27 / 81
王太子視点 聖女のせいで婚約者との仲が危なくなったので、なりふり構わず謝りに行く事にしました
しおりを挟む
俺は周りをよく見ていなかった。
クラリスが、俺が馬車から聖女を下ろすのを見ていたなんて知らなかったのだ。俺の気持ちとしては、母から王家としては聖女を決して蔑ろにはしていない、というパフォーマンスをしろと俺もクラリスも言われていたから、俺はクラリスが気にするとは思ってもいなかったのだ。
そう、聖女と俺の仲良さをアピールしたのは、学園の皆に一応王家も聖女の事を無視してはいないですよと表明するだけだから、クラリスも例え見たとしても納得してくれると思っていた。
それによって、まさか、俺とクラリスの不仲が、噂されるとは思ってもいなかった。
俺はその時は聖女なんかよりも、この後の入学式でクラリスと一緒に挨拶出来ると思って浮かれていたのだ。
どういう事かというと、クラリスは入試の成績が首席だった。当然新入生代表で挨拶するはずだ。俺は前もって、生徒会長のクラリスの兄のセドリックに頼み込んで、在校生代表を代わってもらったのだ。俺がクラリスら新入生を迎える言葉を話し、それに未来の妻が答える。なんと言う事はないが、俺はそれが嬉しかったのだ。
クラリスの代わりに聖女が話すことになるなんて、思ってもいなかったのだ。
俺は入学式で未来の妻が小さい時からどれだけ優秀かを話したのだ。
なのにだ。何故聖女が代表で出てくる?
こいつはテストの成績は数学と古語は良かったが、全体の成績は真ん中より下で、領地の話や歴史などは壊滅的な成績だった。本来ならAクラスなんてあり得ない成績だ。教会がごり押ししたに違いなかった。
1年間も勉強してきたくせに0点に近い成績はないだろう。数学と古語は別に出来なくても問題は少ないが、歴史と地理は両方とも、もし王家に嫁ごうと思うならば必死に勉強しないといけないものだった。それが出来ない段階で王家に嫁ぐなんて不可能なのだ。
百年前みたいに魔物が跋扈していたら聖女だと言うだけで嫁げたかもしれないが、今はその魔物自体が絶滅危惧種になろうとしているのだ。特に王都周辺は聖女が余計な事をしてくれたからそうだった。
俺は聖女達がクラリスに余計な事をするのではないかとそちらの方が心配だった。
そして、危惧していた通り、その日のうちに騎士団長の息子のフェリスから俺は注進を受けたのだ。
クラリスが聖女の取り巻き達に囲まれていると。
あやつら、子爵家の面々のくせに、クラリスに逆らうなんてどういう事なのだ?
宰相が知って激怒したら実家がやばいだろう。それ以前に俺のクラリスに手を出そうとするとは許せなかった。
俺は慌てて駆け出した。
でも、そこで俺が見たのは、見目麗しい男がクラリスの手を引いて仲良く歩いているところだった。
俺はその瞬間ぶち切れたのだ。
「何をしているんだ?」
俺は氷の視線でその男を見た。
でも、クラリスはその俺の態度に切れてくれた。
いや、こいつは絶対にクラリスを助けてその後親しくなろうとしている男だ。
俺の警報は目一杯鳴り響いていた。
「何をおっしゃっていらっしゃるんですか? その言葉そのままお返ししますわ。今日は聖女のアニエスさんととても仲良くしていらっしゃいましたけれど、聖女様のお相手はよろしかったのですか?」
しかし、なんと、クラリスが激怒していたのだ。
俺はさすがにやばいと思った。俺は決して聖女と仲良くしようとしていた訳ではないのだ。
でも、もうどうしようもなかった
売り言葉に買い言葉だった。
挙げ句の果てには来なくて良いのに聖女が来てクラリスの前で俺に抱きついてくれたのだ。
「本当にもう、信じられない!」
激怒したクラリスはそのまま俺をロッテンマイエル先生の前において帰ってくれたのだ。
おれはそれからロッテンマイエルに怒られて最悪だった。
このぼけアニエス、もう許さん。
俺は激怒していた。
その俺に側近のシャルルがとんでもない情報を持ってきてくれた。
クラリスの手を引いていたのはゴンドワナ王国一の女たらしとして有名な王子マクシミリアン・ゴンドワナだというのだ。マクシム・ナーランドというのは偽名だそうだ。
「おのれ、ゴンドワナの王子め。クラリスに手を出そうというのか? 絶対に許さん」
俺がぶち切れていると、
「いや、エミール。王子はクラリス嬢を狙うと言うより、アニエス嬢を狙っているのではないか」
シャルルが意見を述べた。
「それは問題ではありませんか?」
オクレール侯爵家のバジルも言い出してくれた。
「はああああ? そんな訳あるか! どう見てもクラリスの方があの淫乱よりも千倍は良いだろうが! それに、例え、あの淫乱聖女をゴンドワナの女たらし王子が求めたとしてだ。ゴンドワナがもらってくれるのなら厄介払いが出来て清清するんだが」
俺は偽らざる本心を吐露した。
「いや、エミール、さすがにそれはまずいだろう」
「私もそう思いますよ」
バジルとシャルルは首を振ってくれた。
「しかし、良く考えてみろよ。今は騎士団、魔術師団、冒険者達で魔物討伐は足りている。
というか、討伐する側の数が多すぎて魔物が急激に減っているんだぞ。そのせいで魔石の値段が上がりだしているんだ。減りすぎたら問題だと騎士団も魔術師団も討伐の回数を減らしているんだぞ。おまけにあの聖女は王都近郊で唯一残していたダンジョンを浄化してくれたし。そのお陰で、どれだけクレームが来た事か」
「確かにそうだが、いざという時に聖女はいてもらった方が良いだろう」
俺の言葉になおもバジルが反論するが、
「しかし、通常の傷の手当ては癒やし魔術師で十二分に対応できているぞ。ポーションが余りだして値崩れしているのでなんとかしてほしいと薬師ギルドからは言われているんだぞ。あれがいるのか?」
俺は改めて二人を見た。
「いや、あれでも、一応聖女だぞ」
「そうだ。他国に出すのはまずいんじゃないか」
二人はなお俺に反論してくれた。
「じゃあ、お前達が相手をしてくれよ。俺はもう疲れた。というか、いきなり抱きついてくるんだぞ。思わず魔術で弾き飛ばしてやろうかと思ったくらいだ」
俺は二人に向かって文句を言った。
「そんなに酷いのか?」
「ああ、貴族の一般常識が通用しない」
俺は首を振った。
「俺はクラリスがいるからな。どうしてもというのならば、婚約者のいない、バジルが対応してくれよ」
「ちょっと待ってくれ。さすがにいくら聖女とはいえ、男爵家の令嬢を妻に迎えるのは無理だ」
「何だよ。自分の事となると口を濁すなら、反対するなよな」
俺は険しい目つきでバジルを見た。
「いや、まあ、そこは少し考えてだな」
「そうだ。急に判断するのまずいぞ」
二人はあくまで言い張るんだが、
「じゃあ、二人で相手してくれ。俺は将に今、あの聖女のせいで婚約破棄の危機なんだからな。しばらくあの聖女の事は無視するぞ」
俺は二人に宣言したのだ。
元々今回の件は、聖女の面倒を見ろと言った母が悪い。
俺はこの件に関しては母の言う事はもう聞かないと心に決めたのだ。
しばらくクラリスに会いに行くなと言われていたが、事ここに至っては母の言う事なんか構っていられる状態にはなかった。
俺は取りあえず、明日朝一番でクラリスに謝りに行く事にしたのだ。
********************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
聖女の存在価値が実はない?
でも、空気を読まない聖女はあくまでも強気です。
果たしてエミールは聖女の邪魔を防げるのか?
クラリスが、俺が馬車から聖女を下ろすのを見ていたなんて知らなかったのだ。俺の気持ちとしては、母から王家としては聖女を決して蔑ろにはしていない、というパフォーマンスをしろと俺もクラリスも言われていたから、俺はクラリスが気にするとは思ってもいなかったのだ。
そう、聖女と俺の仲良さをアピールしたのは、学園の皆に一応王家も聖女の事を無視してはいないですよと表明するだけだから、クラリスも例え見たとしても納得してくれると思っていた。
それによって、まさか、俺とクラリスの不仲が、噂されるとは思ってもいなかった。
俺はその時は聖女なんかよりも、この後の入学式でクラリスと一緒に挨拶出来ると思って浮かれていたのだ。
どういう事かというと、クラリスは入試の成績が首席だった。当然新入生代表で挨拶するはずだ。俺は前もって、生徒会長のクラリスの兄のセドリックに頼み込んで、在校生代表を代わってもらったのだ。俺がクラリスら新入生を迎える言葉を話し、それに未来の妻が答える。なんと言う事はないが、俺はそれが嬉しかったのだ。
クラリスの代わりに聖女が話すことになるなんて、思ってもいなかったのだ。
俺は入学式で未来の妻が小さい時からどれだけ優秀かを話したのだ。
なのにだ。何故聖女が代表で出てくる?
こいつはテストの成績は数学と古語は良かったが、全体の成績は真ん中より下で、領地の話や歴史などは壊滅的な成績だった。本来ならAクラスなんてあり得ない成績だ。教会がごり押ししたに違いなかった。
1年間も勉強してきたくせに0点に近い成績はないだろう。数学と古語は別に出来なくても問題は少ないが、歴史と地理は両方とも、もし王家に嫁ごうと思うならば必死に勉強しないといけないものだった。それが出来ない段階で王家に嫁ぐなんて不可能なのだ。
百年前みたいに魔物が跋扈していたら聖女だと言うだけで嫁げたかもしれないが、今はその魔物自体が絶滅危惧種になろうとしているのだ。特に王都周辺は聖女が余計な事をしてくれたからそうだった。
俺は聖女達がクラリスに余計な事をするのではないかとそちらの方が心配だった。
そして、危惧していた通り、その日のうちに騎士団長の息子のフェリスから俺は注進を受けたのだ。
クラリスが聖女の取り巻き達に囲まれていると。
あやつら、子爵家の面々のくせに、クラリスに逆らうなんてどういう事なのだ?
宰相が知って激怒したら実家がやばいだろう。それ以前に俺のクラリスに手を出そうとするとは許せなかった。
俺は慌てて駆け出した。
でも、そこで俺が見たのは、見目麗しい男がクラリスの手を引いて仲良く歩いているところだった。
俺はその瞬間ぶち切れたのだ。
「何をしているんだ?」
俺は氷の視線でその男を見た。
でも、クラリスはその俺の態度に切れてくれた。
いや、こいつは絶対にクラリスを助けてその後親しくなろうとしている男だ。
俺の警報は目一杯鳴り響いていた。
「何をおっしゃっていらっしゃるんですか? その言葉そのままお返ししますわ。今日は聖女のアニエスさんととても仲良くしていらっしゃいましたけれど、聖女様のお相手はよろしかったのですか?」
しかし、なんと、クラリスが激怒していたのだ。
俺はさすがにやばいと思った。俺は決して聖女と仲良くしようとしていた訳ではないのだ。
でも、もうどうしようもなかった
売り言葉に買い言葉だった。
挙げ句の果てには来なくて良いのに聖女が来てクラリスの前で俺に抱きついてくれたのだ。
「本当にもう、信じられない!」
激怒したクラリスはそのまま俺をロッテンマイエル先生の前において帰ってくれたのだ。
おれはそれからロッテンマイエルに怒られて最悪だった。
このぼけアニエス、もう許さん。
俺は激怒していた。
その俺に側近のシャルルがとんでもない情報を持ってきてくれた。
クラリスの手を引いていたのはゴンドワナ王国一の女たらしとして有名な王子マクシミリアン・ゴンドワナだというのだ。マクシム・ナーランドというのは偽名だそうだ。
「おのれ、ゴンドワナの王子め。クラリスに手を出そうというのか? 絶対に許さん」
俺がぶち切れていると、
「いや、エミール。王子はクラリス嬢を狙うと言うより、アニエス嬢を狙っているのではないか」
シャルルが意見を述べた。
「それは問題ではありませんか?」
オクレール侯爵家のバジルも言い出してくれた。
「はああああ? そんな訳あるか! どう見てもクラリスの方があの淫乱よりも千倍は良いだろうが! それに、例え、あの淫乱聖女をゴンドワナの女たらし王子が求めたとしてだ。ゴンドワナがもらってくれるのなら厄介払いが出来て清清するんだが」
俺は偽らざる本心を吐露した。
「いや、エミール、さすがにそれはまずいだろう」
「私もそう思いますよ」
バジルとシャルルは首を振ってくれた。
「しかし、良く考えてみろよ。今は騎士団、魔術師団、冒険者達で魔物討伐は足りている。
というか、討伐する側の数が多すぎて魔物が急激に減っているんだぞ。そのせいで魔石の値段が上がりだしているんだ。減りすぎたら問題だと騎士団も魔術師団も討伐の回数を減らしているんだぞ。おまけにあの聖女は王都近郊で唯一残していたダンジョンを浄化してくれたし。そのお陰で、どれだけクレームが来た事か」
「確かにそうだが、いざという時に聖女はいてもらった方が良いだろう」
俺の言葉になおもバジルが反論するが、
「しかし、通常の傷の手当ては癒やし魔術師で十二分に対応できているぞ。ポーションが余りだして値崩れしているのでなんとかしてほしいと薬師ギルドからは言われているんだぞ。あれがいるのか?」
俺は改めて二人を見た。
「いや、あれでも、一応聖女だぞ」
「そうだ。他国に出すのはまずいんじゃないか」
二人はなお俺に反論してくれた。
「じゃあ、お前達が相手をしてくれよ。俺はもう疲れた。というか、いきなり抱きついてくるんだぞ。思わず魔術で弾き飛ばしてやろうかと思ったくらいだ」
俺は二人に向かって文句を言った。
「そんなに酷いのか?」
「ああ、貴族の一般常識が通用しない」
俺は首を振った。
「俺はクラリスがいるからな。どうしてもというのならば、婚約者のいない、バジルが対応してくれよ」
「ちょっと待ってくれ。さすがにいくら聖女とはいえ、男爵家の令嬢を妻に迎えるのは無理だ」
「何だよ。自分の事となると口を濁すなら、反対するなよな」
俺は険しい目つきでバジルを見た。
「いや、まあ、そこは少し考えてだな」
「そうだ。急に判断するのまずいぞ」
二人はあくまで言い張るんだが、
「じゃあ、二人で相手してくれ。俺は将に今、あの聖女のせいで婚約破棄の危機なんだからな。しばらくあの聖女の事は無視するぞ」
俺は二人に宣言したのだ。
元々今回の件は、聖女の面倒を見ろと言った母が悪い。
俺はこの件に関しては母の言う事はもう聞かないと心に決めたのだ。
しばらくクラリスに会いに行くなと言われていたが、事ここに至っては母の言う事なんか構っていられる状態にはなかった。
俺は取りあえず、明日朝一番でクラリスに謝りに行く事にしたのだ。
********************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
聖女の存在価値が実はない?
でも、空気を読まない聖女はあくまでも強気です。
果たしてエミールは聖女の邪魔を防げるのか?
335
あなたにおすすめの小説
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。
《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》
運命に勝てない当て馬令嬢の幕引き。
ぽんぽこ狸
恋愛
気高き公爵家令嬢オリヴィアの護衛騎士であるテオは、ある日、主に天啓を受けたと打ち明けられた。
その内容は運命の女神の聖女として召喚されたマイという少女と、オリヴィアの婚約者であるカルステンをめぐって死闘を繰り広げ命を失うというものだったらしい。
だからこそ、オリヴィアはもう何も望まない。テオは立場を失うオリヴィアの事は忘れて、自らの道を歩むようにと言われてしまう。
しかし、そんなことは出来るはずもなく、テオも将来の王妃をめぐる運命の争いの中に巻き込まれていくのだった。
五万文字いかない程度のお話です。さくっと終わりますので読者様の暇つぶしになればと思います。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→
AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」
ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。
お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。
しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。
そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。
お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる