に基づく指導だった。
「う、うん、がんばります」
返される声は、幾分固い。
はじめてのダンジョンに緊張をしているからなのか、それとも言われたのがオレという気に食わない相手だからそうなのかはわからないけれど。
「そりゃ騎士団長には敵わないかもしれないけど、剣術の基礎だけなら、オレだってちゃんと教えられるから」
「ありがとうございます……で、でもこんなことであなたにほだされたりしませんからね!」
妙に不安そうな顔をするジェイクに向かってそう言えば、しかしよりいっそう警戒心を強めさせただけになった。
「へいへい」
適当に相づちを打ちながら、心のなかで軽く嘆息する。
あー、これは『気に食わない相手だから』のほうで確定かもな。
どうにも当初のイメージが悪いのか、ジェイクからはオレが男好きだとか、言葉巧みにだましてくるヤツだと思われているフシがある。
いや、純粋な田舎者からしたら、権謀術数うずまく世界に生きる王侯貴族なんて、みんなそんなふうに爛れた生活を送っているように見えるものかもしれないけどさ……でもそれは誤解だからな?!
「……まぁ、今は基礎を固める時期だと思って、無理するなよ?」
「わかってますよ!」
こちらが心配してかけた声にも、ジェイクはキッとにらみつけるようにして言いかえしてくる。
ちゃんとした成人男性のはずなんだけど、そういうところは、どうにもジェイクが子どもっぽく見えるんだよなぁ……。
たぶんあのゲームとはちがって、同年代の男がパーティー内にいること自体、はじめてのことだからなのかもしれないけれど。
これまでなんの苦労もしたことがないような王子というオレの身分も、貧しい農村出身のジェイクからしたら、気に食わないと思われる一因なのかもしれない。
ついでに言えば、オレは女にまちがわれそうな、いかにも弱そうな外見をしているけれど、現状ではすべてのステータスがジェイクを上回っているというのも、その反発心をあおるのを助長していた。
ただこの反発心も、ジェイク自身が強くなるためのモチベーションにつながるなら、オレだって嫌われ役くらい引き受けてやるつもりはあった。
こっちは大好きなゲームの主人公だっただけに、最初からジェイクのことは好ましいとは思っているとしても、だ。
多分これが、オレがこの国の王子として生まれた理由のようなものだと思っていた。
ゲームのなかに出てくるヒロインの姫とはちがって、王家に連なる男子としてこの国を守る義務を負い、そして無事に勇者が魔王を倒したあかつきにも、婿にして王にさせることもできない───それどころか王の座を求めることすら、それとなく未然に防ごうとしているオレにできることなんて、それくらいしかないはずだから。
罪悪感から来るのか、かすかに胸の奥に感じる痛みを無視して軽く息をつくと、あらためてジェイクのことを見る。
せめてあのゲームで迎えるエンディングと同じくらい、ジェイクが幸せになれるようになんとかしてやらなきゃな、なんて思いつつ。
そういえばこのゆるふわ勇者、かわいいお嫁さんをもらって、子どもはふたり作るのが夢なんだっけ?
それなら無事に帰国したら、貴族の娘のなかから相手選びを手伝ってやるか。
放っておいたら、お人好しすぎてゴリ押ししてくる相手に押し切られかねないもんな?
ただでさえ顔も良くて性格も誠実で問題ない優良物件なんだから、魔王討伐なんてなしとげた日には、そんな未来が容易に想像つく。
なんだかほほえましいような、ジェイクのとなりに立つ見知らぬご令嬢に思いを馳せたところで、どことなく寂しさのようなものを感じそうになるのに、必死に気づかないふりをした。
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